TOEICテストを受験する方にとって、リスニングセクションの最初に登場するPart1は、全体のスコアを左右する重要なパートです。比較的簡単と言われるこのパートで満点を取ることができれば、その後の難しいパートに自信を持って臨むことができます。
この記事では、英語初学者の方でも理解できるよう、TOEICのPart1の基本情報から具体的な攻略法、頻出単語まで徹底的に解説していきます。効率的な学習方法を知り、着実にスコアアップを目指しましょう。
TOEICのPart1とは?基本情報を押さえよう

TOEICテストは大きく分けてリスニングセクションとリーディングセクションの2つから構成されています。Part1はリスニングセクションの最初に登場する「写真描写問題」です。試験全体の中でも比較的難易度が低いと言われていますが、だからこそ確実に得点したいパートでもあります。
Part1の基本情報は以下の通りです。
- 問題数:6問
- 問題形式:1枚の写真について4つの選択肢から正解を選ぶ
- 選択肢:音声のみで問題用紙には記載されていない
- 解答時間:選択肢と選択肢の間隔は約5秒
Part1では問題用紙に印刷された写真を見て、その状況を最も正確に描写している選択肢を選びます。選択肢は音声でのみ流れるため、しっかりと耳を傾ける必要があります。TOEICの中でも最初に取り組むパートなので、ここでつまずいてしまうと精神的にも不利になってしまいます。
英語初学者の方でも、適切な対策を行えば満点を狙うことができるパートなので、ぜひ攻略法をマスターしましょう。
Part1の出題傾向と重要性
Part1は全体の問題数が少ないため、一問一問の重要性が高いと言えます。リスニングセクションの総合得点にも大きく影響するため、確実に得点できるようにしておくべきです。
また、TOEICのPart1は年々微妙に難しくなっている傾向があります。以前は単純な描写が多かったのですが、最近では少し複雑な状況や、細かい部分まで聞き取る必要がある問題も増えてきています。そのため、過去問だけでなく、最新の傾向に合わせた対策が必要です。
Part1のタイプ別問題と特徴
Part1の問題は、主に写真に何が写っているかによって分類することができます。それぞれのタイプごとに特徴と対策を見ていきましょう。
人物が一人写っている写真問題
最も多く出題されるのが、一人の人物が写っている写真です。この場合、その人物が「何をしているか」という動作や状態が問われることが多いです。
この問題タイプでは、以下のポイントに注目しましょう。
- 人物の動作(歩いている、座っている、何かを操作しているなど)
- 人物の状態(服を着ている、何かを持っているなど)
- 人物の位置(どこにいるか、何の近くにいるかなど)
例えば、コピー機を操作している男性の写真であれば、「He is operating a machine.(彼は機械を操作しています)」というような選択肢が正解になります。不正解の選択肢としては「彼は箱を持っている」など、明らかに写真と合わない状況が描写されます。
複数の人物が写っている写真問題
2人以上の人物が写っている写真も頻出です。この場合は、以下のポイントがチェックされます。
- 全員の共通動作(全員が座っている、歩いているなど)
- 特定の人物の動作(一人が立っていて、他の人は座っているなど)
- 人物間の関係(話し合っている、協力して作業しているなど)
例えば、2人が新聞を見ている写真であれば、「They’re looking down at the front page of a newspaper.(彼らは新聞の一面を見下ろしています)」といった選択肢が正解になります。
物や風景が写った写真問題
人物が写っていない、物や風景だけの写真も出題されます。この場合は以下のポイントに注目します。
- 物の状態(積み重なっている、並んでいるなど)
- 物の位置関係(どこに置かれているか、どのように配置されているかなど)
- 風景の特徴(建物、自然、都市の様子など)
例えば、車が一列に駐車されている写真であれば、「Some cars are parked in a row.(何台かの車が一列に駐車されています)」といった選択肢が正解になります。
Part1の攻略法と解答テクニック
Part1で高得点を取るためには、いくつかの効果的なテクニックがあります。ここでは実践的な攻略法を紹介します。
写真の先読みテクニック
Part1では、各パートの前に問題形式を説明するガイダンス(ディレクション)が流れます。この時間を有効活用して、写真をしっかり確認しましょう。
具体的な方法
- 写真に何が写っているかを素早く把握する
- 人物の場合は、どのような動作をしているかを確認する
- 物の場合は、どのような状態や位置関係かを確認する
- 写っているものの英語名称を頭の中で思い浮かべる
このような先読みをしておくことで、選択肢を聞いたときに素早く判断できるようになります。また、写っているものの英語表現を事前に思い浮かべておくことで、聞き取りやすくなるというメリットもあります。
選択肢の聞き取りポイント
選択肢を聞く際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 主語と動詞を確実に捉える
- 誰が(What/Who)、何をしている(動詞)かを最優先で聞き取る
- 修飾語や前置詞句にも注意を払う
- 「どこで」「どのように」という情報も重要になることがある
- 上位語に惑わされない
- 例えば、リンゴ(apple)の上位語は果物(fruit)、車(car)の上位語は乗り物(vehicle)
