「take effect」は英語学習をしているとよく出会う表現ですが、その意味や使い方を正確に理解していますか?この表現は日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる重要なフレーズです。
本記事では「take effect」の基本的な意味から応用まで、初学者にもわかりやすく解説します。例文も豊富に紹介するので、実践的な使い方もマスターできるでしょう。
「take effect」の基本的な意味

「take effect」は主に「効力を発揮する」「効果が現れる」「施行される」という意味で使われる表現です。直訳すると「効果を取る」となりますが、実際には「何かが作用し始める」というニュアンスを持っています。
この表現は大きく分けて2つの使われ方があります。1つ目は法律や規則などが「施行される」「発効する」という意味で、2つ目は薬などが「効き始める」「効果が現れる」という意味です。どちらも「何かが実際に働き始める」という共通点があります。
「take effect」は主に現在形や未来形で使われることが多いのですが、過去形で「効果が現れた」という意味で使うこともあります。英語初学者の方は、まずこの基本的な意味をしっかり覚えておきましょう。
「効力を発揮する」の意味での使い方
「take effect」の最も一般的な用法は、法律や規則、契約などが「効力を発揮する」「施行される」という意味で使われる場合です。新しい法律が実際に機能し始めるときや、契約が有効になる瞬間を表すのに適した表現です。
例文
- The new school rules will take effect next week.(新しい学校の規則は来週から施行されます)
- The agreement took effect yesterday.(その合意は昨日から有効になりました)
- When does this rule take effect?(このルールはいつから実施されますか?)
この用法では、「いつから」という時間を表す表現と一緒に使われることが多いです。「from」や「on」などの前置詞と組み合わせて使うのが一般的です。
「効果が現れる」の意味での使い方
もう一つの主要な用法は、薬や治療法などが「効き始める」「効果が現れる」という意味で使われる場合です。何かの効果や影響が実際に見え始めるときに使います。
例文
- This medicine will take effect in 30 minutes.(この薬は30分後に効き始めます)
- The cold medicine took effect quickly.(風邪薬はすぐに効きました)
- How long does it take for this cream to take effect?(このクリームが効くまでにどれくらい時間がかかりますか?)
この用法では、効果が現れるまでの時間に言及することが多いです。「in」や「within」などの前置詞と合わせて使われることが一般的です。
「take effect」の具体的な使用場面
「take effect」はさまざまな場面で使われる便利な表現です。ここでは具体的にどのような状況で使われるのかを見ていきましょう。
まず、法律や規則の文脈では政府の発表や公式文書でよく見かける表現です。新しい法律が制定されたとき、その法律がいつから実際に適用されるかを伝える際に「take effect」が使われます。
例文
- The new traffic law will take effect on April 1st.(新しい交通法規は4月1日から施行されます)
- The school rule takes effect from tomorrow.(その学校のルールは明日から適用されます)
- The contract took effect when both parties signed it.(その契約は両者が署名したときに発効しました)
次に、医療や健康の分野では、薬や治療の効果について話すときによく使われます。
例文
- The pain medicine will take effect soon.(痛み止めはすぐに効き始めるでしょう)
- It takes about two hours for this sleeping pill to take effect.(この睡眠薬が効くまでに約2時間かかります)
- The vitamin supplement took effect after a week.(そのビタミンサプリメントは1週間後に効果が現れました)
さらに、ビジネスの世界でも「take effect」はよく使われます。新しい企業ポリシーや価格変更などが実施される場面で見かけることが多いです。
例文
- The price increase will take effect next month.(値上げは来月から実施されます)
- The new company policy takes effect immediately.(新しい会社のポリシーは直ちに適用されます)
- The merger took effect last quarter.(その合併は前四半期に発効しました)
法律や規則が施行される場合
法律や規則が「take effect」する場合、それらが正式に機能し始める、つまり人々がそれに従う必要がある状態になることを意味します。この用法は公式文書やニュースでよく見られます。
このような状況では、「いつから」という時間を示す表現と一緒に使われることが多いです。以下のような例文が考えられます。
例文
- The ban on plastic bags takes effect from January.(ビニール袋の禁止は1月から施行されます)
- When will the new internet rules take effect?(新しいインターネットのルールはいつから施行されますか?)
