「try on」は英語の日常会話でよく使われる表現で、主に「試着する」という意味を持ちます。買い物をする際に服や靴、アクセサリーなどが自分に合うかどうかを確認するために使われる便利なフレーズです。
この記事では、英語初学者の方向けに「try on」の基本的な意味から実際の使い方、類似表現との違いまで、わかりやすく解説します。買い物の際に役立つ表現ですので、ぜひマスターしてください。
「try on」の基本的な意味

「try on」は、服や靴、アクセサリーなどを購入する前に、実際に着たり履いたりして、サイズが合うか、見た目が良いかを確認することを意味します。日本語では「試着する」「着てみる」「履いてみる」「かぶってみる」などと訳されます。
買い物をするとき、特に洋服や靴を購入する際には、実際に身につけてみないと本当に自分に合うかどうかわからないものです。そんなときに使われるのが「try on」という表現です。
例文
- I want to try on this shirt.(このシャツを試着したいです。)
- She tried on five dresses yesterday.(彼女は昨日5つのドレスを試着しました。)
- Can I try on these shoes?(この靴を履いてみてもいいですか?)
「try on」の文法と使用方法
基本的な文の構造
「try on」は句動詞と呼ばれるもので、「try」という動詞と「on」という前置詞が組み合わさって新しい意味を作り出しています。使い方には主に2つのパターンがあります。
分離しない形(try on + 名詞)
「try」と「on」をセットで使い、その後に試着するものを置きます。
例文
- I want to try on that blue hat.(あの青い帽子を試着したいです。)
- My mother tried on many shoes.(母はたくさんの靴を試着しました。)
- Let’s try on some jackets.(いくつかのジャケットを試着してみましょう。)
分離する形(try + 名詞 + on)
「try」と「on」の間に試着するものを入れる形です。
例文
- I tried the red shirt on.(私は赤いシャツを試着しました。)
- Can I try this hat on?(この帽子をかぶってみてもいいですか?)
- She tried her new dress on at home.(彼女は新しいドレスを家で試着しました。)
代名詞を使う場合
代名詞(it, them など)を使う場合は、必ず分離形を使います。これは英語の文法ルールです。
例文
- I like this T-shirt. Can I try it on?(このTシャツが気に入りました。試着できますか?)
- These shoes look nice. I want to try them on.(この靴は素敵に見えます。試着したいです。)
- That coat is beautiful. Please let me try it on.(あのコートは美しいです。試着させてください。)
「try on」を使った例文集
買い物の場面での会話例
買い物中の会話では、「try on」はとても頻繁に使われます。以下に、実際の買い物シーンで使えるシンプルな会話例を紹介します。
お店で試着を頼む
会話例1
- お客さん:Excuse me, can I try on this shirt?(すみません、このシャツを試着できますか?)
- 店員:Of course. The fitting room is over there.(もちろんです。試着室はあちらです。)
会話例2
- お客さん:I like these jeans. Where can I try them on?(このジーンズが気に入りました。どこで試着できますか?)
- 店員:You can use the fitting room behind the counter.(カウンターの後ろにある試着室をお使いいただけます。)
試着後の感想
会話例3
- 友達:How does the dress look?(ドレスはどう見える?)
