英語を学習する際に、「since」と「for」の使い方の違いは多くの初学者が混乱しやすいポイントです。どちらも時間や期間を表現する際に使われますが、意味合いや使用方法に重要な違いがあります。
この記事では、それぞれの基本的な意味から実践的な例文、さらには練習問題まで、初学者にも分かりやすく解説していきます。これらの表現を正しく理解することで、英語での時間表現がより豊かになり、コミュニケーション能力が向上するでしょう。
「since」と「for」の基本的な違い

英語の時間表現において、「since」と「for」は最も基本的でよく使われる表現ですが、その役割は明確に異なります。
「since」は「〜以来」という意味で、特定の時点から現在(または文中の基準時点)までの継続を表します。つまり、いつから始まったかという「開始点」に焦点があります。一方「for」は「〜の間」という意味で、どれくらいの長さかという「期間そのもの」に焦点を当てます。
例えば、「I have lived in Tokyo since 2020.(私は2020年から東京に住んでいます)」と言う場合は、2020年という明確な開始点から現在まで住み続けていることを強調しています。対して「I have lived in Tokyo for three years.(私は3年間東京に住んでいます)」の場合は、住んでいる期間が3年であることに焦点を当てています。
この基本的な違いを理解することが、「since」と「for」を正しく使い分けるための第一歩となります。
「since」の使い方と例文
「since」は英語で「〜から」「〜以来」という意味を持ち、ある特定の時点から現在(または文脈上の基準時点)まで状況が継続していることを表現します。「since」は前置詞と接続詞の二つの役割を持っています。
前置詞としての「since」は、特定の時点を示す名詞(日付、年、時間など)の前に置かれます。接続詞としての「since」は、過去の出来事を表す節を導きます。どちらの場合も、「since」の後には「いつから」という開始点が来ます。
「since」を使う際の重要なポイントは、通常は完了形(現在完了形・過去完了形)と一緒に使われることです。これは、過去の時点から現在(または過去の特定時点)までの継続性を表現するためです。
「since」を使った例文
以下に、「since」を使った簡単な例文を紹介します。
例文
- I have studied English since last year.(私は去年から英語を勉強しています)
- She has lived in Kyoto since 2018.(彼女は2018年から京都に住んでいます)
- We have known each other since elementary school.(私たちは小学校以来の知り合いです)
- It has been raining since this morning.(今朝から雨が降り続いています)
- He has been a teacher since he graduated from college.(彼は大学を卒業してから教師をしています)
- I haven’t seen my friend since last month.(先月から友達に会っていません)
- They have been waiting for the bus since 3 o’clock.(彼らは3時からバスを待っています)
- The children have been playing in the park since noon.(子どもたちは正午から公園で遊んでいます)
「since」の注意点
「since」を使用する際には、いくつかの注意点があります。
まず、「since」は通常、完了形(現在完了形・過去完了形)と共に使われます。現在までの継続を表す場合は現在完了形(have/has + 過去分詞)を、過去のある時点までの継続を表す場合は過去完了形(had + 過去分詞)を使います。
次に、「since」の後には必ず明確な時点が来ます。これは具体的な日付や時間(since 2010, since 8 o’clock)、あるいは過去の出来事を表す節(since I met you)などです。曖昧な期間(例:10年間)を表す場合は「for」を使います。
また、「since」と「ago」の違いにも注意が必要です。「since」は過去の時点から現在までの継続を表す一方、「ago」は単に過去の一時点を示すだけです。
例文
- I have lived here since three years ago.(私は3年前からここに住んでいます)
- I moved here three years ago.(私は3年前にここに引っ越しました)
これらのポイントを押さえることで、「since」をより自然に使いこなせるようになります。
「for」の使い方と例文
「for」は英語で「〜の間」という意味を持ち、時間や期間の長さを表現する際に使用されます。「since」が開始点に焦点を当てるのに対し、「for」は期間そのものの長さに重点を置きます。
「for」は前置詞として機能し、「for + 期間を表す名詞句」の形式で使われます。期間を表す表現としては、「two hours(2時間)」「a few days(数日間)」「many years(長年)」などが挙げられます。
「for」は「since」と同様によく完了形と一緒に使われますが、単純過去形や単純現在形、未来形でも使用できるという柔軟性があります。
「for」を使った例文
以下に、「for」を使った基本的な例文を紹介します。
例文
- I have studied Japanese for three years.(私は3年間日本語を勉強しています)
- She lived in Osaka for five years.(彼女は5年間大阪に住んでいました)