- The tax law took effect three months ago.(その税法は3ヶ月前に施行されました)
法律関連の文脈では、「take effect」の主語は通常、法律やルール、規制などの名詞になります。また、「いつから」を示すために「from」「on」「as of」などの前置詞がよく使われます。
薬が効き始める場合
薬や治療が「take effect」する場合、それらが体内で作用し始め、症状の改善などの効果が現れ始めることを意味します。医療や健康に関する会話でよく使われます。
例文
- The flu medicine should take effect within an hour.(インフルエンザの薬は1時間以内に効き始めるはずです)
- My headache is gone. The aspirin took effect quickly.(頭痛が消えました。アスピリンはすぐに効きました)
- This ointment takes effect faster than the old one.(この軟膏は古いものより早く効きます)
医療関連の文脈では、「take effect」は薬の作用時間について話すときによく使われます。「how long」(どれくらいの時間)や「quickly/slowly」(速く/遅く)などの表現と組み合わせることが多いです。
その他の効果が現れる状況
「take effect」は法律や薬以外にも、様々な効果や影響が現れ始める状況で使うことができます。例えば、トレーニングの効果が出始めたり、教育プログラムの成果が見え始めたりする場面でも使えます。
例文
- The exercise program is starting to take effect.(そのエクササイズプログラムが効果を表し始めています)
- The English lessons took effect, and now I can speak better.(英語のレッスンが効果を発揮し、今ではもっと上手に話せるようになりました)
- The diet will take effect if you continue for a month.(そのダイエットは1ヶ月続ければ効果が出るでしょう)
この用法では、何らかの行動や取り組みの結果として、望ましい変化や影響が現れることを表します。「starting to」(始めている)や「beginning to」(始めている)といった表現と組み合わせて使われることもあります。
「take effect」を使った例文
「take effect」をより深く理解するために、様々な状況での例文を見ていきましょう。これらの例文は中学英語レベルの簡単な文法と語彙で作成しています。
日常会話での例文
日常的な会話の中でも「take effect」は使われます。以下に、日常生活でこの表現を使う例を挙げます。
例文
- The alarm system will take effect when you close the door.(アラームシステムはドアを閉めると作動します)
- The air conditioner is taking effect now. I feel cooler.(エアコンが効いてきました。涼しく感じます)
- My mother’s cooking advice took effect, and now my curry tastes better.(母の料理のアドバイスが効いて、今では私のカレーはもっとおいしくなりました)
- When will the new bus schedule take effect?(新しいバスの時刻表はいつから適用されますか?)
