「upstairs」は英語で「階段を上がったところ」や「上の階」を意味する副詞、形容詞、名詞として使われる言葉です。日常会話でよく使われるこの単語は、家や建物内での位置関係を示す際に特に便利です。
この記事では、英語初学者のために「upstairs」の基本的な意味から実際の使い方、例文まで詳しく解説していきます。
upstairsとは?上の階を表す便利な表現

「upstairs」は直訳すると「階段を上がったところ」という意味になります。主に建物内の「2階以上の階」を指す言葉で、「downstairs(下の階)」の対義語です。英語圏の一般的な家屋では、1階をground floorまたはfirst floor、2階をsecond floorと呼びますが、「upstairs」はこの「ground floor/first floor」より上にある階全般を指します。
「upstairs」は位置関係を簡潔に表現できる便利な言葉で、特に家庭内での位置を説明する際によく使われます。例えば、「寝室は上の階にある」と言いたい場合、「The bedroom is upstairs.」と表現できます。日本語の「二階」と似た意味を持ちますが、英語の「upstairs」は必ずしも「2階」だけを指すわけではなく、「階段を上った先にある階全て」を指す点に注意が必要です。
「upstairs」は日常会話でとても頻繁に使われる表現で、家庭内の場所を示す際には具体的な階数を言うよりも、この表現を使うことが多いです。例えば「She is upstairs.(彼女は上の階にいます)」のように使います。
upstairsの品詞と使い方
「upstairs」は英語の中でも柔軟に使える言葉で、3つの品詞として機能します。副詞、形容詞、そして名詞として使うことができ、状況に応じて適切に使い分けることが大切です。
副詞としての「upstairs」は、「上の階へ」または「上の階に」という意味で使われます。例えば「I went upstairs after dinner.(夕食後、私は上の階へ行きました)」や「My brother is sleeping upstairs.(兄は上の階で寝ています)」のように、動作の方向や場所を示します。副詞として使う場合は前置詞を必要としません。「I went to upstairs」ではなく「I went upstairs」が正しい表現です。
形容詞としての「upstairs」は、「上の階の」という意味で名詞を修飾します。「The upstairs bathroom needs cleaning.(上の階のバスルームは掃除が必要です)」や「I love my upstairs bedroom.(私は上の階の寝室が好きです)」のように使います。形容詞として使う場合、「upstairs」は変化せず、常に同じ形を保ちます。
名詞としての「upstairs」は「上の階」という場所自体を指します。「The upstairs of this house is very spacious.(この家の上の階はとても広いです)」のように使います。名詞として使う場合も、「upstairs」は複数形にはなりません。
upstairsを使った例文と表現
「upstairs」は日常会話でよく使われる単語です。ここでは、中学英語レベルの例文を通して、実際の使い方を見ていきましょう。
基本的な使い方の例文
例文
- My room is upstairs.(私の部屋は上の階にあります)
- She went upstairs to change her clothes.(彼女は服を着替えるために上の階へ行きました)
- Can you hear the noise coming from upstairs?(上の階から聞こえる音が聞こえますか)
- The children are playing upstairs.(子どもたちは上の階で遊んでいます)
- I left my phone upstairs.(私は上の階に電話を置き忘れました)
日常会話での使用例
例文
- Mom: Where is your sister?(お母さん:あなたのお姉さんはどこ?)
Child: She is upstairs.(子ども:上の階にいるよ) - Teacher: Where is the computer room?(先生:コンピュータールームはどこですか?)
Student: It’s upstairs on the second floor.(生徒:上の階の2階にあります) - Dad: Can you go upstairs and tell your brother dinner is ready?(お父さん:上の階に行ってお兄さんに夕食の準備ができたと伝えてくれる?)
Daughter: Sure, I’ll go now.(娘:はい、今行きます)
命令文での使い方
例文
- Go upstairs and get ready for bed.(上の階に行って寝る準備をしなさい)
- Don’t make so much noise upstairs!(上の階であまり騒がないで!)
