「teem」(ティーム)は、英語で「あふれる」「みなぎる」「いっぱいである」という意味を持つ動詞です。この単語は「〜で満ちている」と表現する際によく使われ、特に「teem with」という形で頻出します。
今回は、英語初学者向けに「teem」の意味や使い方について詳しく解説していきます。
「teem」とは?動詞としての基本的な意味

「teem」は主に動詞として使われる英単語で、「あふれる」「満ちている」「群がる」といった意味を持っています。この単語を使うと、何かが豊富にあることや、ある場所に生き物や物が多く存在している様子を表現できます。発音は英国英語では /tiːm/、アメリカ英語では /tim/ となります。
「teem」は単独で使われることは少なく、多くの場合「teem with(〜であふれている)」という形で用いられます。この表現は、特に自然界の豊かさや、人が多く集まっている様子を描写する際に役立ちます。
例えば、魚がたくさんいる海や川、虫や鳥がたくさんいる森林、人でにぎわう市場や町など、何かが豊富に存在する状況を表すのに適しています。
「teem」の語源
「teem」という単語の語源は古英語の「tēman」または「tīeman」に由来し、もともとは「生産する」「子孫を生み出す」という意味がありました。
現代では「あふれる」「多数存在する」という意味が主流になっていますが、昔は「妊娠する」「子を産む」という意味でも使われていたようです。
「teem」の様々な用法と表現パターン
「teem」の主な用法には、以下のようなものがあります。特に「teem with」の形で用いられることが多い単語ですので、実際の使い方を見ていきましょう。
「teem with」の基本的な使い方
「teem with」は「〜で満ちあふれている」「〜がたくさんいる」という意味で、何かが豊富に存在することを表します。この表現は特に自然環境や人が集まる場所の描写でよく使われます。
例文
- The river teems with fish.(川は魚であふれている。)
- The forest teems with birds.(森は鳥でいっぱいだ。)
- The city streets teem with people.(街の通りは人でにぎわっている。)
「teem down」と天気の表現
イギリス英語では、「teem down」または単に「teem」という形で「土砂降りに雨が降る」という意味でも使われます。これは日常会話でよく使われる表現です。
例文
- It’s teeming down outside.(外は土砂降りだ。)
- It has been teeming with rain all day.(一日中激しく雨が降り続けている。)
「teeming」として形容詞的に使う
「teeming」は「teem」の現在分詞形で、形容詞として「あふれるような」「多くの〜がいる」という意味で使われることもあります。
例文
- The teeming market was full of sounds and colors.(にぎわう市場は音と色でいっぱいだった。)
- A teeming city never sleeps.(人でにぎわう都市は決して眠らない。)
「teem」を使った例文と会話例
「teem」を実際の文脈で理解するために、さまざまな例文と簡単な会話例を紹介します。初学者でも理解しやすいよう、中学英語レベルの文を中心に集めました。
自然に関する例文
例文
- The ocean teems with life.(海は生命であふれている。)
- This lake teems with fish.(この湖は魚がたくさんいる。)
- The garden teems with butterflies in summer.(この庭は夏になると蝶でいっぱいになる。)
- The jungle teems with many animals.(ジャングルは多くの動物であふれている。)
人や場所に関する例文
例文
- The school teems with students after lunch.(学校は昼食後、生徒であふれている。)
- The streets teem with people on holidays.(休日には通りは人でにぎわう。)
- The stadium teemed with fans during the game.(試合中、スタジアムはファンでいっぱいだった。)
- The shopping mall teems with shoppers on weekends.(ショッピングモールは週末になると買い物客でにぎわう。)
日常会話での使用例
例文
- A: How was your trip to Tokyo?(東京旅行はどうだった?)
B: It was amazing! The city teems with interesting places to visit.(すごかったよ!東京は訪れるべき面白い場所であふれているんだ。) - A: Did you enjoy the aquarium?(水族館は楽しかった?)
B: Yes, it teemed with colorful fish.(うん、カラフルな魚でいっぱいだったよ。) - A: How is the weather in London?(ロンドンの天気はどう?)