- The sunscreen takes effect about 20 minutes after you put it on.(日焼け止めは塗ってから約20分後に効き始めます)
ビジネスでの例文
ビジネスシーンでは、ポリシーや契約、組織変更などについて話すときに「take effect」がよく使われます。
例文
- The new office rules take effect from Monday.(新しいオフィスのルールは月曜日から施行されます)
- Your salary increase will take effect next month.(あなたの給料アップは来月から適用されます)
- The merger took effect after the shareholders approved it.(株主が承認した後、その合併は発効しました)
- The marketing strategy is taking effect slowly.(そのマーケティング戦略はゆっくりと効果を表し始めています)
- The discount takes effect when you buy three or more items.(そのディスカウントは3つ以上の商品を購入すると適用されます)
学校生活での例文
学校生活に関連する状況でも「take effect」は使えます。
例文
- The new homework policy takes effect after summer vacation.(新しい宿題のポリシーは夏休み後から実施されます)
- The English study method took effect, and my test scores improved.(その英語学習法が効果を表し、テストの点数が向上しました)
- The school dress code will take effect from the next school year.(学校の服装規定は次の学年から適用されます)
- The anti-bullying program is taking effect in our class.(いじめ防止プログラムが私たちのクラスで効果を表し始めています)
- The new school bell system takes effect tomorrow.(新しい学校のベルシステムは明日から実施されます)
「take effect」の類似表現とその違い
英語には「take effect」と似た意味を持つフレーズがいくつかあります。それぞれの表現の微妙な違いを理解すると、より適切な場面で使い分けることができるようになります。
「come into effect」との違い
「come into effect」は「take effect」とほぼ同じ意味で使われますが、微妙なニュアンスの違いがあります。「come into effect」は何かが自然に、または予定通りに効力を持ち始めるというニュアンスがより強いです。
例文
- The new law comes into effect next week.(新しい法律は来週から発効します)
- These changes will come into effect gradually.(これらの変更は徐々に効力を持つようになります)
「take effect」と比較すると、「come into effect」はより公式的な表現として使われることが多く、特に法律や規制の文脈でよく見られます。
「go into effect」との違い
「go into effect」も「take effect」と非常に似ていますが、こちらはプロセスや移行のニュアンスがより強いです。何かが「効力のない状態から効力のある状態へ移行する」というイメージです。
例文
- The new rules go into effect next month.(新しい規則は来月から実施されます)
- When did this policy go into effect?(このポリシーはいつから施行されましたか?)
「take effect」と比べると、「go into effect」は変化や移行の過程を強調する傾向があります。
「become effective」との違い
「become effective」は「効力を持つようになる」という意味で、特に公式文書や契約などの文脈でよく使われます。この表現は「take effect」よりも硬い印象があり、より公式的です。
例文
- The treaty becomes effective after ratification.(その条約は批准後に発効します)
- This certificate becomes effective on the date shown.(この証明書は記載された日付に有効となります)
「take effect」と比較すると、「become effective」はより形式的で、特に法的文書や契約書でよく見られます。
「take effect」の文法的特徴
「take effect」を正しく使いこなすためには、その文法的な特徴も理解しておくことが重要です。ここでは、時制の使い方や前置詞との組み合わせなど、文法的なポイントを解説します。
時制の使い方
「take effect」は様々な時制で使うことができます。よく使われるのは以下の時制です。
- 現在形:現在の状態や一般的な事実を述べるときに使います。
- The medicine takes effect within 30 minutes.(その薬は30分以内に効き始めます)
- 現在進行形:今まさに効果が現れ始めている状況を表します。
- The policy is taking effect now.(そのポリシーは今効力を発揮し始めています)
- 未来形:将来効力を持つ予定の事項に使います。
- The new rules will take effect next week.(新しい規則は来週から施行されます)
- 過去形:すでに効力を発揮した事柄について述べるときに使います。
- The law took effect last year.(その法律は昨年施行されました)
前置詞との組み合わせ
「take effect」は様々な前置詞と組み合わせて使われます。特によく使われる組み合わせは以下の通りです。
- take effect + from(~から):効力の始まる時点を示します。
- The new rules take effect from Monday.(新しい規則は月曜日から施行されます)
- take effect + on(~に):特定の日に効力が発生することを示します。
- The law takes effect on January 1st.(その法律は1月1日に施行されます)
- take effect + in(~後に):効果が現れるまでの時間を示します。
- The medicine takes effect in about 20 minutes.(その薬は約20分後に効き始めます)
- take effect + immediately/instantly:即時に効力が発生することを示します。
- The new policy takes effect immediately.(新しいポリシーは即時に施行されます)
「immediately」との組み合わせ
「take effect immediately」は「即時に効力を発する」という意味で、特に法律やポリシーがすぐに実施される状況でよく使われる表現です。緊急の変更や重要な決定事項が直ちに適用されることを示します。
例文
- The emergency rule takes effect immediately.(緊急規則は直ちに施行されます)
- The price change took effect immediately after the announcement.(価格変更は発表直後に実施されました)
- Your membership will take effect immediately upon payment.(お支払い後、会員資格は直ちに有効となります)
この表現は「遅延なく」「待機期間なし」というニュアンスを強調する場合に特に有効です。
「take effect」に関するよくある質問
「take effect」に関して初学者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「take effect」と「have effect」の違いは何ですか?
