「Wild goose chase(ワイルド・グース・チェイス)」は「無駄な努力」や「徒労」を意味する英語のイディオム(慣用句)です。直訳すると「野生のガンを追いかけること」ですが、実際には「成功の見込みがない追求」や「時間の無駄になる探索」を表します。このフレーズは日常会話からビジネスシーンまで広く使われており、英語学習者にとって知っておくと便利な表現です。
この記事では、英語初学者でも理解しやすいように「Wild goose chase」の意味や使い方、例文などを詳しく解説していきます。
Wild goose chaseの意味と由来

「Wild goose chase」は無駄な探索や努力を意味するイディオムです。何かを必死に探したり追いかけたりしても、結局は何も得られないような状況を表現します。日本語で言えば「無駄骨を折る」や「徒労に終わる」といった表現に近いニュアンスがあります。
このイディオムの起源は16世紀の馬術競技にさかのぼります。当時は先頭の騎手が行く方向に他の騎手たちが従って走る競技を指していました。野生のガンが列を作って飛ぶ姿に似ていることから、この名前が付けられたと言われています。特にシェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」でこの表現が使われたことで広く知られるようになりました。
Wild goose chaseの現代的な使い方
現代では「Wild goose chase」は主に「無駄な努力」や「徒労」を意味します。特に、明確な成果が得られそうにない追求や探索を表現する時に使われます。例えば、存在しない情報を探し続ける、間違った方向に努力を続ける、あるいは実現不可能な目標を追い求めるといった状況で使われることが多いです。
このイディオムは通常、「be on a wild goose chase(無駄な努力をしている)」、「lead someone on a wild goose chase(誰かを無駄な努力に導く)」、「send someone on a wild goose chase(誰かを無駄な探索に向かわせる)」などの形で使われます。
日常生活での使い方
「Wild goose chase」は日常会話の中でよく使われる表現です。特に何かを探した後に「結局、無駄な努力だった」と感じた時によく使われます。
友人との会話での使い方
友人との会話では、「I’ve been on a wild goose chase all day(一日中無駄な努力をしていた)」のように、自分の経験を表現する時によく使われます。例えば、落とした鍵を一日中探し回ったけれど、結局ポケットの中にあったというような場面で使えます。
また、「My friend sent me on a wild goose chase looking for a store that doesn’t exist(友達は存在しない店を探させるという無駄な努力をさせた)」のように、他人の行動によって無駄な努力をすることになった場合にも使えます。
学校やビジネスでの使い方
学校やビジネスの場面でも「Wild goose chase」は使われます。例えば、「The teacher sent us on a wild goose chase to find information that wasn’t in the textbook(先生は教科書にない情報を探すという無駄な努力をさせた)」のように使うことができます。
ビジネスの文脈では、「Our team was led on a wild goose chase by incorrect data(私たちのチームは不正確なデータによって無駄な努力に導かれた)」のように、プロジェクトが間違った方向に進んでしまった場合などに使われます。
Wild goose chaseの例文
ここでは「Wild goose chase」を使った中学英語レベルの簡単な例文を紹介します。これらの例文を参考にして、実際の会話で使ってみてください。
基本的な例文
例文
- I was on a wild goose chase looking for my book.
(私は本を探すのに無駄な努力をしていました。) - She sent me on a wild goose chase yesterday.
(彼女は昨日私に無駄な努力をさせました。) - We were on a wild goose chase in the park.
(私たちは公園で無駄な探索をしていました。) - The wrong map led us on a wild goose chase.
(間違った地図のせいで、私たちは無駄な努力をすることになりました。) - My brother is always on a wild goose chase.
(私の兄はいつも無駄な努力をしています。)
会話形式の例文
例文
- A: Did you find your keys?(鍵は見つかった?)
- B: No, I was on a wild goose chase. They were in my bag all the time.(いいえ、無駄な努力だったよ。ずっとバッグの中にあったんだ。)
例文
- A: Why are you so tired?(なぜそんなに疲れているの?)