- We will stay in Tokyo for one week.(私たちは1週間東京に滞在する予定です)
- He has been waiting for the train for 30 minutes.(彼は30分間電車を待っています)
- The children play outside for two hours every day.(子どもたちは毎日2時間外で遊びます)
- I haven’t seen my friend for a long time.(私は長い間友達に会っていません)
- They have been married for ten years.(彼らは10年間結婚しています)
- The movie lasted for about two hours.(その映画は約2時間続きました)
「for」の注意点
「for」を使用する際にもいくつかの注意点があります。
まず、「for」の後には期間の長さを表す表現が来ます。これは「three days(3日間)」「several years(数年間)」「a long time(長い間)」などの具体的な期間です。特定の時点(2010年や去年など)を表す場合は「since」を使います。
次に、「for」は様々な時制と一緒に使うことができます。現在完了形だけでなく、過去形、現在形、未来形でも使用できます。
例文
- I have worked here for five years.(私は5年間ここで働いています)
- I worked there for three years.(私はそこで3年間働きました)
- I will visit my grandparents for a week.(私は1週間祖父母を訪ねる予定です)
また、会話などではしばしば「for」が省略されることがあります。
例文
- I’ve been waiting (for) an hour.(1時間待っています)
- She has lived here (for) ten years.(彼女は10年間ここに住んでいます)
さらに、「all day」「all night」などの表現と一緒に使う場合、通常「for」は必要ありません。
例文
- I worked all day.(私は一日中働きました)- 「for all day」とは言いません
これらのポイントを理解することで、「for」をより適切に使いこなせるようになります。
「since」と「for」の使い分けのポイント
「since」と「for」の使い分けですが、時制と期間の表現方法の違いがポイントになります。
時制との関係
「since」と「for」の使い分けを考える上で、時制との関係は非常に重要です。適切な時制を選ぶことで、表現したい時間の概念が正確に伝わります。
「since」は過去の特定の時点から現在までの継続を表すため、主に現在完了形または現在完了進行形と共に使われます。
例文
- I have lived in Japan since 2018.(私は2018年から日本に住んでいます)
- She has been working at this company since she graduated from university.(彼女は大学を卒業してからこの会社で働いています)
過去のある時点から別の過去の時点までの継続を表す場合は、過去完了形と共に使います。
例文
- By last year, he had studied English since 2015.(去年までに、彼は2015年から英語を勉強していました)
一方「for」は期間の長さを表すため、様々な時制と組み合わせることができます。
例文
- 現在完了形:I have known her for ten years.(私は10年間彼女を知っています)
- 単純過去形:They stayed in London for three months.(彼らは3ヶ月間ロンドンに滞在しました)
- 単純現在形:I usually sleep for seven hours.(私はたいてい7時間眠ります)
- 未来形:We will travel for two weeks.(私たちは2週間旅行する予定です)
この時制との組み合わせの違いを理解することで、「since」と「for」をより適切に使い分けることができます。
期間の表現方法の違い
「since」と「for」の使い分けで最も基本的なポイントは、表現したい時間の捉え方です。
「since」は開始点を明確にしたい場合に使用します。
- 特定の日付:since May 1st(5月1日から)
- 特定の年:since 2020(2020年から)
- 特定の時間:since 9 a.m.(午前9時から)
- 過去の出来事:since I moved to Tokyo(東京に引っ越してから)
「for」は期間の長さを強調したい場合に使用します。
例文
- 特定の長さの期間:for three hours(3時間)、for two weeks(2週間)、for several years(数年間)
同じ状況を「since」と「for」の両方で表現することもできますが、焦点が異なります。
例文
- I have studied English since 2020.(私は2020年から英語を勉強しています)- いつから勉強しているかに焦点
- I have studied English for three years.(私は3年間英語を勉強しています)- どれくらいの期間勉強しているかに焦点
このように、「since」と「for」は表現したい時間の側面によって適切に使い分けることが重要です。
「since」と「for」の類似表現との比較
「since」と「for」の類似表現があるので、それを解説します。
「during」との違い
英語には「since」と「for」以外にも時間や期間を表す表現があります。その一つが「during」です。「during」は「〜の間に」という意味を持ち、特定の期間内に何かが起こったことを表します。
