「until」は英語において前置詞または接続詞として使われる単語で、日本語では「〜まで(ずっと)」という意味を持ちます。英語学習の初期段階で出会う基本的な単語ですが、使い方を誤ると意図した意味が伝わらないこともあります。
この記事では、「until」の意味と使い方を例文を交えながら詳しく解説していきます。
「until」とは?基本的な意味と使い方

「until」は「〜まで(ずっと)」という時間の概念を表す単語です。ある時点まで動作や状態が継続することを示します。「until」は前置詞としても接続詞としても使うことができ、英語での時間表現において重要な役割を果たします。
「until」は基本的に肯定文で使われる場合、継続的な動作や状態と一緒に使うのが一般的です。例えば「待つ」「滞在する」「勉強する」などの継続性のある動詞と相性が良いです。
例文
- I waited until 5 o’clock.(私は5時まで待ちました。)
- She will stay here until Sunday.(彼女は日曜日までここにいる予定です。)
このように「until」は特定の時点までの継続を表現する際に用いられます。また、「till」という形でも同じ意味で使われることがありますが、「till」はややカジュアルな印象を与えます。
「until」の品詞と文法的な使い方
「until」は前置詞と接続詞の二つの品詞として使用されます。品詞によって後ろに続く言葉が変わってくるので、その違いを理解することが重要です。
前置詞としての「until」
前置詞として使用される場合、「until」の後には名詞または名詞句が続きます。時間を表す名詞と一緒に使われることが多いです。
例文
- I will study until dinner.(私は夕食まで勉強します。)
- The shop is open until midnight.(その店は真夜中まで開いています。)
- We can play outside until sunset.(私たちは日没まで外で遊べます。)
接続詞としての「until」
接続詞として使用される場合、「until」の後には「主語+動詞」から成る節(文)が続きます。この場合、「until」は従属接続詞として働きます。
例文
- I won’t leave until he comes.(彼が来るまで私は出かけません。)
- Wait until I call you.(私が電話するまで待っていてください。)
- She stayed awake until her mother returned home.(彼女はお母さんが帰宅するまで起きていました。)
接続詞として「until」を使う場合、その節内の動詞が未来の内容を表す場合でも、現在形を使うことが一般的です。これは時や条件を表す従属節に共通するルールです。
「until」を使った基本的な例文パターン
「until」の理解を深めるために、基本的な例文パターンをいくつか紹介します。ここでは中学英語レベルの簡単な例文を使って説明します。
肯定文での「until」
肯定文では、継続的な行動や状態がある時点まで続くことを表します。
例文
- The children played until dark.(子供たちは暗くなるまで遊びました。)
- I will work until 6 pm.(私は午後6時まで働きます。)
- My father reads the newspaper until breakfast.(父は朝食まで新聞を読みます。)
否定文での「until」
否定文では、「〜するまでは…しない」という意味になり、ある条件が満たされるまで行動が起こらないことを示します。
例文
- I won’t go to bed until I finish my homework.(宿題を終えるまで寝ません。)
- He doesn’t eat until his mother comes home.(彼はお母さんが帰宅するまで食べません。)
- They cannot start the game until everyone arrives.(全員が到着するまでゲームを始められません。)
疑問文での「until」
疑問文でも「until」を使うことができます。「いつまで〜しますか?」というような質問を作ることができます。
例文
- Until what time will you stay at school?(何時まで学校にいますか?)
- Until when can we submit our projects?(いつまでプロジェクトを提出できますか?)
- Will you wait until I return?(私が戻るまで待っていてくれますか?)
