物を失くしてしまった時、新しい場所を訪れた時、何か情報を得たい時など、私たちは日常的に何かを「探す」行為をしています。日本語では単に「探す」と言うだけですが、英語ではその状況や目的、探し方によって使い分ける単語がたくさんあります。適切な英単語を選ぶことで、より正確に自分の意図を伝えることができるでしょう。
この記事では「探す」を表す様々な英単語の違いや使い方について、初心者でもわかりやすく解説していきます。例文も豊富に紹介しますので、ぜひ実際の会話に活用してみてください。
「探す」を表す英単語

「探す」という行為は、英語では状況によって様々な単語で表現されます。最もよく使われるのは「look for」ですが、他にも多くの表現があります。それぞれニュアンスが異なるので、状況に応じた適切な単語を選ぶことが大切です。
ここでは、「探す」を表す主な英単語とその基本的な意味を紹介します。
「探す」を表す英単語
- look for(ルック フォー)- 一般的な「探す」
- search (for)(サーチ フォー)- 注意深く調べる、捜索する
- seek(シーク)- 追い求める、探し求める
- find(ファインド)- 見つける(try to findで「探す」の意味になる)
- hunt (for)(ハント フォー)- 積極的に探し回る
- explore(エクスプロー)- 未知のものを探す、探検する
- probe(プローブ)- 質問して詳しく探る
- scout(スカウト)- 偵察する、捜し歩く
- locate(ロケイト)- 位置を特定する、探し当てる
- track down(トラック ダウン)- 追跡して見つけ出す
- discover(ディスカバー)- 新しいものを発見する
- uncover(アンカバー)- 隠されたものを明らかにする
「探す」を表す英単語の発音・意味・特徴と使い分け【例文あり】
ここでは、上記で紹介した「探す」を表す英単語について、発音・意味・特徴と使い分けを詳しく解説します。それぞれの単語がどのような状況で使われるのかを理解し、実際の会話で適切に使い分けられるようになりましょう。
look for(ルック フォー)
「look for」は「探す」を表す最も一般的な表現です。日常会話で何かを探している時によく使われます。
意味と特徴
「look for」は、何か特定のものや人を探している状態を表します。特に日常生活で失くしたものを探す場合や、店で商品を探す場合など、幅広い場面で使うことができる便利な表現です。特別な専門性はなく、カジュアルな場面からフォーマルな場面まで幅広く使えます。
使い分けのポイント
「look for」は最も汎用性が高く、初心者でも使いやすい表現です。物や人、情報など、何を探す場合でも基本的にはこの表現で対応できます。他の「探す」を表す表現が思いつかない場合は、まず「look for」を使うと良いでしょう。
例文
- I am looking for my keys.(私は鍵を探しています。)
- She is looking for a new job.(彼女は新しい仕事を探しています。)
- We are looking for a good restaurant.(私たちは良いレストランを探しています。)
search (for)(サーチ フォー)
「search (for)」は「調べる」「捜索する」という意味で、時間をかけて注意深く探す場合に使われます。
意味と特徴
「search (for)」は、「look for」よりも徹底的に、広範囲に、または時間をかけて探すニュアンスがあります。特に、家やオフィスなどの場所を隅々まで調べる場合や、インターネットで情報を探す場合によく使われます。「search」だけで使う場合は場所を探すという意味になるため、物や人を探す場合は「search for」と言います。
使い分けのポイント
「search for」は「look for」よりも真剣に、時間をかけて探す場合に使います。特に重要なものを失くした場合や、警察が捜索をする場合など、より深刻な状況で使われることが多いです。また、オンライン検索の場面でも頻繁に使われます。
例文
- I searched for my wallet everywhere.(私はあらゆる場所で財布を探しました。)
- They are searching for the missing child.(彼らは行方不明の子供を捜索しています。)
- I searched the internet for information.(私はインターネットで情報を検索しました。)
seek(シーク)
「seek」は「追い求める」「探し求める」という意味で、やや形式的な表現です。
意味と特徴
「seek」は、形のないものや抽象的なもの(真実、助言、答えなど)を探し求める場合によく使われます。また、仕事や機会を探す場合にも使われることがあります。「look for」や「search for」よりもフォーマルな表現で、書き言葉や公式な場面で使われることが多いです。
使い分けのポイント
「seek」は特に形式的な文脈や書き言葉で使われます。日常会話では「look for」の方が自然ですが、ビジネスの場面や公式の文書では「seek」がよく使われます。また、「求める」というニュアンスが強いため、必要性や切迫感を表したい場合にも適しています。
例文
- They are seeking the truth.(彼らは真実を探し求めています。)
- I am seeking advice on this matter.(私はこの件について助言を求めています。)
- We seek a solution to this problem.(私たちはこの問題の解決策を探しています。)
find(ファインド)
「find」は通常「見つける」という意味ですが、「try to find」の形で「探す」という意味にもなります。
意味と特徴
