TOEICのリスニングセクションで、最初に登場するPart 1(写真描写問題)は、スコアアップのための重要な得点源です。
全部で6問しかないこのパートで確実に正解すれば、リスニング全体のスコアに大きく影響します。英語を学び始めたばかりの方でも、適切な対策で満点近くを目指すことができます。
この記事では、Part 1の基本的な問題形式から効果的な攻略法、よく出る単語、間違いやすいポイントまでを体系的に解説します。
TOEICリスニングPart 1の基本と攻略法

TOEICのリスニングセクションで、最初に取り組むのがPart 1です。
このパートでは、提示された1枚の写真を見て、流れてくる4つの選択肢の中から最も適切な描写を選びます。
問題用紙には写真しか印刷されておらず、選択肢は音声で1度しか流れないため、リスニング力と瞬間的な判断力が重要になります。
形式と特徴を理解する
写真のタイプは、主に以下の3つに分かれます。
- 人物が中心の写真: 最も頻出するパターンで、人物の動作や状態が問われます。現在進行形を使った表現がよく使われます。
- 複数人が写った写真: 人物同士の位置関係、共通点、相違点などが問われます。
- 風景や物が中心の写真: 物の状態や位置関係を説明する問題です。受動態や現在完了形が頻出します。
Part 1は、TOEICのリスニングセクションのなかでは比較的難易度が低いとされています。
TOEIC 600点を目指すなら3問以上、800点以上を目指すなら満点を狙いたいパートです。
TOEICリスニングPart 1攻略の基本戦略と解答テクニック
Part 1を効率的に攻略するには、写真の観察方法と音声の聞き取り方を意識することが大切です。
写真の観察
ディレクション(問題説明)が流れている間に、次の問題の写真を素早く観察しましょう。
この時間を有効活用することで、音声が流れる前に正解を予測できます。
- 全体をバランスよく見る: 目立つ人物や物だけでなく、背景にある物や脇役的な要素にも注目しましょう。TOEICでは、意図的に中央の人物ではない部分を問う問題が出題されることがあります。
- 「3W」の確認: Who(誰が)、Where(どこで)、What(何をしているか)を素早く把握します。たとえば、オフィスで男性が電話をしている写真なら、「男性が」「オフィスで」「電話をしている」といった描写が予測できます。
- 名詞の特定: 写真に写っている重要な名詞(人物、物、場所)をリストアップしておきます。
- 動作と状態の区別: 人物が「動作の最中」なのか、「ある状態を維持している」のかを見極めることが重要です。たとえば、「コートを着ている状態(wearing)」と「コートを着る動作の最中(putting on)」では、使われる動詞が異なります。
音声の聞き取り
音声を聞く際は、主語と動詞を最優先で聞き取ることを意識しましょう。
「誰が何をしているのか」「何がどのような状態なのか」を正確に把握することで、正答率が大幅に上がります。
- 主語に集中: 音声の出だしにある「The man」「A woman」「Some people」などの主語を正確に聞き取ることが重要です。
- 動詞を正確に聞く: Part 1では現在進行形が頻繁に使われるため、「is」「are」に続く動詞のing形を正確に聞き取ることが大切です。また、受動態の「is being」「has been」などにも注意しましょう。
- 消去法を活用: 明らかに写真と合わない選択肢は、すぐに除外しましょう。
TOEICリスニングPart 1頻出単語とフレーズをマスターする
高得点を取るためには、頻出単語やフレーズを完璧にマスターすることが不可欠です。
- 名詞: 日常生活でよく目にする物の英語名が頻出します。
vehicle(乗り物)、furniture(家具)、ladder(はしご)など。 - 動詞: 人物の動作を表す現在進行形の表現が重要です。
repair(修理する)、stroll(ぶらつく)、gaze(じっと見つめる)など。
言い換え表現への対策
TOEIC Part 1では、同じ物や動作を異なる表現で言い換える問題が頻出します。
car(車)がvehicle(乗り物)、table(テーブル)がfurniture(家具)と言い換えられることがあります。walk(歩く)がstroll(ぶらつく)やmove(移動する)に、look(見る)がgaze(見つめる)やexamine(調べる)に言い換えられることもあります。
類義語や上位概念も一緒に学習することで、言い換え問題に対応できます。
前置詞と位置関係の表現
物や人物の位置関係を表す前置詞も頻出します。
next to(隣に)、in front of(前に)、behind(後ろに)などの基本的な前置詞に加えて、along(沿って)、across(横切って)、against(~に寄りかかって)なども頻繁に使われます。
TOEICリスニングPart 1問題パターン別攻略法
問題は写真の内容によっていくつかのパターンに分類できます。
1人の人物が写った写真
- 人物の動作に焦点を当てた問題が多く出題されます。
wearing(着ている状態)とputting on(着る動作)など、状態と動作の区別を明確に理解しておくことが重要です。
複数人の写真
- 人物同士の関係性や、相対的な位置に注目した問題が出題されます。
One of them、Both of them、Some peopleなど、主語の違いに注意しましょう。
風景や物が中心の写真
