英語を学んでいると「驚く」という感情を表す様々な単語に出会います。特に「surprise」「startle」「shock」は日本語では同じように「驚く」と訳されることが多いのですが、実際には使い方やニュアンスに違いがあります。
この記事では、これら3つの単語の意味の違いと使い分け方について、英語初学者にもわかりやすく解説していきます。中学校レベルの例文も交えながら、それぞれの単語の特徴を理解しましょう。
surprise・startle・shockの基本的な違い

「surprise」「startle」「shock」はどれも「驚く」という意味を持ちますが、驚きの種類や強さが異なります。簡単に言うと以下のような違いがあります。
「surprise」は最も一般的な「驚き」を表す言葉で、予想していなかったことが起きたときの反応を表します。良い驚きも悪い驚きも表現できます。例えば、誕生日サプライズや思いがけない出会いなど、様々な場面で使われます。
「startle」は突然の刺激による一瞬の驚きや、ぎょっとする感覚を表します。大きな音や予期せぬ動きなどによって引き起こされる、身体的な反応を伴うことが多いです。驚いて体が反射的に反応するような場合に使われます。
「shock」は強い衝撃や精神的ショックを表します。通常は否定的な意味合いを持ち、悪いニュースや衝撃的な出来事によって引き起こされる強い驚きや動揺を表現します。また、電気ショックのような物理的な衝撃も意味します。
発生原因による違い
「surprise」は予想していなかったことが起きた時に使いますが、必ずしも突然である必要はありません。
「startle」は必ず突然の刺激が原因となります。「shock」は予想外の強い衝撃を受けた時に使います。
感情の強さによる違い
感情の強さという点では、一般的に「surprise」<「startle」<「shock」の順に強くなります。
「surprise」は軽い驚きから強い驚きまで幅広く表現できますが、「shock」は非常に強い驚きや衝撃を表します。
身体的反応との関連
「startle」は身体的な反応(飛び上がる、震える、急に動くなど)を伴うことが多いのが特徴です。
「surprise」や「shock」は必ずしも身体的な反応を伴いません。
surpriseの意味と使い方
「surprise」は最も一般的な「驚き」を表す単語で、予想外のことが起きたときの反応を表します。
動詞としても名詞としても使うことができ、日常会話でよく使われる単語です。
「surprise」の基本的な意味
「surprise」は「予想していなかったことに対する驚き」を表します。驚きの対象は良いことも悪いことも含みます。
誕生日プレゼントや思いがけない訪問者など、予想外の出来事に対して使います。
「surprise」の例文
以下に「surprise」を使った中学英語レベルの例文を紹介します。
例文
- My mother surprised me with a new bike.(母は新しい自転車で私を驚かせました。)
- I was surprised to see snow in April.(4月に雪が降るのを見て驚きました。)
- What a surprise! I didn’t know you can play the piano.(なんて驚き!あなたがピアノを弾けるなんて知りませんでした。)
- She prepared a surprise party for his birthday.(彼女は彼の誕生日にサプライズパーティーを準備しました。)
- The surprise ending of the book was interesting.(その本の意外な結末は面白かったです。)
品詞による使い方の違い
「surprise」は動詞、名詞、形容詞(過去分詞形または現在分詞形)として使うことができます。
動詞としての「surprise」
- The news surprised everyone.(そのニュースは皆を驚かせました。)
- It doesn’t surprise me that he won the race.(彼がレースに勝ったことは私を驚かせません。)
名詞としての「surprise」
- We have a surprise for you.(あなたへのサプライズがあります。)
- To my surprise, he spoke perfect Japanese.(驚いたことに、彼は完璧な日本語を話しました。)
形容詞(過去分詞)としての「surprised」
- She looked surprised when she saw me.(彼女は私を見たとき驚いた様子でした。)
- I am surprised that you don’t know this song.(あなたがこの曲を知らないことに驚いています。)
形容詞(現在分詞)としての「surprising」
- It was a surprising result.(それは驚くべき結果でした。)
- His behavior is not surprising at all.(彼の行動はまったく驚くべきことではありません。)
startleの意味と使い方
「startle」は、突然の出来事や刺激によって引き起こされる瞬間的な驚きを表します。
特に身体的な反応(飛び上がる、震えるなど)を伴うことが多い点が特徴です。
「startle」の基本的な意味
「startle」は「突然の刺激によって一瞬驚く、ぎょっとする」という意味を持ちます。大きな音、急な動き、予期せぬ出来事などによって引き起こされる反射的な反応を表します。
驚いて体が反応するような場合に用いられることが多いです。
「startle」の例文
以下に「startle」を使った中学英語レベルの例文を紹介します。
例文
- The loud thunder startled me.(大きな雷の音に私はぎょっとしました。)
- He was startled by a sudden knock on the door.(彼はドアを突然ノックされてびっくりしました。)
- Don’t startle the dog or it might bite you.(犬をびっくりさせないで、噛むかもしれませんよ。)
- She was startled to find someone in her room.(彼女は自分の部屋に誰かがいることを知ってぎょっとしました。)
- The cat startled when it heard the noise.(猫はその音を聞いてびっくりしました。)
品詞による使い方の違い
「startle」は主に動詞として使われますが、過去分詞形の「startled」は形容詞としても使えます。
動詞としての「startle」
