英語で「思い出す」という概念を表現するとき、remember、remind、recallという3つの単語がよく使われます。これらは一見似ているようで、実は使い方やニュアンスに明確な違いがあります。英語初学者にとって、これらの単語の違いを理解することは、正確な英語表現への第一歩となるでしょう。
この記事では、それぞれの単語の基本的な意味から実践的な使い方まで、わかりやすく解説していきます。
remember・remind・recallの基本的な違い

英語で「思い出す」を表す単語には様々なものがありますが、その中でもよく使われるのがremember、remind、recallです。これらの単語にはそれぞれ異なる特徴があります。
rememberは最も一般的な「思い出す」を表す単語で、「自然に思い出す」「無意識のうちに覚えている」というニュアンスがあります。日常会話でも頻繁に使われ、英語学習の初期段階で習う基本的な単語です。
remindは「思い出させる」という意味の他動詞で、何かがきっかけとなって記憶を呼び起こさせる場合に使います。「AにBを思い出させる」という形で使われることが多いです。
recallは「意識して思い出す」「努力して思い出す」というニュアンスがあり、rememberよりもやや堅い印象の単語です。何か特定のことを記憶の中から掘り起こそうとする時に使います。
これら3つの単語はいずれも「記憶に関連する」という共通点がありますが、思い出す際の「自発性」や「努力の度合い」、また「主体が誰か」によって使い分けられます。それでは、それぞれの単語について詳しく見ていきましょう。
rememberの意味と使い方
rememberは英語の中で最も基本的な「思い出す」を表す動詞で、日常会話でも頻繁に使われます。この単語の特徴と使い方を理解しましょう。
rememberの基本的な意味
rememberは「自然に思い出す」「記憶している」という意味を持ちます。特に努力することなく、自然と記憶に残っていることや思い出せることを表現するときに使います。また、「覚えておく」「忘れないようにする」という未来に向けた意味でも使われます。
rememberの使い方と例文
rememberは様々な状況で使用できる汎用性の高い単語です。主な使い方を例文と共に見ていきましょう。
過去の出来事を思い出す
- I remember my first day at school.(私は学校の初日を覚えています。)
- Do you remember the trip we took last summer?(去年の夏に行った旅行を覚えていますか?)
- She remembers meeting you at the party.(彼女はパーティーであなたに会ったことを覚えています。)
何かを記憶している状態を表す
- I remember your telephone number.(あなたの電話番号を覚えています。)
- He remembers the way to the station.(彼は駅への道を覚えています。)
未来のことを忘れないようにする(不定詞と共に使う)
- Remember to bring your book tomorrow.(明日本を持ってくるのを忘れないでください。)
- I will remember to call you tonight.(今夜あなたに電話するのを忘れないようにします。)
- Please remember to lock the door when you leave.(出かけるときはドアに鍵をかけるのを忘れないでください。)
rememberの注意点
rememberは現在形で「覚えている」という状態を表すことが多いですが、過去形の「remembered」を使うと「思い出した」という瞬間的な行為を表します。
例文
- I remembered his name when I saw his face.(彼の顔を見たとき、彼の名前を思い出しました。)
また、否定形の「don’t remember」や「can’t remember」は「覚えていない」「思い出せない」という意味になります。
例文
- I don’t remember what he said.(彼が何を言ったか覚えていません。)
- I can’t remember where I put my keys.(鍵をどこに置いたか思い出せません。)
remindの意味と使い方
remindは「思い出させる」という意味の他動詞で、何かや誰かが人に記憶を呼び起こさせる場合に使います。日本語では直訳しにくい表現ですが、実際の使い方を理解すれば簡単に使えるようになります。
remindの基本的な意味
remindは「AにBを思い出させる」という構造を持つ他動詞です。何かがきっかけとなって、人に特定のことを思い出させたり、連想させたりする場合に使います。また「忘れないように注意する」という意味合いもあります。
remindの使い方と例文
remindの使い方にはいくつかのパターンがあります。代表的なものを見ていきましょう。
remind someone of something(誰かに何かを思い出させる・連想させる)
- This photo reminds me of my childhood.(この写真は私に子供の頃を思い出させます。)
- She reminds me of my mother.(彼女は私に母親を思い出させます。)
- The smell reminds him of his grandmother’s cooking.(その匂いは彼に祖母の料理を思い出させます。)
remind someone to do something(誰かに何かをするよう思い出させる)
- Please remind me to buy milk.(牛乳を買うように私に思い出させてください。)
