「shall」は英語の助動詞の一つで、主に未来のことや提案、義務などを表現する際に使われます。日本語の初学者にとっては馴染みが薄い表現かもしれませんが、基本的な使い方を理解すれば簡単に使いこなせるようになります。
この記事では「shall」の意味や使い方、例文などを詳しく解説していきます。
「shall」とは?基本的な意味と用法

「shall」は英語で未来の出来事を表す助動詞の一つです。特に伝統的な英語では、一人称(I/We)と共に使われることが多く、単純な未来の出来事を表します。また、提案や申し出、義務や決意を表現する場合にも使われます。歴史的には「will」よりも格式高い表現として使われてきましたが、現代英語、特にアメリカ英語では「shall」の使用頻度は減少しています。
「shall」の基本形は「shall」のみで、過去形は「should」です。ただし、現代英語では「should」は「shall」の過去形というよりも、別の意味(助言や推測など)で使われることが多くなっています。「shall」は後ろに動詞の原形を伴って使用されます。
例えば、「I shall go to school tomorrow.(私は明日学校に行くつもりです。)」のように使われます。この例文では「shall」が未来の行動を表しています。
「shall」の基本的な使い方
「shall」の基本的な使い方としては、まず未来を表す用法があります。特に伝統的な英語では、一人称(I/We)との組み合わせで未来を表現する際に「shall」を使い、二人称(You)や三人称(He/She/They)との組み合わせでは「will」を使うという規則がありました。
例文
- I shall be there at 8 o’clock.(私は8時にそこにいるつもりです。)
- We shall finish this work by tomorrow.(私たちは明日までにこの仕事を終えるでしょう。)
しかし現代英語、特にアメリカ英語では、この区別はあまり重視されず、一人称でも「will」を使うことが一般的になっています。イギリス英語でも、日常会話では「will」と「shall」の伝統的な区別が曖昧になってきています。
また、「shall」は質問文で使うと提案や申し出の意味を持ちます。特に「Shall I…?」「Shall we…?」という形式は日常会話でもよく使われます。
例文
- Shall I open the window?(窓を開けましょうか?)
- Shall we go to the park this weekend?(今週末公園に行きませんか?)
このような表現は相手の意見や希望を尋ねる丁寧な言い方として、現代でも広く使われています。
「shall」と「will」の違い
「shall」と「will」はどちらも未来を表す助動詞ですが、伝統的な使い分けと現代的な使い方には違いがあります。伝統的な英文法では、単純な未来を表す場合、一人称(I/We)では「shall」を、二人称(You)と三人称(He/She/They)では「will」を使うとされていました。
一方、強い意志や決意を表す場合は逆に、一人称では「will」を、二人称と三人称では「shall」を使うとされていました。
例文
- I shall go there tomorrow.(単純な未来:私は明日そこへ行くつもりです。)
- I will go there tomorrow no matter what happens.(強い決意:何があっても私は明日そこへ行きます。)
しかし、現代英語では、特にアメリカ英語において、「shall」の使用頻度は大幅に減少しており、ほとんどの場合「will」が使われます。イギリス英語でも、日常会話では「will」が優勢ですが、フォーマルな文書や法律文書では今でも「shall」が使われることがあります。
次の表は「shall」と「will」の伝統的な使い分けと現代的な傾向をまとめたものです。
| 目的 | 伝統的な使い方 | 現代的な傾向 |
|---|---|---|
| 単純な未来 | I/We: shall You/He/She/They: will | すべての人称で主にwill |
| 強い意志・決意 | I/We: will You/He/She/They: shall | すべての人称でwill |
| 提案・申し出 | Shall I…? Shall we…? | 依然としてshallが使われる |
| 命令・規則 | You/He/She/They shall not… | フォーマルな場面やlegalな文書でshall |
「shall」の特殊な使い方
「shall」には基本的な未来表現以外にも、いくつかの特殊な使い方があります。特に覚えておきたいのは提案や申し出、命令や指示を表す使い方です。
提案・申し出の表現
「shall」を使った提案や申し出は、日常会話でも頻繁に使われる表現です。特に「Shall I…?」「Shall we…?」の形式は覚えておくと便利です。
例文
- Shall I help you with your homework?(宿題を手伝いましょうか?)
- Shall we meet at the station?(駅で会いませんか?)
- Shall I carry that bag for you?(そのバッグを持ちましょうか?)
