「rely on」は英語でよく使われる表現で、基本的には「~に頼る」「~に依存する」「~を信頼する」という意味を持っています。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる重要な表現です。
この記事では、英語初学者の方に向けて「rely on」の使い方を詳しく解説し、中学レベルの簡単な例文も多数紹介します。正しく理解して、自分でも使えるようになりましょう。
「rely on」の基本的な意味と特徴

「rely on」は「rely(リライ)」という動詞と前置詞「on(オン)」の組み合わせでできている表現です。「rely」という単語は単独ではあまり使われず、ほとんどの場合「on」または「upon(アポン)」という前置詞と一緒に使われます。
「rely on」には主に以下の2つの意味があります。
- 「~に頼る」「~に依存する」:日常生活や行動で誰かや何かに頼っている状態
- 「~を信頼する」:誰かや何かの能力や信頼性を認め、当てにしている状態
「rely on」は、自分だけでは対処できない状況で、他の人やモノの助けや支援を求める時によく使われます。
「rely on」の基本的な使い方
「rely on」の基本的な文法パターンを見ていきましょう。「rely」は自動詞なので、直接目的語を取ることができません。そのため、必ず前置詞「on」を使って「何に頼るのか」を表現します。
「rely on + 名詞/代名詞」の形
最も一般的な使い方は、「rely on + 名詞(または代名詞)」の形です。
例文
- I rely on my dictionary to study English.(私は英語を勉強するために辞書に頼っています。)
- She relies on her brother for help with math.(彼女は数学の手伝いを兄に頼っています。)
- We rely on the bus to go to school.(私たちは学校に行くのにバスに頼っています。)
- Many people rely on smartphones every day.(多くの人が毎日スマートフォンに頼っています。)
代名詞を使う場合は、目的格(me, you, him, her, us, them)を使います。
例文
- Can I rely on you tomorrow?(明日あなたを頼りにしてもいいですか?)
- She relies on me to help with homework.(彼女は宿題の手伝いを私に頼っています。)
- We rely on them to bring the food.(私たちは彼らが食べ物を持ってくることを当てにしています。)
「rely on + 動名詞」の形
「rely on」の後に動詞の-ing形(動名詞)を使うと、「~することに頼る」という意味になります。
例文
- I rely on studying every day to improve my English.(私は英語を上達させるために毎日勉強することに頼っています。)
- She relies on walking to school to get exercise.(彼女は運動のために学校まで歩くことに頼っています。)
- We rely on checking the weather forecast before going out.(私たちは外出前に天気予報を確認することに頼っています。)
- Many students rely on taking notes to remember important things.(多くの生徒は重要なことを覚えるためにノートを取ることに頼っています。)
「依存する」という意味での「rely on」
「rely on」の一つ目の意味は、「誰かや何かに依存する」というものです。これは、日常生活や行動において何かに頼っている状態を表します。
例文
- I rely on my alarm clock every morning.(私は毎朝目覚まし時計に頼っています。)
- Children rely on their parents for many things.(子どもたちは多くのことで両親に頼っています。)
- She relies on her glasses to read books.(彼女は本を読むのにメガネに頼っています。)
- We rely on maps when we visit new places.(私たちは新しい場所を訪れるとき地図に頼ります。)
- Many people rely on coffee to stay awake.(多くの人は起きているためにコーヒーに頼っています。)
このように「rely on」は、何かがないと困る、または何かを必要としている状況を表現するのに適しています。
「信頼する」という意味での「rely on」
二つ目の意味は「誰かや何かを信頼する」というものです。これは単なる依存ではなく、相手の能力や信頼性を認めている状態を表します。
例文
- You can rely on me. I’ll help you.(私を頼ってください。手伝いますよ。)
- I rely on my best friend when I have problems.(問題があるとき、私は親友を頼りにしています。)
- Our team relies on Takeshi because he is a good leader.(私たちのチームはタケシが良いリーダーなので彼を頼りにしています。)
- Students rely on their teachers for guidance.(生徒たちは指導を求めて教師を頼りにしています。)
- We rely on doctors when we are sick.(私たちは病気のとき医師を頼りにします。)
この使い方では、「頼りにしている」「当てにしている」というニュアンスが強く、人間関係やサービスに対する信頼を表現する際に使われます。
