「Why don’t we」は英語の日常会話でよく使われる便利な表現です。直訳すると「なぜ私たちは〜しないのか」となりますが、実際には「〜しませんか?」「〜しようよ」という提案や誘いを表す表現として使われています。
この記事では、英語初学者の方に向けて「Why don’t we」の意味や使い方、例文などをわかりやすく解説していきます。この表現をマスターすれば、自然な英会話の一歩を踏み出せるでしょう。
「Why don’t we」とは

「Why don’t we」は、グループや相手に対して何かを一緒にしようと提案するときに使う表現です。文法的には疑問文の形をしていますが、実際には提案や勧誘の意味を持っています。「〜しませんか?」「〜するのはどうですか?」というニュアンスで使われることが多いです。
直訳すると「なぜ私たちは〜しないのだろう?」となりますが、英語では単なる疑問ではなく、「それをやりましょう」という積極的な提案を意味します。友達との会話や、カジュアルな場面でよく使われる表現なので、ぜひ覚えておきましょう。
「Why don’t we」の直訳と実際の意味
「Why don’t we」を単語ごとに分解すると以下のようになります。
- Why(なぜ)
- don’t(〜しない)
- we(私たち)
しかし、英語では直訳とは異なる意味で使われることがあります。この表現もその一つで、実際には「提案」を表します。日本語に訳すと「〜しませんか?」「〜しようよ」という意味になります。
例えば「Why don’t we go to the park?」という文は、直訳すると「なぜ私たちは公園に行かないのか?」となりますが、実際の意味は「公園に行きませんか?」です。このように、疑問形であっても実際には提案を表している点が特徴です。
「Why don’t we」の文法構造
「Why don’t we」の基本的な文法構造は以下の通りです。
「Why don’t we + 動詞の原形 + …?」
この形を覚えておくと、さまざまな提案を簡単に作ることができます。動詞の原形の後には、場所や時間、対象などの情報を追加することができます。
例文
- Why don’t we play soccer?(サッカーをしませんか?)
- Why don’t we eat lunch together?(一緒にランチを食べませんか?)
- Why don’t we go to the library after school?(放課後、図書館に行きませんか?)
「Why don’t we」の使い方
「Why don’t we」は主に提案や誘いをする場面で使います。カジュアルな表現なので、友達や家族との会話、あるいはクラスメイトとの会話など、フォーマルではない場面で使うことが多いです。
この表現を使うと、相手に対して何かを一緒にするよう自然に誘うことができます。また、問題解決のためのアイデアを提案する際にも役立ちます。
日常会話での使い方
日常会話では、友達と何かを一緒にしようと提案するときに「Why don’t we」を使うことができます。特に次のような場面で活躍します。
- 一緒に行く場所を提案するとき
- 一緒にする活動を提案するとき
- 時間の使い方を提案するとき
- 食事に関する提案をするとき
例文
- Why don’t we meet at the station at 10?(10時に駅で会いませんか?)
- Why don’t we try that new ice cream shop?(あの新しいアイスクリーム店に行ってみませんか?)
- Why don’t we take a break now?(今、休憩しませんか?)
- Why don’t we call him later?(彼に後で電話しませんか?)
提案をする時の使い方
「Why don’t we」は問題解決のための提案をするときにも使えます。何か困ったことがあったとき、解決策を提案する際に便利な表現です。
例文
- It’s too hot in this room. Why don’t we open the window?(この部屋は暑すぎます。窓を開けませんか?)
- I’m bored. Why don’t we play a game?(退屈だな。ゲームをしませんか?)
- We have a test tomorrow. Why don’t we study together?(明日テストがあります。一緒に勉強しませんか?)
- The bus is late. Why don’t we walk instead?(バスが遅れています。代わりに歩きませんか?)
「Why don’t we」の例文
「Why don’t we」を使った例文をいくつか見ていきましょう。これらの例文は中学英語レベルなので、初学者の方でも理解しやすいものになっています。
友達との会話での例文
友達との会話で「Why don’t we」を使う例文を見てみましょう。
例文
- A: I’m hungry.(お腹すいた。)
B: Why don’t we go to that new restaurant?(あの新しいレストランに行ってみない?) - A: What should we do this weekend?(週末は何をしようか?)
B: Why don’t we go to the zoo?(動物園に行かない?) - A: It’s a beautiful day today.(今日はいい天気だね。)
B: Why don’t we have a picnic in the park?(公園でピクニックしない?) - A: I want to improve my English.(英語を上達させたいな。)
B: Why don’t we practice speaking English together?(一緒に英語を話す練習をしない?) - A: This math problem is difficult.(この数学の問題は難しい。)
B: Why don’t we ask our teacher for help?(先生に助けを求めてみない?)
