「Ten to one」は英語のイディオム表現で、「十中八九」や「ほぼ間違いなく」という意味を持ちます。何かが起こる可能性が非常に高いことを示すときに使われる便利な表現です。日本語では「90%の確率で」とも言い換えられます。
この記事では、「Ten to one」の意味や使い方を初心者にもわかりやすく解説し、実用的な例文もご紹介します。
「Ten to one」の基本的な意味

「Ten to one」は直訳すると「10対1」という意味になります。これは元々ギャンブルや賭けの世界で使われていた表現で、あるイベントが起こる確率が10倍高いという意味を持っています。つまり、何かが起こる可能性が非常に高いことを表すイディオムなのです。
日常会話では「ほぼ確実に」「まず間違いなく」といった意味で用いられます。イギリス英語では時間表現として「1時まであと10分(12時50分)」という全く別の意味もありますが、今回は確率を表すイディオムとしての使い方に焦点を当てていきます。
「Ten to one」の語源
この表現はギャンブルや競馬などの賭けの世界から来ています。「10対1のオッズ」というのは、あるイベントが発生する可能性が発生しない可能性の10倍あるという意味です。つまり、成功する確率が非常に高いことを意味しています。
時代とともに、この表現は賭けの文脈を超えて一般的なイディオムとして使われるようになりました。
「Ten to one」の具体的な使い方
「Ten to one」は主に以下のような形で使われます。
- 「Ten to one + 文」の形
- 「It’s ten to one that + 文」の形
- 「There’s a ten to one chance that + 文」の形
いずれの場合も、後に続く内容が「ほぼ確実に起こる」という意味を伝えます。カジュアルな会話でよく使われ、話者の強い確信を表現するのに適しています。
「Ten to one」を使った基本的な文型
基本的な文型としては、次のようなパターンがあります。
- Ten to one + 主語 + 動詞…
(十中八九、〜だろう) - It’s ten to one that + 主語 + 動詞…
(〜する可能性が非常に高い)
これらのパターンを覚えておくと、実際の会話で使いやすくなります。
「Ten to one」を使った例文
ここでは、中学生でも理解できるレベルの簡単な例文をいくつか紹介します。
例文
- Ten to one he will be late for school again.
(十中八九、彼はまた学校に遅刻するだろう) - Looking at those dark clouds, it’s ten to one it will rain soon.
(あの暗い雲を見ると、まもなく雨が降る可能性が非常に高い) - Ten to one she will win the race tomorrow.
(明日の競走では、ほぼ間違いなく彼女が勝つだろう) - It’s ten to one that our team will win the game.
(私たちのチームが試合に勝つ可能性は非常に高い)
日常会話での「Ten to one」
日常会話では、予測や推測をする場面で「Ten to one」がよく使われます。
例文
- Ten to one your brother will forget to bring his lunch again.
(十中八九、あなたの弟はまた昼食を持ってくるのを忘れるだろう) - It’s ten to one that the bus will be late in this heavy traffic.
(この交通渋滞では、バスが遅れる可能性が非常に高い)
学校生活での「Ten to one」
学校生活における状況でも「Ten to one」は便利に使えます。
例文
- Ten to one the test will include questions from chapter five.
(十中八九、テストには第5章からの問題が含まれるだろう) - It’s ten to one that our class will go to the museum next month.
(来月、私たちのクラスは博物館に行く可能性が非常に高い)
「Ten to one」と似た表現
英語には「Ten to one」と似た意味を持つ表現がいくつかあります。
- Odds are(おそらく〜だろう)
- Chances are(可能性が高い)
- It’s highly likely(非常に可能性が高い)
- In all probability(おそらく)
- Nine times out of ten(十中八九)
「Ten to one」と「Nine times out of ten」の違い
「Ten to one」と「Nine times out of ten」はどちらも「十中八九」という意味ですが、微妙に使い方が異なります。「Ten to one」は「10対1のオッズで」という賭けの比率から来ており、「Nine times out of ten」は「10回中9回は」という頻度を表しています。
意味合いはほぼ同じですが、「Nine times out of ten」の方がより具体的な頻度を想像させる表現です。
「Ten to one」に関するよくある質問
- 「Ten to one」は日常会話でよく使われますか?
-
「Ten to one」はネイティブスピーカーの間ではそれほど頻繁に使われるわけではありませんが、特にイギリス英語では時々耳にする表現です。カジュアルな会話やインフォーマルな文脈で使われることが多いです。
- 「Ten to one」はフォーマルな場面でも使えますか?
-
この表現はやや口語的であり、非常にフォーマルな文書や場面では避けた方が無難です。ビジネス文書や学術論文では、「It is highly probable that」や「There is a strong likelihood that」などのより形式的な表現を使うことをお勧めします。
- 「Ten to one」の反対の意味を持つ表現はありますか?
-
「Ten to one」の反対は「One to ten」になりますが、これは一般的な表現ではありません。可能性が低いことを表す場合は、「There’s little chance」(可能性は低い)や「It’s unlikely」(ありそうにない)などの表現を使うのが一般的です。
- 「Ten to one」は数学的に正確に10分の9の確率を意味しますか?
-
いいえ、「Ten to one」は厳密に90%の確率を表すわけではありません。これは一般的に「非常に可能性が高い」ことを表す慣用表現であり、正確な数値を示すものではありません。
まとめ

ここでは「Ten to one」についての重要なポイントをまとめます。
- 「Ten to one」は「十中八九」「ほぼ間違いなく」を意味するイディオム
- もともとは賭けの世界で使われていた表現で、10対1のオッズを意味する
- 「Ten to one + 文」または「It’s ten to one that + 文」の形で使われる
- カジュアルな会話やインフォーマルな状況で使用される
- 似た表現として「Chances are」「Odds are」「Nine times out of ten」などがある
- イギリス英語では時間表現として「1時10分前」という別の意味もある
- 中学英語レベルの簡単な文脈でも十分使える便利な表現である
「Ten to one」は英語の豊かな表現の一つです。高い確率や可能性を表現したいときに、この表現を使ってみてください。ネイティブスピーカーのような自然な英語に一歩近づくことができるでしょう。