「until」と「by」の違い
英語学習者がよく混同するのが「until」と「by」の違いです。どちらも日本語では「〜まで」と訳されることがありますが、意味するところが異なります。
「until」は「〜までずっと」という継続を表し、特定の時点で行動や状態が終わることを示します。一方、「by」は「〜までに」という期限や締め切りを表し、その時点で行動が完了していることを示します。
例文
- I will stay here until 5 pm.(私は5時までここにいます。)
→ 5時まで継続してここにいて、5時になったら出発する - I will finish my homework by 5 pm.(私は5時までに宿題を終わらせます。)
→ 5時が締め切りで、それまでに宿題を完了させる
この違いを理解することは、英語で正確に時間表現をするために非常に重要です。
「until」と「till」の関係
「until」と「till」はほぼ同じ意味を持ちます。「till」は「until」の略語のように使われ、よりカジュアルな表現となります。フォーマルな文書では「until」を使い、日常会話やカジュアルな文脈では「till」も使われることが多いです。
例文
- I’ll wait until you come back.(あなたが戻ってくるまで待ちます。)
- I’ll wait till you come back.(あなたが戻ってくるまで待ちます。)
「until」の否定文での特殊な使い方
「until」は否定文で使われると、特殊な意味合いを持つことがあります。「〜まで…しない」という表現は、「〜になってはじめて…する」という意味にもなります。
例文
- He didn’t arrive until midnight.(彼は真夜中になるまで到着しませんでした。)
→ 真夜中になってようやく到着した - I won’t understand until you explain it clearly.(あなたが明確に説明するまで理解できません。)
→ 明確に説明されてはじめて理解できる
この用法は「not until」という形でより強調されることもあります。
例文
- It was not until I got home that I realized I had lost my key.(家に帰って初めて鍵をなくしたことに気づきました。)
強調構文での「not until」
「not until」は強調構文の中でも使われます。「It is not until … that …」の形で、「〜になってはじめて…」という意味を強調します。
例文
- It was not until 2010 that I visited Tokyo.(2010年になって初めて私は東京を訪れました。)
- It is not until we lose something that we realize its value.(何かを失って初めて、私たちはその価値に気づくのです。)
「until」の時制の使い方
「until」を含む文では、時制の使い方に注意する必要があります。特に接続詞として使う場合、時制の選択が重要です。
主節と従属節の時制
「until」が接続詞として使われる場合、従属節(untilの後の節)の時制は、通常、現在形を使います。これは未来のことを表す場合でも同様です。
例文
- I will wait until he comes.(彼が来るまで待ちます。)
→ 「comes」は未来のことだが現在形を使用 - She won’t leave until it stops raining.(雨が止むまで彼女は出かけません。)
→ 「stops」は未来の出来事だが現在形
ただし、過去のことを述べる場合は、従属節も過去形になります。
例文
- I waited until he came.(彼が来るまで私は待ちました。)
- She didn’t leave until it stopped raining.(雨が止むまで彼女は出かけませんでした。)
「until」を使った慣用表現
「until」を含む慣用表現もいくつかあります。これらを覚えておくと、英会話でより自然な表現ができるようになります。
よく使われる「until」の慣用表現
- Until then(それまでは)
- Until further notice(さらなる通知があるまで)
- Until now(今まで)
- Wait until you see(見てのお楽しみ)
例文で見てみましょう。
例文
- I won’t see you again until next week. Until then, take care!(次の週まであなたに会いません。それまでお元気で!)
- The park will be closed until further notice.(その公園は次の通知があるまで閉鎖されます。)
- Until now, I have never been to a foreign country.(今まで、私は外国に行ったことがありません。)
- Wait until you see the surprise I have for you!(あなたのために用意したサプライズを見るのをお楽しみに!)
「until」のよくある間違いと注意点
「until」を使う際によくある間違いと、注意すべきポイントをいくつか紹介します。
「until」と「by」の混同
前述したように、「until」と「by」は違う意味を持ちます。「〜までずっと」(until)と「〜までに」(by)の違いを混同しないようにしましょう。
誤:I will finish my homework until 8 pm.
正:I will finish my homework by 8 pm.
(正しくは:私は8時までに宿題を終わらせます。)
未来の話でも従属節は現在形
「until」が接続詞として使われる場合、従属節では未来のことでも現在形を使うという点に注意が必要です。
誤:I will wait until he will come.
正:I will wait until he comes.
(正しくは:彼が来るまで待ちます。)
継続動詞との相性
「until」は基本的に継続できる動作や状態を表す動詞と相性が良いです。瞬間的な動作を表す動詞と使う場合は注意が必要です。
誤:I will arrive until 5 pm.(「arrive」は瞬間的な動作)
正:I will be traveling until 5 pm.
(正しくは:5時まで移動しています。)
または、
正:I will arrive by 5 pm.
(正しくは:5時までに到着します。)
否定文での意味の理解
否定文での「until」は「〜になるまで…しない」という意味になります。これは「〜になってはじめて…する」というニュアンスも含みます。
例文
- He didn’t understand until I explained it three times.
(彼は私が3回説明してようやく理解しました。)
この意味合いを正確に理解することが重要です。
「till」と「until」の使い分け
「till」と「until」はほぼ同じ意味ですが、「till」はカジュアルな文脈で使われることが多いです。フォーマルな文書では「until」を使うのが適切です。
- カジュアル:I’ll wait till you come back.
- フォーマル:I will wait until you return.
「until」に関する表現の比較
「until」と似た意味や使い方をする表現を比較してみましょう。
表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
until | 〜までずっと | I will study until dinner. |
by | 〜までに | I will finish this by dinner. |
till | 〜までずっと(カジュアル) | I’ll stay till Sunday. |
before | 〜より前に | I must leave before sunset. |
up to | 〜まで(範囲) | Children up to 12 years old can enter for free. |
as far as | 〜まで(空間・程度) | I will walk with you as far as the station. |
この表から分かるように、「until」は特定の時点まで継続することを示す表現です。他の似た表現と適切に使い分けることで、より正確な英語表現ができるようになります。
「until」に関する問題
「until」は英語で「~まで」という意味を持つ接続詞や前置詞として使われ、時間や行動の終了点を示します。しかし、似たような意味を持つ「by」や「to」などと混同しやすい表現でもあります。
この問題では、「until」の正しい使い方を学ぶだけでなく、他の選択肢との違いも理解できるように設計されています。解答がすべて「until」にはなっていないので、よく考えてみましょう。
- She stayed at the office _ 8 p.m. to finish her work.