- 写真に写っているものが上位語で表現されることもあるので注意
- 状況をイメージする
- 各選択肢が描写する状況を頭の中でイメージする
- 写真と合致するかどうかを素早く判断する
時制に注目する
Part1では時制が重要なヒントになることがあります。主に使われる時制は以下の3つです。
特に注意すべきは現在進行形の受動態の表現です。「being displayed(展示されている)」「being cast((影が)落ちている)」などは、必ずしも人が写っている必要はありません。物の状態を示す場合にも使われます。
消去法を活用する
Part1では、明らかに写真と合わない選択肢を素早く消去していくことも有効な戦略です。
具体的な方法
- 写真に写っていない物や人物が出てきた選択肢は除外する
- 写真の状況と全く異なる動作や状態を描写している選択肢は除外する
- 残った選択肢を比較して、最も正確に写真を描写しているものを選ぶ
消去法を使うことで、選択肢を聞きながら素早く判断できるようになります。ただし、あまり迷いすぎると次の問題の準備ができなくなるので、素早い判断を心がけましょう。
Part1で頻出の重要単語・表現
Part1では特定の単語や表現がよく使われます。これらを事前に覚えておくことで、選択肢を聞き取りやすくなります。
覚えておきたい名詞
Part1でよく使われる名詞をいくつか紹介します。
- lawn(芝生)
- pedestrian(歩行者)
- vehicle(乗り物)
- crate(木箱)
- utensil(器具)
- drawer(引き出し)
- potted plants(鉢植え)
- rug(じゅうたん)
- bulletin board(掲示板)
- wheelbarrow(手押し車)
- furniture(家具)
- luggage(荷物)
- passenger(乗客)
- pier(桟橋)
- material(資料)
- appliance(器具)
- instrument(道具)
特に「道具、器具」を意味する名詞は複数あるので注意が必要です。例えば、utensil、appliance、instrumentはどれも「道具」という意味ですが、使用される文脈が異なります。utensil(調理器具など)、instrument(楽器や精密機器)、appliance(家電製品)というように、それぞれ用途が異なります。
動作を表す重要動詞
人物の動作を描写する際によく使われる動詞も覚えておきましょう。
- install(取り付ける、設置する)
- repair(修理する)
- operate(操作する)
- kneel(膝をつく)
- surround(囲む)
- adjust(調整する)
- reach(手を伸ばす)
- examine(検査する、よく見る)
- study(検討する、よく調べる)
- mow(芝生を刈る)
- stack(積み上げる)
- leave(去る)
- gaze(じっと見る)
- sweep(掃く)
- unload(荷物を下ろす)
これらの動詞の中には、日常会話ではあまり使わないものもありますが、TOEIC Part1では頻出なので覚えておくと有利です。特に「examine(検査する)」や「study(検討する)」などは、日常的な意味(試験や勉強)とは少し異なる使われ方をするので注意が必要です。
特に注意したい熟語
Part1では熟語(句動詞)もよく使われます。以下は特に頻出の熟語です。
- put on(~を身に着ける)
- get into(~に乗り込む)
- turn on(電源をつける)
- take off(~を脱ぐ)
- look at(~を見る)
- in a row(一列に、連続して)
- pile up(積み上げる)
- hang up(吊るす)
- one another(お互いに)
- lie on(横たわる)
特に「put on(身に着ける)」「take off(脱ぐ)」などの着脱を表す熟語は、服や装備品が写っている写真ではよく使われます。これらの熟語は日常的によく使われるものが多いので、基本的な意味をしっかり覚えておきましょう。
位置関係を表す表現
Part1では物や人の位置関係を表す表現もよく使われます。
- in front of(~の前に)
- behind(~の後ろに)
- next to(~の隣に)
- between(~の間に)
- on top of(~の上に)
- underneath(~の下に)
- across from(~の向かいに)
- along(~に沿って)
- around(~の周りに)
これらの表現は、人や物の位置関係を示す重要な手がかりになります。特に物の写真では、これらの位置関係が正解を見分けるポイントになることが多いです。
効果的なPart1の勉強法
Part1で高得点を取るためには、効果的な勉強法を実践することが大切です。ここでは具体的な練習方法を紹介します。
リスニング力を高める練習法
Part1を攻略するためには、基本的なリスニング力が不可欠です。以下の練習法を試してみましょう。
これらの練習法は、単にPart1だけでなく、TOEICのリスニングセクション全体のスコアアップにも役立ちます。日常的に続けることで、着実にリスニング力を向上させることができます。
写真描写の練習方法
Part1は写真描写問題なので、自分で写真を描写する練習をすることも効果的です。
- 日常生活の中で見かける写真や風景を英語で描写する練習
- 雑誌やインターネットの写真を使って、「何が写っているか」を英語で説明してみる
