「taint」は英語で名詞と動詞の両方の品詞をもつ単語です。名詞としては「汚れ」「汚点」「汚染」「不名誉」などの意味を持ち、動詞としては「汚す」「傷つける」「汚染する」などの意味で使われます。日常英会話ではあまり頻繁に使われない単語ですが、文学作品や正式な文脈では重要な表現として登場します。
この記事では、「taint」の詳しい意味や使い方を例文とともにわかりやすく解説していきます。
taintとは?意味や使い方について

「taint」は何かが汚れたり、純粋さを失ったりしたことを表す言葉です。物理的な汚れだけでなく、道徳的な堕落や評判の傷つき、物質の汚染など、様々な文脈で使用されます。この単語は特に悪い影響や印象を与えるものに関連して使われることが多いです。
「taint」は名詞として使う場合、何かに付いた汚れや、悪い影響の跡、不名誉な状態などを意味します。例えば、「a taint of corruption(汚職の汚点)」のような使い方をします。また、水や食べ物が汚染されて有害になった状態を表すこともあります。
動詞として使う場合は、「汚す」「傷つける」「汚染する」という意味になります。何かを物理的に汚すだけでなく、評判を傷つけたり、純粋なものに不純物を混ぜたりするような状況でも使われます。よく受け身形(be tainted with/by…)で使われることが多いです。
名詞としての意味
名詞としての「taint」には主に以下のような意味があります。
- 汚れ、汚点(physical blemish)
- 汚染、不純物(contamination)
- 不名誉、汚名(dishonor)
- (悪い影響の)痕跡、気味(trace of something bad)
動詞としての意味
動詞としての「taint」には主に以下のような意味があります。
- 汚す、染める(to stain or discolor)
- 汚染する、害毒を与える(to contaminate)
- 傷つける、損なう(to damage or spoil)
- 腐敗させる(to cause to decay)
taintの発音と読み方
「taint」の発音は英語では /teɪnt/ となります。日本語に置き換えると「テイント」と読みます。発音の際には、「テ」と「イ」の間に若干の「エ」の音が混ざるような発音になります。
「t」で始まり「t」で終わるこの単語は、比較的発音しやすい単語ですが、中間にある「ai」の発音は日本人にとって少し難しいかもしれません。この「ai」は英語の「long a」とも呼ばれる音で、日本語の「エイ」に近い音になります。
発音練習としては、「テイント」とゆっくり言ってみて、次第に自然なスピードに上げていくとよいでしょう。英語のネイティブスピーカーの発音を聞いて真似することも効果的です。
taintの基本的な使い方
「taint」は様々な文脈で使用されますが、特に以下のような状況でよく使われます。
物理的な汚染や汚れを表す場合
物や場所、特に水や食べ物などが有害物質によって汚染されたことを表現する際に使います。
例文
- The water was tainted with chemicals.(水は化学物質で汚染されていました。)
- Food can be tainted by bacteria.(食べ物は細菌によって汚染されることがあります。)
評判や名誉を傷つける場合
人や組織の評判が傷ついたり、汚点がついたりしたことを表現する時に使います。
例文
- His reputation was tainted by the scandal.(彼の評判はそのスキャンダルによって傷つけられました。)
- The company’s image was tainted after the news.(その会社のイメージはニュースの後で汚されました。)
何かに悪い影響を与える場合
良いもの、純粋なものに悪い影響を与えることを表現する時に使います。
例文
- Success tainted by dishonesty is not true success.(不正によって汚された成功は本当の成功ではありません。)
- The joy of winning was tainted by the injury of a teammate.(勝利の喜びはチームメイトの怪我によって損なわれました。)
taintの文法的用法
「taint」を動詞として使う場合、以下のような文型で使われます。
S + taint + O(主語が目的語を汚す)
- The scandal tainted his reputation.(そのスキャンダルは彼の評判を汚しました。)
S + be tainted + with/by + N(主語が何かによって汚される)
- The water was tainted with lead.(水は鉛で汚染されていました。)
- Her image was tainted by the rumors.(彼女のイメージはそのうわさによって傷つけられました。)
名詞として使う場合は、以下のような使い方が一般的です。
a taint of + N(~の汚れ、~の気味)
- There was a taint of sadness in her smile.(彼女の笑顔には悲しみの影がありました。)
without taint(汚れなく、純粋に)
- He had a reputation without taint.(彼には汚点のない評判がありました。)
taintを使った例文
ここでは、「taint」を使った中学英語レベルの例文をいくつか紹介します。動詞と名詞の両方の使い方を見ていきましょう。
動詞としての例文
例文