- Look upstairs in the closet.(上の階のクローゼットを見てごらん)
- Please take these books upstairs.(これらの本を上の階に持って行ってください)
upstairsと関連する表現や言い回し
「upstairs」と似た意味を持つ表現や、関連する言葉がいくつかあります。これらの表現との違いや使い分けについて説明します。
upstairsとup the stairsの違い
「upstairs」は一語で「上の階に/へ」という意味ですが、「up the stairs」は「階段を上って」という動作そのものを強調する表現です。
例文
- She went upstairs to her room.(彼女は自分の部屋がある上の階へ行きました)
- She walked up the stairs slowly.(彼女はゆっくりと階段を上りました)
「upstairs」は目的地を指しますが、「up the stairs」は移動の経路や方法を強調しています。
upstairsとon the second floorとの関係
「upstairs」は特定の階数を指定せず、「階段を上った先の階」を指します。一方、「on the second floor」「on the first floor」などは具体的な階数を指定します。
例文
- My bedroom is upstairs.(私の寝室は上の階にあります)
- The library is on the second floor.(図書館は2階にあります)
英語圏の国によって、階の数え方は異なることがあります。イギリスでは地上階を「ground floor」、その上を「first floor」と呼びますが、アメリカでは地上階を「first floor」、その上を「second floor」と呼ぶことが多いです。
「upstairs」はこうした違いを気にせず使える便利な表現です。
方向を示す他の副詞との比較
「upstairs」と同様に、方向や位置を示す副詞には以下のようなものがあります。
- downstairs(下の階に/へ)
- inside(内側に/へ)
- outside(外側に/へ)
- uphill(上り坂に/へ)
- downhill(下り坂に/へ)
- nearby(近くに)
- far away(遠くに)
これらの副詞は「upstairs」と同じように使うことができます。
例文
- I’m going downstairs to make breakfast.(朝食を作るために下の階に行きます)
- The children are playing outside.(子どもたちは外で遊んでいます)
- We live nearby.(私たちは近くに住んでいます)
以下の表は、家の中の位置関係を示す主な表現をまとめたものです。
日本語 | 英語表現 |
---|---|
上の階に | upstairs |
下の階に | downstairs |
屋根裏に | in the attic |
地下室に | in the basement |
1階に(英国式) | on the ground floor |
1階に(米国式) | on the first floor |
2階に(英国式) | on the first floor |
2階に(米国式) | on the second floor |
upstairsのよくある間違いと注意点
「upstairs」は比較的シンプルな言葉ですが、日本人学習者がよく間違える点がいくつかあります。ここでは、正しく使うためのポイントと注意点を解説します。
前置詞を付けてしまう間違い
よくある間違いの一つに、「upstairs」の前に不要な前置詞を付けてしまうことがあります。
誤:I’m going to upstairs.
正:I’m going upstairs.
誤:She is in upstairs.
正:She is upstairs.
「upstairs」は副詞として、それ自体で「上の階へ/に」という意味を持っているため、通常は前置詞「to」や「in」を付ける必要はありません。
複数形にしてしまう間違い
「upstairs」は常に単数形です。複数形にすることはありません。
誤:The upstairses are being renovated.
正:The upstairs is being renovated.
