TOEICのリスニングセクションの中でも、特に重要なパートであるPart3。リスニングの配点の大部分を占めるこのパートで高得点を取れれば、全体のスコアアップにつながります。しかし、多くの英語学習者にとって、Part3は難易度が高く感じられ、苦手意識を持っている方も少なくありません。
この記事では、TOEIC初学者の方でも理解できるよう、Part3の基本から実践的な攻略法、効果的な勉強方法まで徹底的に解説します。この記事を読めば、Part3に対する不安が解消され、確実にスコアアップにつながる知識とテクニックが身につくはずです。
TOEICのPart3とは?基本情報と特徴

TOEICのPart3は、リスニングセクションの中でも最も問題数が多く、重要度の高いパートです。2人または3人の会話を聞きながら、その内容に関する質問に答える形式になっています。
Part3は、リスニングセクションの中でも特に配点が高いため、このパートでしっかりと得点できるようになれば、リスニング全体のスコアアップにつながります。まずは、Part3の基本的な構造と特徴を理解しましょう。
問題形式と問題数
Part3では、全部で13の会話が放送されます。1つの会話につき3つの設問があり、合計で39問が出題されます。リスニングセクションの中で最も問題数が多いパートです。
各設問には4つの選択肢があり、その中から最も適切なものを1つ選びます。問題用紙には設問と選択肢は印刷されていますが、会話の内容は印刷されていないため、放送される会話をしっかりと聞き取る必要があります。
時間配分と会話の長さ
Part3は、リスニングセクションの中で最も時間が長く、約17分を要します。1つの会話は約30~40秒程度で、その後に設問が読み上げられます。
具体的には、会話(30~40秒)→設問(15秒程度)×3問→次の問題までの間(8秒程度)という流れになっています。1つの会話とそれに関する3つの設問を含めると、約69~79秒程度の時間がかかることになります。
出題されるシチュエーション
Part3で出題される会話は、主にビジネスシーンや日常生活でのコミュニケーションが中心です。例えば、オフィスでの同僚との会話、お店での顧客と店員のやりとり、レストランでの注文など、様々なシチュエーションが登場します。
会話の参加者は、男女のペアが基本ですが、時には3人による会話が出題されることもあります。また、最近の傾向として、図表や表が提示され、それを参照しながら問題を解く「図表問題」も出題されるようになっています。
TOEICのPart3で出題されるパターン
Part3の問題をスムーズに解くためには、どのようなパターンの問題が出題されるのかを事前に理解しておくことが重要です。出題パターンを知っておけば、会話を聞く前から何に注目すべきかがわかり、効率よく解答することができます。
2人の会話パターン
2人の会話は、Part3で最も一般的な出題パターンです。男性と女性の会話が基本となりますが、セリフの長さややりとりの回数はさまざまです。
一般的に、以下のような2つのパターンがあります。
- セリフが短く、やりとりが多い会話
- セリフが長く、やりとりが少ない会話
どちらのパターンも、全体の長さは30~40秒程度に収まるように調整されています。会話の内容としては、ビジネスシーンや日常的な場面でのやりとりが中心となります。
例えば、オフィスでの業務連絡、商品についての問い合わせ、予約に関する確認など、実際の生活やビジネスでよく遭遇するシチュエーションが設定されます。
3人の会話パターン
3人の会話は、2人の会話よりも少し複雑で難易度が高くなります。全13題の中で1~2題程度出題されるパターンです。
3人の会話では、人物関係がやや複雑になるため、誰が誰に話しかけているのかを正確に把握する必要があります。また、同性の声が2人登場することもあるため、声の特徴や人物名に注意して聞き分ける必要があります。
3人の会話が出題される可能性が高い問題の特徴としては、以下のようなものがあります。
- 設問中に「the men」や「the women」といった複数形が使われている
- 設問中に人物名が登場する(例:「What will John do next?」)
このような特徴が見られる場合は、3人の会話が来る可能性を念頭に置いて聞くようにしましょう。
図表問題のパターン
