「require」は英語の動詞で、「必要とする」「要求する」「必須である」などの意味を持ちます。公式な文書や学術的な場面でよく使われる表現で、何かを達成するために必要な条件や要素を示す際に便利な単語です。
この記事では、「require」の基本的な意味から応用的な使い方まで、初心者にも分かりやすく例文を交えて詳しく解説していきます。
requireとは?必要性や要求を表す重要な動詞

「require」は「必要とする」「要求する」という意味の動詞です。何かを完了させるために必要な条件や、規則として求められていることを表現する際によく使われます。日本語では「〜を必要とする」「〜を要求する」「〜が必須である」などと訳されます。フォーマルな表現として、特に学校や職場、公的な場面でよく使用される表現です。
例えば、学校のプロジェクトで必要な材料を説明するとき、仕事での必須条件を伝えるとき、法律や規則で定められた要件を説明するときなどに「require」が活躍します。
例文
- This project requires a lot of time.(このプロジェクトは多くの時間を必要とします。)
- The school requires students to wear uniforms.(その学校は生徒に制服を着ることを要求しています。)
「require」は、単に欲しいというよりも、「なくてはならない」「必ず必要である」というニュアンスが強い単語です。そのため、法律や規則、必須条件などを説明する場面で特によく使われます。
また、「require」は「need」や「want」などの類似表現と比べて、より公式で客観的な必要性を表現します。
requireの基本的な使い方と文型
「require」の使い方にはいくつかのパターンがあります。ここでは、基本的な文型とその使い方について詳しく解説していきます。
「require」は主に三つの形で使われます。それぞれの形と意味を確認しましょう。
「主語 + require + 目的語」の形
この形は「〜は〜を必要とする」という意味を表します。目的語には名詞や動名詞(〜すること)が来ます。
例文
- Plants require water and sunlight.(植物は水と太陽光を必要とします。)
- Learning English requires practice.(英語を学ぶには練習が必要です。)
- The car requires regular maintenance.(その車は定期的なメンテナンスが必要です。)
この文型は「〜には〜が必要だ」という意味で、特に物事の条件や必要なものを説明するときに使います。物や事柄が主語になることが多いのが特徴です。
「主語 + require + 目的語 + to不定詞」の形
この形は「〜は〜に〜することを要求する」という意味を表します。人や組織が、誰かに対して何かをするよう求める場合に使います。
例文
- The teacher requires students to complete their homework.(先生は生徒に宿題を完成させることを要求しています。)
- The company requires employees to arrive on time.(その会社は従業員に時間通りに到着することを要求しています。)
- My parents require me to clean my room every week.(両親は私に毎週部屋を掃除することを要求しています。)
この形は、特に権限のある人や組織が他者に対して何かを命じる場合に使われます。目的語の位置には人が来ることが多いです。
「be required to do」の形
この形は「〜することが求められている」という意味を表します。規則や法律によって定められた義務を表現する場合によく使われます。
例文
- Students are required to wear uniforms.(生徒は制服を着ることが求められています。)
- You are required to show your ID at the entrance.(入口で身分証明書を見せることが求められています。)
- All passengers are required to fasten their seatbelts.(全ての乗客はシートベルトを締めることが求められています。)
この形は特に公的なルールや義務を説明する際に使われます。「must」(〜しなければならない)に近い意味を持ちますが、より客観的で公式な表現です。受動態の形になっていることに注目してください。
requireの時制と活用形
「require」は動詞なので、時制によって形が変化します。ここでは、「require」の各時制での変化と使い方を解説します。
現在形での使い方
現在形では、「require」は三人称単数(he/she/it)の場合のみ「requires」と変化します。現在の状態や一般的な事実を表すときに使われます。
例文
- I require your help with this project.(このプロジェクトでのあなたの助けが必要です。)
- She requires special attention.(彼女は特別な注意が必要です。)
- The game requires a good computer.(そのゲームは良いコンピュータを必要とします。)
過去形での使い方
「require」の過去形は「required」です。過去の一時点での必要性や要求を表します。
例文
