「so」は英語で非常によく使われる単語で、副詞、接続詞、代名詞、形容詞、間投詞として様々な役割を持ちます。日本語では「とても」「だから」「そう」など、文脈によって異なる訳し方がされます。
この記事では、「so」の多様な使い方を中学英語レベルでわかりやすく解説し、実用的な例文を通して理解を深めていきます。英語初心者の方も、この記事を読めば「so」の使い方をマスターできるでしょう。
「so」とは?基本的な意味と使い方

「so」は英語で最も汎用性の高い単語の一つで、様々な場面で異なる意味を持ちます。基本的には「そのように」「そういうわけで」「とても」などの意味を持ちますが、使われる文脈や品詞によって意味が変わります。特に会話の中では頻繁に使われ、ネイティブスピーカーの日常会話には必ず登場する単語と言っても過言ではありません。
「so」は短い単語ながら、英語のコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。例えば、何かの程度を強調したいとき、結果や理由を説明したいとき、前に述べた内容を指し示したいときなど、様々な場面で活用できます。英語の基本単語として早い段階でマスターしておくと、表現の幅が大きく広がるでしょう。
また、「so」は他の単語と組み合わせて慣用表現を作ることも多く、それぞれが独特の意味を持っています。これからの各セクションで、品詞別に「so」の使い方を詳しく見ていきましょう。
「so」の副詞としての使い方
副詞としての「so」は主に「とても」「非常に」といった程度を表す意味で使われます。形容詞や他の副詞を修飾して、その程度が強いことを示します。
程度を表す「so」
「so」は「very」と似た意味を持ちますが、「very」よりもさらに強い印象を与えることがあります。特に話し言葉では感情を込めて使われることが多いです。
例文
- He is so kind. (彼はとても親切です。)
- She speaks English so well. (彼女は英語をとても上手に話します。)
- The book was so interesting that I couldn’t stop reading. (その本はとても面白かったので、読むのをやめられませんでした。)
様態を表す「so」
「so」は「そのように」「そんなふうに」という意味でも使われます。前に述べられた方法や状態を指し示す役割を果たします。
例文
- I think so. (私はそう思います。)
- If you say so. (あなたがそう言うなら。)
- He told me to do it, so I did. (彼がそうするように言ったので、私はそうしました。)
「so…that」構文
「so」は「that」と組み合わせて「~なので…」という結果を表す構文でもよく使われます。これは中学英語でも重要な文法項目です。
例文
- It was so cold that we couldn’t go outside. (とても寒かったので、外に出られませんでした。)
- She was so tired that she fell asleep on the sofa. (彼女はとても疲れていたので、ソファで眠ってしまいました。)
- The question was so difficult that no one could answer it. (その質問はとても難しかったので、誰も答えられませんでした。)
この構文は因果関係を明確に表現できるため、英語のライティングでも頻繁に使われます。「so + 形容詞/副詞 + that + 結果」という形を覚えておくと便利です。
「so」の接続詞としての使い方
接続詞としての「so」は主に「だから」「それで」という意味で使われ、原因と結果の関係を示します。文と文をつなぐ重要な役割を果たします。
結果を表す「so」
何かの理由や原因の結果として生じたことを説明するときに使います。
例文
- It was raining, so we stayed home. (雨が降っていたので、私たちは家にいました。)
- I was very hungry, so I ate a big lunch. (とてもお腹が空いていたので、大きなランチを食べました。)
- She missed the bus, so she was late for school. (彼女はバスに乗り遅れたので、学校に遅刻しました。)
目的を表す「so that」
「so that」は「~するために」という目的を表現するときに使います。
例文
- I saved money so that I could buy a new bike. (新しい自転車を買うためにお金を貯めました。)
- We left early so that we wouldn’t miss the train. (電車に乗り遅れないように早く出発しました。)
- She studies hard so that she can pass the exam. (彼女は試験に合格するために一生懸命勉強します。)
文章の始まりとしての「so」
会話や文章の始まりに「so」を使うことも多いです。特に何かの結論や次の話題に移るときに使われます。
例文
- So, what do you think about my idea? (それで、私のアイデアについてどう思いますか?)
- So, let’s start our meeting. (それでは、会議を始めましょう。)
- So, the answer is 42. (つまり、答えは42です。)
「so」の代名詞としての使い方
代名詞としての「so」は、前に述べられた内容や状況を指し示します。「そう」「そのよう」という意味で使われます。
前述の内容を指す「so」
例文
- I think he will come tomorrow, and I hope so. (彼は明日来ると思います、そしてそうであることを願っています。)
- Will it rain tomorrow? I think so. (明日雨が降りますか?そうだと思います。)
- She said the test was easy, but I don’t think so. (彼女はテストは簡単だと言いましたが、私はそうは思いません。)
「so」を使った応答表現
「so」は相手の言ったことに同意したり、確認したりするときにも使われます。
例文
- Is that so? (そうなのですか?)
- I’ve never been to New York. – Is that so? (ニューヨークに行ったことがありません。-そうなのですか?)
