「take place」は英語初学者にとって覚えておくと便利な表現です。直訳すると「場所を取る」となりますが、実際には「開催される」「行われる」「起こる」といった意味で使われます。この表現は日常会話からニュース、公式文書まで幅広いシーンで活用できるため、英語力向上に役立ちます。
この記事では「take place」の基本的な意味から具体的な使い方、そして類似表現との違いまで詳しく解説していきます。
「take place」の基本的な意味

「take place」は「起こる」「行われる」「開催される」「発生する」という意味を持つ英語表現です。特に計画されたイベントや会議、式典などが予定通りに実施される場合によく使われますが、事故や自然災害といった偶発的な出来事が発生した場合にも使うことができます。
この表現は動詞句(句動詞)として機能し、英文の主語の後に置かれて使用されます。例えば「The meeting will take place tomorrow.(会議は明日行われます)」のような形で用います。「take place」は自動詞として働くため、直接目的語を取ることはありません。
日本語では状況によって「開催される」「行われる」「起こる」「発生する」など、様々な訳し方ができますが、英語では幅広い状況で「take place」を使うことができるのが特徴です。
「take place」の主な使い方
「take place」はさまざまなシーンで活用できる表現です。ここでは主な使い方を状況別に詳しく見ていきましょう。
イベントやセレモニーが開催される場合
「take place」はコンサートやスポーツ大会、お祭り、結婚式などのイベントやセレモニーが開催される場合によく使われます。このような状況では「開催される」「催される」という意味で使います。
例文
- The school festival takes place in June every year.(学校祭は毎年6月に開催されます)
- The concert will take place at the city hall.(コンサートは市民ホールで行われます)
- The sports day took place last Sunday.(運動会は先週の日曜日に行われました)
- The wedding ceremony will take place in a beautiful garden.(結婚式は美しい庭で行われる予定です)
- The summer festival takes place in August.(夏祭りは8月に開催されます)
事件や事故が起こる場合
「take place」は事件や事故、自然災害などの出来事が発生した場合にも使用されます。このような状況では「起こる」「発生する」という意味になります。
例文
- The accident took place on the busy street.(事故は混雑した通りで起こりました)
- A big earthquake took place in Japan last year.(大きな地震が昨年日本で発生しました)
- The robbery took place at midnight.(強盗は真夜中に起こりました)
- Many changes took place after the war.(戦後、多くの変化が起こりました)
- The fire took place in the old building.(火事は古い建物で発生しました)
会議や活動が行われる場合
「take place」は会議やディスカッション、実験、練習など、様々な活動が行われる場合にも使われます。このような状況では「行われる」「実施される」という意味で使います。
例文
- The meeting will take place in room 101.(会議は101号室で行われます)
- Our English class takes place every Monday.(英語の授業は毎週月曜日に行われます)
- The discussion took place during lunch time.(討論はランチタイムに行われました)
- The experiment took place in the science room.(実験は理科室で行われました)
- The soccer practice takes place after school.(サッカーの練習は放課後に行われます)
「take place」の文法的特徴
「take place」を正しく使いこなすためには、その文法的な特徴を理解することが大切です。ここでは「take place」を使う際の文法的なポイントを解説します。
自動詞として使われる
「take place」は自動詞として機能します。つまり、直接目的語を取らず、「~が起こる」「~が行われる」という意味で使われます。受動態にすることはできません。
正しい使い方
- The festival takes place in summer.(祭りは夏に開催されます)
誤った使い方
- The festival is taken place in summer.(この表現は文法的に誤りです)
時制による変化
「take place」は時制によって形が変わります。以下に現在形、過去形、未来形などでの使い方を示します。
現在形:takes place / take place(三人称単数の場合は「takes」)
- The ceremony takes place every year.(式典は毎年行われます)
- These events take place regularly.(これらのイベントは定期的に行われます)
過去形:took place
- The wedding took place last weekend.(結婚式は先週末に行われました)
- The accident took place at midnight.(事故は真夜中に起こりました)
未来形:will take place / is going to take place
- The concert will take place next month.(コンサートは来月開催されます)
- The meeting is going to take place tomorrow.(会議は明日行われる予定です)
現在完了形:has taken place / have taken place
- The ceremony has already taken place.(式典はすでに行われました)
- Many changes have taken place since then.(それ以来、多くの変化が起こりました)
場所や時間の表現との組み合わせ
「take place」はよく場所や時間を表す表現と一緒に使われます。
場所の表現
- The ceremony will take place at the town hall.(式典は市役所で行われます)