これらの表現は相手の意見を尋ねつつ、自分の提案や申し出を伝える丁寧な言い方です。「Will you…?」が単に相手の意志を尋ねるのに対し、「Shall I/we…?」は話し手自身の行動について提案しているという違いがあります。
命令・指示の表現
「shall」は法律文書や規則など、フォーマルな文脈で命令や指示を表すためにも使われます。この用法では二人称や三人称と共に使われることが多いです。
例文
- Students shall wear school uniforms.(生徒は制服を着用するものとする。)
- The meeting shall begin at 9 AM.(会議は午前9時に開始されるものとする。)
- He shall report to the office immediately.(彼は直ちに事務所に報告しなければならない。)
このような表現は日常会話よりも、規則や契約書などの公式文書でよく見られます。強制力や義務を示す表現として機能しています。
約束・決意の表現
「shall」は話し手の強い決意や約束を表すためにも使われます。この場合、伝統的には一人称で「will」を使いますが、特に強調したい場合には「shall」が使われることもあります。
例文
- I shall never forget your kindness.(私はあなたの親切を決して忘れません。)
- We shall overcome these difficulties.(私たちはこれらの困難を乗り越えるでしょう。)
これらの表現には単なる未来の予測以上の、話し手の強い決意や約束のニュアンスが含まれています。
「shall」を使った慣用表現
「shall」を使った慣用表現はいくつかありますが、特に日常会話でよく使われるものを紹介します。これらの表現は丸ごと覚えておくと便利です。
“Shall we…?”表現
「Shall we…?」は「〜しませんか?」という提案や誘いを表す表現で、日常会話でよく使われます。
例文
- Shall we dance?(踊りませんか?)
- Shall we go for a walk?(散歩に行きませんか?)
- Shall we start the meeting now?(会議を今始めましょうか?)
この表現は相手を含めた行動の提案をする際に使われます。丁寧で親しみやすい印象を与える表現です。
“Shall I…?”表現
「Shall I…?」は「私が〜しましょうか?」という申し出や提案を表す表現です。相手のために何かをしようと提案する際に使います。
例文
- Shall I open the window?(窓を開けましょうか?)
- Shall I read this story to you?(この物語をあなたに読んであげましょうか?)
- Shall I wait for you here?(ここであなたを待ちましょうか?)
この表現は相手の望みや希望を尋ねつつ、自分の行動を提案する丁寧な言い方です。
その他の慣用表現
「shall」を含むその他の慣用表現もいくつかあります。
例文
- Time shall tell.(時が解決してくれるでしょう。)
- So shall it be.(そうあるべきだ。)
- What shall be, shall be.(なるようになる。)
これらの表現は格式高い印象を与えることが多く、文学作品や格言などでよく見られます。
「shall」のよくある間違いと注意点
「shall」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。英語学習者がつまずきやすいポイントを理解しておきましょう。
現代英語での使用頻度
最も大きな注意点は、現代英語、特にアメリカ英語では「shall」の使用頻度が非常に低いということです。日本の英語教育で学ぶ伝統的な「shall」と「will」の使い分けは、現実の英語使用では必ずしも厳密に守られているわけではありません。
多くの場合、未来を表す際には人称に関わらず「will」が使われます。「shall」は主に質問文での提案(Shall I/we…?)や、フォーマルな文書での義務表現に限られる傾向があります。
そのため、「I shall go tomorrow.」のような表現は文法的には正しいものの、実際の会話では「I will go tomorrow.」または「I’m going tomorrow.」と言うことが一般的です。
地域による違い
「shall」の使用頻度は地域によっても異なります。一般的に、イギリス英語ではアメリカ英語よりも「shall」が使われる機会が多いと言われています。特にフォーマルな場面や法律文書など、格式高い文脈では今でも「shall」が使われることがあります。
一方、アメリカ英語では「shall」の使用はかなり限定的で、多くの場合「will」や「should」、または他の表現に置き換えられています。
「shall」と「should」の関係
「should」は形式上「shall」の過去形ですが、現代英語では両者は別々の助動詞として扱われることが多くなっています。「should」は主に助言や軽い義務、推測などを表すのに使われ、「shall」の過去時制としてはあまり使われません。
例えば、「I shall go tomorrow.」の過去形は「I should go tomorrow.」ではなく、「I would go tomorrow.」または文脈によっては「I was going to go tomorrow.」などと表現されます。
文体やトーンへの影響
「shall」を使うと、文体が格式高くなったり、古風な印象を与えたりすることがあります。特に二人称や三人称と共に使う場合(You shall not pass.)は、命令的で強い印象を与えることがあります。
日常的な会話では、より自然な印象を与えるために「will」や「going to」などの表現を使うことが多いです。「shall」は特定の文脈(提案や申し出)や、より格式高い表現が求められる場面で使うと効果的です。
「shall」に関する問題
「shall」は英語の助動詞で、主に話し手の意志や提案、義務、未来の予定を表す際に使われます。特にフォーマルな場面や法律文書などで頻繁に使用されますが、日常会話では「will」や「should」に置き換えられることもあります。
この問題では、「shall」の使い方を中心に、助動詞や関連表現について理解を深めるための問題を作成しました。回答には日本語訳も含めています。
- 次の文を完成させてください
“I ___ go to the meeting tomorrow.”
(私は明日その会議に行くつもりです。) - 以下の文を適切な助動詞で完成させてください
“You ___ not pass without permission.”
(あなたは許可なしに通ることはできません。) - 提案を表す助動詞を選んでください
“___ we go out for dinner tonight?”
(今夜夕食に出かけませんか?) - 義務を表す助動詞を選んでください
“You ___ follow the rules at all times.”