図表問題は、Part3の後半(最後の2~3題)に1問ずつ出題されることが多いパターンです。問題用紙に印刷された図表(時刻表、商品リスト、スケジュールなど)と会話の内容を照らし合わせて解答する形式になっています。
図表問題の難しさは、放送される会話と印刷された図表の両方に注意を払う必要がある点です。会話だけ、あるいは図表だけを見ていては正解にたどり着けません。
図表問題では、会話の中で直接答えが言及されるわけではなく、間接的な情報から図表と照らし合わせて答えを導き出すことが多いです。例えば、電車の時刻表が添付されていて「男性は何時の電車に乗るか?」という問題では、「次の次の電車に乗る」といった表現から、時刻表を参照して具体的な時間を特定する必要があります。
Part3を攻略するための効果的なコツ
Part3で高得点を取るためには、いくつかの効果的なコツを押さえておくことが重要です。ここでは、初学者でも実践できる具体的な攻略法を紹介します。
先読みテクニックを活用する
Part3攻略の最大のコツは「先読み」です。会話が始まる前に、設問と選択肢に目を通しておくことで、何に注目して聞けば良いのかがわかります。
先読みの効果的な方法は以下の通りです。
- ディレクション(説明)の間に、次の問題の設問に目を通す
- 設問から会話のテーマや注目すべきポイントを予測する
- 余裕があれば選択肢にも目を通す(ただし初学者は設問だけでもOK)
- 1問解答したら、次の問題の設問を先読みする
注意点として、選択肢まで全て読もうとすると情報が多すぎて混乱することがあります。初学者の場合は、まず設問だけを読んで「何について聞かれるのか」を把握することに集中しましょう。
例えば、「Where is the conversation taking place?」(会話はどこで行われていますか?)という設問があれば、場所に関する表現に注目して聞くことができます。
設問のパターンを理解する
Part3の設問には、いくつかの定番パターンがあります。これらのパターンを事前に理解しておくことで、何に注目して聞くべきかが明確になります。
主な設問パターンは以下の通りです。
- 会話の場所や状況を問う問題(Where is the conversation taking place?)
- 会話の目的や話題を問う問題(What are the speakers discussing?)
- 詳細情報を問う問題(When will the meeting be held?)
- 話者の意図を問う問題(What does the woman mean when she says…?)
- 次の行動を予測する問題(What will the man probably do next?)
これらのパターンを理解しておくことで、会話を聞く前から何に注目すべきかがわかります。特に意図問題では、特定のフレーズだけでなく、前後の文脈も含めて理解することが重要です。
会話の展開を予測する
会話の冒頭部分を聞いて、どのようなシチュエーションかをすぐに把握することも重要です。会話の最初の数秒で、「誰が」「どこで」「何について」話しているのかを捉えられれば、その後の展開を予測しやすくなります。
例えば、「Welcome to City Café. May I take your order?」という冒頭があれば、これはカフェでの注文の場面だとすぐにわかります。こうしたシチュエーションの把握が早いほど、会話全体の理解が深まります。
また、TOEICの問題では、設問番号の順に答えのヒントが会話の中に現れる傾向があります。つまり、1つ目の設問の答えは会話の前半に、2つ目の設問の答えは中盤に、3つ目の設問の答えは後半に出てくることが多いです。この特徴を理解しておけば、効率的に聞き取ることができます。
Part3のスコアアップのための効果的な勉強法
Part3でスコアアップするためには、日々の勉強法も重要です。ここでは、初学者でも実践できる効果的な学習方法を紹介します。
Part3は単なる問題解決テクニックだけではなく、基本的なリスニング力が問われるパートです。
ディクテーション練習
ディクテーション(聞き取って書き取る練習)は、リスニング力を向上させる基本的かつ効果的な方法です。
やり方
- TOEICの公式問題集や教材の音声を短い区切りで聞く
- 聞いた内容をできるだけ正確に書き取る
- スクリプトと照らし合わせて、聞き取れなかった部分を確認する
- 聞き取れなかった部分を重点的に繰り返し練習する