- The teacher required us to finish the project by Friday.(先生は金曜日までにプロジェクトを終えるよう求めました。)
- The old computer required frequent maintenance.(その古いコンピュータは頻繁なメンテナンスを必要としました。)
現在完了形での使い方
現在完了形は「have/has required」の形になります。過去から現在まで続いている状況や、過去の行為が現在に影響している場合に使われます。
例文
- The company has required employees to work from home since last month.(その会社は先月から従業員に在宅勤務を要求しています。)
- The law has required seat belts in cars since 1970.(その法律は1970年以来、車にシートベルトを義務付けています。)
未来形での使い方
未来の必要性や要求を表す場合は、「will require」や「is going to require」の形を使います。
例文
- The project will require more time than we expected.(そのプロジェクトは予想よりも多くの時間を必要とするでしょう。)
- The new system is going to require training for all staff.(新しいシステムは全スタッフのトレーニングを必要とする予定です。)
requireと似た意味を持つ英単語との違い
英語には「require」以外にも「必要とする」や「要求する」といった意味を持つ単語がいくつかあります。ここでは、「require」と似た意味を持つ単語との違いを解説します。
requireとneedの違い
「require」と「need」はどちらも「必要とする」という意味を持ちますが、使用される文脈やニュアンスに違いがあります。
「need」は日常的な必要性を表し、個人的な欲求や必要性を表現する際によく使われます。一方、「require」はより公式で、規則や条件として必要なことを表現するときに使われます。
例文
- I need some water.(水が必要です。)- 個人的な必要性
- This plant requires water every day.(この植物は毎日水が必要です。)- 条件として必要
また、「need」は助動詞としても使えますが、「require」は一般動詞としてのみ使用されます。
例文
- You need to study hard.(あなたは一生懸命勉強する必要があります。)- 助動詞
- The course requires students to study hard.(そのコースは生徒が一生懸命勉強することを要求しています。)- 一般動詞
requireとdemandの違い
「require」と「demand」はどちらも「要求する」という意味を持ちますが、「demand」の方がより強い要求や主張を表します。
「require」は必要条件や要件を示す際に使われますが、「demand」は強く主張したり、権利として要求する場合に使われます。
例文
- The job requires experience.(その仕事は経験を必要とします。)- 条件として
- The workers demanded higher wages.(労働者たちはより高い賃金を要求しました。)- 強い主張として
「demand」は時に威圧的なニュアンスを持ちますが、「require」はより中立的な表現です。
requireとwantの違い
「require」と「want」もどちらも何かを欲する意味を持ちますが、ニュアンスが大きく異なります。
「want」は個人的な欲求や願望を表し、カジュアルな表現です。一方、「require」は必要条件や要件を表し、より公式な表現です。
例文
- I want a new phone.(新しい電話が欲しいです。)- 個人的な欲求
- This application requires a password.(このアプリケーションはパスワードを必要とします。)- 必要条件として
以下の表は、これらの単語の比較をまとめたものです。
単語 | 主な意味 | 使用シーン | フォーマル度 | 強制力 |
---|---|---|---|---|
require | 必要とする、要求する | 規則、条件、要件 | 高い | 中程度 |
need | 必要とする | 日常的な必要性 | 中程度 | 低い〜中程度 |
demand | 強く要求する | 主張、権利の主張 | 中程度〜高い | 高い |
want | 欲する | 個人的な欲求 | 低い | 低い |
requireの関連語と派生語
「require」には関連する単語がいくつかあります。ここでは、主要な関連語とその使い方を解説します。
requirement(名詞)
「requirement」は「require」の名詞形で、「要件」「必要条件」「要求」という意味があります。何かを達成するために必要な条件や資格を表すときに使われます。
例文
- The job has many requirements.(その仕事には多くの要件があります。)
- Meeting the requirements for college admission can be difficult.(大学入学の要件を満たすことは難しい場合があります。)
- What are the requirements for this course?(このコースの要件は何ですか?)
