「so far」は英語学習者にとって重要な表現であり、様々な場面で使われます。「今までのところ」や「とても遠くに」など、複数の意味を持つこの表現を理解することで、英会話の幅が広がります。
この記事では、「so far」の意味や使い方を例文付きで詳しく説明します。また、類似表現との違いや注意点なども解説するので、英語を学び始めた方も安心して読み進めてください。
「so far」とは?基本的な意味を理解しよう

「so far」は「so(そのように)」と「far(遠く)」という単語が組み合わさった表現です。文字通りに訳すと「そのように遠く」となりますが、実際にはいくつかの異なる意味で使われます。英語初学者にとって覚えておきたい表現の一つです。
「so far」の主な意味は以下の4つに分けられます。
- 「今までのところ」「これまでのところ」(時間を表す)
- 「とても遠くに」「こんなに遠くに」(距離を表す)
- 「とりあえず」(状況を限定する)
- 「~する限り」(「so far as~」の形で)
それぞれの意味や使い方について、例文とともに詳しく見ていきましょう。
「今までのところ」
最も一般的な「so far」の意味は、「今までのところ」「これまでのところ」と訳される時間を表す用法です。過去から現在までの期間や状況を説明するときに使われます。特に現在完了形(have/has + 過去分詞)と一緒に使われることが多いです。
これは、何かの進行状況や現時点での状態を説明するのに適しています。例えば、プロジェクトの進捗状況や試験の出来具合などを報告する際に使えます。
例文
- I have read three books so far.(私は今までに3冊の本を読みました。)
- She has not called me so far.(彼女は今のところ私に電話していません。)
- So far, we have learned ten new words.(今までのところ、私たちは10個の新しい単語を学びました。)
- Have you finished your homework so far?(今までにあなたは宿題を終えましたか?)
- So far, the weather has been nice this week.(今週は今のところ天気が良いです。)
会話の中でも「so far」はよく使われます。以下は簡単な会話例です。
例文
- A: How is your English study going so far?(英語の勉強は今のところどうですか?)
- B: It’s going well so far. I can understand simple sentences.(今のところ順調です。簡単な文が理解できるようになりました。)
例文
- A: Have you seen any good movies so far this year?(今年今までに何か良い映画を見ましたか?)
- B: Yes, I have watched three good movies so far.(はい、今までに3つの良い映画を見ました。)
「とても遠くに」
二つ目の意味は、距離の遠さを表す「とても遠くに」「こんなに遠くに」という用法です。これは「so」が「とても」という意味で「far(遠い)」を強調している形です。
例文
- My house is so far from school.(私の家は学校からとても遠いです。)
- Don’t go so far away.(そんなに遠くに行かないでください。)
- The station is not so far from here.(駅はここからそれほど遠くありません。)
- Did you walk so far today?(今日はそんなに遠くまで歩いたのですか?)
- Thank you for coming so far to see me.(私に会うためにこんなに遠くまで来てくれてありがとう。)
例文
- A: Is your new school so far from your home?(あなたの新しい学校は家からとても遠いですか?)
- B: Yes, it takes me one hour to get there.(はい、そこに行くのに1時間かかります。)
例文
- A: Why are you tired?(なぜ疲れているの?)
- Because I walked so far today.(今日とても遠くまで歩いたからです。)
「とりあえず」
三つ目の意味は、「とりあえず」「ひとまず」という状況を限定する用法です。この使い方は、「今までのところ」という意味に近いですが、より「一時的」「暫定的」というニュアンスが強くなります。
例文
- So far I finished my math homework.(とりあえず、数学の宿題を終えました。)
- We have cleaned the room so far.(とりあえず、部屋を掃除しました。)
- So far she answered all the questions.(とりあえず、彼女はすべての質問に答えました。)
- The team has won three games so far.(チームはとりあえず3試合勝ちました。)
- So far we have enough food for tonight.(とりあえず、今夜の食べ物は十分あります。)
「~する限り」
四つ目の意味は、「so far as~」または「as far as~」の形で使われる「~する限り」「~に関する限り」という用法です。これは、ある条件や範囲内での状況を説明するときに使われます。
例文
- So far as I know, he is a good student.(私が知る限り、彼は良い生徒です。)
- So far as I can remember, we met last year.(私が覚えている限り、私たちは去年会いました。)
- As far as I can see, there is no problem.(私が見る限り、問題はありません。)
- So far as the teacher is concerned, all students must do homework.(先生に関する限り、すべての生徒は宿題をしなければなりません。)
- So far as my parents allow, I can go to the party.(両親が許す限り、私はパーティーに行けます。)
「so far」を使ったよく知られた表現
「so far」を含むいくつかの一般的な表現があります。これらを知っておくと、より自然な英会話ができるようになります。
「so far, so good」
最もよく知られている表現は「so far, so good」で、「今のところ順調」「今までのところ良好」という意味です。何かの進行状況が良好であることを伝える際に使われます。
例文
- I started my new job last week. So far, so good.(先週新しい仕事を始めました。今のところ順調です。)
- How is your project going? So far, so good.(プロジェクトはどうですか?今のところ順調です。)
- We have been studying for one hour. So far, so good.(1時間勉強してきました。今のところ順調です。)
その他の表現
例文
- So far away(とても遠くに)
- Not so far(そんなに遠くない)
- Only so far(ある程度まで、限られた範囲で)
「so far」と似た表現との違い
「so far」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。それぞれの違いを理解することで、より正確に英語を使いこなせるようになります。