初学者は、最初から全てを聞き取ろうとせず、徐々に量を増やしていくことが大切です。最初は短いフレーズから始めて、少しずつ長い文章に挑戦していきましょう。
シャドーイング練習
シャドーイング(音声の後に続いて同じ内容を声に出す練習)も、リスニングと発音の両方を鍛えられる効果的な方法です。
やり方
- 短い音声を聞く
- 少し遅れて、聞こえた内容をそのまま声に出して真似する
- 慣れてきたら、遅れる時間を短くしていく
- 最終的には、ほぼ同時に話せるようになることを目指す
シャドーイングは、英語の音のつながりや強弱を体感的に理解できるため、リスニング力の向上に非常に効果的です。最初は難しく感じるかもしれませんが、継続することで確実に力がついていきます。
公式問題集を使った練習
TOEICの公式問題集は、本番と同じ形式・難易度の問題が収録されているため、最も信頼できる教材です。
効果的な使い方
- 時間を測って本番と同じ条件で解く
- 答え合わせをして間違えた問題を確認する
- スクリプトを見ながら、なぜ間違えたのかを分析する
- 聞き取れなかった表現や知らなかった単語をメモしておく
- 数週間後に同じ問題を再度解いて、成長を確認する
公式問題集は繰り返し使うことで、様々な場面の会話に慣れることができます。特に間違えた問題は、完全に理解できるまで何度も取り組むことが大切です。
模擬試験形式での練習
本番の緊張感を体験するためには、模擬試験形式での練習も効果的です。
模擬試験を定期的に行うことで、本番での時間管理や集中力の持続についても練習できます。また、自分の弱点パターンが見えてくるため、効率的な対策が可能になります。
Part3で注意すべきポイント
Part3を解く際には、いくつか注意すべきポイントがあります。これらを意識することで、不必要なミスを減らし、スコアアップにつなげることができます。
会話の冒頭を聞き逃す
会話の冒頭部分には、場面設定や話題が含まれていることが多いため、ここを聞き逃すと全体の理解が難しくなります。
対策
- 問題と選択肢の先読みを終えたら、すぐに集中して音声に備える
- 前の問題の解答を引きずらず、次の問題に切り替える
- 会話が始まる前の「Questions XX through YY refer to the following conversation」というアナウンスを合図に集中する
一問にこだわりすぎる
わからない問題にこだわりすぎて、次の問題の準備ができなくなることがあります。
対策
- 一つの問題が解けなくても、次の問題に集中する
- TOEICでは「設問番号の順に答えが出てくる」傾向があるので、一問目がわからなくても二問目、三問目に集中する
- 最終的には消去法で最も可能性の高い選択肢を選ぶ
図表問題での混乱
図表と会話の両方に注意を払わなければならない図表問題では、情報処理が追いつかず混乱することがあります。
対策
- 図表問題が来ることがわかったら、まず図表の全体像を素早く把握する
- 図表の種類(時刻表、メニュー、スケジュールなど)に応じて注目すべき情報を絞る
- 会話の中で数字や固有名詞が出てきたら、図表のどこに対応するか素早く確認する
効果的な先読みの時間配分
Part3は約17分間続くため、集中力の維持が課題になります。先読みは重要ですが、時間配分には注意が必要です。
ポイント
- ディレクションの間(約15秒)に次の会話の最初の設問を先読みする
- 会話と設問が終わり、次の会話までの間(約8秒)に次の設問を先読みする
- 初学者は全ての選択肢を読もうとせず、設問文だけに集中する
- 慣れてきたら、設問と選択肢の両方を先読みする技術を磨く
長時間の集中力を維持するコツ
約17分間の集中を維持するためのコツは以下の通りです。
ポイント
- 普段から集中力を鍛える訓練をする(例:20分間の集中タイムを設ける)
- Part3の前にPart1、Part2があるので、最初から全力で集中するのではなく、徐々に集中力を高めていく
- 会話と設問の間の短い空白時間に深呼吸をして、リフレッシュする
- わからない問題があっても焦らず、次の問題に切り替える力を持つ
TOEIC Part3に関するよくある質問
ここでは、TOEIC Part3に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。初学者の方の疑問解消にお役立てください。
- Part3で最も効率的なスコアアップ方法は何ですか?
