海外旅行や外国人とのコミュニケーションにおいて、「予約する」という行為は非常に頻繁に発生します。日本語では単に「予約」と一言で表現できますが、英語では主に「reservation」と「booking」という二つの単語が使われており、それぞれ微妙に使用場面やニュアンスが異なります。
この記事では、「reservation」と「booking」の違いを初学者にもわかりやすく解説し、実際の使い方や例文を紹介します。英語で「予約」を適切に表現できるようになって、海外でのコミュニケーションをスムーズに行いましょう。
「reservation」と「booking」の基本的な違い

英語で「予約する」という意味を持つ「reservation」と「booking」は、一見同じように思えますが、実はニュアンスや使われる状況に違いがあります。
「reservation」は「場所や席を確保しておく」というニュアンスが強く、主にレストランの席やホテルの部屋などを予約する際に使われます。元の動詞は「reserve」で、何かを「取っておく」「確保する」というイメージです。レストランの予約席に「Reserved」と書かれたプレートが置かれているのを見たことがある方も多いでしょう。
一方、「booking」は「予約表に記帳する」というイメージから派生した言葉で、主に飛行機のチケットやコンサートの席など、具体的な手配が必要なものを予約する際に使われます。元の動詞は「book」です。「ダブルブッキング」や「オーバーブッキング」など、日本語でもカタカナ語として使われていることからもわかるように、「booking」には「手配する」というニュアンスが強く含まれています。
以下に簡単な例文を見てみましょう。
例文
- I want to make a reservation at this restaurant.(このレストランを予約したいです。)
- I need to book a flight to Tokyo.(東京行きの飛行機を予約する必要があります。)
「reservation」の詳しい使い方
「reservation」は特定の場所や空間を確保するという意味合いで使われる言葉です。名詞として「reservation」、動詞として「reserve」の形で使われます。
「reservation」が使われる主な状況
「reservation」は以下のような状況でよく使われます。
- レストランやカフェの席の予約
- ホテルの部屋の予約
- 会議室や施設の予約
- 特別なイベントスペースの確保
「reservation」を使った一般的な表現パターン
「reservation」を使った代表的な表現パターンには以下のようなものがあります。
- make a reservation(予約をする)
- have a reservation(予約を持っている/予約がある)
- cancel a reservation(予約をキャンセルする)
- confirm a reservation(予約を確認する)
「reservation」を使った例文
「reservation」を使った簡単な例文をいくつか紹介します。
例文
- I made a reservation for 7 PM.(午後7時に予約をしました。)
- Do you have a reservation?(予約はありますか?)
- We need to cancel our reservation.(予約をキャンセルする必要があります。)
- Can I make a reservation for four people?(4人分の予約をできますか?)
- The restaurant takes reservations one month in advance.(そのレストランは1ヶ月前から予約を受け付けています。)
「booking」の詳しい使い方
「booking」は具体的な手配や登録のイメージを持つ言葉です。名詞として「booking」、動詞として「book」の形で使われます。
「booking」が使われる主な状況
「booking」は以下のような状況でよく使われます。
- 航空券や電車のチケットの予約
- コンサートやイベントのチケット予約
- ツアーやアクティビティの予約
- 旅行パッケージの予約
「booking」を使った一般的な表現パターン
「booking」を使った代表的な表現パターンには以下のようなものがあります。
- book a ticket/flight/room(チケット/航空券/部屋を予約する)
- make a booking(予約をする)
- confirm a booking(予約を確認する)
- cancel a booking(予約をキャンセルする)
- fully booked(予約でいっぱい)
「booking」を使った例文
「booking」を使った簡単な例文をいくつか紹介します。
例文
- I booked two tickets for the concert.(コンサートのチケットを2枚予約しました。)
- The hotel is fully booked for this weekend.(そのホテルは今週末は予約でいっぱいです。)
- You can book online.(オンラインで予約できます。)
- When did you make the booking?(いつ予約しましたか?)
- We need to book our train tickets early.(電車のチケットを早めに予約する必要があります。)
「reservation」と「booking」の使い分け方
「reservation」と「booking」はどちらも「予約」を意味しますが、使い分けにはいくつかのポイントがあります。
シチュエーション別の適切な選択
基本的な使い分けは以下の通りです。
- レストランやホテルの予約:「reservation」または「book」
- 航空券やコンサートチケット:「booking」または「book」
- 会議室や設備の予約:「reservation」または「book」
動詞として使う場合は、どちらも「reserve」または「book」が使えますが、名詞として使う場合は上記のような使い分けがあります。
英米での使用傾向の違い
地域によっても使用傾向に差があります。
- アメリカ英語:「reserve」や「reservation」がよく使われる傾向があります。
- イギリス英語:「book」や「booking」がよく使われる傾向があります。
これは絶対的なルールではなく傾向ですので、両方の表現を理解しておくと良いでしょう。
予約の確実性のニュアンスの違い
「reservation」と「booking」には、予約の確実性に関するニュアンスの違いもあります。
- 「reservation」:場所や席を「確保している」というニュアンスが強く、比較的確実性が高い印象です。
- 「booking」:「予約帳に記入した」というニュアンスで、「オーバーブッキング」という言葉があるように、状況によっては変更される可能性がある印象があります。
「reservation」と「booking」以外の「予約」に関連する英語表現
「reservation」と「booking」以外にも、「予約」に関連する英語表現はいくつかあります。
「appointment」について
「appointment」は人と会う約束や予定を表す言葉です。特に医師や弁護士など、専門家と会う予約を表す際によく使われます。
例文
- I have a doctor’s appointment tomorrow.(明日、医師との予約があります。)
- Can I make an appointment with Ms. Smith?(スミスさんとの予約を取れますか?)