「rely on」のニュアンス
「rely on」には、単に「頼る」以上の微妙なニュアンスがあります。ネイティブスピーカーがこの表現を使うときの感覚を理解することで、より自然な英語表現ができるようになります。
「rely on」には、「必要としている」「なくては困る」というニュアンスがあります。つまり、自分だけでは対処できない状況で、誰かや何かの助けや支援を求めている感覚です。また、相手の能力や信頼性を認めている気持ちも含まれます。
ポジティブな文脈では、信頼や依存は健全な関係の一部として表現されます。
例文
- I know I can always rely on you.(あなたにはいつも頼れると知っています。)
- Our community relies on volunteers.(私たちのコミュニティはボランティアに支えられています。)
一方、ネガティブな文脈では、過度の依存や不健全な関係を表すこともあります。
例文
- He relies too much on his parents’ money.(彼は両親のお金に頼りすぎています。)
- You shouldn’t rely on luck to pass exams.(試験に合格するために運に頼るべきではありません。)
「rely on」と類似表現の違い
英語には「rely on」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。ここでは主な類似表現との違いを見ていきましょう。
「depend on」との違い
「depend on」も「~に頼る、依存する」という意味で、「rely on」と非常に似ています。しかし、微妙な違いがあります。
「depend on」は「rely on」よりも強い依存関係を表すことが多く、「~がないと生きていけない」「~がないと機能しない」というニュアンスがあります。また、「depend on」は状況や条件に左右されるという意味でも使われます。
例文比較
- I rely on my friends for advice.(私は助言を得るために友達を頼りにしています。)
- I depend on my friends for emotional support.(私は精神的サポートのために友達に依存しています。)
「depend on」の他の使い方
- It depends on the weather.(それは天気次第です。)
- 条件に左右されるという意味での使用。「rely on」ではこの使い方はしない。
「count on」との違い
「count on」も「頼りにする、当てにする」という意味ですが、「rely on」よりも期待感が強いニュアンスがあります。特に、誰かに何かをしてもらうことを強く期待している場合に使われます。
例文比較
- I rely on my brother to help with homework.(私は宿題の手伝いに兄を頼りにしています。)
- 普段から兄に頼っているという事実を述べている。
- I’m counting on my brother to help with homework today.(私は今日、宿題を手伝ってくれることを兄に期待しています。)
- 今日特に兄の助けを期待しているというニュアンス。
「count on」は、「必ず~してくれるはず」という確信を持って期待している場合によく使われます。
例文
- I’m counting on you to keep this secret.(この秘密を守ってくれると期待しています。)
- You can count on me to be there on time.(時間通りにそこにいることを私に期待して大丈夫です。)
「trust」との違い
「trust」は「信頼する」という意味で、「rely on」の「信頼する」という側面に近いですが、ニュアンスが異なります。
「trust」は相手の誠実さや正直さを信じるという道徳的・人格的な信頼を表すことが多いです。一方、「rely on」は相手の能力や信頼性を認め、頼りにするという実用的な信頼を表します。
例文比較
- I rely on my doctor’s advice.(私は医師のアドバイスを頼りにしています。)
- 医師の専門知識や能力を信頼しているというニュアンス。
- I trust my doctor completely.(私は医師を完全に信頼しています。)
- 医師の人格や誠実さも含めて全面的に信頼しているというニュアンス。
日常生活での「rely on」の使い方
「rely on」は日常生活のさまざまな場面で使われます。ここでは、具体的な使用例を見ていきましょう。
家庭での使用例
家族間の支え合いや依存関係を表現する際に「rely on」はよく使われます。
例文
- Children rely on their parents for guidance.(子どもたちは指導を求めて両親を頼りにしています。)
- I rely on my sister to help with cooking dinner.(私は夕食の調理を手伝ってもらうために姉を頼りにしています。)
- My father relies on his coffee every morning.(父は毎朝コーヒーに頼っています。)
- We rely on our dog to guard the house.(私たちは家を守るために犬を頼りにしています。)
学校での使用例
学校生活においても、「rely on」はさまざまな依存関係や信頼関係を表現するのに使えます。
例文
- Students rely on textbooks to study for tests.(生徒はテスト勉強のために教科書に頼っています。)
- Our class relies on the class president to communicate with teachers.(私たちのクラスは先生とのコミュニケーションにクラス委員長を頼りにしています。)