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Part3で最も効率的にスコアアップするには、「先読み」のテクニックを習得することが重要です。会話が始まる前に設問を読んでおくことで、何を聞き取るべきかがわかり、正答率が大幅に向上します。また、基本的なリスニング力を高めるためのディクテーションやシャドーイングも並行して行うことで、総合的なスコアアップにつながります。
- 3人の会話問題が苦手です。効果的な対策はありますか?
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3人の会話問題は、2人の会話よりも複雑に感じますが、基本的な対策は同じです。特に人物の区別がつきやすいように、会話の冒頭で各話者の声の特徴や名前をメモしておくと良いでしょう。また、設問に人物名が出てくる場合は、その人物の発言に特に注意を払うことが大切です。3人の会話パターンに慣れるために、公式問題集の該当問題を重点的に練習するのも効果的です。
- 図表問題の攻略法を教えてください。
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図表問題は、会話と図表の両方に注意を払う必要があるため難しく感じますが、次の方法で攻略できます。まず、会話が始まる前に図表の全体像を素早く把握しておきます。次に、会話の中で数字や固有名詞(時間、場所、人名など)が出てきたら、それが図表のどこに対応するかをすぐに確認します。また、図表問題では間接的な表現(「次の次の電車」など)からヒントを得ることが多いので、そうした表現に注意して聞くことが重要です。
- 初心者でもPart3で高得点を取ることは可能ですか?
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はい、初心者でもテクニックと基本的な対策を押さえれば、Part3で高得点を取ることは十分可能です。特に「先読み」のテクニックを習得し、設問のパターンを理解しておくことで、リスニング力が完璧でなくても正答を導き出せることがあります。また、徐々に難易度を上げながら練習を重ねることで、着実にスコアアップしていくことができます。
- Part3で集中力が途切れてしまいます。どうすれば良いですか?
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Part3は約17分間続くため、集中力の維持が課題になります。次の方法を試してみてください。まず、日常的に集中力を鍛える訓練(20分間の集中タイムを設けるなど)を行います。また、テスト中は会話と設問の間の短い空白時間に深呼吸をして、リフレッシュするのも効果的です。さらに、1つの会話(3問)ごとに「ここまで終わった」と区切りをつけることで、集中力の持続につながります。
まとめ

TOEICのPart3は、リスニングセクションの中で最も問題数が多く、スコアアップの鍵となるパートです。この記事で解説した内容を実践すれば、確実にPart3の得点力が向上するでしょう。ポイントをまとめると以下の通りです。
- Part3は全13セット、合計39問で構成される重要なパート
- 基本的な出題パターンは、2人の会話、3人の会話、図表問題の3種類
- 先読みテクニックが最も効果的な攻略法
- 設問のパターンを理解し、何を聞き取るべきかを明確にする
- 会話の冒頭で場面をすばやく把握する
- ディクテーションやシャドーイングで基本的なリスニング力を鍛える
- 公式問題集や初心者向け教材を活用して実践的な練習を重ねる
- 一問にこだわりすぎず、次の問題に切り替える柔軟性を持つ
- 時間配分を工夫し、長時間の集中力を維持する
TOEIC Part3の対策は一朝一夕には完成しませんが、継続的な練習と効果的な方法論を組み合わせることで、確実にスコアアップにつながります。
この記事で紹介した方法を日々の学習に取り入れながら、少しずつでも継続して取り組むことが大切です。英語学習は積み重ねです。コツコツと続けることで、必ず結果はついてきます。
TOEICスコアアップを目指して、今日からPart3対策を始めてみましょう!