学校での例文
学校生活で使える「Why don’t we」の例文を見てみましょう。
例文
- A: We need to finish our science project.(科学プロジェクトを終わらせなきゃ。)
B: Why don’t we work on it after class?(放課後にやってみない?) - A: The classroom is very hot.(教室がとても暑いね。)
B: Why don’t we ask the teacher to turn on the air conditioner?(先生にエアコンをつけてもらうよう頼んでみない?) - A: I don’t understand this English grammar.(この英文法が理解できない。)
B: Why don’t we study together in the library?(図書館で一緒に勉強しない?) - A: We have a lot of homework today.(今日は宿題がたくさんある。)
B: Why don’t we divide the work and share our answers?(仕事を分担して答えを共有しない?) - A: The school festival is coming soon.(学園祭がもうすぐだね。)
B: Why don’t we prepare something interesting for our class?(クラスのために何か面白いものを準備しない?)
家族との会話での例文
家族との会話で使える「Why don’t we」の例文です。
例文
- A: What should we have for dinner?(夕食は何にしようか?)
B: Why don’t we make curry rice?(カレーライスを作りませんか?) - A: It’s Sunday today.(今日は日曜日だね。)
B: Why don’t we clean the house together?(一緒に家の掃除をしませんか?) - A: The weather is nice today.(今日は天気がいいね。)
B: Why don’t we go for a walk in the park?(公園を散歩しませんか?) - A: I’m bored with watching TV.(テレビを見るのに飽きたよ。)
B: Why don’t we play a board game?(ボードゲームをしませんか?) - A: Summer vacation is coming.(夏休みがもうすぐだね。)
B: Why don’t we plan a trip to the beach?(海へ旅行する計画を立てませんか?)
「Why don’t we」と似た表現の違い
英語には「Why don’t we」と似た提案や誘いを表す表現がいくつかあります。ここでは、それらの表現との違いを解説します。
「Why don’t we」は比較的カジュアルな提案表現で、友達や家族との会話でよく使われます。提案に対して相手の意見を求めるニュアンスがあり、一緒に何かをしようという感覚が強いです。
「Let’s」との違い
「Let’s(〜しましょう)」も提案を表す代表的な表現です。「Why don’t we」と「Let’s」の主な違いは以下の通りです。
- 「Let’s」はより直接的な提案で、話し手が既に行動することを決めているニュアンスがあります。
- 「Why don’t we」は相手の意見を求めるニュアンスがあり、より柔らかい提案になります。
- 「Let’s」は命令文の形であるのに対し、「Why don’t we」は疑問文の形です。
例文
- Let’s go to the park.(公園に行きましょう。)
- Why don’t we go to the park?(公園に行きませんか?)
「Let’s」のほうがより積極的で直接的な提案に感じられます。一方、「Why don’t we」は相手に選択肢を与えているようなニュアンスがあります。
「How about」との違い
「How about(〜はどうですか)」も提案を表す表現ですが、「Why don’t we」との違いは以下の通りです。
- 「How about」の後には名詞や動名詞(〜ing)が来ることが多いです。
- 「Why don’t we」の後には動詞の原形が来ます。
- 「How about」はより選択肢を提示するニュアンスがあります。
例文
- How about going to the park?(公園に行くのはどうですか?)
- Why don’t we go to the park?(公園に行きませんか?)
「How about」は提案に対して相手の意見を強く求めるニュアンスがあり、「これはどうですか?」という感じです。一方、「Why don’t we」は「一緒にしましょう」という共同性が強調されます。
「Shall we」との違い
「Shall we(〜しましょうか)」も提案を表す表現ですが、「Why don’t we」との違いは以下の通りです。
- 「Shall we」はよりフォーマルな印象があり、特にイギリス英語でよく使われます。
- 「Why don’t we」はよりカジュアルな印象があり、アメリカ英語でよく使われます。
- 「Shall we」は単純な提案に使われることが多いです。
例文
- Shall we go to the park?(公園に行きましょうか?)
- Why don’t we go to the park?(公園に行きませんか?)
「Shall we」は特にフォーマルな場面や、より丁寧な提案をしたいときに使われます。一方、「Why don’t we」は友達との会話など、カジュアルな場面で使われることが多いです。
「Why don’t you」との違い
「Why don’t you(あなたは〜したらどうですか)」も似た表現ですが、「Why don’t we」との主な違いは以下の通りです。
- 「Why don’t you」は相手一人に対する提案です。
- 「Why don’t we」は話し手と聞き手を含む複数人に対する提案です。
- 「Why don’t you」はアドバイスのニュアンスが強いこともあります。
例文
- Why don’t you try this cake?(このケーキを食べてみたらどうですか?)
- Why don’t we try this cake together?(一緒にこのケーキを食べてみませんか?)