「for」が期間全体にわたる継続を強調するのに対し、「during」はその期間内のある時点や部分を指します。
例文
- I studied for three hours.(私は3時間勉強しました)- 3時間全体にわたって勉強した
- I took a short break during my study.(私は勉強中に短い休憩を取りました)- 勉強している時間帯のある時点で休憩を取った
「during」は特定の名詞(期間や出来事を表す)と一緒に使われます。
例文
- during the summer vacation(夏休みの間に)
- during the meeting(会議の間に)
- during the night(夜の間に)
これに対し、「for」は具体的な時間の長さを示します。
例文
- for three days(3日間)
- for a few minutes(数分間)
- for the entire year(一年中)
「from」との違い
もう一つの類似表現として「from」があります。「from」は「〜から」という意味を持ちますが、「since」とは使い方が異なります。
「from」は通常、開始点と終了点を両方示す「from … to …」(〜から〜まで)という形で使われます。
例文
- The store is open from 9 a.m. to 6 p.m.(そのお店は午前9時から午後6時まで開いています)
- I will be away from Monday to Friday.(私は月曜日から金曜日まで不在です)
一方、「since」は開始点のみを示し、終了点は現在(または文脈の基準時点)として暗黙に理解されます。
例文
- I have been waiting since 9 a.m.(私は午前9時から待っています)- 現在までの継続
- By noon, I had been waiting since 9 a.m.(正午までに、私は午前9時から待っていました)- 正午までの継続
また、「from now on」(今からは)のような表現もあり、これは未来に向けての継続を表します。「since」は主に過去からの継続を表すのに対し、「from」はより幅広い時間の流れを表現できます。
以上のように、「since」「for」「during」「from」はそれぞれ異なる時間概念を表現するための道具です。状況に応じて適切な表現を選ぶことが、自然な英語表現につながります。
「since」と「for」の使い分け練習問題
以下の空欄に「since」または「for」を入れて、文を完成させてください。自分の答えを考えた後、次のセクションの解答と照らし合わせてみましょう。
- I have lived in this city _____ 2015.
- She has been studying English _____ five years.
- We have known each other _____ we were children.
- He has been sick _____ three days.
- They have been married _____ ten years.
- I haven’t seen her _____ last summer.
- It has been raining _____ morning.
- She has worked in this company _____ a long time.
- We have been waiting _____ two hours.
- He has had this car _____ he got his driver’s license.
- I have been a teacher _____ 2010.
- The movie lasted _____ three hours.
- They have been friends _____ elementary school.
- She hasn’t eaten anything _____ yesterday.
- We have been playing soccer _____ 30 minutes.
- He has lived abroad _____ many years.
- I have had this watch _____ my birthday.
- The baby has been crying _____ an hour.
- They have been traveling _____ last month.
- She has been practicing piano _____ she was six years old.
これらの問題に取り組むことで、「since」と「for」の使い分けについての理解を深めることができます。次のセクションで解答を確認しましょう。
解説
- 「since」は特定の時点(2015年、朝、昨日、誕生日など)や過去の出来事(子供だった頃、免許を取得した時など)の後に使用します。
- 「for」は期間の長さ(5年間、3日間、10年間、長い間、2時間など)の後に使用します。
- 「since」は完了形(現在完了形・過去完了形)と一緒に使われることが多いです。
- 「for」も完了形と一緒によく使われますが、他の時制(例:The movie lasted for three hours.)でも使用できます。
これらの問題と解答を通じて、「since」と「for」の適切な使い分けについての理解が深まったことでしょう。実際の会話や文章でも意識して使ってみてください。
「since」と「for」に関するよくある質問
英語学習者から頻繁に寄せられる「since」と「for」に関する質問と回答をまとめました。
- 「since」と「for」は互いに置き換えることができますか?