- Teachers rely on students to do their homework.(教師は生徒が宿題をすることを当てにしています。)
- I rely on my dictionary to learn new words.(私は新しい単語を学ぶために辞書を頼りにしています。)
友人関係での使用例
友人との信頼関係や助け合いを表現する際にも「rely on」は適しています。
例文
- True friends are people you can rely on in difficult times.(本当の友達は困ったときに頼れる人たちです。)
- I rely on my best friend to keep my secrets.(私は秘密を守ってもらうために親友を頼りにしています。)
- We rely on each other for emotional support.(私たちはお互いに精神的なサポートを頼りにしています。)
- My friends rely on me to organize our weekend activities.(私の友達は週末の活動を計画することを私に頼っています。)
ビジネスシーンでの「rely on」の使い方
職場やビジネスの場面でも「rely on」は頻繁に使われます。チームワークや業務の依存関係を表現する重要な表現です。
例文
- Our company relies on customer feedback to improve our products.(私たちの会社は製品を改善するために顧客のフィードバックに頼っています。)
- Managers rely on their teams to meet deadlines.(マネージャーは締め切りを守るためにチームを頼りにしています。)
- We rely on technology to communicate with overseas clients.(私たちは海外のクライアントとのコミュニケーションに技術を頼りにしています。)
- Small businesses rely on loyal customers to survive.(小さな企業は生き残るために忠実な顧客に頼っています。)
仕事の分担や責任についても表現できます。
例文
- I rely on my assistant to manage my schedule.(私はスケジュール管理のために助手を頼りにしています。)
- Our team relies on each member doing their part.(私たちのチームは各メンバーが自分の役割を果たすことに頼っています。)
「rely on」を使った慣用表現
「rely on」を含むいくつかの慣用表現や一般的なフレーズがあります。これらを知っておくと、より自然な英語表現ができるようになります。
「can/cannot rely on」
「can rely on」(頼ることができる)と「cannot rely on」(頼ることができない)は、信頼性や確実性に関する一般的な表現です。
例文
- You can rely on this information. It’s from an official source.(この情報は頼りになります。公式の情報源からのものです。)
- We cannot rely on the old equipment anymore.(もはや古い設備に頼ることはできません。)
- Can I rely on you to be there?(あなたがそこにいることを頼りにしてもいいですか?)
- You can’t rely on the weather in April.(4月の天気は当てになりません。)
「heavily rely on」
「heavily rely on」(大いに頼る、強く依存する)は、依存度が高いことを強調する表現です。
例文
- Our country heavily relies on imported oil.(私たちの国は輸入石油に大きく依存しています。)
- Students heavily rely on the Internet for research.(学生は調査のためにインターネットに大いに頼っています。)
- He heavily relies on his parents for financial support.(彼は経済的支援において両親に強く依存しています。)
- Modern agriculture heavily relies on fertilizers.(現代農業は肥料に大きく依存しています。)
「solely rely on」
「solely rely on」(唯一~に頼る、~だけに依存する)は、他のものではなく一つのものだけに頼っていることを強調します。
例文
- You shouldn’t solely rely on one source of information.(一つの情報源だけに頼るべきではありません。)
- The village solely relies on fishing for income.(その村は収入を漁業だけに頼っています。)
- Students can’t solely rely on memorization to learn English.(生徒は英語を学ぶのに暗記だけに頼ることはできません。)
- We can’t solely rely on technology to solve environmental problems.(環境問題を解決するのに技術だけに頼ることはできません。)
「rely on」に関するよくある質問
ここでは、「rely on」に関してよく寄せられる質問に答えていきます。
- 「rely on」と「rely upon」の違いは何ですか?