- The sound of the alarm startled everyone in the room.(アラームの音は部屋にいる全員をびっくりさせました。)
- I didn’t mean to startle you.(あなたをびっくりさせるつもりはありませんでした。)
形容詞(過去分詞)としての「startled」
- He gave me a startled look.(彼は私に驚いた表情を見せました。)
- The startled bird flew away.(びっくりした鳥は飛び去りました。)
shockの意味と使い方
「shock」は非常に強い驚きや衝撃を表し、通常は否定的な意味合いを持ちます。
精神的な衝撃だけでなく、物理的な衝撃(電気ショックなど)も表現できます。
「shock」の基本的な意味
「shock」は「強い衝撃や驚き」を表し、主に予期せぬ悪いニュースや衝撃的な出来事によって引き起こされる強い感情的反応を表現します。
また、医学的なショック状態や電気ショックといった物理的な衝撃も意味します。
「shock」の例文
以下に「shock」を使った中学英語レベルの例文を紹介します。
例文
- The news of the accident shocked her parents.(その事故のニュースは彼女の両親に衝撃を与えました。)
- I was shocked to hear about her death.(彼女の死について聞いて私は衝撃を受けました。)
- His words shocked everyone in the room.(彼の言葉は部屋にいる全員に衝撃を与えました。)
- The cold water shocked my body.(冷たい水が私の体に衝撃を与えました。)
- She is still in shock after the accident.(彼女は事故の後もまだショック状態です。)
品詞による使い方の違い
「shock」は動詞、名詞、形容詞(過去分詞形または現在分詞形)として使えます。
動詞としての「shock」
- His behavior shocked his parents.(彼の行動は両親に衝撃を与えました。)
- The image will shock many people.(その画像は多くの人に衝撃を与えるでしょう。)
名詞としての「shock」
- It was a shock to learn that he had died.(彼が亡くなったと知り、それは衝撃でした。)
- She is still suffering from the shock of losing her job.(彼女は仕事を失った衝撃からまだ苦しんでいます。)
形容詞(過去分詞)としての「shocked」
- Everyone looked shocked after hearing the news.(そのニュースを聞いた後、皆はショックを受けた様子でした。)
- I was shocked by his rude behavior.(彼の無礼な振る舞いに私は衝撃を受けました。)
形容詞(現在分詞)としての「shocking」
- It was a shocking accident.(それは衝撃的な事故でした。)
- His words were shocking to everyone.(彼の言葉は皆にとって衝撃的でした。)
surprise・startle・shockの類似表現との違い
英語には「驚き」を表す他の表現もあります。
ここでは「amaze」「astonish」「astound」「stun」について、それぞれの意味と「surprise」「startle」「shock」との違いを説明します。
amazeの意味と特徴
「amaze」は「非常に驚かせる、感嘆させる」という意味を持ちます。
驚きと同時に感心や称賛の気持ちも含まれることが多く、肯定的な文脈で使われることが多いです。
例文
- Her piano skills amazed everyone.(彼女のピアノの技術は皆を感嘆させました。)
- I was amazed by the beautiful view.(私はその美しい景色に感嘆しました。)
astonishの意味と特徴
「astonish」は「大いに驚かせる」という意味で、予想をはるかに超えるような状況で使われます。
「surprise」よりも強い驚きを表現します。
例文
- The magic trick astonished the children.(そのマジックは子供たちを大いに驚かせました。)
- I was astonished by his kindness.(彼の親切さに私は非常に驚きました。)
astoundの意味と特徴
「astound」は「驚嘆させる、仰天させる」という意味で、「astonish」よりもさらに強い驚きを表します。
予想をはるかに超える状況で使われます。
例文
- His knowledge astounded me.(彼の知識は私を仰天させました。)
- We were astounded by her courage.(私たちは彼女の勇気に仰天しました。)
stunの意味と特徴
「stun」は「呆然とさせる、気絶させる」という意味で、驚きのあまり一時的に動けなくなるような強い衝撃を表します。
物理的な意味(打撃で気絶させる)と精神的な意味(驚きで呆然とさせる)の両方で使われます。
例文
- The news stunned everyone.(そのニュースは皆を呆然とさせました。)
- He was stunned when he heard the result.(彼はその結果を聞いて呆然としました。)
類似表現との比較表
単語 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|
surprise | 驚かせる | 最も一般的な驚き。良い意味でも悪い意味でも使える |
startle | ぎょっとさせる | 突然の刺激による瞬間的な驚き。身体的反応を伴うことが多い |
shock | 衝撃を与える | 強い衝撃や精神的ショック。通常は否定的な意味合いを持つ |
amaze | 感嘆させる | 驚きと同時に感心や称賛も含む。肯定的な文脈で使われることが多い |
astonish | 大いに驚かせる | 予想をはるかに超えるような驚き |
astound | 仰天させる | 「astonish」よりもさらに強い驚き |
stun | 呆然とさせる | 驚きで一時的に動けなくなるような強い衝撃 |
surprise・startle・shockの使い分け練習問題
以下に「surprise」「startle」「shock」の適切な使い分けを練習するための問題を20題用意しました。最も適切な単語を選んでみましょう。
- The sudden loud noise _ the baby.