- The river was tainted by factory waste.(川は工場廃棄物によって汚染されました。)
- Bad friends can taint your character.(悪い友達はあなたの人格を損なう可能性があります。)
- The meat was tainted and smelled bad.(肉は腐敗していて臭いがしました。)
- One mistake should not taint your whole life.(一つの間違いがあなたの人生全体を汚すべきではありません。)
- Don’t let failure taint your dreams.(失敗にあなたの夢を損なわせないでください。)
名詞としての例文
例文
- There was a taint of garlic in the soup.(スープにはニンニクの匂いがわずかにありました。)
- The politician’s career had a taint of corruption.(その政治家の経歴には汚職の汚点がありました。)
- She wanted to remove the taint from her name.(彼女は自分の名前についた汚点を取り除きたかったです。)
- The fruit juice had a taint of mold.(そのフルーツジュースにはカビの痕跡がありました。)
- His victory came without any taint.(彼の勝利には何の汚点もありませんでした。)
taintと似た単語の違い
「taint」と意味や使い方が似ている単語がいくつかあります。それらとの違いを理解することで、「taint」の意味をより深く理解することができます。
taintとstainの違い
「stain(しみ、汚れ)」と「taint」はどちらも汚れを意味しますが、その性質に違いがあります。
- stain:主に物理的な汚れや色の付着を指し、視覚的に確認できることが多いです。例えば、コーヒーがシャツに付いた「しみ」などを指します。
- taint:物理的な汚れに加えて、道徳的・精神的な汚点や汚染を指すことが多く、必ずしも目に見えるものではありません。物質の「汚染」や評判の「傷」など、より深刻な印象を与えます。
例文
- The red wine stained the carpet.(赤ワインはカーペットに染みをつけました。)
- The water was tainted with bacteria.(水は細菌で汚染されていました。)
taintとtarnishの違い
「tarnish(くもり、汚れ)」も「taint」と似た意味を持ちますが、使用される文脈が異なります。
- tarnish:主に金属表面の光沢が失われることを指す言葉で、転じて名声や評判が傷つくことも表します。金、銀などの金属特有の「くもり」から派生した用法です。
- taint:より広い意味で汚染や汚れを表し、物質的なものから抽象的なものまで様々な文脈で使われます。
例文
- The silver cutlery was tarnished.(銀のカトラリーは曇っていました。)
- His reputation was tainted by the scandal.(彼の評判はそのスキャンダルで汚されました。)
taintとcontaminateの違い
「contaminate(汚染する)」も「taint」と似た意味を持ちますが、ニュアンスが異なります。
- contaminate:科学的・医学的な文脈で使われることが多く、有害物質による汚染を指します。より技術的・専門的な用語です。
- taint:日常的な表現としても使われ、物質的な汚染だけでなく道徳的な汚れも表します。
例文
- The samples were contaminated in the lab.(サンプルは研究室で汚染されました。)
- The politician’s career was tainted by corruption.(その政治家の経歴は汚職によって汚されました。)
taintのよくある間違いと注意点
「taint」を使う際によくある間違いや注意点をいくつか紹介します。英語学習者がつまずきやすいポイントを押さえておきましょう。
発音の間違い
「taint」の発音で最も多い間違いは、「ai」の部分を日本語の「アイ」と発音してしまうことです。正しくは「エイ」に近い音になります。「テイント」と発音するよう心がけましょう。
混同しやすい単語との区別
前述したように、「stain」「tarnish」「contaminate」などの単語と混同しやすいので、それぞれの使い分けを理解しておくことが大切です。「taint」は特に道徳的な汚点や純粋でなくなった状態を強調する時に使うと適切です。
スラングとしての使用に注意
「taint」には俗語としての意味もあり、体の特定の部位を指す下品な言葉として使われることがあります。フォーマルな場面や学術的な文脈では、この意味で使われることはありませんが、日常会話では注意が必要です。
文法的な間違い
「taint」を動詞として使う場合、前置詞の使い方に注意が必要です。
- 正:The water was tainted with chemicals.(水は化学物質で汚染されていました。)
- 誤:The water was tainted from chemicals.
また、名詞として使う場合にも前置詞に注意します。
- 正:There was a taint of dishonesty in his actions.(彼の行動には不正直さの汚点がありました。)
- 誤:There was a taint by dishonesty in his actions.