- あなた:I tried it on, but it was too big for me.(試着したけど、大きすぎました。)
会話例4
- あなた:I tried on three pairs of shoes, but none of them fit well.(3足の靴を試着したけど、どれもうまく合いませんでした。)
- 友達:Let’s go to another shop.(別のお店に行きましょう。)
日常生活での例文
買い物以外の日常的な場面でも「try on」は使われることがあります。
例文
- I tried on my old clothes to see if they still fit.(古い服がまだ合うかどうか試着してみました。)
- Before the party, she tried on many outfits.(パーティーの前に、彼女は多くの服装を試着しました。)
- My son tried on his school uniform for the first time.(息子は初めて学校の制服を試着しました。)
「try on」と似た表現の違い
「try on」と「try out」の違い
「try on」と混同されやすい表現に「try out」があります。どちらも「試す」という意味がありますが、使われる状況が異なります。
「try on」の特徴
- 主に衣服、靴、アクセサリーなどを「試着する」という意味で使われます。
- サイズや見た目が自分に合うかどうかを確認するために使われます。
例文
- I tried on the blue jacket.(青いジャケットを試着しました。)
- She wants to try on the ring.(彼女は指輪をつけてみたいと思っています。)
「try out」の特徴
- より広い範囲のものや活動を「試してみる」という意味で使われます。
- 衣服だけでなく、新しい製品、スポーツ、レストラン、アイデアなどにも使えます。
- 機能や性能を確認するためのテストという意味合いが強いです。
例文
- I want to try out this new camera.(この新しいカメラを試してみたいです。)
- Let’s try out that restaurant tomorrow.(明日あのレストランを試してみましょう。)
- She tried out for the basketball team.(彼女はバスケットボールチームの選考会に参加しました。)
「try on」と「put on」の違い
「put on」も衣服に関係する表現ですが、「try on」とは使い方が異なります。
「try on」の特徴
- 購入前や選択前に「試着する」ことを意味します。
- 一時的に着てみて、合うかどうかを確認する行為です。
例文
- I tried on the hat to see if it fit.(帽子が合うかどうか試着しました。)
「put on」の特徴
- すでに自分のものである衣服を「着る」「身につける」ことを意味します。
- 試着ではなく、実際に着用する行為です。
例文
- It was cold, so I put on my coat.(寒かったので、コートを着ました。)
- She put on her glasses to read the book.(彼女は本を読むためにメガネをかけました。)
その他の類似表現
「test out」
- 主に製品や道具の機能をテストする意味で使われます。
- 衣服よりも機械やアプリケーションなどに使うことが多いです。
例文
- I want to test out this new app on my phone.(この新しいアプリを私の電話でテストしたいです。)
「sample」
- 少量を試してみることを意味します。
- 主に食べ物や飲み物に使われます。
例文
- You can sample the cake before you buy it.(購入前にケーキを試食できます。)
「try on」を使う場面と状況
「try on」は様々な場面で使われますが、特に以下のような状況でよく使われます。
衣料品店での買い物
衣料品店で買い物をする際、自分に合うサイズや好みのデザインを見つけるために「try on」を使います。
例文
- Can I try on this sweater in a smaller size?(このセーターのもっと小さいサイズを試着できますか?)
- I tried on ten shirts before I found the perfect one.(完璧なシャツを見つける前に10枚のシャツを試着しました。)
- The store allows customers to try on up to five items at once.(そのお店では一度に5つまでのアイテムを試着できます。)
オンラインショッピングの前後
オンラインショッピングの前に実店舗で同じモデルを試着したり、購入後に実際に試着したりする場面でも使われます。
例文
- I always try on shoes in a store before buying them online.(オンラインで購入する前に、必ず店舗で靴を試着します。)
- After I got the package, I tried on the shirt right away.(荷物を受け取った後、すぐにシャツを試着しました。)
特別な行事やイベントの前
結婚式や入学式など、特別な行事の前に服を選ぶ際にも「try on」を使います。
例文
- She tried on many dresses for her graduation ceremony.(彼女は卒業式のために多くのドレスを試着しました。)
- I need to try on my suit before the wedding.(結婚式の前にスーツを試着する必要があります。)
「try on」の応用表現
「try on for size」
「try on for size」は「try on」を少し拡張した表現で、サイズが合うかどうかを特に確認するニュアンスがあります。
例文
- Why don’t you try these pants on for size?(このズボンのサイズを確認してみませんか?)
- I tried the shirt on for size, but it was too small.(シャツのサイズを確認しましたが、小さすぎました。)
比喩的な使い方
「try on」は比喩的に、新しい考え方やアイデア、役割などを「試してみる」という意味でも使われることがあります。
例文
- I’m trying on the idea of changing my job.(仕事を変えるというアイデアを考えてみています。)
- She tried on the role of team leader for a week.(彼女は1週間チームリーダーの役割を試してみました。)
バーチャル試着での使用
最近ではオンラインショッピングの発展に伴い、バーチャル試着技術を表現する際にも「try on」が使われます。
例文
- This app lets you try on glasses virtually.(このアプリでは仮想的にメガネを試着できます。)
- I tried on many hairstyles using the virtual try-on feature.(私は仮想試着機能を使って多くのヘアスタイルを試してみました。)
「try on」の時制による変化
「try on」は様々な時制で使うことができます。ここでは基本的な時制の変化を見てみましょう。
現在形
例文
- I try on clothes before buying them.(私は服を買う前に試着します。)
- She tries on many hats when shopping.(彼女は買い物をするとき、多くの帽子を試着します。)
過去形
例文
- I tried on the red dress yesterday.(昨日赤いドレスを試着しました。)
- They tried on their costumes before the play.(彼らは劇の前に衣装を試着しました。)
現在進行形
例文
- I am trying on shoes right now.(今靴を試着しています。)
- She is trying on her wedding dress at the moment.(彼女は現在ウェディングドレスを試着しています。)
過去進行形
例文
- I was trying on hats when I met my friend.(私は友達に会ったとき帽子を試着していました。)
- They were trying on uniforms when the coach arrived.(コーチが到着したとき、彼らは制服を試着していました。)
未来形
例文
- I will try on the jacket tomorrow.(明日そのジャケットを試着します。)
- She will be trying on dresses all afternoon.(彼女は午後ずっとドレスを試着しているでしょう。)
「try on」を使った便利なフレーズ
お店での会話で使えるフレーズ
お店で試着をお願いする際や、試着後の感想を伝える際に使える便利なフレーズをご紹介します。
試着をお願いする
例文
- Could I try this on, please?(これを試着してもよろしいですか?)