-
基本的には置き換えることはできません。「since」は特定の開始時点を示し、「for」は期間の長さを示すという異なる役割を持っています。ただし、同じ状況を異なる角度から表現することはできます。例えば「I have lived in Tokyo since 2020.」と「I have lived in Tokyo for three years.」は同じ事実を異なる側面から表現しています。
- 「for」の後に日付や年を使うことはできますか?
-
一般的には、「for」の後には期間の長さを表す表現(two months, five years, a decadeなど)が来るため、特定の日付や年をそのまま使うことはあまりありません。特定の日付や年の後には「since」を使用するのが適切です。ただし、「for the duration of 2020」(2020年の間中)のように特定の期間全体を指す場合には使用することもあります。
- 「since」と「for」の後に現在形を使うことはできますか?
-
「since」が接続詞として使われる場合(since + 主語 + 動詞)、その後には通常、過去形の動詞が来ます。「since」は過去の時点から始まる継続を表すためです。「I have been happy since I met you.」(あなたに会ってから幸せです)のように使います。現在形「since I meet you」とは通常言いません。
「for」の場合、「for + 期間」の形で使われ、その後に動詞が来ることはありませんが、文全体としては様々な時制で使うことができます。「I work for eight hours every day.」(私は毎日8時間働きます)のように現在形でも使えます。
- 「ago」と「since」の違いは何ですか?
-
「ago」は過去の特定の時点を示し、「since」は過去の特定の時点から現在までの継続を示します。
- I moved to Japan three years ago.(私は3年前に日本に引っ越しました)- 単に3年前の出来事
- I have lived in Japan since three years ago.(私は3年前から日本に住んでいます)- 3年前から現在までの継続
- 「for」を省略することはできますか?
-
はい、特に会話では「for」が省略されることがよくあります。
- I’ve been waiting (for) an hour.(1時間待っています)
- She has lived here (for) ten years.(彼女は10年間ここに住んでいます)
ただし、書き言葉や正式な場面では省略せずに使う方が適切です。
- 「since then」とはどういう意味ですか?
-
「since then」は「それ以来」という意味で、文脈の中で既に言及された過去の時点や出来事からの継続を表します。
- She moved to London in 2018. Since then, she has worked as a teacher.(彼女は2018年にロンドンに引っ越しました。それ以来、彼女は教師として働いています)
これらの質問と回答が、「since」と「for」についての理解をさらに深める助けになれば幸いです。実際の英語使用の中でこれらの表現に注目してみると、理解がより深まるでしょう。
まとめ

この記事では、英語の時間表現で重要な「since」と「for」の違いと使い分けについて詳しく解説しました。以下に主なポイントをまとめます。
- 「since」は「〜以来」「〜から」という意味で、特定の時点から現在までの継続を表します。
- 「for」は「〜の間」という意味で、期間の長さを表現します。
- 「since」の後には特定の時点(2019年、先月、朝など)や過去の出来事(大学を卒業した時など)が来ます。
- 「for」の後には期間の長さ(3時間、5日間、10年間など)が来ます。
- 「since」は通常、完了形(現在完了形・過去完了形)と一緒に使われます。
- 「for」は様々な時制(完了形、過去形、現在形、未来形)と一緒に使用できます。
- 「since」は接続詞としても使え、その場合は「since + 主語 + 動詞(過去形)」の形になります。
- 「during」「from」などの類似表現とは使い方や意味合いが異なります。
「since」と「for」の違いを理解し、適切に使い分けることで、より正確で自然な英語表現ができるようになります。日常会話や文章の中で意識的に使ってみることで、自然と身についていくでしょう。
英語学習は日々の積み重ねが重要です。基本的な文法ルールを一つずつ理解し、実践していくことで、着実に力をつけていくことができます。「since」と「for」の使い分けは、英語の時間表現の基礎として、しっかりと身につけておくべき重要な要素です。
練習問題に取り組み、実際の会話や文章でこれらの表現を使ってみることで、確かな英語力を身につけていきましょう。