「find」自体は「見つける」「発見する」という結果を表す動詞ですが、「try to find」(見つけようとする)という形で「探す」行為を表すことができます。この表現は、探すという行為と共に「見つけたい」という目標や意図を強調します。
使い分けのポイント
「try to find」は「look for」と似ていますが、「努力している」というニュアンスがより強いです。特に、見つけることが難しいものや、すぐには見つからないと予想されるものを探す場合に使うと良いでしょう。
例文
- I am trying to find my glasses.(私はメガネを見つけようとしています。)
- He is trying to find a better way.(彼はより良い方法を見つけようとしています。)
- They tried to find the answer.(彼らは答えを見つけようとしました。)
hunt (for)(ハント フォー)
「hunt (for)」は「狩る」「探し回る」という意味で、熱心に探す様子を表します。
意味と特徴
「hunt (for)」は、元々は「狩り」を意味する言葉で、獲物を追いかけるように熱心に、積極的に探し回るニュアンスがあります。特に、価値のあるものや見つけるのが難しいものを探す場合によく使われます。
使い分けのポイント
「hunt for」は、単に探すだけでなく、積極的に動き回って探し求める場合に使います。特に、仕事を探す(job hunting)、家を探す(house hunting)など、重要な目標に対して熱心に探す場合によく使われる表現です。
例文
- I am hunting for a rare book.(私はレアな本を探し回っています。)
- She is hunting for bargains.(彼女は掘り出し物を探し回っています。)
- We hunted for Easter eggs in the garden.(私たちは庭でイースターエッグを探し回りました。)
explore(エクスプロー)
「explore」は「探検する」「調査する」という意味で、新しい場所や未知の領域を探る場合に使われます。
意味と特徴
「explore」は、未知の場所や分野を調べたり、新しい可能性を検討したりする場合に使われます。単に「探す」というよりも、好奇心を持って調査する、発見を楽しむというニュアンスがあります。
使い分けのポイント
「explore」は、新しい土地を訪れる場合や、新しい分野を学ぶ場合など、未知のものに対して使います。自分の知らないものを発見する喜びを伴う探索を表したい場合に適しています。
例文
- We explored the forest yesterday.(私たちは昨日森を探検しました。)
- I want to explore new possibilities.(私は新しい可能性を探りたいです。)
- Children love to explore their surroundings.(子供たちは周囲を探検するのが好きです。)
probe(プローブ)
「probe」は「探る」「調査する」という意味で、特に質問や調査を通じて詳しく探る場合に使われます。
意味と特徴
「probe」は、表面的ではなく深く掘り下げて探るニュアンスがあります。特に、質問をして情報を引き出したり、原因や真相を探ったりする場合に使われます。医療や科学の分野では、器具を使って体内や物質の内部を調べる意味もあります。
使い分けのポイント
「probe」は特に真実や隠れた情報を探る場合に使います。ジャーナリストや調査員が情報を掘り下げる場合、医師が診断のために調べる場合などに適しています。日常会話では比較的使用頻度が低い表現です。
例文
- The reporter probed into the scandal.(記者はスキャンダルについて詳しく調査しました。)
- Scientists are probing the mysteries of space.(科学者たちは宇宙の謎を探求しています。)
- The doctor probed the wound carefully.(医師は傷口を注意深く調べました。)
scout(スカウト)
「scout」は「偵察する」「捜し歩く」という意味で、広範囲を移動しながら探す場合に使われます。
意味と特徴
「scout」は、元々は軍事用語で、敵の動きを偵察するという意味がありました。現代では、広い範囲を移動しながら何かを探したり、人材を見つけたりする場合に使われます。スポーツや芸能界で才能ある人を探すスカウト活動もこの言葉から来ています。
使い分けのポイント
「scout」は特に広範囲を移動しながら探す場合や、人材を探す場合に使います。自分が動き回って探すというニュアンスが強いため、座ったままの探索には使いません。
例文
- He is scouting for new talent.(彼は新しい才能を探しています。)
- We scouted the area for a good camping spot.(私たちは良いキャンプ場所を求めてその地域を偵察しました。)
- The coach scouts young players.(そのコーチは若い選手を探しています。)
locate(ロケイト)
「locate」は「位置を特定する」「探し当てる」という意味で、対象の場所を正確に突き止める場合に使われます。
意味と特徴
「locate」は、探しているものの正確な位置や所在地を特定するという意味があります。単に見つけるだけでなく、どこにあるのかを正確に把握するニュアンスがあります。
使い分けのポイント
「locate」は特に位置情報が重要な場合に使います。GPSで場所を特定する場合や、失踪者の居場所を突き止める場合など、「どこにあるか/いるか」を特定することが目的の場合に適しています。
例文
- The police located the missing child.(警察は行方不明の子供の居場所を突き止めました。)
- Can you help me locate the nearest post office?(最寄りの郵便局の場所を教えてもらえますか?)