過剰使用に注意
「taint」は強い意味を持つ言葉なので、軽微な汚れや問題を表現する場合には使いすぎないように注意しましょう。小さなしみや問題には「stain」や「mark」などの単語の方が適切な場合が多いです。
taintと関連する表現や熟語
「taint」と関連する表現や熟語をいくつか紹介します。これらの表現を知ることで、「taint」の使い方の幅を広げることができます。
without taint(汚れなく、純粋に)
「without taint」は「汚点がない」「純粋である」という意味で使われます。
例文
- His record is without taint.(彼の記録には汚点がありません。)
- She lived a life without taint.(彼女は汚れのない人生を送りました。)
taint-free(汚れのない、純粋な)
「taint-free」は「汚染されていない」「純粋な」という意味の形容詞です。
例文
- The company claims their products are taint-free.(その会社は自社製品が汚染されていないと主張しています。)
- He has a taint-free reputation in the industry.(彼はその業界で汚点のない評判を持っています。)
beyond taint(汚点を超えて、非の打ち所がない)
「beyond taint」は「非難の余地がない」「完全に純粋である」という意味で使われます。
例文
- His integrity is beyond taint.(彼の誠実さは非の打ち所がありません。)
- The judge’s decision was beyond taint.(裁判官の決定は汚点を超えていました。)
a lingering taint(長く残る汚点)
「a lingering taint」は「長く残る汚れや影響」を意味します。
例文
- There was a lingering taint of scandal surrounding his name.(彼の名前を取り巻くスキャンダルの汚点が長く残っていました。)
- The accident left a lingering taint on the company’s safety record.(その事故は会社の安全記録に長く残る汚点を残しました。)
taintに関する問題
「taint」の意味や使い方をより深く理解するために、いくつかの問題に挑戦してみましょう。以下の問題は「taint」の理解度を確認するためのものです。それぞれの問題に最適な答えを選んでください。
- 「taint」の最も基本的な意味は何ですか?
- 次の文の空欄に入る最も適切な単語は何ですか?
The scandal will surely __ his reputation. - 「taint」を名詞として使うときの意味は何ですか?
- 「taint」と似た意味を持つ単語を1つ挙げてください。
- 次の英文の「taint」の意味は何ですか?
There was a taint of bitterness in his voice. - 「taint」を使って「その水は汚染されていた」と英語で表現してください。
- 「taint」の反対の意味を持つ単語を1つ挙げてください。
- 「taint」を使って「彼女の名声は損なわれた」と英語で表現してください。
- 「taint」を使った慣用表現やイディオムを1つ挙げてください。
- 次の文を和訳してください。
The discovery of fraud put a taint on the company’s achievements.
「taint」に関するよくある質問
「taint」について英語学習者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「taint」と「stain」はどう違いますか?
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「taint」は物理的な汚れだけでなく、道徳的な汚点や純粋さの喪失も含む広い意味を持ちます。一方、「stain」はより物理的な汚れや染みを指すことが多いです。また、「taint」は目に見えない汚染(例:細菌による汚染)を表すことが多いのに対し、「stain」は通常目に見える染みや汚れを指します。
- 「taint」は日常会話でよく使われる単語ですか?
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「taint」は日常会話ではあまり頻繁に使われない単語です。より形式的な文脈や文学作品、ニュース報道などで見かけることが多いです。日常会話では「dirty」「contaminated」「spoiled」などの単語が代わりに使われることが多いでしょう。
- 「tainted love」とはどういう意味ですか?
-
「tainted love」は「汚れた愛」「傷ついた愛」という意味で、特に1981年にソフト・セルが歌った有名な曲のタイトルとして知られています。この表現は、純粋でなくなった愛や、何らかの形で損なわれた愛の関係を指します。
- 「taint」の名詞と動詞の使い分けはどうすればよいですか?
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動詞としての「taint」は「〜を汚す」「〜を傷つける」という行為を表します(例:The scandal tainted his reputation.)。名詞としての「taint」は「汚れ」「汚点」「汚染」という状態や存在を表します(例:There was a taint of dishonesty in his actions.)。文の構造や文脈から判断することができます。
- 「taint」に反対の意味を持つ単語は何ですか?
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「taint」の対義語としては、「purify(浄化する)」「cleanse(清める)」「untaint(汚れを取り除く)」などがあります。名詞としての「taint」の対義語は「purity(純粋さ)」「cleanliness(清潔さ)」などです。
まとめ

この記事では、英単語「taint」の意味や使い方について詳しく解説してきました。「taint」は名詞と動詞の両方として使われ、物理的な汚れだけでなく道徳的な汚点や純粋さの喪失も表す幅広い意味を持つ単語です。
以下に、この記事で学んだ主なポイントをまとめます。
- 「taint」は名詞として「汚れ」「汚点」「汚染」「不名誉」などの意味を持つ。
- 動詞としては「汚す」「傷つける」「汚染する」「腐らせる」などの意味がある。
- 発音は /teɪnt/(テイント)。
- 「stain」や「tarnish」、「contaminate」などの類似単語とは使い方やニュアンスが異なる。
- 物理的な汚染から評判の傷つき、道徳的な堕落まで様々な文脈で使用される。
- 「taint」は比較的フォーマルな単語で、日常会話よりも文学作品やニュース報道でよく使われる。
- 「without taint」「taint-free」などの関連表現もある。
「taint」は単なる物理的な汚れを超えた意味を持つ、奥の深い単語です。この記事を通じて、「taint」の使い方や意味合いについての理解が深まり、英語表現の幅が広がれば幸いです。
英語学習の過程で、様々な文脈でこの単語を見かけたときに、その複雑な意味を理解するための助けとなることを願っています。