- I’ll remind her to call you tomorrow.(明日あなたに電話するよう彼女に伝えておきます。)
- My mother always reminds me to wear warm clothes.(母はいつも暖かい服を着るように私に言います。)
remind someone that…(誰かに~ということを思い出させる)
- He reminded me that the meeting starts at 3 pm.(彼は会議が午後3時に始まることを私に思い出させました。)
- I need to remind you that this area is non-smoking.(この場所は禁煙であることをお伝えしなければなりません。)
remindの注意点
remindは他動詞なので、必ず目的語が必要です。「remind A of B」の形で「AにBを思い出させる」、「remind A to do」の形で「Aに~するよう思い出させる」という意味になります。
また、自分自身が思い出す場合には使えません。自分で思い出す場合はrememberやrecallを使います。
recallの意味と使い方
recallは「意識的に努力して思い出す」という意味の動詞です。rememberよりもやや堅い印象があり、特定の情報や出来事を記憶から取り出そうとする場合に使います。
recallの基本的な意味
recallは自然に思い出すというよりも、記憶の中を探って情報を引き出そうとするニュアンスがあります。何か特定のことを思い出そうと意識的に努力する場面で使われます。
recallの使い方と例文
recallの基本的な使い方を例文と共に見ていきましょう。
過去の出来事を思い出す
- I can’t recall what happened that day.(その日何が起きたのか思い出せません。)
- She tried to recall the details of the accident.(彼女は事故の詳細を思い出そうとしました。)
- Can you recall the name of our teacher?(私たちの先生の名前を思い出せますか?)
情報を思い出す・記憶から引き出す
- I’m trying to recall his telephone number.(彼の電話番号を思い出そうとしています。)
- He couldn’t recall where he had left his bag.(彼はバッグをどこに置いたか思い出せませんでした。)
- The old man recalled his youth with a smile.(その老人は笑顔で若い頃を思い出しました。)
recallの注意点
recallは過去の出来事や事実に関してのみ使用されます。rememberと違って、未来のことや、まだ起きていないことについては使えません。そのため、不定詞と一緒に使うことはできません。
× Recall to buy milk.
○ Remember to buy milk.
(牛乳を買うのを忘れないでください。)
また、recallはやや堅い印象があるため、日常会話よりも書き言葉や正式な場面で使われることが多いです。
remember・remind・recallの類似表現についての解説
「思い出す」に関連する表現は、remember、remind、recall以外にもいくつかあります。ここでは、その他の類似表現とその違いについて解説します。
recollectの意味と使い方
recollectはrecallと非常に似ていて、「努力して思い出す」という意味を持ちます。ただし、recallよりもさらにフォーマルで文学的な印象があり、日常会話ではあまり使われません。
例文
- I can recollect my first day at school very clearly.(学校の初日のことをとてもはっきりと思い出せます。)
- She couldn’t recollect where she had put her glasses.(彼女はメガネをどこに置いたか思い出せませんでした。)
reminisceの意味と使い方
reminisceは「思い出に浸る」「懐かしむ」というニュアンスの動詞です。単に思い出すだけでなく、過去の楽しい経験や時間について感傷的に思い返す場合に使います。
例文
- We sat and reminisced about our school days.(私たちは座って学生時代について懐かしく語り合いました。)
- He likes to reminisce about his travels when he was young.(彼は若い頃の旅行について懐かしむのが好きです。)
bring back memoriesの意味と使い方
「bring back memories」は「記憶を呼び起こす」「懐かしい思い出を甦らせる」という意味のフレーズです。何かがきっかけとなって思い出が蘇る場合に使われます。
例文
- This song brings back memories of my school days.(この曲は私の学生時代の思い出を呼び起こします。)
- The smell of fresh bread brings back memories of my grandmother’s kitchen.(焼きたてのパンの香りは、祖母のキッチンの思い出を呼び起こします。)
remember・remind・recallの使い分け練習問題
ここでは、remember、remind、recallの使い分けを練習するための問題を20問用意しました。適切な単語を選んで、英文を完成させてください。
- Can you ( ) where you put your keys?