B: It’s teeming with rain today.(今日は土砂降りだよ。)
「teem」の品詞別の使い方
「teem」は主に動詞として使用されますが、形態が変化した場合の使い方も見ていきましょう。
動詞としての「teem」
- 基本形:teem
- 三人称単数形:teems
- 過去形・過去分詞形:teemed
- 現在分詞:teeming
例文
- The river teems with fish.(川は魚であふれている。)
- The river teemed with fish last summer.(川は去年の夏、魚であふれていた。)
- The river is teeming with fish now.(川は今、魚であふれている。)
形容詞的に使われる「teeming」
「teeming」は形容詞として「あふれるような」「多数の」という意味で使われることがあります。
例文
- The teeming rain made it hard to see.(土砂降りの雨で見るのが難しかった。)
- A teeming crowd gathered in front of the station.(駅の前に人混みが集まった。)
「teem」のよくある間違いと注意点
「teem」を使う際によくある間違いや注意すべき点についていくつか紹介します。英語初学者が混乱しがちなポイントを押さえておきましょう。
「team」との混同に注意
「teem」と「team(チーム)」は発音が同じであるため、混同されることがあります。しかし、意味はまったく異なります。「teem」は「あふれる」という動詞、「team」は「チーム、団体」という名詞です。綴りに注意しましょう。
× The river teams with fish.
○ The river teems with fish.
前置詞「with」との共起が基本
「teem」は単独で使われることは少なく、ほとんどの場合「with」と一緒に使われます。「teem」だけを使って「あふれる」とは言わないので注意しましょう。
× The park teems.
○ The park teems with children.
可算名詞・不可算名詞どちらとも使える
「teem with」の後には、可算名詞(複数形)も不可算名詞も来ることができます。
例文
- The forest teems with animals.(可算名詞の複数形)
- The sky teems with light.(不可算名詞)
否定形での使い方
「teem」の否定形は通常の動詞と同じく「does not teem」や「is not teeming」のように表現します。
例文
- The desert does not teem with life.(砂漠は生命であふれてはいない。)
- The classroom is not teeming with students today.(今日の教室は生徒であふれていない。)
「teem」と似た表現の違い
「teem」と似た意味を持つ他の表現と比較して、ニュアンスの違いを理解しましょう。
「be full of」との違い
「be full of(〜でいっぱいである)」は「teem with」よりも一般的で、日常会話でよく使われます。「teem with」はより文学的で、特に生命や活動の豊かさを表現する際に使われることが多いです。
例文
- The box is full of toys.(箱はおもちゃでいっぱいだ。)
- The ocean teems with life.(海は生命であふれている。)
「swarm with」との違い
「swarm with(〜が群がっている)」は特に虫や小さな生き物が多数いる様子を表現する際に使われ、時に否定的なニュアンスを含むことがあります。一方「teem with」はより中立的です。
例文
- The kitchen swarmed with ants.(キッチンにはアリが群がっていた。)
- The garden teems with butterflies.(庭には蝶がたくさんいる。)
「be crowded with」との違い
「be crowded with(〜で混雑している)」は人や物が密集して居心地が悪いような状況を表現することが多いですが、「teem with」は必ずしも不快感を伴わず、豊かさや活気を示すことが多いです。
例文
- The train was crowded with people.(電車は人で混雑していた。)
- The market teemed with shoppers.(市場は買い物客であふれていた。)
「teem」の実践的な使用シーン
「teem」がどのような状況で使われるのか、実際の場面に即して考えてみましょう。
自然描写での使用
「teem」は自然の豊かさを描写する際に非常に効果的な単語です。特に生き物が多く存在する環境を描写する文章や会話で使われます。
例文
- The coral reef teems with colorful fish.(サンゴ礁はカラフルな魚であふれている。)
- After the rain, the pond teems with frogs.(雨の後、池はカエルでいっぱいになる。)
観光案内での使用
観光地や見どころを紹介する際にも「teem with」はよく使われます。場所の魅力や活気を表現するのに適しています。
例文
- This old town teems with history.(この古い町は歴史であふれている。)
- The night market teems with local food and crafts.(ナイトマーケットは地元の食べ物や工芸品でにぎわっている。)
文学的表現での使用
「teem」は文学作品や詩などでも使われる表現力豊かな単語です。情景描写を豊かにする効果があります。
例文
- Her mind teemed with new ideas.(彼女の頭は新しいアイデアであふれていた。)
- The story teems with adventure and excitement.(その物語は冒険とワクワクでいっぱいだ。)
「teem」に関する問題
英単語「teem」についての理解を深めるために、以下の問題に挑戦してみましょう。各問題では「teem」の意味や使い方に関する知識が問われます。問題を解くことで、この単語の使い方をより確実に身につけることができます。
- 次の文の空欄に適切な単語を入れなさい。
The ocean _ with many kinds of fish. - 「teem」と正しく組み合わさる前置詞はどれですか?