- I’d like to try on these jeans.(このジーンズを試着したいです。)
- Where can I try on these items?(これらのアイテムはどこで試着できますか?)
試着後の感想
例文
- I tried it on, but it’s too big/small for me.(試着しましたが、私には大きすぎる/小さすぎます。)
- After trying it on, I think I need a different color.(試着した後、違う色が必要だと思います。)
- I tried these on and they fit perfectly.(これらを試着したら、ぴったり合いました。)
お店のスタッフがよく使うフレーズ
お店のスタッフが客に対して使うフレーズも知っておくと便利です。
例文
- Would you like to try it on?(試着してみませんか?)
- You can try on up to three items at a time.(一度に3つまでのアイテムを試着できます。)
- How did it fit when you tried it on?(試着したとき、フィット感はどうでしたか?)
「try on」に関するよくある質問
- 「try on」と「try out」はどう違いますか?
-
「try on」は主に衣服や靴、アクセサリーなどを「試着する」という意味で使われます。一方、「try out」はより広い範囲のものや活動を「試してみる」という意味で使われます。「try on」は服のサイズや見た目が自分に合うかどうかを確認する行為に使われるのに対し、「try out」は新しい製品や場所、アイデアなどの機能や性能を確認するためのテストという意味合いが強いです。
- 代名詞を使う場合の正しい使い方は?
-
代名詞(it, them など)を使う場合は、必ず「try」と「on」の間に代名詞を入れる分離形を使います。例えば「Can I try it on?」(これを試着できますか?)や「I want to try them on」(それらを試着したいです)のように使います。「try on it」や「try on them」という形は使いません。
- 「try on」には丁寧な言い方がありますか?
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より丁寧に言いたい場合は、「Could I try this on, please?」(これを試着させていただけますか?)や「I was wondering if I could try on these shoes」(この靴を試着させていただけないかと思いまして)などの表現が使えます。「please」を付けたり、「Could」や「I was wondering if」などを使うことで、より丁寧な印象になります。
- 「try on」は衣服以外にも使えますか?
-
「try on」は主に衣服、靴、帽子、メガネ、アクセサリーなど、身につけるものに使われます。それ以外のものには通常使いません。例えば、食べ物や飲み物を試すときには「taste」や「sample」、製品の機能を試すときには「try out」や「test」などの表現を使います。
- オンラインでの仮想試着も「try on」と言いますか?
-
はい、最近ではオンラインショッピングの発展に伴い、バーチャル試着技術を表現する際にも「try on」が使われます。「virtual try-on」(仮想試着)や「try on virtually」(仮想的に試着する)などの表現が一般的です。
まとめ

この記事では、「try on」の意味と使い方について解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「try on」は主に「試着する」という意味を持ち、服や靴、アクセサリーなどが自分に合うかどうかを確認するために使われる表現です。
- 「try on + 名詞」(非分離形)と「try + 名詞 + on」(分離形)の2つの使い方があります。
- 代名詞(it, themなど)を使う場合は、必ず分離形(try it on)を使います。
- 「try out」との主な違いは、「try on」は衣服の試着に限定されるのに対し、「try out」はより広い範囲のものや活動のテストに使われることです。
- 「put on」は試着ではなく、実際に着用する行為を指します。
- 「try on」は買い物の場面で特によく使われますが、日常生活の様々な場面でも使うことができます。
- バーチャル試着などの新しい技術を表現する際にも「try on」が使われています。
「try on」は英語の日常会話でよく使われる表現なので、ぜひ覚えて活用してみてください。特に海外旅行や英語圏での買い物の場面では、この表現を知っていると非常に役立ちます。
正しい使い方をマスターして、自信を持って英語でコミュニケーションを取りましょう。