「order」と「pre-order」について
商品の注文に関しては「order」、事前注文や予約購入には「pre-order」が使われます。
例文
- I want to pre-order the new phone.(新しい電話を予約注文したいです。)
- You can pre-order the book before its release.(発売前に本を予約注文できます。)
「sign up」について
イベントやクラスへの参加登録には「sign up」という表現もよく使われます。
例文
- I signed up for the yoga class.(ヨガクラスに申し込みました。)
- You need to sign up for the tour in advance.(ツアーには事前に申し込む必要があります。)
「reservation」と「booking」の使い分け練習問題
以下の問題で、「reservation」と「booking」の適切な使い分けを練習しましょう。それぞれの空欄に「reservation/reserve」または「booking/book」の適切な形を入れてください。
- I need to _ a table for dinner tonight.
- She made a _ at the Italian restaurant.
- We want to _ two tickets for the movie.
- The hotel is fully _ during the summer season.
- Do you have a _ for tonight?
- I already _ our flight to London.
- Can I make a _ for four people?
- The concert was sold out because all tickets were _.
- They need to _ a meeting room for tomorrow.
- We have a _ at the hotel downtown.
- He _ a seat on the train to Tokyo.
- The restaurant doesn’t take _ on weekends.
- I forgot to _ a room for my trip.
- All the rooms are _ for New Year’s Eve.
- Did you _ a table at that new restaurant?
- We need to cancel our _ because we can’t go.
- You can _ tickets online or by phone.
- The system will confirm your _ by email.
- I called to _ a court for tennis this Saturday.
- Do you accept online _?
「reservation」と「booking」に関するよくある質問
- 「make a booking」と「make a reservation」はどう違いますか?
-
基本的な意味は同じで、どちらも「予約をする」という意味ですが、使われる状況に違いがあります。「make a reservation」はレストランやホテルなどの場所の予約に多く使われ、「make a booking」は航空券やチケット、ツアーなどの手配に多く使われます。ただし、状況によっては互換的に使われることもあります。
- 「reserve」と「book」はどちらを使うべきですか?
-
どちらも「予約する」という意味ですが、アメリカ英語では「reserve」がよく使われ、イギリス英語では「book」がよく使われる傾向があります。また、「reserve」はレストランやホテルの予約に、「book」は航空券やチケットの予約によく使われますが、多くの場面で互換的に使うことができます。
- 「fully reserved」と「fully booked」の違いは何ですか?
-
どちらも「予約でいっぱい」という意味ですが、「fully booked」の方が一般的に使われます。特にホテルや航空券などが満席・満室の場合は「fully booked」がよく使われます。「fully reserved」はやや改まった表現で、特別な施設や場所が予約済みの場合に使われることがあります。
- 電話で予約する際の英語表現は何がありますか?
-
電話でレストランなどに予約する際は、次のような表現がよく使われます。
- “I’d like to make a reservation for dinner.”(夕食の予約をしたいのですが。)
- “Can I book a table for four people on Friday evening?”(金曜の夜に4人分のテーブルを予約できますか?)
- “Do you have any availability for tomorrow night?”(明日の夜の空きはありますか?)
- オンライン予約システムでよく見る「booking number」とは何ですか?
-
「booking number」または「reservation number」は、予約が完了した際に発行される固有の番号です。この番号は予約の確認やキャンセル、変更などの際に必要となるので、大切に保管しておく必要があります。
- 予約をキャンセルする場合の英語表現は?
-
予約をキャンセルする場合は、次のような表現が使えます。
- “I need to cancel my reservation/booking.”(予約をキャンセルする必要があります。)
- “I’d like to cancel the reservation I made for Saturday.”(土曜日に取った予約をキャンセルしたいです。)
- “Can I cancel my booking for next week?”(来週の予約をキャンセルできますか?)
まとめ

この記事では、英語の「reservation」と「booking」の違いと使い分けについて解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「reservation」は場所や席を確保するというニュアンスで、主にレストランやホテルの予約に使われる。
- 「booking」は予約表に記入するというニュアンスで、主に航空券やコンサートチケットの予約に使われる。
- 動詞形は「reserve」と「book」で、どちらも「予約する」という意味だが、使われる状況によって使い分ける。
- アメリカ英語では「reserve/reservation」が、イギリス英語では「book/booking」が好まれる傾向がある。
- レストランの予約は「make a reservation」、航空券の予約は「book a flight」という表現がよく使われる。
- 「appointment」は人と会う約束、特に医師や弁護士との予約に使われる。
- 「pre-order」は商品の事前注文や予約購入を表す。
- 「sign up」はイベントやクラスへの参加登録を表す。
- 予約がいっぱいの状態は「fully booked」とよく表現される。
- 予約の確認には「reservation number」や「booking number」が使われる。
英語での「予約」の表現を適切に使い分けることができれば、海外旅行やビジネスシーンでのコミュニケーションがよりスムーズになります。この記事で紹介した基本的な違いと使い方を覚えて、実際の場面で活用してみてください。
ちょっとした違いを理解することで、より自然な英語表現ができるようになります。