名詞として使用する場合でも、常に単数形として扱います。
日本語の「二階」との概念の違い
日本語の「二階」は具体的に建物の2階を指しますが、英語の「upstairs」は必ずしも2階だけを指すわけではなく、「階段を上った先の階」全般を指します。
3階建ての家なら、2階も3階も「upstairs」に含まれることがあります。
誤解の例:My bedroom is on the second floor.(2階にある特定の部屋を指したい場合)
より自然な表現:My bedroom is upstairs.(単に「上の階」にあることを示す場合)
「upstairs」と「up the stairs」の混同
「upstairs」と「up the stairs」は似ていますが、意味が異なります。
- upstairs:上の階に/へ(場所を示す)
- up the stairs:階段を上って(動作を示す)
誤:I’m going up the stairs to sleep.(階段を上るという動作を強調)
より自然な表現:I’m going upstairs to sleep.(上の階に行くという意図を示す)
upstairsに関する問題
ここでは「upstairs」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題を解いて、自分の理解度をチェックしてみましょう。
- 次の文の空欄に適切な語を入れなさい。
My sister is __ in her room.(私の姉は上の階の自分の部屋にいます) - 次の文を日本語に訳しなさい。
“Could you please go upstairs and bring me my glasses?” - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「子どもたちは上の階で遊んでいます」 - 次の文の間違いを修正しなさい。
“I am going to upstairs to take a shower.” - 「upstairs」を形容詞として使った正しい文はどれですか。
a) The room upstairs is mine.
b) The upstairs room is mine.
c) The room of upstairs is mine. - 次の文を英語に訳しなさい。
「私は上の階に本を置き忘れました」 - 次の英文の意味として最も適切なものを選びなさい。
“The upstairs of this house has three bedrooms.”
a) この家の上の階には3つの寝室があります
b) この家の3つの寝室は上の階にあります
c) この家は上に3つの寝室があります - 次の文の空欄に適切な語を入れなさい。
“Don’t make so much noise when you go __.”(上の階に行くときはそんなに騒がないでください) - 「upstairs」と「on the second floor」の違いを最もよく表している説明はどれですか。
a) upstairsは副詞、on the second floorは前置詞句
b) upstairsは具体的な階数を指定せず、on the second floorは特定の階を指定する
c) upstairsは英国英語、on the second floorはアメリカ英語 - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「上の階のバスルームは修理が必要です」
upstairsの関連表現と応用
「upstairs」を使いこなすには、関連する表現も知っておくと便利です。ここでは、「upstairs」と組み合わせて使える表現や、より高度な使い方を紹介します。
upstairsを含む慣用表現
「upstairs」を含む慣用表現はそれほど多くありませんが、いくつか知っておくと役立つものがあります。
例文
- “The lights are on upstairs.”(頭がよく働いている、賢い)
例:Despite being 90, his lights are still on upstairs.(90歳にもかかわらず、彼はまだ頭がよく働いています) - “Not much going on upstairs”(あまり頭が良くない、知恵が足りない)
例:He’s nice, but there’s not much going on upstairs.(彼は親切だが、あまり頭が良くない) - “Upstairs, downstairs”(上流階級と下層階級、または家全体)
例:The movie shows upstairs, downstairs life in Victorian England.(その映画はビクトリア朝イングランドの上流階級と下層階級の生活を描いています)
upstairsと組み合わせて使える表現
「upstairs」と一緒によく使われる表現を見てみましょう。
例文
- all the way upstairs(上の階まで全て)
例:I had to carry these heavy boxes all the way upstairs.(これらの重い箱を上の階まで全部運ばなければなりませんでした) - right upstairs(すぐ上の階に)
例:The bathroom is right upstairs.(バスルームはすぐ上の階にあります) - just upstairs(ちょうど上の階に)
例:They live just upstairs from us.(彼らは私たちのちょうど上の階に住んでいます) - straight upstairs(真っすぐ上の階へ)
例:When he got home, he went straight upstairs.(彼は家に着くとすぐに上の階へ行きました)
位置関係を示す表現のまとめ
家や建物内の位置関係を示す表現をまとめてみましょう。
英語表現 | 日本語 | 使用例 |
---|---|---|
upstairs | 上の階に | I’m going upstairs.(上の階に行きます) |
downstairs | 下の階に | The kitchen is downstairs.(キッチンは下の階にあります) |
next door | 隣に | They live next door.(彼らは隣に住んでいます) |
across the hall | 廊下の向かい側に | The bathroom is across the hall.(バスルームは廊下の向かい側にあります) |
on the left/right | 左/右に | My room is on the left.(私の部屋は左にあります) |
at the end of the corridor | 廊下の端に | The meeting room is at the end of the corridor.(会議室は廊下の端にあります) |
upstairsに関するよくある質問
- upstairsとup the stairsの違いは何ですか?