- So it seems. (そのようですね。)
「so」の形容詞としての使い方
形容詞としての「so」は主に「そのような」「そんな」という意味で使われますが、現代英語ではあまり一般的ではありません。
例文
- I did not expect any so result. (そのような結果は予想していませんでした。)
- No so opportunity came again. (そのような機会は再び訪れませんでした。)
形容詞としての用法は少し古い表現で、現代では「such」や「that kind of」などの表現が代わりに使われることが多いです。
「so」の間投詞としての使い方
間投詞としての「so」は、会話の始まりや切り替え、驚きや理解を示すときに使われます。
例文
- So! What have you been up to? (それで!最近何をしていましたか?)
- So, you finally decided to come. (なるほど、ついに来ることに決めたのですね。)
- So, here we are. (さて、ここに来ました。)
このように「so」は会話の流れをスムーズにするために非常に便利な単語です。特に会話の切り替えや新しい話題を始めるときに役立ちます。
「so」を使った慣用表現
「so」は他の単語と組み合わさって様々な慣用表現を作ります。これらの表現は日常会話でよく使われるので、覚えておくと便利です。
so far(今のところ)
例文
- So far, I have read three books this month. (今のところ、今月は3冊の本を読みました。)
- How is your project going so far? (あなたのプロジェクトは今のところどうですか?)
so long(さようなら)
例文
- So long! See you next week. (さようなら!来週会いましょう。)
- I have to go now. So long! (もう行かなければなりません。さようなら!)
so much for…(~はこれでおしまい)
例文
- So much for our picnic plans. It’s raining. (ピクニックの計画はおしまいだ。雨が降っている。)
- So much for my diet. I ate the whole cake. (ダイエットはおしまいだ。ケーキを全部食べてしまった。)
and so on(などなど)
例文
- We need to buy vegetables, fruits, meat, and so on. (野菜、果物、肉などを買う必要があります。)
- She likes reading books about history, science, and so on. (彼女は歴史、科学などについての本を読むのが好きです。)
so to speak(いわば、言ってみれば)
例文
- He is the king of the classroom, so to speak. (彼は言ってみれば教室の王様です。)
- It was a journey to find myself, so to speak. (それは言わば自分自身を見つける旅でした。)
even so(それでも)
例文
- It was raining heavily. Even so, we decided to go out. (激しく雨が降っていました。それでも、私たちは外出することにしました。)
- The task is difficult. Even so, I will try my best. (その任務は難しいです。それでも、私は最善を尽くします。)
以下は「so」を使った慣用表現の一覧表です。
慣用表現 | 意味 | 使用例 |
---|---|---|
so far | 今のところ | So far, everything is going well. |
so long | さようなら | So long, see you tomorrow. |
so much for… | ~はこれでおしまい | So much for our plans. |
and so on | などなど | Books, magazines, and so on. |
so to speak | いわば、言ってみれば | He is a walking dictionary, so to speak. |
even so | それでも | It’s expensive. Even so, I want to buy it. |
not so much | それほど~ではない | I don’t like coffee, not so much. |
so what | それがどうした | So what if I failed? I’ll try again. |
「so」のよくある間違いと注意点
「so」は便利な単語ですが、使い方を間違えると不自然な英語になってしまうことがあります。
以下によくある間違いと注意点をまとめました。
「so」と「very」の違い
「so」と「very」はどちらも程度を表す副詞ですが、使い方に違いがあります。
「very」は単独で使えますが、「so」は多くの場合「that」節や結果を示す表現と一緒に使います。
誤用例
- I am so tired. (不完全)
正しい例
- I am so tired that I can’t walk anymore. (とても疲れていて、もう歩けません。)
- I am very tired. (とても疲れています。)
ただし、会話ではしばしば「so」だけでも使われることがあります。その場合は、強い感情や強調を表します。
「so」と「such」の混同
「so」は形容詞や副詞を修飾し、「such」は名詞を修飾するという違いがあります。
誤用例
- She is such beautiful. (誤)
- It was so good book. (誤)
正しい例
- She is so beautiful. (彼女はとても美しいです。)
- It was such a good book. (それはとても良い本でした。)
「so + 形容詞/副詞」と「so + 形容詞/副詞 + that」の違い
「so」だけを使った表現と「so…that」構文には使い方の違いがあります。
「so…that」は結果を明示的に示したい場合に使います。
例文
- She speaks English so fluently. (彼女はとても流暢に英語を話します。)
- She speaks English so fluently that everyone thinks she is a native speaker. (彼女はとても流暢に英語を話すので、みんな彼女をネイティブスピーカーだと思います。)
文頭の「So」の使い方
文頭に「So」を置くことは会話では一般的ですが、フォーマルな文章では避けた方が良い場合もあります。
特に何の前触れもなく「So」で文章を始めるのは避けましょう。
例文
- So, what did you do yesterday? (それで、昨日何をしましたか?)