- 物の状態を描写する受動態が頻出します。
be placed(置かれている)、be arranged(並べられている)などの表現に加えて、現在完了形のhas been set upなどもよく使われます。
TOEICリスニングPart 1よくある間違いと注意点
受験者が陥りやすい間違いを事前に把握し、対策を立てましょう。
- 写真の印象だけで判断しない: 背景の物や脇役的な要素に正解のヒントがある場合があります。
- 似たような発音の単語に惑わされない:
workingとwalking、cuttingとsittingなど、発音が似ている単語に注意が必要です。 - 和製英語に注意:
consent(同意)とコンセント、mansion(大邸宅)とマンションなど、意味が異なる和製英語を正しく覚え直しましょう。
リスニングでの聞き間違いを防ぐためには、リンキング(単語と単語がつながって発音される現象)や弱形(機能語が弱く発音される現象)など、英語特有の音の変化に慣れることが重要です。
シャドーイング練習などを通して、正確なリスニング力を身につけましょう。
TOEICリスニングPart 1写真描写問題に関するよくある質問
TOEICのPart 1対策について、多くの受験者が抱く疑問をQ&A形式でまとめました。これらの質問と回答を参考に、効率的に学習を進めていきましょう。
- 何問出題されますか?
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全部で6問出題されます。リスニングセクションの最初に解くパートで、問題数は少ないものの、全体のスコアに与える影響は大きいです。ここで良いスタートを切ることで、後続のPart2、Part3、Part4、Part5にも良い影響を与えられます。
- 写真を見る時間はありますか?
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公式な「写真を見る時間」は設けられていません。しかし、問題の説明が流れている間や、前の問題の音声が終わってから次の問題が始まるまでの間に写真を素早く確認できます。この限られた時間を有効活用し、写真の全体像を瞬時に把握して、重要なポイントを頭の中で整理することが大切です。
- どのような写真が出題されやすいですか?
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オフィス、街中、公園、工事現場、交通機関など、日常的な場面の写真がよく出ます。人物が1人または複数人写っているもの、風景や建物だけのもの、乗り物や機械が中心のものなど、様々なパターンがあります。特定の場面に偏らず、幅広い語彙力とリスニング力を身につけることが重要です。
- 音声は何回流れますか?
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各問題の音声は1回しか流れません。そのため、集中して聞き、もし聞き逃しても慌てずに次の選択肢に注意を向けることが重要です。わからない問題に時間をかけすぎず、素早く次の問題に進む判断力もスコアアップには欠かせません。
- 高得点を取るために最も重要なことは何ですか?
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最も重要なのは、頻出単語を完璧に覚えることです。Part 1で使われる語彙にはある程度のパターンがあるため、これらの単語を確実にマスターすることで、大幅なスコアアップが期待できます。また、写真を効率的に観察する方法や音声の聞き取り方のコツを身につけることも重要です。
- どのくらいの期間で対策できますか?
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英語の基礎力にもよりますが、集中的に対策すれば1〜2か月でかなりの向上が見込めます。毎日30分程度の学習を継続し、頻出単語の暗記、リスニング練習、問題演習をバランス良く行いましょう。ただし、リスニング力そのものの根本的な向上には、より長期的な継続学習が必要です。
まとめ

TOEICリスニングPart 1(写真描写問題)は、適切な対策を行うことで確実にスコアアップを図ることができる重要なパートです。
英語初学者の方でも、段階的な学習により満点近いスコアを目指すことが可能です。Part 1攻略のための重要なポイントは以下の通りです。
- 写真全体をバランス良く観察し、人物、物、場所、位置関係を総合的に把握する
- 主語と動詞の聞き取りに最優先で集中し、「誰が何をしているか」を正確に理解する
- 頻出単語とフレーズを完璧にマスターし、言い換え表現にも対応できるようにする
- 動作と状態の区別、時制の違いを明確に理解し、写真の状況と正確に対応させる
- 消去法を効果的に活用し、明らかに間違った選択肢を素早く排除する
- 和製英語による誤解や音声の聞き間違いに注意し、正確な語彙知識を身につける
- ディクテーションやシャドーイングなどの効果的な練習法を継続的に行う
- 問題パターンごとの特徴を理解し、それぞれに適した攻略法を身につける
Part 1は問題数こそ少ないものの、TOEICリスニング全体のスコアに与える影響は大きく、また後続のパートへの心理的な影響も考慮すると、非常に重要なパートです。
本記事で紹介した攻略法と注意点を参考に、継続的な学習を行うことで、必ず大幅なスコアアップを実現することができるでしょう。