- We need to locate the source of the problem.(問題の原因がどこにあるか特定する必要があります。)
track down(トラック ダウン)
「track down」は「追跡して見つけ出す」という意味で、足跡や手がかりを頼りに探し出す場合に使われます。
意味と特徴
「track down」は、何らかの手がかりや痕跡を頼りに、粘り強く追跡して最終的に見つけ出すというニュアンスがあります。特に、見つけるのが難しいものや、隠れているものを探す場合に使われます。
使い分けのポイント
「track down」は、特に長い時間や労力をかけて探し出す場合に使います。犯人を追跡する場合や、長い間探し続けていた人や物を最終的に見つける場合など、努力の末に成功したという感覚を伝えたい時に適しています。
例文
- The detective tracked down the suspect.(探偵は容疑者を追跡して見つけ出しました。)
- I finally tracked down that rare book.(私はついにその希少本を見つけ出しました。)
- Can you track down this information for me?(この情報を見つけてもらえますか?)
discover(ディスカバー)
「discover」は「発見する」という意味で、新しいものや知られていないものを見つけ出す場合に使われます。
意味と特徴
「discover」は、これまで知られていなかったものや、自分が知らなかったものを新たに見つける意味があります。特に科学的な発見や、偶然に重要なものを見つけるような場合に使われます。
使い分けのポイント
「discover」は「探す」というよりも「発見する」という結果に焦点が当たっています。意図的に探していたわけではなく、偶然に見つけたり、調査の結果として新しい事実が明らかになったりした場合によく使われます。
例文
- Scientists discovered a new planet.(科学者たちは新しい惑星を発見しました。)
- I discovered an old photo in the drawer.(引き出しの中で古い写真を見つけました。)
- They discovered the truth about what happened.(彼らは何が起きたのかという真実を発見しました。)
uncover(アンカバー)
「uncover」は「覆いを取る」「明らかにする」という意味で、隠されていたものを見つけ出す場合に使われます。
意味と特徴
「uncover」は、文字通り「覆い(cover)」を取る(un)という意味から、隠されていたものや秘密を明るみに出すという意味があります。特に調査の結果として、隠されていた事実や情報を発見する場合に使われます。
使い分けのポイント
「uncover」は特に隠されていたものを探し出す場合に使います。犯罪や不正を暴く場合、秘密や真実を明らかにする場合など、「隠されていた」という要素がある時に適しています。
例文
- The journalist uncovered a political scandal.(ジャーナリストは政治スキャンダルを暴きました。)
- We uncovered some interesting facts during our research.(調査中に私たちは興味深い事実をいくつか明らかにしました。)
- The police uncovered evidence of fraud.(警察は詐欺の証拠を発見しました。)
「探す」を表す英単語の比較表
以下の表は、「探す」を表す英単語の特徴や使用場面を比較したものです。状況に応じて適切な単語を選ぶ際の参考にしてください。
英単語 | フォーマル度 | 使用頻度 | 主な使用場面 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
look for | 低~中 | 非常に高い | 日常会話 | 最も一般的で汎用性が高い |
search (for) | 中 | 高い | 広範囲の探索、オンライン検索 | 注意深く、徹底的に探す |
seek | 高 | 中 | 公式文書、ビジネス場面 | 形式的で、抽象的なものを探す |
try to find | 低~中 | 高い | 日常会話 | 努力して見つけようとする |
hunt (for) | 中 | 中 | 積極的な探索 | 熱心に探し回る |
explore | 中 | 中 | 新しい場所や分野 | 未知のものを調査する |
probe | 中~高 | 低 | 調査、医療、科学 | 深く掘り下げて探る |
scout | 中 | 低 | 広範囲の偵察、人材探し | 移動しながら探す |
locate | 中 | 中 | 位置特定 | 正確な位置を突き止める |
track down | 中 | 中 | 追跡、捜索 | 手がかりを頼りに粘り強く探す |
discover | 中~高 | 中 | 新発見 | 新しいものを見つける |
uncover | 中~高 | 低 | 調査、ジャーナリズム | 隠されていたものを明らかにする |
「探す」を表す英単語の使い分け練習問題
以下の問題を解いて、「探す」を表す英単語の使い分けを練習しましょう。それぞれの状況に最も適した英単語を選んでください。
- I need to ______ my keys before I leave the house.