- So the answer is clear. (したがって、答えは明白です。)
「so」の過剰使用
「so」は便利な単語ですが、一つの文章や会話の中で何度も使うと冗長になり、不自然な印象を与えることがあります。
同じ意味で他の表現(extremely, very much, therefore など)も使いましょう。
「so」に関する問題
ここで「so」の理解を深めるための問題を10問出題します。挑戦してみましょう。
- 次の文の空所に入る最も適切な表現を選びなさい。
The weather was terrible, _ we decided to stay home.
a) because
b) so
c) although
d) unless - 「so」を程度を表す副詞として正しく使っている文はどれですか。
a) I so went to the party yesterday.
b) She is so beautiful that everyone admires her.
c) We so finished our homework before the deadline.
d) They so in the garden when it started to rain. - 次の文を「so that」を使って言い換えなさい。
He spoke loudly. Everyone could hear him. - 下線部の「so」の使い方として正しい説明を選びなさい。
“I think so too.”
a) 結果を表す接続詞
b) 程度を表す副詞
c) 代用表現(そう)
d) 目的を表す表現 - 会話の中での「so」の使い方として適切なものを選びなさい。
a) So, what are your plans for the weekend?
b) I like movies so.
c) So I can’t understand this problem.
d) He is so. - 「so」を使った比較表現として正しいものはどれですか。
a) This book is so interesting as that one.
b) She doesn’t run so fast as her brother.
c) I am so taller than him.
d) The concert was so amazing than expected. - 次の文の日本語の意味に合うように、空所に適切な語を入れなさい。
The movie was _ boring _ I fell asleep.
(映画はとても退屈だったので、私は眠ってしまった。) - 「so far」の意味として最も適切なものを選びなさい。
“How is your project going so far?”
a) そんなに遠くまで
b) これまでのところ
c) そのように遠く
d) それほど素晴らしく - 次の文の空所に入る最も適切な表現を選びなさい。
There were _ many people at the concert that we couldn’t find seats.
a) such
b) very
c) so
d) too - 以下の対話文の空所に入る最も適切な表現を選びなさい。
A: Is the test difficult?
B: Not _ difficult as I expected.
a) as
b) so
c) very
d) too
「so」に関するよくある質問
- 「so」と「very」はどう違いますか?
-
「so」と「very」はどちらも程度を表しますが、「so」はより強い程度を表すことが多く、また「so…that」のような結果を伴う構文でも使われます。「very」は単独で使われることが多いです。
- She is very happy. (彼女はとても幸せです。)
- She is so happy that she can’t stop smiling. (彼女はとても幸せで笑顔が止まりません。)
- 「so that」と「so」の違いは何ですか?
-
「so that」は目的を表し、「~するために」という意味を持ちます。一方、単独の「so」は結果を表し、「だから」「それで」という意味になります。
- I studied hard so that I could pass the exam. (試験に合格するために一生懸命勉強しました。)
- It was raining, so I took an umbrella. (雨が降っていたので、傘を持って行きました。)
- 「so」を文頭で使うことはできますか?
-
はい、「so」は文頭で使うことができます。特に会話では、話題を切り替えたり、結論を導いたりする際によく使われます。
- So, what are your plans for the weekend? (それで、週末の予定は何ですか?)
- So, the meeting is at 3 pm tomorrow. (それでは、明日の会議は午後3時です。)
- 「so do I」はどういう意味ですか?
-
「so do I」は「私もそうです」という意味で、相手の肯定文に同意するときに使います。「so + 助動詞 + 主語」の形で使われます。
- I like chocolate. – So do I. (私はチョコレートが好きです。-私もです。)
- She can swim well. – So can he. (彼女は上手に泳げます。-彼もそうです。)
- 「not so」はどういう意味ですか?
-
「not so」は「それほど~ではない」という意味で使われます。程度が強くないことを表します。
- The movie was not so interesting. (その映画はそれほど面白くありませんでした。)
- He is not so tall as his brother. (彼は兄ほど背が高くありません。)
まとめ

「so」は英語で非常に汎用性の高い単語で、様々な品詞として使われます。この記事では「so」の多様な使い方を解説してきました。簡単に要点をまとめると以下のようになります。
「so」は英語学習において避けては通れない重要な単語です。この記事で解説した様々な使い方を理解し、実際の会話やライティングで活用してみましょう。少しずつ使い方に慣れることで、より自然な英語表現ができるようになります。
「so」の主なポイントは以下になります。
- 副詞として「とても」「そのように」という意味がある
- 接続詞として「だから」「それで」という結果を表す
- 代名詞として前述の内容を「そう」と指し示す
- 「so…that」構文で「とても~なので…」という表現ができる
- 「so far」「so long」「and so on」など様々な慣用表現がある
- 「so」と「very」、「so」と「such」の違いに注意が必要
- 会話の始まりや話題の切り替えとしても使われる
英語の表現力を高めるためには、「so」のような基本的な単語の様々な使い方をマスターすることが大切です。実際の会話やリーディングの中で「so」がどのように使われているかに注目し、積極的に使ってみましょう。
それが英語力向上の近道となります。