- This song ( ) me of my childhood.
- Please ( ) to turn off the lights before you leave.
- I can’t ( ) his name right now.
- She ( ) her friend to bring a notebook to class.
- Do you ( ) the day we first met?
- The teacher asked us to ( ) the poem for the next class.
- This picture ( ) me of my grandmother.
- I’m trying to ( ) what the teacher said yesterday.
- Please ( ) me to call my mother tonight.
- He couldn’t ( ) where he had parked his car.
- I ( ) seeing this movie before.
- The smell of cookies ( ) her of her childhood.
- Can you ( ) the details of the accident?
- I’ll ( ) to buy milk on my way home.
- She tried to ( ) the name of the book she read last year.
- This place ( ) me of my hometown.
- ( ) me to give you the book tomorrow.
- I can’t ( ) his phone number.
- Do you ( ) to bring your umbrella every day?
remember・remind・recallに関するよくある質問
- rememberとrecallはどちらも「思い出す」という意味ですが、どう使い分ければいいですか?
-
rememberは自然に思い出す場合に使い、recallはより意識的に、努力して思い出す場合に使います。また、rememberは未来のことにも使えますが、recallは過去のことにしか使えません。日常会話ではrememberの方がよく使われます。
- remindは自分で思い出すという意味ではないのですか?
-
いいえ、remindは「思い出させる」という他動詞です。何かや誰かが、人に何かを思い出させる場合に使います。自分自身で思い出す場合には使いません。
- 「思い出した!」と言いたい場合、どの表現を使えばいいですか?
-
「I remember now!」や「I just remembered!」、少しフォーマルに「I recall now!」という表現が使えます。突然思い出した場合は「It just came back to me!」という表現もよく使われます。
- reminisceとrecollectの違いは何ですか?
-
reminisceは「思い出に浸る」「懐かしむ」というニュアンスで、感傷的に過去を振り返る場合に使います。recollectはrecallと似ていて「努力して思い出す」という意味ですが、より文学的でフォーマルな印象があります。
- 「思い出せない」と言いたい場合はどうすればいいですか?
-
「I can’t remember」や「I don’t remember」、「I can’t recall」という表現が使えます。より強調したい場合は「I have no recollection of…」(~の記憶がまったくない)という表現も使えます。
まとめ

今回は、英語で「思い出す」を表現するremember、remind、recallの意味の違いと使い分けについて解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- rememberは自然に思い出す、記憶している状態を表す最も一般的な表現。過去のことだけでなく未来のことにも使える。
- remindは思い出させるという意味の他動詞。何かがきっかけで記憶を呼び起こす場合に使う。
- recallは意識的に、努力して思い出す場合に使う。フォーマルな印象があり、過去のことにしか使えない。
- recollectはrecallと似ているが、より文学的でフォーマルな表現。
- reminisceは思い出に浸る、懐かしむというニュアンスを持つ。
- bring back memoriesは記憶を呼び起こす、思い出が甦るという表現。
この記事を参考に、状況に応じて適切な表現を選べるようになれば、より豊かな英語表現ができるようになります。日常会話では主にrememberを使いますが、状況に応じてremindやrecallも使えるようになると、表現の幅が広がります。
ぜひ、例文や練習問題を活用して、これらの表現を使いこなせるようになってください。

