英語には日常会話でよく使われる表現がたくさんあります。今回は「When it rains, it pours」という表現について詳しく解説します。
この表現は直訳すると「雨が降るときは、どしゃ降りになる」という意味ですが、実際には比喩的な意味で使われることが多いです。悪いことが一度起こると、それに続いて次々と悪いことが起こる状況を表現するときに使います。
日本語では「踏んだり蹴ったり」や「泣きっ面に蜂」に近い意味合いを持っています。
「When it rains, it pours」の基本的な意味

「When it rains, it pours」は英語のことわざで、文字通りには「雨が降るときは、どしゃ降りになる」という意味ですが、実際には「悪いことは重なるものだ」という意味で使われます。一度悪いことが起こり始めると、その後次々と問題が発生する状況を表しています。
この表現は、実際の天気の様子から生まれたものです。少し雨が降り始めると、すぐに激しい雨になることがあるように、人生でも一つの問題が発生すると、それに続いて他の問題も現れることがよくあります。
「When it rains, it pours」の由来
この表現の由来は、自然現象としての雨の特性に基づいています。雨が降り始めると、しばしばそれがどんどん強くなり、激しい雨や嵐になることがあります。これを人生の出来事に例えたものです。
アメリカで特によく使われる表現で、同様の意味を持つ「It never rains but it pours」はイギリス英語で好まれる傾向があります。
「When it rains, it pours」の使い方
「When it rains, it pours」は、主に悪いことが連続して起こる状況を表現するときに使いますが、良いことが続けて起こる場合にも使うことがあります。
悪いことが続く場合
最も一般的な使い方は、悪い出来事や問題が連続して発生する状況を表現する場合です。
例えば、仕事を失った後に車が故障し、さらに病気になるなど、複数の問題が短期間に発生した場合に使います。
良いことが続く場合
あまり一般的ではありませんが、良いことが立て続けに起こる場合にも使うことがあります。例えば、長い間仕事が見つからなかったのに、突然複数の求人オファーを受けた場合などです。
この場合は「来るときは一気に来る」というニュアンスになります。
「When it rains, it pours」の例文
ここでは、「When it rains, it pours」の使い方を理解するための簡単な例文を紹介します。英語初学者でも理解しやすいよう、中学英語レベルの文章にしています。
日常会話での例文
例文
- I lost my book yesterday. Today I lost my pen. When it rains, it pours.
(昨日本をなくしました。今日はペンをなくしました。悪いことは重なるものですね。) - My computer broke down this morning. And now my phone is not working. When it rains, it pours.
(今朝コンピューターが壊れました。そして今、電話も動いていません。踏んだり蹴ったりです。)
学校生活での例文
例文
- I failed my math test. Then I got sick and missed the school trip. When it rains, it pours.
(数学のテストに失敗しました。それから病気になって修学旅行に行けませんでした。泣きっ面に蜂です。) - She forgot her homework at home. She also came late to school. When it rains, it pours.
(彼女は宿題を家に忘れました。また学校にも遅刻しました。不運が重なりますね。)
ポジティブな状況での例文
例文
- After months of no job offers, I got three job offers in one week. When it rains, it pours!
(何ヶ月も仕事のオファーがなかった後、1週間で3つの仕事のオファーをもらいました。来るときは一気に来ますね!) - I won a prize in a contest and then found money on the street. When it rains, it pours!
(コンテストで賞を獲得して、それから道で小銭を見つけました。良いことが続きますね!)
「When it rains, it pours」と似た表現
英語には「When it rains, it pours」と同じような意味を持つ表現がいくつかあります。ここではそれらの表現を紹介します。
It never rains but it pours
「It never rains but it pours」は「When it rains, it pours」とほぼ同じ意味を持つイギリス英語の表現です。
「雨が降るときは必ずどしゃ降りになる」という意味で、やはり悪いことが続けて起こる状況を表します。
Troubles come in threes
「Troubles come in threes」(困難は三度やってくる)という表現もあります。
これは、悪いことは通常3つセットで起こるという考えに基づいています。
A bad thing coming in threes
「A bad thing coming in threes」も同様の意味を持ち、悪いことは3つ続けて起こることが多いという考えを表しています。
「When it rains, it pours」に関するよくある質問
ここでは、「When it rains, it pours」に関するよくある質問にお答えします。
- 「When it rains, it pours」は日本語でどう訳せばいいですか?
-
日本語では「踏んだり蹴ったり」「泣きっ面に蜂」「悪いことは重なるものだ」などと訳すことができます。状況によって最適な訳し方が変わることもあります。
- この表現はポジティブな状況でも使えますか?
-
基本的には悪いことが続く状況で使われることが多いですが、良いことが立て続けに起こる場合にも使うことがあります。その場合は「来るときは一気に来る」というニュアンスになります。
- ビジネスの場面でもこの表現は使えますか?
-
はい、ビジネスの場面でも使うことができます。例えば、会社での問題が連続して発生した場合などに使用できます。ただし、カジュアルな表現なので、フォーマルな文書よりも会話の中で使うことが多いです。
- 「pour」とはどういう意味ですか?
-
「pour」は「(液体などを)注ぐ」という意味の動詞ですが、雨について使われる場合は「激しく降る」という意味になります。「It’s pouring outside」は「外は土砂降りだ」という意味です。
まとめ

「When it rains, it pours」は英語でよく使われる表現で、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 直訳は「雨が降るときは、どしゃ降りになる」だが、実際は「悪いことは重なるものだ」という意味で使われる。
- 日本語の「踏んだり蹴ったり」や「泣きっ面に蜂」に近い意味を持つ。
- 主に悪いことが連続して起こる状況を表すが、良いことが立て続けに起こる場合にも使うことがある。
- アメリカ英語でよく使われ、イギリス英語では「It never rains but it pours」が好まれる傾向がある。
- 日常会話だけでなく、ビジネスの場面でも使うことができる。
- 中学英語レベルの簡単な例文で使い方を理解できる。
- 「Troubles come in threes」や「A bad thing coming in threes」など類似表現もある。
この表現を知っておくと、英語での会話の幅が広がり、ネイティブスピーカーとの会話もよりスムーズになるでしょう。日常の中で悪いことが重なったときに、この表現を使ってみてください。