- The festival takes place in the park.(祭りは公園で開催されます)
時間の表現
- The event took place at 3 p.m.(そのイベントは午後3時に行われました)
- The wedding will take place next spring.(結婚式は来春に行われます)
「take place」の例文(中学英語レベル)
ここでは、中学英語レベルの簡単な例文を使って「take place」の使い方を紹介します。状況別に例文を見ていきましょう。
学校生活での例文
例文
- Our school festival takes place in October.(私たちの学校祭は10月に行われます)
- The English speech contest will take place in the school gym.(英語スピーチコンテストは学校の体育館で行われます)
- The math test took place yesterday.(数学のテストは昨日行われました)
- Our class meeting takes place every Monday.(クラス会議は毎週月曜日に行われます)
- The graduation ceremony will take place next month.(卒業式は来月行われます)
日常生活での例文
例文
- My birthday party will take place at my house.(私の誕生日パーティーは家で行われます)
- The soccer game takes place at the local park.(サッカーの試合は地元の公園で行われます)
- The accident took place near the station.(事故は駅の近くで起こりました)
- Many interesting events take place in our town.(私たちの町では多くの面白いイベントが行われます)
- The interview will take place online.(面接はオンラインで行われます)
社会や世界の出来事に関する例文
例文
- The Olympic Games take place every four years.(オリンピックは4年ごとに開催されます)
- The election will take place next year.(選挙は来年行われます)
- A big earthquake took place in Japan.(日本で大きな地震が起こりました)
- Important changes took place after the war.(戦後、重要な変化が起こりました)
- The peace conference takes place in Geneva.(平和会議はジュネーブで行われます)
「take place」と類似表現の違い
英語には「take place」以外にも「起こる」「行われる」という意味を持つ表現がいくつかあります。ここでは、「take place」と似た意味を持つ表現との違いを解説します。
happenとの違い
「happen」も「起こる」という意味を持ちますが、「take place」とは以下のような違いがあります。
- 「happen」は偶然や予期せぬ出来事に使われることが多い
- 「take place」は計画的なイベントや出来事に使われることが多い
例文
- The accident happened suddenly.(事故は突然起こりました)- 予期せぬ出来事
- The ceremony will take place as planned.(式典は予定通り行われます)- 計画的なイベント
ただし、「take place」も事故などの偶発的な出来事に使われることもあるため、完全に区別されるわけではありません。
occurとの違い
「occur」も「起こる」「発生する」という意味を持ちますが、以下のような違いがあります。
- 「occur」は自然現象や科学的な文脈で使われることが多い
- 「occur」はより形式的な表現で、書き言葉でよく使われる
- 「take place」はイベントや活動に焦点を当てることが多い
例文
- Earthquakes often occur in this region.(この地域ではよく地震が発生します)
- The conference will take place next week.(会議は来週行われます)
be heldとの違い
「be held」は「開催される」という意味で、「take place」と似ていますが、以下のような違いがあります。
- 「be held」は公式なイベントや会議に使われることが多い
- 「be held」は受動態であり、主催者や組織者の存在を暗示する
- 「take place」は自動詞表現で、出来事そのものに焦点を当てる
例文
- The meeting will be held in the conference room.(会議は会議室で開催されます)
- The meeting will take place in the conference room.(会議は会議室で行われます)
意味はほぼ同じですが、ニュアンスが少し異なります。
go onとの違い
「go on」も「起こる」「進行する」という意味を持ちますが、以下のような違いがあります。
- 「go on」は継続的な行動や状況を表すことが多い
- 「take place」は特定の出来事に焦点を当てる
例文
- What’s going on here?(ここで何が起きているの?)- 継続的な状況
- The wedding took place last Saturday.(結婚式は先週の土曜日に行われました)- 特定の出来事
「take place」を使った日常会話と表現
「take place」は日常会話でもよく使われる表現です。ここでは、「take place」を使った会話例と実用的な表現を紹介します。
日常会話での使用例
会話例1:イベントについて
- A: Do you know when the school festival will take place this year?
(今年の学校祭はいつ行われるか知っていますか?) - B: Yes, it will take place on October 15th and 16th.
(はい、10月15日と16日に行われます) - A: Great! I’m looking forward to it.
(よかった!楽しみにしています)
会話例2:会議について
- A: When does the next meeting take place?
(次の会議はいつ行われますか?) - B: It takes place next Wednesday at 2 p.m.