「requirement」は特に公式な場面で、必要条件や資格要件を説明する際によく使われます。複数形の「requirements」の形でよく使われるのも特徴です。
required(形容詞)
「required」は「require」の過去分詞形で、形容詞として「必須の」「必要な」という意味で使われます。
例文
- This is a required textbook for the class.(これはそのクラスで必須の教科書です。)
- Please fill in all required fields.(すべての必須項目に記入してください。)
「required」は特に書類やフォームで、必ず入力しなければならない項目や、必ず必要なものを示す際によく使われます。「必須」という意味で赤い星印などと共に表示されることが多いです。
requireを使った日常会話表現
「require」は日常生活のさまざまな場面で使われます。ここでは、学校、職場、日常生活でのよくある使用例を紹介します。
学校での使用例
学校では、授業の要件や課題の条件などを説明する際に「require」がよく使われます。
例文
- The teacher requires us to write a 500-word essay.(先生は500語のエッセイを書くことを要求しています。)
- This class requires daily practice.(このクラスは毎日の練習が必要です。)
- To graduate, students require 120 credits.(卒業するには、学生は120単位が必要です。)
- The science project requires a written report and a presentation.(その科学プロジェクトは、レポートとプレゼンテーションが必要です。)
職場での使用例
職場では、仕事の条件や必要な資格などを説明する際に「require」がよく使われます。
例文
- This position requires at least three years of experience.(この職位は最低3年の経験が必要です。)
- All employees are required to attend the meeting.(全従業員はその会議に出席することが求められています。)
- The project requires teamwork.(そのプロジェクトはチームワークを必要とします。)
- Our company requires punctuality.(当社は時間厳守を求めています。)
日常生活での使用例
日常生活でも、何かの条件や必要なものを説明する際に「require」が使われることがあります。
例文
- This recipe requires three eggs.(このレシピは3つの卵が必要です。)
- The game requires a good internet connection.(そのゲームは良いインターネット接続が必要です。)
- Plants require water and sunlight to grow.(植物は成長するために水と太陽光が必要です。)
- Some medications require a prescription.(一部の薬は処方箋が必要です。)
「require」は公式な表現なので、カジュアルな日常会話では「need」の方がよく使われますが、特に条件や規則について話す際には「require」も使われます。
requireのよくある間違いと注意点
「require」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。これらを理解することで、より正確に「require」を使いこなせるようになります。
「require」と「required」の混同
「require」は動詞、「required」は過去分詞または形容詞です。文中での役割によって使い分ける必要があります。
誤:This course required to study hard.(このコースは一生懸命勉強することを必要とします。)
正:This course requires students to study hard.(このコースは学生が一生懸命勉強することを必要とします。)
または
正:Students are required to study hard for this course.(学生はこのコースで一生懸命勉強することが求められています。)
「require」の後に直接「to不定詞」
「require」の後に直接「to不定詞」を置くことはできません。人に何かを要求する場合は、「require + 人 + to do」の形を使います。
誤:The teacher requires to submit the homework.
正:The teacher requires students to submit the homework.(先生は生徒に宿題を提出することを要求しています。)
または
正:We are required to submit the homework.(私たちは宿題を提出することが求められています。)
「require」と「request」の混同
「require」(要求する、必要とする)と「request」(依頼する、お願いする)は似ていますが、意味が異なります。「require」はより強い義務や必要性を表し、「request」はより丁寧な依頼を表します。
誤:I require you to help me.(強制的な感じになってしまう)
正:I request your help.(あなたの助けをお願いします。)
または、実際に必要条件として言いたい場合は、
正:This job requires experience in marketing.(この仕事はマーケティングの経験が必要です。)
「require」と「need」の使い分け
「require」はより公式で客観的な必要性を表し、「need」はより個人的で主観的な必要性を表します。場面に応じて適切に使い分けることが重要です。
誤:I require some water.(やや不自然)
正:I need some water.(水が必要です。)
誤:Plants need to be watered according to regulations.(やや不自然)
正:Plants require proper watering according to care instructions.(植物は手入れの指示に従って適切な水やりが必要です。)
時制の一致に注意
過去の状況について話す場合は、「require」も過去形にする必要があります。
誤:Last year, the school requires students to wear uniforms.
正:Last year, the school required students to wear uniforms.(昨年、その学校は生徒に制服を着ることを要求していました。)
カジュアルな会話での過剰使用
「require」はフォーマルな表現なので、友達との日常会話では「need」や「want」の方が自然な場合が多いです。
誤:I require your pen.(やや不自然)
正:Can I use your pen?(あなたのペンを使ってもいいですか?)
正:I need to borrow your pen.(あなたのペンを借りる必要があります。)
これらの間違いや注意点を理解することで、「require」をより適切に使えるようになるでしょう。
requireに関する問題
ここでは、「require」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。問題を解いた後で解答を確認し、理解を深めましょう。
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい: The school __ students to wear uniforms.
- 「この仕事は経験が必要です」を英語で表すと?
- 次の文の間違いを修正しなさい: “I require to go home.”
- 「彼らは明日までにレポートを提出することを求められています」を英語で表すと?
- 「require」の名詞形は何ですか?
- 次の文を受動態に変えなさい: “The teacher requires students to complete homework.”
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい: All __ fields must be filled in.
- 「植物は成長するために水と日光を必要とします」を英語で表すと?
- 次の中で最もカジュアルな表現はどれですか?
a) I require your assistance.
b) I need your help.
c) Your help is required. - 「require」の過去形は何ですか?