-
「upstairs」は副詞または形容詞として「上の階に/へ」または「上の階の」という意味で使われます。一方、「up the stairs」は「階段を上って」という動作そのものを強調する表現です。
「upstairs」は場所や位置を示し、「up the stairs」は移動の経路や方法を示します。例えば、「I went upstairs」は「上の階に行った」という結果を伝えますが、「I went up the stairs」は「階段を上った」という過程を強調しています。
- upstairsは複数形になりますか?
-
いいえ、「upstairs」は常に単数形で使われ、複数形にはなりません。名詞として使う場合も単数扱いです。例えば、「The upstairs is being renovated.(上の階は改装中です)」のように使います。「upstairses」や「upstaires」という形は誤りです。
- 日本語の「二階」とupstairsは同じ意味ですか?
-
完全に同じではありません。日本語の「二階」は具体的に建物の2階を指しますが、英語の「upstairs」は「階段を上った先の階」を指し、必ずしも2階だけを意味するわけではありません。3階建ての家なら、2階も3階も「upstairs」に含まれることがあります。英語で特定の階を指したい場合は、「on the second floor(2階に)」「on the third floor(3階に)」のように表現します。
- upstairsの前に前置詞は必要ですか?
-
通常、「upstairs」の前に前置詞は必要ありません。「upstairs」は副詞として、それ自体で「上の階へ/に」という意味を持っています。例えば、「I’m going upstairs」(私は上の階に行きます)のように使います。「I’m going to upstairs」や「She is in upstairs」は誤った表現です。
- アメリカとイギリスでupstairsの使い方に違いはありますか?
-
「upstairs」自体の使い方に大きな違いはありませんが、階の数え方に違いがあります。イギリスでは地上階を「ground floor」、その上を「first floor」と呼びますが、アメリカでは地上階を「first floor」、その上を「second floor」と呼ぶことが多いです。「upstairs」はこうした違いを気にせず使える便利な表現です。
まとめ

この記事では、英語の「upstairs」について詳しく解説しました。「upstairs」は日常会話でよく使われる表現で、「上の階に/へ」「上の階の」という意味を持つ言葉です。副詞、形容詞、名詞として様々な場面で使うことができます。
「upstairs」の使い方を正しく理解することで、英語での位置表現がより豊かになります。特に家の中や建物内での位置説明には欠かせない表現です。間違いやすいポイントを避け、自然な英語表現ができるようになりましょう。
ここでは、この記事で学んだ重要なポイントをまとめます。
- 「upstairs」は副詞、形容詞、名詞として使える多機能な単語である
- 副詞としての「upstairs」は「上の階へ/に」という意味で、前置詞は必要ない
- 形容詞としての「upstairs」は名詞の前に置き、「上の階の」という意味になる
- 名詞としての「upstairs」は「上の階」という場所自体を指し、常に単数形である
- 「upstairs」は日本語の「二階」と似ているが、必ずしも2階だけを指すわけではない
- 「up the stairs」は「階段を上って」という動作を強調する表現で、「upstairs」とは使い方が異なる
- 英語圏では、国によって階の数え方が異なるが、「upstairs」はそうした違いを気にせず使える
- 「upstairs」は「downstairs」と対義語の関係にあり、同じように使うことができる
「upstairs」は英語の基本的な表現の一つです。この記事で学んだことを活かして、日常会話や文章の中で正しく使ってみましょう。位置関係を簡潔に表現できる便利な言葉なので、ぜひマスターしてください。
英語学習の旅は一歩一歩進んでいくものです。「upstairs」のような基本的な単語の理解を深めることで、英語表現の幅が広がります。これからも様々な表現を学び、英語力を高めていきましょう。