a. in b. on c. with d. at - 次の文を日本語に訳しなさい。
The forest teems with birds and animals. - 「teem」の過去形はどれですか?
a. teem b. teemed c. teems d. teaming - 次の文の意味として正しいものを選びなさい。
The street is teeming with people.
a. 通りには人がほとんどいない。
b. 通りは人でにぎわっている。
c. 通りには人が少しいる。
d. 通りには人がまばらにいる。 - 「teem」を使って「公園には子供たちがたくさんいる」という意味の英文を作りなさい。
- 次の文が正しければ○、間違っていれば×をつけなさい。
The library teams with books. - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「雨が土砂降りに降っている。」(「teem」を使って) - 「teem」の類義語として正しくないものはどれですか?
a. swarm b. abound c. decrease d. overflow - 次の文の空欄に適切な単語を入れなさい。
During summer, the beach _ _ tourists from all over the world.
「teem」に関するよくある質問
- 「teem」はどのように発音しますか?
-
「teem」の発音は英国英語では /tiːm/、アメリカ英語では /tim/ です。日本語で表すと「ティーム」に近い発音になります。「team(チーム)」と同じ発音なので注意が必要です。
- 「teem」と「team」の違いは何ですか?
-
「teem」は「あふれる」「みなぎる」という意味の動詞で、「team」は「チーム」「団体」という意味の名詞です。発音は同じですが、綴りと意味がまったく異なります。
- 「teem」は日常会話でよく使いますか?
-
「teem」は日常会話ではあまり頻繁には使われず、どちらかというと文学的な表現や自然描写などでよく見られます。ただし、イギリス英語では「It’s teeming down」(土砂降りだ)という表現は日常会話でも使われます。
- 「teem with」と「be full of」はどう違いますか?
-
「teem with」は特に生命や活動の豊かさを表現する際に使われ、やや文学的な表現です。一方「be full of」はより一般的で幅広い状況で使える表現です。「teem with」は動きや活気のあるイメージを伴うことが多いです。
- 「teeming」は単独で使えますか?
-
はい、「teeming」は形容詞として単独で使うことができます。例えば「a teeming city」(にぎわう都市)、「teeming rain」(土砂降りの雨)のように使います。
- 「teem」はどのような文脈で使うのが適切ですか?
-
「teem」は自然の豊かさ(魚や鳥が多い)、人でにぎわう場所(市場や街)、アイデアや感情が豊富な状態などを表現する際に適しています。また、イギリス英語では激しい雨を表現する際にも使われます。
- 「teem」に関連する慣用表現はありますか?
-
特に「teem with life」(生命であふれている)、「teeming with activity」(活気にあふれている)などの表現がよく使われます。
- 「teem」は否定文でも使えますか?
-
はい、「The desert does not teem with life」(砂漠は生命であふれているわけではない)のように否定文でも使えます。
- 「teem」は比喩的な意味でも使えますか?
-
はい、「Her mind teemed with ideas」(彼女の頭はアイデアであふれていた)のように、物理的な存在だけでなく、抽象的な概念についても使うことができます。
- 「teem」の名詞形はありますか?
-
「teem」自体が名詞として使われることもありますが、非常にまれです。一般的には動詞として使われます。
まとめ

この記事では、英単語「teem」について詳しく解説してきました。「teem」は主に「あふれる」「みなぎる」「いっぱいである」という意味を持つ動詞で、特に「teem with」という形で使われることが多い表現です。自然の豊かさや人でにぎわう場所、アイデアや感情が豊富な状態を表現する際に役立ちます。
以下に、「teem」についての主なポイントをまとめました。
- 「teem」は主に「あふれる」「みなぎる」という意味の動詞
- 多くの場合「teem with〜」の形で「〜であふれている」と表現する
- 自然界の生き物や、人でにぎわう場所の描写によく使われる
- イギリス英語では「teem down」で「土砂降りに雨が降る」の意味もある
- 「team(チーム)」と発音が同じなので混同に注意
- 「teeming」は形容詞として「あふれるような」「多数の」という意味でも使える
- 文学的な表現や自然描写でよく使われ、日常会話ではやや使用頻度が低い
英語の語彙力を高めるためには、「teem」のような表現力豊かな単語も使いこなせるようになることが重要です。この記事で紹介した例文や使い方を参考に、ぜひ実際の英語学習に活かしてみてください。
「teem」を適切に使うことで、あなたの英語表現はより豊かで魅力的なものになるでしょう。