「Salt of the earth」は英語の慣用句で、誠実で信頼できる、価値のある人物を表現するときに使われます。
この記事では、この表現の意味や由来、そして日常での使い方を中学英語レベルの例文とともに詳しく解説します。英語初学者の方でも理解しやすいように、わかりやすく説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
「Salt of the earth」の基本的な意味

「Salt of the earth」は直訳すると「地の塩」という意味になりますが、これは「非常に価値があり、誠実で信頼できる人」や「善良で実直な人」を表す表現です。特に地域社会において重要な役割を果たす、謙虚で勤勉な人々を指すことが多いです。現代では「普通の良い人」「頼りになる人」といったニュアンスで使われることが一般的です。
この表現は、相手を高く評価するときの褒め言葉として用いられ、特に地味ながらも社会の基盤となる誠実な人々を称えるときに使われます。派手さはなくても、社会を支える重要な存在であることを強調する言い方です。
「地の塩」という表現の意味
塩は古代において非常に貴重なものでした。保存料として食べ物を腐らせないようにする役割があり、また味付けにも欠かせないものでした。
この「塩」のように、社会にとって必要不可欠な役割を果たす人々を「Salt of the earth」と表現するようになったのです。
「Salt of the earth」の由来
この表現は聖書に由来しています。新約聖書のマタイによる福音書5章13節に、イエス・キリストが弟子たちに向けて「あなたがたは地の塩である」と語った一節があります。当時、塩は非常に価値のある物質であり、その重要性から人々の善良さや価値を表す比喩として使われました。
聖書の教えでは、塩が食べ物の味を良くし、腐敗を防ぐように、良い人々は社会を良い方向に導き、道徳的な腐敗を防ぐ役割があるとされています。この考え方が「Salt of the earth」という表現の根底にあるのです。
「Salt of the earth」の現代での使われ方
現代の英語では、「Salt of the earth」は主に次のような状況で使われます。
褒め言葉としての使い方
「Salt of the earth」は誰かを褒めるときに使う表現です。特に謙虚で、地域社会に貢献している人や、誠実で信頼できる人に対して使われることが多いです。
例文
- My grandmother is salt of the earth. She always helps everyone in our village.(私の祖母は本当に良い人です。彼女はいつも村の皆を助けています。)
- His parents are salt of the earth people who worked hard all their lives.(彼の両親は一生懸命働いてきた実直な人たちです。)
日常会話での使い方
この表現は、特に地域社会や職場で信頼されている人、または困ったときに頼りになる人について話すときに使われます。
例文
- Our neighbor Mr. Johnson is salt of the earth. He always shovels snow for old people.(隣人のジョンソンさんは本当に良い人です。彼はいつも高齢者のために雪かきをしています。)
- The farmers in this area are salt of the earth. They work hard every day.(この地域の農家の人たちは実直な人たちです。彼らは毎日一生懸命働いています。)
「Salt of the earth」を使った例文
ここでは、中学英語レベルの簡単な例文を紹介します。
例文
- My uncle is salt of the earth. He helps everyone.(私のおじは実直な人です。彼は誰でも助けます。)
- The teachers at our school are salt of the earth. They care about all students.(私たちの学校の先生たちは素晴らしい人たちです。彼らはすべての生徒を気にかけています。)
- She comes from salt of the earth family.(彼女は実直な家族の出身です。)
- Volunteers who help after the disaster are salt of the earth.(災害後に助けるボランティアたちは素晴らしい人たちです。)
- My best friend is salt of the earth. I can always trust her.(私の親友は信頼できる人です。私はいつも彼女を信頼できます。)
「Salt of the earth」と似た表現
英語には「Salt of the earth」と似たような、人の良さや価値を表現する慣用句がいくつかあります。ここではそれらの表現と比較しながら解説します。
「Pillar of the community」との違い
「Pillar of the community(地域社会の柱)」も良い人を表す表現ですが、こちらはより社会的地位や影響力がある人、地域社会でリーダー的役割を果たす人を指すことが多いです。
一方、「Salt of the earth」は必ずしも社会的地位が高いわけではなく、むしろ一般的な人々の中の誠実で信頼できる人を指します。
例文
- He is a pillar of the community who donated money to build the new library.(彼は新しい図書館を建てるためにお金を寄付した地域の重鎮です。)
「Down-to-earth」との関連性
「Down-to-earth(地に足のついた)」は、現実的で飾らない、素朴な性格を持つ人を表します。
「Salt of the earth」の人々は往々にして「Down-to-earth」な性格も持っていることが多いですが、「Salt of the earth」には誠実さや信頼性、社会への貢献といった要素がより強調されています。
例文
- She is very down-to-earth despite being famous.(彼女は有名にもかかわらず、とても飾らない人です。)
「Salt of the earth」に関するよくある質問
- 「Salt of the earth」は古い表現ですか?
-
この表現は聖書に由来する古い言葉ですが、現代の英語でも十分に使われています。特にネイティブスピーカーの間では、誠実で信頼できる人を褒める表現として今でも一般的です。
- 「Salt of the earth」は皮肉として使われることもありますか?
-
基本的には肯定的な意味で使われる表現ですが、文脈や話し方によっては皮肉として使われることもあります。しかし、そのような使い方は一般的ではなく、通常は純粋な褒め言葉として使われます。
- 日本語で「Salt of the earth」に相当する表現はありますか?
-
完全に一致する表現はありませんが、「実直な人」「誠実な人」「世間の中心となる良い人」といった表現が近いでしょう。また、「社会の宝」という言い方も、「Salt of the earth」のニュアンスに近いかもしれません。
- ビジネスの場面でも使える表現ですか?
-
はい、ビジネスの場面でも使うことができます。特に、信頼できる同僚や取引先の人物を褒めるときに適した表現です。ただし、フォーマルな文書よりも会話の中で使われることが多いです。
まとめ

「Salt of the earth」について理解を深めることができたでしょうか。この記事のポイントを以下にまとめます。
- 「Salt of the earth」は「誠実で信頼できる、価値のある人」を指す表現である
- 聖書のマタイによる福音書に由来している古い表現だが、現代でも広く使われている
- 主に褒め言葉として、地域社会で尊敬される誠実な人を表現するときに使われる
- 社会的地位よりも人格の良さや誠実さを強調する表現である
- 「Pillar of the community」や「Down-to-earth」など、似た表現もあるが、それぞれニュアンスが異なる
- 基本的には肯定的な意味で使われる表現である
英語の慣用句を学ぶことは、英語の理解を深めるだけでなく、英語圏の文化や考え方についても知ることができる良い機会です。
「Salt of the earth」のような表現を使いこなせるようになると、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。