-
「take effect」は「効力を発揮し始める」「施行される」という意味で、何かが作用し始める瞬間や過程を強調します。一方、「have effect」は「効果がある」「影響力を持つ」という意味で、継続的な効果や影響の存在を表します。
- The medicine takes effect after 30 minutes.(その薬は30分後に効き始めます)
- The medicine has a strong effect on headaches.(その薬は頭痛に強い効果があります)
- 「take effect」は受動態で使えますか?
-
「take effect」は通常、受動態では使われません。これは「take effect」が自動詞句(目的語を取らない動詞句)として機能するためです。法律や薬自体が「効力を発揮する」という意味で使われるので、受動態にする必要がありません。
例えば、「The law was taken effect」ではなく、「The law took effect」と言います。
- 「take effect」と「become effective」はどちらが正式な表現ですか?
-
両方とも正式な表現ですが、「become effective」はより形式的で、特に法的文書や公式文書で使われることが多いです。「take effect」はやや一般的で、日常会話でも使われる表現です。
状況に応じて使い分けるとよいでしょう。公式文書を作成する場合は「become effective」、日常的な説明では「take effect」を選ぶという基準が参考になります。
- 「take effect」を使う際の一般的な間違いは何ですか?
-
初学者がよく間違えるポイントとしては以下のようなものがあります。
- 目的語をつける間違い:「take effect something」のように目的語をつけるのは誤りです。正しくは「Something takes effect」です。
- 前置詞の誤用:「take effect at April 1st」と言うべきところを「take effect on April 1st」と言うべきです。時間の表現には適切な前置詞を使う必要があります。
- 受動態での使用:「The rule was taken effect」は誤りで、「The rule took effect」が正しいです。
- 「take effect」はどのレベルの英語ですか?
-
「take effect」は中級レベルの英語表現と考えられます。中学校や高校の英語教育でも触れる機会があり、基本的な意味は理解しやすいです。ただし、様々な文脈での正確な使い方を習得するには、実際の例文に触れながら学ぶことが重要です。
まとめ

本記事では「take effect」の意味と使い方について詳しく解説しました。重要なポイントを以下にまとめます。
- 「take effect」は主に「効力を発揮する」「効果が現れる」「施行される」という意味で使われる。
- 法律や規則が「施行される」場合と、薬などが「効き始める」場合の2つの主要な用法がある。
- 「When will it take effect?」(いつから施行されますか?)のように時間を尋ねる表現でよく使われる。
- 「take effect immediately」(即時に効力を発する)のような表現も一般的。
- 「come into effect」「go into effect」「become effective」などの類似表現があり、それぞれ微妙なニュアンスの違いがある。
- 「take effect」は通常、受動態では使わない。
- 「from」「on」「in」などの前置詞と組み合わせて、時間や期間を表現することができる。
- 中学英語レベルでも理解できる基本的な表現だが、様々な文脈での使い方を習得することが重要。
「take effect」は法律や規則の施行から、薬の効果まで、様々な場面で使える便利な表現です。本記事で紹介した例文や解説を参考に、実際の会話や文章で使ってみることで、より自然な英語表現ができるようになるでしょう。英語学習の中で、こうした基本的な表現をしっかりマスターすることが、上達への大切な一歩となります。
初学者の方も、「いつから効力が発生するのか」「どれくらいで効果が現れるのか」という場面で「take effect」を使ってみましょう。実際に使うことで、より自然に英語表現ができるようになります。
英語学習は一歩一歩、確実に進めていくことが大切です。「take effect」のような基本表現を理解し、使いこなせるようになれば、英語の世界がさらに広がることでしょう。