- The police will ______ the area for any clues.
- Many people ______ happiness throughout their lives.
- Can you ______ your glasses? They might be on the table.
- The detectives are ______ the suspect in the city.
- Scientists ______ the deep sea to learn more about marine life.
- The journalist tried to ______ the truth by asking tough questions.
- The team will ______ the forest to find a good camping spot.
- Can you ______ the nearest gas station on the map?
- The reporter managed to ______ the source of the rumor.
- Columbus is famous for ______ America.
- The archaeologists hope to ______ ancient ruins buried underground.
- I will ______ my wallet in my bag.
- The rescue team ______ the mountain for missing hikers.
- She ______ advice from her teacher before making a decision.
- The police are trying to ______ the criminal’s hideout.
- The scientist hopes to ______ a cure for the disease.
- The manager ______ new talent for the company.
- The doctor ______ the patient for signs of illness.
- The explorers ______ the cave for hidden treasures.
「探す」を表す英単語に関するよくある質問
- 「look for」と「search for」の違いは何ですか?
-
「look for」は最も一般的な「探す」の表現で、日常生活で何かを探すときに広く使われます。一方、「search for」はより注意深く、時間をかけて探す場合に使われます。「search for」は「look for」よりも徹底的に、広範囲に探すニュアンスがあります。例えば、鍵を探す場合は「look for my keys」、行方不明の人を捜索する場合は「search for the missing person」と言うのが自然です。
- 「seek」はどのような場合に使いますか?
-
「seek」は「追い求める」「探し求める」という意味で、特に形のないものや抽象的なもの(真実、助言、答えなど)を探す場合に使われます。「look for」や「search for」よりもフォーマルな表現で、書き言葉や公式な場面で使われることが多いです。例えば、「seek the truth(真実を求める)」「seek advice(助言を求める)」などと言います。
- 「hunt for」と「look for」はどう違いますか?
-
「hunt for」は「熱心に探し回る」というニュアンスがあり、「look for」よりも積極的に動き回って探す様子を表します。元々は「狩り」を意味する言葉で、価値のあるものや見つけるのが難しいものを探す場合によく使われます。「job hunting(就職活動)」「house hunting(家探し)」のように、重要な目標に対して熱心に探す場合に使われる表現です。
- 「discover」と「find」の違いは何ですか?
-
「discover」は「新たに発見する」という意味で、これまで知られていなかったものや自分が知らなかったものを見つける場合に使います。一方、「find」は単に「見つける」という意味で、探していたものを見つけた場合に使います。例えば、「Scientists discovered a new planet(科学者たちは新しい惑星を発見した)」では「discover」が適切ですが、「I found my keys(私は鍵を見つけた)」では「find」が自然です。
- 「locate」と「find」はどう使い分けますか?
-
「locate」は「位置を特定する」という意味で、探しているものがどこにあるのかを正確に把握することに焦点があります。一方、「find」は単に「見つける」という結果を表します。例えば、「The police located the suspect’s hideout(警察は容疑者の隠れ家の場所を特定した)」では「locate」が適切ですが、「I found my glasses on the table(テーブルの上にメガネを見つけた)」では「find」が自然です。
- 初心者はどの「探す」の表現を覚えるべきですか?
-
英語初心者であれば、まず「look for」をマスターすることをお勧めします。「look for」は最も汎用性が高く、日常会話のほとんどの「探す」シーンで使える表現です。次に「search for」と「try to find」を覚えると良いでしょう。その後、徐々に他の表現も学んでいくことで、より豊かな英語表現ができるようになります。
まとめ

この記事では、「探す」を表す様々な英単語について詳しく解説しました。英語では、探す状況や目的、探し方によって使い分ける単語がたくさんあります。一般的な「look for」から、より専門的な「probe」や「uncover」まで、それぞれのニュアンスや使い方を理解することで、より正確に自分の意図を伝えることができます。
日常会話では「look for」が最も頻繁に使われますが、状況に応じて適切な単語を選ぶことで、より豊かな表現が可能になります。例えば、インターネットで情報を探す場合は「search for」、新しい場所を訪れて探索する場合は「explore」、長期間かけて探し続ける場合は「track down」というように、状況に合わせた表現を使い分けましょう。
英語の「探す」表現を適切に使い分けることで、より豊かで正確なコミュニケーションが可能になります。この記事を参考に、ぜひ実際の会話で様々な「探す」表現を使ってみてください。少しずつ慣れていくことで、自然な英語表現ができるようになるでしょう。