これらの問題を通じて、「require」の基本的な使い方や関連表現について理解を深めることができたでしょうか。次のセクションでは、「require」に関するよくある質問にお答えします。
requireに関するよくある質問
「require」について、学習者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「require」と「request」の違いは何ですか?
-
「require」は「必要とする」「要求する」という意味で、何かが必須条件であることを表します。一方、「request」は「依頼する」「お願いする」という意味で、より丁寧な表現です。
例えば、「The form requires your signature」(そのフォームにはあなたの署名が必要です)は必須条件を表し、「I request your assistance」(あなたの援助をお願いします)は丁寧な依頼を表します。 - 「be required to do」と「must do」の違いは何ですか?
-
どちらも「〜しなければならない」という意味ですが、「be required to do」はより客観的で、規則や法律によって定められた義務を表します。一方、「must do」は話し手の主観的な判断や強い義務感を表すことが多いです。
例えば、「Students are required to wear uniforms」(生徒は制服を着ることが求められています)は学校の規則として定められていることを表し、「You must study harder」(もっと一生懸命勉強しなければなりません)は話し手の強い主張を表します。 - 「require」の後に直接不定詞(to do)を使えますか?
-
いいえ、「require」の後に直接不定詞を置くことはできません。「require」の後には名詞(または代名詞)が必要です。
誤:The school requires to wear uniforms.
正:The school requires students to wear uniforms.(その学校は生徒に制服を着ることを要求しています。)
正:We are required to wear uniforms.(私たちは制服を着ることが求められています。) - 「require」はどんな場面で使うべきですか?
-
「require」は主に公式な場面や、規則、条件、必要条件について話す際に使います。学校や職場の規則、法的要件、製品の使用条件などを説明する際に適しています。
日常的な個人的な必要性を表す場合は、よりカジュアルな「need」を使う方が自然です。 - 「requirement」と「necessity」の違いは何ですか?
-
「requirement」は特定の目的や条件を満たすために必要な要件や資格を指し、より具体的で公式な表現です。「necessity」は一般的な必要性や必須品を指し、より抽象的な概念です。
例えば、「The job requirements include a college degree」(その仕事の要件には大学の学位が含まれます)は特定の条件を表し、「Water is a necessity for life」(水は生命にとって必需品です)は一般的な必要性を表します。 - 「require」は丁寧な表現ですか?
-
「require」自体は中立的な表現ですが、直接人に対して「I require you to do something」と言うと、命令的で失礼に聞こえる可能性があります。人に何かを依頼する場合は、より丁寧な「Could you please…」や「Would you mind…」などの表現を使う方が適切です。
- 「required」と「necessary」の違いは何ですか?
-
「required」は規則や条件として正式に必要とされていることを表し、より公式な表現です。「necessary」は一般的に必要なことを表し、より広い意味を持ちます。
例えば、「A passport is required for international travel」(国際旅行にはパスポートが必要です)は公式な要件を表し、「It is necessary to drink water every day」(毎日水を飲むことは必要です)は一般的な必要性を表します。
まとめ

この記事では、英語の動詞「require」の意味と使い方について詳しく解説しました。「require」は「必要とする」「要求する」という意味を持つ動詞で、特に公式な場面や条件、規則について話す際に役立つ表現です。
「require」の基本的な使い方から応用例、関連語まで様々な側面から学んできましたが、ここで重要なポイントをまとめておきましょう。
- 「require」は主に「必要とする」「要求する」という意味の動詞である
- 「主語 + require + 目的語」の形で「〜は〜を必要とする」という意味を表す
- 「主語 + require + 目的語 + to不定詞」の形で「〜は〜に〜することを要求する」という意味を表す
- 「be required to do」の形で「〜することが求められている」という意味を表す
- 「requirement」は「要件」「必要条件」を意味する名詞
- 「required」は「必須の」「必要な」を意味する形容詞
- 「require」はフォーマルな表現で、カジュアルな場面では「need」がよく使われる
- 「require」の後には直接不定詞(to do)は置けない
- 時制に応じて、「requires」(三人称単数現在形)、「required」(過去形・過去分詞形)と形が変化する
「require」は英語でよく使われる重要な単語です。この記事で学んだ知識を活かして、適切な場面で正しく「require」を使えるようになりましょう。英語の文法や表現に慣れるには、実際に使ってみることが大切です。日常生活や学習の中で、「require」を積極的に使ってみてください。
英語学習は一朝一夕にはいきませんが、一つ一つの単語や表現を確実に身につけていくことで、着実に上達していきます。「require」をマスターして、英語表現の幅を広げていきましょう。