(あなたは常にルールを守らなければなりません。) - 次の文を完成させてください
“If you need help, I ___ assist you.”
(もし助けが必要なら、私はあなたを手伝います。) - 法律的な文章でよく使われる助動詞はどれですか?
“Every citizen ___ pay taxes.”
(すべての市民は税金を払わなければならない。) - 次の文に適切な助動詞を入れてください
“We ___ meet at 6 PM tomorrow.”
(私たちは明日午後6時に会う予定です。) - 以下の文を完成させてください
“You ___ apologize for your mistake immediately.”
(あなたは自分のミスについてすぐ謝罪するべきです。) - 意志や決意を表す助動詞はどれですか?
“I ___ make sure everything is ready for the event.”
(私はイベントの準備が万全になるよう確認します。) - 次の文を完成させてください
“___ I open the window for you?”
(窓を開けましょうか?)
この問題セットでは、「shall」の使い方だけでなく「will」「must」「may」「should」など他の助動詞との違いも学ぶことができます。
「shall」に関するよくある質問
ここでは「shall」に関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。初学者がつまずきやすいポイントを中心に解説します。
- 「shall」と「will」はどう使い分ければいいですか?
-
伝統的な文法では、単純な未来を表す場合、一人称(I/We)では「shall」を、二人称(You)と三人称(He/She/They)では「will」を使うとされていました。しかし現代英語、特にアメリカ英語では、ほとんどの場合「will」が使われます。「shall」は主に「Shall I/we…?」のような提案・申し出の表現や、フォーマルな文書での義務表現に使われることが多いです。
- 「shall」は日常会話でよく使われますか?
-
現代の日常会話では、「shall」の使用頻度は限られています。特に「Shall we…?」(〜しませんか?)や「Shall I…?」(〜しましょうか?)といった提案や申し出の表現として使われることが多いです。単純な未来を表す場合は、「will」や「be going to」、現在進行形などが一般的に使われます。
- アメリカ英語とイギリス英語で「shall」の使い方に違いはありますか?
-
はい、違いがあります。一般的に、イギリス英語ではアメリカ英語よりも「shall」が使われる機会が多いです。特にフォーマルな文脈や法律文書では、イギリス英語でも「shall」が使われることがあります。一方、アメリカ英語では「shall」の使用はより限定的で、多くの場合「will」や他の表現に置き換えられています。
- 「Shall I〜?」と「Should I〜?」の違いは何ですか?
-
「Shall I〜?」は主に「〜しましょうか?」という申し出や提案を表します。相手の望みや希望を尋ねる丁寧な言い方です。例:Shall I open the window?(窓を開けましょうか?)
一方、「Should I〜?」は「〜すべきでしょうか?」という助言や意見を求める表現です。何かすべきかどうか迷っている時に使います。例:Should I apply for this job?(この仕事に応募すべきでしょうか?)
- 「shall」は命令や指示にも使えますか?
-
はい、特にフォーマルな文脈では「shall」は命令や指示を表すために使われることがあります。法律文書や規則など、公式文書でよく見られる用法です。例:Students shall wear proper uniforms.(生徒は適切な制服を着用するものとする。)この用法では、強制力や義務を示す表現として機能します。
- 「shall」の否定形はどのように使いますか?
-
「shall」の否定形は「shall not」または縮約形で「shan’t」です。「shan’t」はイギリス英語でたまに使われますが、アメリカ英語ではほとんど使われません。例:I shall not (shan’t) go there tomorrow.(私は明日そこへ行かないつもりです。)
まとめ

この記事では英語の助動詞「shall」の意味と使い方について詳しく解説しました。「shall」は伝統的に未来を表す助動詞として使われてきましたが、現代英語では使用頻度が限られてきています。
しかし、提案や申し出を表す「Shall I/we…?」の形式や、フォーマルな文書での義務表現など、今でも重要な役割を果たしている場面があります。
以下に「shall」に関する主なポイントをまとめます。
- 「shall」は主に未来の出来事、提案、申し出、義務などを表す助動詞である
- 伝統的な文法では一人称(I/We)の単純な未来には「shall」を使うとされていた
- 現代英語、特にアメリカ英語では「shall」よりも「will」が広く使われている
- 「Shall I…?」は「〜しましょうか?」という申し出を表す
- 「Shall we…?」は「〜しませんか?」という提案を表す
- フォーマルな文脈では「shall」が命令や義務を表すために使われることがある
- 「shall」と「will」の伝統的な使い分けは現代では厳密には守られていない
- 地域によって使用頻度が異なり、イギリス英語の方がアメリカ英語よりも「shall」が使われる傾向がある
「shall」の使い方を理解することで、英語でのコミュニケーションの幅が広がります。特に提案や申し出を表す「Shall I/we…?」の表現は、日常会話でも役立つ表現です。また、フォーマルな文書を読む際にも「shall」の意味を理解していると、正確に内容を把握できるようになります。
英語学習の中で、「shall」の基本的な使い方を身につけておきましょう。