「until now」との違い
「until now」も「今までに」という意味で使われますが、「so far」との微妙な違いがあります。
- 「so far」:現在進行中の状況や、これからも続く可能性がある状況によく使われます。
- 「until now」:過去から現在までの期間を強調し、状況が変わる可能性を示唆することが多いです。
例文
- I have not seen that movie so far.(今までのところ、その映画を見ていません。)
- I have not seen that movie until now, but I will watch it tonight.(今までその映画を見ていませんでしたが、今夜見ます。)
「up to now」との違い
「up to now」も「今までに」という意味ですが、より形式的な表現です。
- 「so far」:日常会話でよく使われます。
- 「up to now」:やや形式的な文脈で使われることが多いです。
例文
- We have studied five units so far.(私たちは今までに5つのユニットを勉強しました。)
- Up to now, the company has opened three new stores.(今までに、その会社は3つの新しい店舗をオープンしました。)
「thus far」との違い
「thus far」は「so far」とほぼ同じ意味ですが、より堅い表現で、フォーマルな文章やビジネスの場面で使われることが多いです。
例文
- We have received ten applications so far.(今までに10件の応募がありました。)
- The committee has reviewed ten applications thus far.(委員会は今までに10件の応募を審査しました。)
「as far as I know」との違い
「as far as I know」(私の知る限り)は、「so far as I know」と同じ意味で使われます。どちらも「私の知識の範囲内では」というニュアンスです。
例文
- As far as I know, the test is next Monday.(私の知る限り、テストは来週の月曜日です。)
- So far as I know, he lives in Tokyo.(私の知る限り、彼は東京に住んでいます。)
「so far」使用時の注意点
「so far」を使う際にはいくつかの注意点があります。これらを理解することで、より正確に使えるようになります。
時制の使い方
「今までのところ」という意味の「so far」は、現在完了形(have/has + 過去分詞)と一緒に使われることが最も一般的です。過去形と組み合わせて使うことは通常ありません。
- 正しい:I have read three books so far.(私は今までに3冊の本を読みました。)
- 間違い:I read three books so far.(×)
ただし、「とても遠くに」という意味の場合は、過去形でも使えます。
- 正しい:I walked so far yesterday.(昨日とても遠くまで歩きました。)
文中での位置
「so far」は文頭、文中、文末のいずれにも置くことができます。
- 文頭:So far, I have finished half of my homework.(今までのところ、宿題の半分を終えました。)
- 文中:I have so far finished half of my homework.(私は今までのところ、宿題の半分を終えました。)
- 文末:I have finished half of my homework so far.(私は宿題の半分を今までのところ終えました。)
一般的には文頭か文末に置かれることが多いです。
よくある間違い
英語学習者がよく間違える点として、「so far」を過去形と一緒に使ってしまうことがあります。「今までのところ」という意味では現在完了形と使うことを忘れないようにしましょう。
- 間違い:I saw three movies so far.(×)
- 正しい:I have seen three movies so far.(今までに3つの映画を見ました。)
「so far」に関するよくある質問
- 「so far」と「so good」の違いは何ですか?
-
「so far」は単独で「今までのところ」「とても遠くに」などの意味を持ちますが、「so good」は通常単独では使われません。「so far, so good」というフレーズの中で使われ、「今のところ順調」という意味になります。
- 「so far」は過去形と一緒に使えますか?
-
「今までのところ」という意味の「so far」は通常、現在完了形と一緒に使います。過去形と一緒に使うことは一般的ではありません。ただし「とても遠くに」という意味の場合は過去形でも使えます。
- 「so far」はどんな文脈で使われますか?
-
「so far」は様々な文脈で使われます。プロジェクトの進捗状況、学習の進み具合、旅行での経験など、過去から現在までの期間や状況を説明するときに広く使われます。また、距離が遠いことを強調するときにも使われます。
- 「so far」と「already」の違いは何ですか?
-
「so far」は「今までのところ」という時間的範囲を強調し、継続的な状況や進行中の出来事に使われます。一方「already」は「すでに」という意味で、予想より早く何かが起こったことを強調するときに使われます。
- I have read three books so far.(今までに3冊の本を読みました。)
- I have already read that book.(私はすでにその本を読みました。)
- 「so far」はフォーマルな文章でも使えますか?
-
「so far」は日常会話でよく使われますが、フォーマルな文章でも使うことができます。ただし、より形式的な文脈では「thus far」や「up to now」が選ばれることもあります。
- 「as far as」と「so far as」はどう違いますか?
-
「as far as」と「so far as」はほぼ同じ意味で、「~する限り」「~に関する限り」という意味を持ちます。どちらも使うことができますが、「as far as」の方がより一般的です。
まとめ

この記事では「so far」の意味と使い方について詳しく解説しました。要点をまとめると、
- 「so far」には主に4つの意味があります:「今までのところ」、「とても遠くに」、「とりあえず」、「~する限り」
- 「今までのところ」という意味では、現在完了形と一緒に使われることが一般的です
- 「とても遠くに」という意味では、距離の遠さを強調します
- 「so far, so good」は「今のところ順調」という意味の一般的な表現です
- 「so far」と似た表現には「until now」「up to now」「thus far」などがありますが、微妙なニュアンスの違いがあります
- 「今までのところ」という意味の「so far」は過去形ではなく現在完了形と使います
- 「so far」は文頭、文中、文末のどこにも置くことができますが、文頭か文末が一般的です
「so far」はシンプルな表現ですが、様々な意味や使い方があり、英会話や英作文で頻繁に登場します。この記事で紹介した例文を参考にしながら、実際の会話や文章で積極的に使ってみてください。継続的な練習を通じて、自然に「so far」を使いこなせるようになるでしょう。
英語学習は一朝一夕にできるものではなく、日々の積み重ねが大切です。「so far」のような基本的な表現をしっかり理解し、使いこなせるようになることで、英語力の土台を築いていきましょう。