「What about」は英会話で頻繁に使われるフレーズで、会話をスムーズに進める上で非常に便利な表現です。日本語で言うと「〜はどうですか?」「〜はどうするの?」といった意味を持ちます。初めて英会話に挑戦する方にとっては、このフレーズを適切に使いこなせるようになると、会話の幅が広がります。
本記事では「What about」の基本的な意味から実践的な使い方まで、初学者の方でも理解しやすいように詳しく解説していきます。また、似た表現である「How about」との違いも説明するので、正しく使い分けられるようになりましょう。
「What about」の基本的な意味

「What about」は、基本的に「〜はどうですか?」「〜はどうなるの?」という意味を持つ英語表現です。会話の中で相手に何かを確認したり、問題点を指摘したり、新しい提案をしたりする時によく使われます。
特に注目すべき点は、「What about」には「〜はどうするの?」という、少し疑問や不安を含んだニュアンスがあることです。まだ解決していない問題について質問する時や、会話の流れの中で気になったことを確認したい時に適した表現です。
例えば、友達と映画を見に行く計画を立てていて、時間は決まったけど、どの映画館に行くか決まっていない場合、「What about the movie theater?(映画館はどうするの?)」と質問できます。
「What about」の主な使い方
「What about」は日常会話の様々な場面で活用できる便利な表現です。ここでは主な使い方を3つのパターンに分けて説明します。
相手に確認する場合
「What about」は、まだ決まっていないことや解決していない問題について確認したい時によく使います。「〜はどうするの?」「〜はどうなるの?」という意味で相手に質問できます。
例文
- What about dinner?(夕食はどうするの?)
- What about your homework?(宿題はどうなの?)
- What about the weather tomorrow?(明日の天気はどうなるの?)
- What about your parents? Do they know?(あなたの両親はどうなの?知っているの?)
これらの例文では、まだ決まっていないことや、相手に確認したい問題について尋ねています。「What about」を使うことで、相手にその件についての情報や計画を聞くことができます。
提案をする場合
「What about」は、何かを提案する時にも使うことができます。この場合は「〜はどうですか?」というニュアンスになります。
例文
- What about pizza for lunch?(昼食にピザはどうですか?)
- What about this blue shirt?(この青いシャツはどうですか?)
- What about playing tennis after school?(放課後テニスをするのはどうですか?)
- What about Sunday for our meeting?(ミーティングは日曜日はどうですか?)
提案する場合は、「How about」と同じように使うこともできますが、「What about」の方が少しカジュアルな印象を与えることがあります。
問題点や疑問点を指摘する場合
「What about」は、相手の発言や計画に対して、考慮されていない問題点や疑問点を指摘する時にも使われます。この場合は「でも〜はどうするの?」というニュアンスが強くなります。
例文
- What about the rain? We don’t have umbrellas.(雨はどうするの?傘を持っていないよ。)
- What about money? Do you have enough?(お金はどうするの?十分持っているの?)
- What about your test tomorrow? Shouldn’t you study?(明日のテストはどうするの?勉強すべきじゃない?)
- What about Tom? He wants to come too.(トムはどうするの?彼も来たがっているよ。)
この使い方では、相手が見落としている可能性のある問題点や考慮すべき点を指摘することができます。会話の中で相手の計画に対して質問したり、忘れていることを思い出させたりする時に役立ちます。
「What about」と「How about」の違い
「What about」と似た表現として「How about」があります。どちらも「〜はどうですか?」という意味で使われることがありますが、微妙なニュアンスの違いが存在します。正しく使い分けられるように、その違いを詳しく見ていきましょう。
基本的な意味の違い
「What about」と「How about」の基本的な意味の違いは以下のとおりです。
- What about:「〜はどうするの?」「〜はどうなるの?」
- 未解決の問題や考慮すべき点について質問する
- 少し疑問や不安を含むニュアンスがある
- How about:「〜はどうですか?」「〜しませんか?」
- 新しい提案や誘いをする
- 相手に何かを一緒にすることを提案する
ニュアンスの違い
「What about」と「How about」のニュアンスの違いは、使われる疑問詞「What(何)」と「How(どのように)」の特性に関係しています。
「What about」は「What(何)」を使っているため、対象となるものや事柄について直接質問するイメージがあります。そのため、少し直接的で、時には疑問や不満を含むニュアンスになることがあります。
一方、「How about」は「How(どのように)」を使っているため、方法や手段について尋ねるイメージがあります。そのため、提案や誘いをする時に使われることが多く、「How about」の方が柔らかい印象を与えます。
使い分けのポイント
「What about」と「How about」の使い分けのポイントは以下のとおりです。
提案や誘いをする場合:「How about」を使う方が一般的
- How about going to the park?(公園に行くのはどうですか?)