- The birthday party _ her. She didn’t expect it.
- The bad news _ everyone in the family.
- I was _ to see my old friend at the station.
- The cold water _ my body when I jumped into the pool.
- His rude words _ his teacher.
- The cat jumped out and _ me.
- The beautiful view _ the tourists.
- Her sudden scream _ everyone in the room.
- We prepared a _ party for her birthday.
- The _ of the earthquake was felt throughout the city.
- I was _ by the sound of thunder during the night.
- It was a _ to learn that he had won the contest.
- The accident _ the entire community.
- His sudden appearance at the door _ me.
- The movie had a _ ending that no one expected.
- The electric _ was painful.
- She was _ by how expensive the restaurant was.
- The dog barking suddenly _ the child.
- The news of his death came as a _ to everyone.
surprise・startle・shockに関するよくある質問
ここでは、「surprise」「startle」「shock」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「surprise」と「startle」はどう違いますか?
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「surprise」は予期しないことによる一般的な驚きを表し、良い驚きも悪い驚きも表現できます。一方、「startle」は突然の刺激(音や動きなど)による瞬間的な驚きを表し、多くの場合、体が反応する(飛び上がる、震えるなど)ような驚きを意味します。「surprise」は長く続く感情を表すこともありますが、「startle」は一瞬の反応を表すことが多いです。
- 「shock」は常に悪い意味で使われますか?
-
「shock」は多くの場合、否定的な文脈で使われますが、必ずしも悪い意味だけではありません。例えば、「The good news shocked me」(良いニュースに衝撃を受けました)のように、予想外の良いニュースに強く驚いたという意味でも使用できます。ただし、通常は強い衝撃や驚きを表し、否定的な文脈で使われることが多いです。
- これらの単語の名詞形は何ですか?
-
- 「surprise」の名詞形は「surprise」です。例:It was a big surprise.(それは大きな驚きでした。)
- 「startle」の名詞形は一般的には使われませんが、「a startle response」(驚愕反応)のような表現があります。
- 「shock」の名詞形も「shock」です。例:He is in shock.(彼はショック状態です。)
- これらの単語の形容詞形は何ですか?
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- 「surprise」の形容詞形は「surprised」(驚いている)と「surprising」(驚くべき)です。
- 「startle」の形容詞形は「startled」(びっくりした)と「startling」(ぎょっとするような)です。
- 「shock」の形容詞形は「shocked」(衝撃を受けた)と「shocking」(衝撃的な)です。
- 「to be surprised at」と「to be surprised by」の違いは何ですか?
-
「to be surprised at」は驚きの対象や理由を強調する場合に使います。例:I was surprised at his knowledge.(彼の知識に驚きました。)
「to be surprised by」は驚きを引き起こした人や物を強調する場合に使います。例:I was surprised by his sudden visit.(彼の突然の訪問に驚きました。)
実際には両者は互換的に使われることも多いです。
- 「shock」と「electric shock」の違いは何ですか?
-
「shock」は精神的な衝撃や驚きを表す一般的な言葉です。一方、「electric shock」は特に電気による物理的な衝撃を指します。例:He got an electric shock from the faulty wire.(彼は不良配線から電気ショックを受けました。)
まとめ

この記事では、英語で「驚く」を表現する「surprise」「startle」「shock」の違いと使い分けについて解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「surprise」は最も一般的な驚きを表し、予期しないことに対する反応を示します。良い驚きも悪い驚きも表現できます。
- 「startle」は突然の刺激による瞬間的な驚きを表し、身体的反応(飛び上がる、震えるなど)を伴うことが多いです。
- 「shock」は強い衝撃や精神的ショックを表し、通常は否定的な意味合いを持ちます。
- 「amaze」「astonish」「astound」「stun」などの類似表現は、驚きの強さや種類によって適切に使い分ける必要があります。
- これらの単語は、文脈や状況に応じて適切に使い分けることで、より正確に驚きの感情を英語で表現することができます。
- 「surprise」は予想外のことが起きたときの一般的な驚き、「startle」は突然の刺激による瞬間的な驚き、「shock」は強い衝撃を表すという基本的な違いを覚えておきましょう。
- 例文を通じて実際の使い方を練習することで、これらの単語の違いをより深く理解することができます。
英語学習において、似た意味を持つ単語のニュアンスの違いを理解することは非常に重要です。
この記事で紹介した「surprise」「startle」「shock」の違いを意識して、状況に応じた適切な単語を選べるようになりましょう。