- 最初は単語レベルでも構わないので、徐々に文章で表現できるようにする
- 模擬問題の写真を使った練習
- TOEIC対策の問題集の写真を使って、自分で選択肢を作ってみる
- 正解の選択肢と不正解の選択肢をそれぞれ考えることで、出題者の意図を理解できる
- 時制を意識した描写練習
- 同じ写真を現在形、現在進行形、現在完了形で描写してみる
- 例:「彼はコンピュータを使っている」を
- He uses a computer.(現在形)
- He is using a computer.(現在進行形)
- He has used a computer.(現在完了形)
- それぞれの時制の違いを理解することで、選択肢を聞き分ける力が身につく
写真描写の練習は、単にPart1対策だけでなく、英語で状況を説明する力を養うことにもつながります。日常的に取り組むことで、自然と写真の状況を把握する力が身につきます。
模擬問題を活用した学習
実際の試験に近い形式で練習することも重要です。
- 公式問題集や市販の対策書を使った練習
- 本番と同じ形式で問題を解くことで、試験の雰囲気に慣れることができる
- 間違えた問題は、なぜ間違えたのかを分析することが大切
- 時間制限を設けた練習
- 本番と同じペースで問題を解く練習をする
- 選択肢の間隔が約5秒というのは意外と短く感じるので、そのペースに慣れておく
- 音声教材を活用した練習
- できるだけ本番に近い音声環境で練習する
- スピーカーではなくイヤホンやヘッドフォンを使うと、本番の環境に近づける
模擬問題を解く際には、単に正解・不正解を確認するだけでなく、なぜその選択肢が正解なのか、他の選択肢がなぜ不正解なのかを理解することが大切です。この分析を通じて、Part1の出題パターンや傾向を把握することができます。
TOEICのPart1に関するよくある質問
ここでは、TOEICのPart1についてよくある質問とその回答を紹介します。
- Part1は簡単だから対策しなくても大丈夫ですか?
-
Part1は比較的簡単と言われていますが、だからこそ確実に得点すべきパートです。特に高得点を目指す場合は、満点を取ることが重要になります。また、最近は少し複雑な問題も増えてきているので、油断せずに対策することをおすすめします。
- Part1で最も重要なポイントは何ですか?
-
Part1では「何が写っているか」を素早く把握し、選択肢を正確に聞き取ることが最も重要です。特に人物の動作や物の状態・位置関係に注目して、写真の内容を事前に英語で表現できるようにしておくと有利です。
- リスニングが苦手なのですが、Part1の対策はどうすればよいですか?
-
まずは基本的なリスニング力を高めるために、リピーティングやシャドーイングの練習をしましょう。また、Part1でよく使われる単語や表現を事前に覚えておくことで、聞き取りやすくなります。さらに、写真を見て自分で英語で描写する練習も効果的です。
- Part1で満点を取るコツはありますか?
-
満点を取るためには、以下の点に注意しましょう。
- 写真の内容を事前に把握し、予測しておく
- 選択肢を聞くときは、主語と動詞を確実に捉える
- 時制(現在形、現在進行形、現在完了形)に注意する
- 消去法を活用して、明らかに不正解の選択肢を除外する
- 頻出単語や表現を事前に覚えておく
- Part1の勉強時間はどれくらい取るべきですか?
-
Part1だけに特化して勉強するというよりは、リスニングセクション全体の対策の一環として取り組むのがおすすめです。週に1~2時間程度、Part1の問題を解く時間を設けて、間違えた問題は必ず復習するようにしましょう。
- Part1で写真が白黒でわかりにくい場合はどうすればよいですか?
-
実際のTOEICでは写真が白黒で印刷されていることがあり、細部がわかりにくいことがあります。そのような場合は、まず大まかに何が写っているかを把握し、選択肢を聞いて判断するようにしましょう。また、事前に白黒の問題集で練習しておくことも有効です。
- Part1で時間が足りない場合はどうすればよいですか?
-
Part1では各選択肢の間隔が約5秒しかないので、素早く判断する必要があります。迷った場合は、次の問題に備えて一旦答えを選び、後で時間があれば見直すようにしましょう。また、日頃から素早く判断する練習をしておくことも大切です。
まとめ

TOEICのPart1は、リスニングセクションの最初に出題される写真描写問題です。比較的簡単と言われていますが、確実に得点するためには適切な対策が必要です。この記事のポイントをまとめると、
- Part1は写真描写問題で、問題数は6問
- 写真には主に人物や物・風景が写っている
- 人物の動作や状態、物の状態や位置関係などが問われる
- 攻略のポイントは:
- 写真の先読みをする
- 選択肢の主語と動詞を確実に捉える
- 時制(現在形、現在進行形、現在完了形)に注意する
- 消去法を活用する
- 頻出単語や表現を事前に覚えておく
- 名詞(道具、場所、人物など)
- 動詞(動作を表す表現)
- 熟語(特に着脱や位置関係を表すもの)
- 効果的な勉強法は:
- リスニング力を高める練習(リピーティング、シャドーイングなど)
- 写真描写の練習
- 模擬問題を活用した学習
Part1で満点を取ることができれば、リスニングセクション全体の得点アップにつながります。この記事で紹介した対策法や勉強法を実践して、ぜひTOEICのスコアアップを目指してください。コツコツと継続することが、英語力向上の鍵です。