- How about this book?(この本はどうですか?)
未解決の問題や考慮すべき点を指摘する場合:「What about」を使う
- What about your homework?(宿題はどうするの?)
- What about lunch? I’m hungry.(昼食はどうするの?お腹が空いた。)
相手に意見を求める場合:状況によって使い分ける
- How about this dress?(このドレスはどうですか?)- 提案のニュアンス
- What about this dress?(このドレスはどうですか?)- 意見を求めるニュアンス
ただし、日常会話では「What about」と「How about」が互換的に使われることもあります。特に提案をする場合は、どちらを使っても意味が通じることが多いです。
「What about」を使った便利な表現
「What about」を使った便利な表現をいくつか紹介します。これらは日常会話でよく使われる表現なので、覚えておくと役立ちます。
「What about you?」の使い方
「What about you?」は、相手に同じ質問を返す時によく使われるフレーズです。日本語では「あなたはどうですか?」「あなたは?」という意味になります。
例文
- I like soccer. What about you?(私はサッカーが好きです。あなたは?)
- I’m going to the library. What about you?(私は図書館に行きます。あなたは?)
- I’m from Tokyo. What about you?(私は東京出身です。あなたは?)
- I have two brothers. What about you?(私には兄弟が2人います。あなたは?)
「What about you?」は会話を続ける上で非常に便利な表現です。相手に質問を返すことで会話を広げることができます。
「What about + 名詞」の使い方
「What about + 名詞」の形で、その名詞について尋ねたり、提案したりすることができます。
例文
- What about lunch?(昼食はどうしますか?)
- What about this shop?(この店はどうですか?)
- What about the movie?(その映画はどうでしたか?)
- What about your family?(あなたの家族はどうですか?)
この形は様々な状況で使え、会話の中で新しい話題を提案したり、確認したりする時に便利です。
「What about + 動名詞(〜ing)」の使い方
「What about + 動名詞」の形で、ある行動を提案することができます。
例文
- What about going to the zoo?(動物園に行くのはどうですか?)
- What about watching a movie tonight?(今夜映画を見るのはどうですか?)
- What about playing baseball tomorrow?(明日野球をするのはどうですか?)
- What about eating at that new restaurant?(あの新しいレストランで食事するのはどうですか?)
この形は何かを一緒にする提案をする時によく使われます。「How about + 動名詞」と同様の意味で使うことができますが、「What about」の方が少しカジュアルな印象を与えることがあります。
「What about」の文法
「What about」の後にはどのような言葉が続くのか、文法的な側面からも見ていきましょう。「What about」を正しく使うには、その後にどのような表現が続くのかを理解することが大切です。
「What about + 名詞」の形
最も一般的な形は「What about + 名詞」の形です。この形では、その名詞について尋ねたり、提案したりします。
例文
- What about breakfast?(朝食はどうしますか?)
- What about your sister?(あなたの姉妹はどうですか?)
- What about these shoes?(これらの靴はどうですか?)
- What about the time?(時間はどうですか?)
この形は最も基本的な使い方で、様々な状況で使うことができます。名詞の部分には、物、人、場所、概念など様々なものが入ります。
「What about + 動名詞(〜ing)」の形
行動や活動を提案する場合は、「What about + 動名詞」の形を使います。
例文
- What about playing soccer?(サッカーをするのはどうですか?)
- What about reading this book?(この本を読むのはどうですか?)
- What about cooking dinner together?(一緒に夕食を作るのはどうですか?)
- What about visiting the museum?(博物館を訪れるのはどうですか?)
この形は、何かをすることを提案する時に使います。「How about + 動名詞」と似た意味を持ちますが、「What about」の方が少しカジュアルな印象を与えることがあります。
その他の形
その他にも、以下のような形で「What about」を使うことができます。
「What about if + 主語 + 動詞」の形
- What about if we go tomorrow?(明日行くのはどうですか?)