- B: I was on a wild goose chase looking for a birthday present.(誕生日プレゼントを探して無駄な努力をしていたんだ。)
例文
- A: Did you get the information from the library?(図書館から情報は手に入れた?)
- B: No, the teacher sent us on a wild goose chase. The book doesn’t exist.(いいえ、先生は私たちに無駄な努力をさせたんだ。その本は存在しないよ。)
「Wild goose chase」と似た表現
英語には「Wild goose chase」と似たような意味を持つ表現がいくつかあります。それらと比較することで、このイディオムの特徴をより深く理解しましょう。
英語での類似表現
「Chasing shadows(影を追いかける)」は、捉えどころのないものを追いかけるという点で「Wild goose chase」と似ています。しかし、「Wild goose chase」はより具体的な目標があるのに対し、「Chasing shadows」はより抽象的なものを追いかけるニュアンスがあります。
「Barking up the wrong tree(見当違いなことをする)」も似た表現ですが、こちらは間違った方向に努力していることを強調します。一方、「Wild goose chase」は努力そのものが無駄であることを強調します。
「Going around in circles(堂々巡りをする)」も無駄な努力を表す表現ですが、こちらは同じところを何度も繰り返すというニュアンスがあります。
日本語での類似表現
日本語では、「無駄骨を折る」「徒労に終わる」「空回りする」などの表現が「Wild goose chase」に近い意味を持っています。特に「無駄骨を折る」は、努力したけれど結果が得られなかったという点で非常に似ています。
また「雲をつかむような」という表現も、達成が難しい目標を追い求めるという点で似ていますが、「Wild goose chase」はより「無駄な努力」というニュアンスが強いです。
「Wild goose chase」に関するよくある質問
- 「Wild goose chase」は否定的な表現ですか?
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はい、基本的には否定的なニュアンスを持つ表現です。時間やエネルギーを無駄に使ったことを表現する時に使われます。ただし、ユーモアを込めて軽い調子で使われることもあります。
- 「Wild goose chase」の発音のコツはありますか?
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「ワイルド・グース・チェイス」と発音します。特に「chase」の部分は「チェイス」と発音し、「チャセ」とならないように注意しましょう。また、全体のリズムとして「WILD goose CHASE」と強弱をつけて発音するとより自然に聞こえます。
- 「Wild goose chase」は現代でもよく使われますか?
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はい、現代の英語でも頻繁に使われる表現です。日常会話からビジネスの場まで、様々な状況で耳にすることができます。特にアメリカ英語やイギリス英語では一般的に使われています。
- 「Wild goose chase」はどんな場面で使うのが適切ですか?
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何かを探したり追求したりしたけれど、結局無駄だったと感じた時に使うのが適切です。また、誰かが間違った情報を与えて無駄な努力をさせた場合にも使えます。ただし、あまりにもフォーマルな場面では、別の表現を選ぶ方が良い場合もあります。
- 「A wild goose chase」と「The wild goose chase」の違いは何ですか?
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「A wild goose chase」は一般的な無駄な追求や努力を指し、最も一般的な使い方です。一方、「The wild goose chase」は特定の無駄な努力や追求を指す場合に使われます。ほとんどの場合は「a wild goose chase」の形で使われることが多いです。
まとめ

- 「Wild goose chase」は「無駄な努力」や「徒労」を意味する英語のイディオムです。
- 16世紀の馬術競技に由来し、シェイクスピアの作品で広まった表現です。
- 「be on a wild goose chase」「lead someone on a wild goose chase」などの形で使われます。
- 日常会話からビジネスまで幅広い場面で使われる便利な表現です。
- 日本語では「無駄骨を折る」「徒労に終わる」などの表現に近い意味を持ちます。
- 基本的には否定的なニュアンスを持ちますが、ユーモアを込めて使われることもあります。
- 「chasing shadows」「barking up the wrong tree」など、似た意味を持つ英語表現も存在します。
「Wild goose chase」は英会話をより豊かにする表現です。何かを探して無駄な努力をした時や、誰かがそのような状況にあることを表現したい時に使ってみましょう。