- Please wait here _ I come back.
- You need to submit the report _ Friday at the latest.
- He didn’t realize the truth _ it was too late.
- The store is open _ 10 p.m., so we should hurry up.
- Keep stirring the soup _ it starts to boil.
- This road leads _ the city center, but it’s a long walk.
- Don’t leave the house _ you’ve locked all the doors.
- The meeting will last _ 3 p.m., so don’t schedule anything before that.
- I will stay in this town _ the end of the month.
この問題セットを通じて、「until」の基本的な使い方だけでなく、「by」や「to」との違いも理解できるようになります。ぜひ繰り返し練習してみてください!
「until」に関するよくある質問
「until」に関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。
- 「until」と「till」の違いは何ですか?
-
「until」と「till」は基本的に同じ意味を持ちます。違いは主にフォーマル度にあり、「until」はフォーマルな状況でも使えますが、「till」はややカジュアルな印象を与えます。文法的な違いはなく、両方とも前置詞や接続詞として使えます。
- 「until」を使った文で、未来のことを表す場合の時制はどうなりますか?
-
「until」が接続詞として使われる場合(until節がある場合)、その従属節内では未来のことを表す場合でも現在形を使います。例えば「I will wait until he comes.」(彼が来るまで待ちます)のように、「comes」は未来の出来事ですが現在形を使います。これは時や条件を表す従属節に共通するルールです。
- 「until」と「by」はどう違いますか?
-
「until」は「〜までずっと」という継続を表し、その時点で行動や状態が終わることを示します。一方、「by」は「〜までに」という期限を表し、その時点までに行動が完了していることを示します。例えば「I will study until 10 pm.」(10時まで勉強します)と「I will finish my homework by 10 pm.」(10時までに宿題を終わらせます)では意味が異なります。
- 「not until」はどのような意味ですか?
-
「not until」は「〜になるまで…しない」という意味で、「〜になってはじめて…する」というニュアンスを持ちます。例えば「He didn’t understand until I explained it three times.」(3回説明してようやく彼は理解しました)のように使います。「It was not until … that …」という強調構文でも使われます。
- 「until now」と「up to now」の違いは?
-
「until now」と「up to now」はどちらも「今まで」という意味で、ほぼ同義です。しかし、「until now」はある時点まで継続していた状態が現在変わったというニュアンスが強く、「up to now」は単に現在までの時間的範囲を指すことが多いです。例えば「Until now, I have never understood this concept.」(今まで私はこの概念を理解したことがなかった、でも今は理解している)と「Up to now, we have sold 100 tickets.」(今までに100枚のチケットを売りました)のように使い分けることができます。
- 「until」は否定文でどのように使いますか?
-
否定文での「until」は「〜するまでは…しない」という意味になります。例えば「I won’t leave until you come back.」(あなたが戻ってくるまで出かけません)のように使います。また、「He didn’t arrive until midnight.」(彼は真夜中になるまで到着しなかった=真夜中に到着した)のように「〜になってようやく…した」という意味でも使われます。
- 「until」と「before」の違いは何ですか?
-
「until」は「〜まで(ずっと)」という、ある時点までの継続を表します。一方、「before」は「〜より前に」という、ある時点より前の出来事を表します。例えば「I will study until dinner.」(夕食まで勉強します)と「I will finish my homework before dinner.」(夕食より前に宿題を終わらせます)では意味合いが異なります。
まとめ

この記事では「until」の意味や使い方について詳しく解説してきました。英語の時間表現において重要な役割を果たす「until」の理解を深めることで、より正確に自分の考えを英語で表現できるようになるでしょう。
「until」に関する主なポイントをまとめると、
- 「until」は「〜まで(ずっと)」という意味を持つ前置詞または接続詞である
- 前置詞として使う場合は後ろに名詞句が続き、接続詞として使う場合は節(主語+動詞)が続く
- 肯定文では継続的な動作や状態と一緒に使うことが多い
- 否定文では「〜になるまで…しない」「〜になってはじめて…する」という意味になる
- 「until」と「by」は似ているが、「until」は継続を表し、「by」は期限を表す
- 「till」は「until」のカジュアルな形で、意味はほぼ同じである
- 「until」の従属節では、未来のことでも現在形を使うことが多い
- 「not until」は強調構文でも使われる
「until」の適切な使い方を身につけることで、英語での時間表現がより豊かになります。この記事で紹介した例文や注意点を参考に、日常会話や文章でぜひ「until」を使ってみてください。
正確な時間表現は、コミュニケーションにおいて非常に重要な要素です。