(来週の水曜日の午後2時に行われます) - A: Where will it take place?
(どこで行われますか?) - B: It will take place in Room 301.
(301号室で行われます)
会話例3:事故について
- A: I heard an accident took place near your house.
(あなたの家の近くで事故が起きたと聞きましたが) - B: Yes, it took place last night around 10 p.m.
(はい、昨夜10時頃に起きました) - A: Was anyone hurt?
(けが人はいましたか?)
実用的な表現パターン
「take place」を使った実用的な表現パターンをいくつか紹介します。
場所を指定する場合
- The event will take place at the community center.
(そのイベントはコミュニティセンターで行われます) - The meeting takes place in Room 202.
(会議は202号室で行われます)
時間を指定する場合
- The ceremony will take place at 3 p.m.
(式典は午後3時に行われます) - The festival takes place in spring every year.
(祭りは毎年春に開催されます)
質問形式で使う場合
- Where will the party take place?
(パーティーはどこで行われますか?) - When did the accident take place?
(事故はいつ起こりましたか?) - How often does this event take place?
(このイベントはどのくらいの頻度で行われますか?)
否定文で使う場合
- The meeting won’t take place today.
(会議は今日行われません) - The concert didn’t take place because of the rain.
(コンサートは雨のため行われませんでした)
「take place」に関するよくある質問
「take place」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
- 「take place」は受動態で使えますか?
-
いいえ、「take place」は自動詞表現なので、受動態では使えません。「The event is taken place」のような使い方は誤りです。正しくは「The event takes place」や「The event will take place」のように使います。
- 「take place」と「be held」はどう違いますか?
-
どちらも「開催される」「行われる」という意味を持ちますが、「take place」は自動詞表現で出来事そのものに焦点を当て、「be held」は受動態で主催者や組織者の存在を暗示します。「The meeting takes place tomorrow」と「The meeting is held tomorrow」はどちらも「会議は明日行われます」という意味ですが、ニュアンスが少し異なります。
- 「take place」は偶発的な出来事にも使えますか?
-
はい、通常は計画的なイベントに使われることが多いですが、事故や災害などの偶発的な出来事にも「take place」を使うことができます。例えば「The accident took place at midnight」(事故は真夜中に起こりました)のように使います。
- 「take place」の時制はどう変化しますか?
-
「take place」の時制による変化は以下の通りです。
- 現在形:takes place(三人称単数)/ take place(それ以外)
- 過去形:took place
- 未来形:will take place / is going to take place
- 現在完了形:has taken place / have taken place
- 過去完了形:had taken place
- 「take place」を使って場所を尋ねるにはどうすればいいですか?
-
「Where does/did/will the event take place?」のように疑問詞「Where」を文頭に置いて質問します。例えば「Where will the ceremony take place?」(式典はどこで行われますか?)のように使います。
- 「take place」は日常会話でよく使われますか?
-
はい、「take place」は日常会話でもよく使われる表現です。特にイベントや会議の開催場所や時間について話す際に頻繁に使われます。
- 「take place」と「happen」はどのように使い分ければいいですか?
-
基本的には、計画的なイベントや出来事には「take place」を、予期せぬ出来事や偶然の出来事には「happen」を使うことが多いです。ただし、状況によってはどちらも使える場合があります。
まとめ

今回は「take place」の意味と使い方について詳しく解説しました。主なポイントをまとめると以下のようになります。
- 「take place」は「起こる」「行われる」「開催される」「発生する」という意味を持つ英語表現である。
- 主にイベント、セレモニー、会議などの計画的な出来事に使われるが、事故や災害などの偶発的な出来事にも使うことができる。
- 自動詞表現なので受動態では使えない。
- 時制によって形が変化する(takes place, took place, will take place など)。
- 場所や時間を表す表現とよく組み合わせて使われる。
- 類似表現として happen, occur, be held, go on などがあるが、それぞれ使われる状況やニュアンスが異なる。
- 日常会話でもよく使われる実用的な表現である。
- 質問文では「Where/When does it take place?」のように使うことができる。
- 「take place」を使いこなすことで、英語でのコミュニケーション能力が向上する。
これらのポイントを押さえて、ぜひ日常会話やライティングで「take place」を積極的に使ってみてください。英語表現の幅が広がり、より自然な英語が話せるようになるでしょう。
「take place」の使い方をマスターすれば、イベントや出来事について話す際に役立つことは間違いありません。この記事が皆さんの英語学習の一助となれば幸いです。