-
「rely on」と「rely upon」はほぼ同じ意味で使われますが、「rely upon」の方が若干フォーマルな印象があります。日常会話では「rely on」の方がはるかに一般的です。
例文比較
- I rely on my friends.(日常的な表現)
- The committee relies upon the expert testimony.(やや格式ばった表現)
どちらも文法的には正しく、意味も同じなので、基本的には「rely on」を覚えておけば十分です。
- 「rely」は単独で使えますか?
-
「rely」は通常、単独では使われません。ほとんどの場合、前置詞「on」や「upon」と一緒に使われます。「rely」だけで文を終えることはできず、必ず「何に」頼るのかを示す必要があります。
例えば、「I rely.」だけでは文として不完全です。「I rely on my friends.」のように使います。
- 「relying on」と「relied on」の違いは何ですか?
-
これらは「rely on」の異なる文法形式です。「relying on」は現在分詞形で、進行形や分詞構文で使われます。「relied on」は過去形および過去分詞形で、過去の出来事や受動態で使われます。
- I am relying on you today.(現在進行形:今日はあなたを頼りにしています。)
- Relying on his experience, he solved the problem.(分詞構文:彼の経験に頼って、彼は問題を解決しました。)
- I relied on my dictionary yesterday.(過去形:昨日は辞書に頼りました。)
- This method has been relied on for centuries.(受動態:この方法は何世紀にもわたって頼られてきました。)
- 「rely to」は正しい表現ですか?
-
いいえ、「rely to」は正しい表現ではありません。「rely」の後には前置詞「on」または「upon」を使います。「rely to」という組み合わせは英語では使われません。
正しい例
- I rely on my parents.(私は両親を頼りにしています。)
- We rely on accurate data.(私たちは正確なデータに頼っています。)
誤った例
- I rely to my parents.(×)
- We rely to accurate data.(×)
- 「rely on」の否定形はどのように使いますか?
-
「rely on」の否定形は、助動詞の後や「rely」の前に「not」を置くことで作ります。
- I do not rely on luck.(私は運に頼りません。)
- She cannot rely on her memory alone.(彼女は記憶だけに頼ることはできません。)
- We shouldn’t rely on just one method.(私たちは一つの方法だけに頼るべきではありません。)
- They are not relying on us anymore.(彼らはもう私たちに頼っていません。)
まとめ

この記事では「rely on」の意味と使い方について詳しく解説しました。以下が主なポイントです。
- 「rely on」は「~に頼る」「~に依存する」「~を信頼する」という意味を持つ重要な英語表現です。
- 基本的な文法パターンは「rely on + 名詞/代名詞」または「rely on + 動名詞」です。
- 「depend on」は「rely on」よりも強い依存関係を表し、「count on」はより強い期待感を表します。
- 「trust」は人格的・道徳的な信頼を表すのに対し、「rely on」は実用的な信頼や依存を表します。
- 日常生活、学校、友人関係、ビジネスなど様々な場面で使われる表現です。
- 「can/cannot rely on」「heavily rely on」「solely rely on」などの慣用表現も覚えておくと便利です。
- 「rely」は単独では使わず、通常は「on」や「upon」と一緒に使います。
- 「rely on」は受動態でも使え、「be relied on」(頼られる)という形になります。
「rely on」は英語の日常会話やビジネスシーンでよく使われる表現なので、この記事を参考に正しく使いこなせるようになりましょう。様々な例文を参考にして、自分でも使ってみることで、自然な英語表現ができるようになります。