「Why don’t you」は相手にだけ何かをすることを提案していますが、「Why don’t we」は話し手自身も含めた提案になります。
「Why don’t we」に対する返答の仕方
「Why don’t we」による提案に対しては、同意する場合と断る場合でさまざまな返答の仕方があります。初学者でも使いやすい返答の例を見てみましょう。
提案に同意する場合
提案に同意する場合、以下のような表現を使うことができます。
- Yes, let’s do that.(はい、そうしましょう。)
- That’s a good idea.(それはいい考えですね。)
- I’d like to.(そうしたいです。)
- Sounds good.(いいですね。)
- Great idea!(すばらしいアイデアです!)
例文
- A: Why don’t we go to the movie this weekend?(今週末、映画に行きませんか?)
- B: That’s a good idea. I want to see the new action movie.(それはいい考えですね。新しいアクション映画を見たいです。)
提案を断る場合
提案を断る場合は、理由を添えると丁寧です。以下のような表現が使えます。
例文
- I’m sorry, but I can’t.(すみませんが、できません。)
- I’d love to, but I have other plans.(行きたいですが、他の予定があります。)
- That sounds nice, but I’m busy then.(それは良さそうですが、その時は忙しいです。)
- Maybe another time.(また今度にしましょう。)
- I don’t think that’s a good idea because… (それはあまり良いアイデアではないと思います。なぜなら…)
例文
- A: Why don’t we go swimming tomorrow?(明日、泳ぎに行きませんか?)
- B: I’d love to, but I have to study for my test. Maybe next weekend?(行きたいですが、テストの勉強をしなければなりません。来週末はどうですか?)
断る場合でも、単に「No」と言うのではなく、理由を説明したり、別の提案をしたりすると、より丁寧な印象になります。
「Why don’t we」に関するよくある質問
- 「Why don’t we」と「Why not」の違いは何ですか?
-
「Why don’t we」は「私たちが〜しませんか?」という提案を表す表現です。一方、「Why not」は「なぜだめなの?」という質問や、「いいですね」という同意を表す短い表現として使われます。
- A: Why don’t we try this restaurant?(このレストランに行ってみませんか?)
- B: Why not? It looks good.(いいですね。おいしそうです。)
「Why not」は「Why don’t we」に対する肯定的な返答としても使えますが、それ自体が最初の提案として使われることは少ないです。
- 「Why don’t we」は丁寧な表現ですか?
-
「Why don’t we」はカジュアルな表現ですが、失礼な表現ではありません。友達や家族、同僚など、フォーマルではない関係の人との会話で使うのに適しています。
より丁寧な表現としては「Shall we…?」や「Would you like to…?」などがあります。非常にフォーマルな場面やビジネスシーンでは、これらの表現のほうが適切かもしれません。
- 「Why don’t we」の否定形はありますか?
-
「Why don’t we」自体が否定語「don’t」を含んでいますが、これは実際には肯定的な提案を表しています。この表現に対して否定の返答をする場合は、前述の「提案を断る場合」のフレーズを使うことができます。
「Why don’t we」の提案自体を否定する表現としては、「I don’t think we should…」(私たちは〜すべきではないと思います)などが使えます。
- 「Why don’t we」は質問ですか、それとも提案ですか?
-
文法的には疑問文の形をしていますが、実際の使用では提案や誘いの意味を持ちます。相手に「はい」か「いいえ」で答えてもらうための純粋な質問ではなく、一緒に何かをしようという提案の意図があります。
- 「Why don’t we」を使う時の注意点はありますか?
-
- フォーマルな場面では、他のより丁寧な表現を選ぶことを検討してください。
- 命令や指示のようなニュアンスにならないよう、トーンに注意しましょう。
- 提案の内容が相手にとって現実的で適切なものであることを確認しましょう。
- 相手が提案を断った場合は、理解を示し、強制しないようにしましょう。
まとめ

この記事では「Why don’t we」の意味と使い方について詳しく解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「Why don’t we」は「〜しませんか?」「〜しようよ」という提案や誘いを表す表現です。
- 基本的な文法構造は「Why don’t we + 動詞の原形 + …?」です。
- 友達や家族との会話など、カジュアルな場面で使われることが多いです。
- 「Let’s」よりも柔らかい提案のニュアンスがあります。
- 「How about」や「Shall we」などの類似表現とは、文法構造やニュアンスに違いがあります。
- 提案に同意する場合は「That’s a good idea」などと答えられます。
- 提案を断る場合は理由を添えると丁寧です。
- 英語初学者にとって覚えておくと便利な表現の一つです。
「Why don’t we」はシンプルながら非常に便利な表現です。日常会話や友達との会話でよく使われるので、ぜひマスターして、自然な英会話に役立ててください。英語での提案や誘いがスムーズにできるようになると、コミュニケーションの幅が広がります。この記事で紹介した例文を参考に、ぜひ実際の会話で使ってみてください。