- What about if I help you?(私が手伝うのはどうですか?)
「What about + 代名詞」の形
- What about them?(彼らはどうですか?)
- What about it?(それはどうですか?)
「What about + 前置詞句」の形
- What about after school?(放課後はどうですか?)
- What about on Sunday?(日曜日はどうですか?)
これらの形を使い分けることで、様々な状況で「What about」を使いこなすことができます。状況に応じて適切な形を選ぶことが大切です。
「What about」に関するよくある質問
「What about」に関するよくある質問とその回答を紹介します。初めて英語を学ぶ方が疑問に思うようなポイントについて解説します。
- 「What about you?」と「How about you?」の違いは?
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「What about you?」と「How about you?」はどちらも「あなたはどうですか?」という意味で、会話の中で相手に同じ質問を返す時に使います。基本的にはどちらを使っても問題ありませんが、以下のような微妙な違いがあります。
- 「What about you?」:少し直接的で、「あなたはどうなの?」というニュアンス
- 「How about you?」:少し柔らかく、「あなたの場合はどうですか?」というニュアンス
実際の会話では、どちらも互換的に使われることが多いです。
- 「What about」と「What about it?」の違いは?
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「What about」は「〜はどうですか?」「〜はどうするの?」という意味で、後に名詞や動名詞が続きます。一方、「What about it?」は「それについてどうなの?」「それがどうしたの?」という意味で、前の会話の内容を指します。
- A: I found your book. (あなたの本を見つけたよ。)
B: What about it? (それがどうしたの?)
「What about it?」は、相手の発言に対して「それで?」「だから何?」というやや挑戦的なニュアンスを含むこともあります。使う時は注意が必要です。
- A: I found your book. (あなたの本を見つけたよ。)
- 「What about」はフォーマルな場面でも使える?
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「What about」はカジュアルな表現なので、非常にフォーマルな場面では避けた方が良い場合があります。フォーマルな場面では、以下のような表現を使う方が適切です。
- Would you consider…?(〜をご検討いただけますか?)
- What are your thoughts on…?(〜についてのご意見は?)
- May I ask about…?(〜について伺ってもよろしいですか?)
ただし、ビジネスの会話など、それほど堅苦しくないフォーマルな場面では「What about」を使うこともあります。状況や相手との関係によって使い分けることが大切です。
- 「What about」の代わりに使える表現はある?
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「What about」の代わりに使える表現はいくつかあります。状況によって以下の表現を使うことができます。
- How about…?(〜はどうですか?)- 提案や誘いの場合
- What do you think about…?(〜についてどう思いますか?)- 意見を求める場合
- Don’t forget about…(〜を忘れないでください。)- 考慮すべき点を指摘する場合
- Have you considered…?(〜を考慮しましたか?)- 問題点を指摘する場合
これらの表現を状況に応じて使い分けることで、より自然で豊かな英会話ができるようになります。
まとめ

この記事では、「What about」の意味と使い方について詳しく解説しました。以下が主なポイントです。
- 「What about」は基本的に「〜はどうですか?」「〜はどうなるの?」という意味を持つ表現
- 主な使い方は以下の3つ
- 相手に確認をする場合(「〜はどうするの?」)
- 提案をする場合(「〜はどうですか?」)
- 問題点や疑問点を指摘する場合(「でも〜はどうするの?」)
- 「How about」との主な違い
- 「What about」:少し直接的で、問題点や疑問点を指摘する時に使われることが多い
- 「How about」:柔らかい印象で、提案や誘いをする時によく使われる
- 一般的な形は「What about + 名詞」または「What about + 動名詞」
- 「What about you?」は「あなたは?」という意味で、相手に同じ質問を返す時に使う
- カジュアルな表現なので、非常にフォーマルな場面では別の表現を使う方が適切な場合がある
「What about」は日常会話で頻繁に使われる便利な表現です。このフレーズの使い方をマスターすれば、より自然な英会話ができるようになるでしょう。様々な状況で積極的に使ってみてください。
「What about practicing it in your next English conversation?(次の英会話で練習してみるのはどうですか?)」