「within」は英語において主に前置詞として使われる単語で、「〜の中に」「〜以内に」「〜の範囲内で」などの意味を持ちます。また副詞としても使われることがあり、英語の文章で頻繁に目にする重要な単語です。
初学者にとって理解しやすい基本的な使い方から、やや応用的な表現まで、このブログでは分かりやすく解説していきます。
withinとは?基本的な意味と使い方

「within」は「境界線の範囲内や内側」というイメージを持つ英単語です。この単語を理解する鍵は、何らかの「境界」や「限界」の中にあるという概念です。日本語で言えば「〜の中で」「〜以内に」「〜の範囲内で」といった意味合いになります。主に前置詞として使われますが、副詞として使われることもあります。
「within」は中学英語でも登場する基本的な単語で、時間、距離、空間、抽象的な範囲など様々な文脈で使うことができます。英会話や英作文の中でも非常に実用的な単語です。
基本的な使い方としては、「within + 名詞」の形で使われることが多いです。例えば、
例文
- I will finish my homework within two hours.(私は2時間以内に宿題を終わらせます。)
- The school is within walking distance.(その学校は歩いていける距離にあります。)
これらの例文からわかるように、「within」は「2時間という時間の枠内に」「歩ける距離という範囲内に」という意味で使われています。
withinの時間的な使い方
「within」の最も一般的な使い方の一つが、時間的な制限や範囲を表す場合です。特定の時間内や期間内に何かが起こることを示すときに使います。日本語に訳すと「〜以内に」という表現になります。
時間的な使い方における「within」は、制限された時間の枠内で何かが起こるという意味合いが強く、その時間を超えないことが強調されます。例えば、
例文
- She will arrive within an hour.(彼女は1時間以内に到着するでしょう。)
- Please submit your report within three days.(レポートを3日以内に提出してください。)
- We need to solve this problem within this week.(私たちはこの問題を今週中に解決する必要があります。)
- The train will leave within ten minutes.(その電車は10分以内に出発します。)
- You must complete the exam within 60 minutes.(試験は60分以内に完了しなければなりません。)
これらの例文では、「1時間」「3日」「今週」「10分」「60分」といった時間的な範囲の中で行動や出来事が起こることを示しています。重要なのは、指定された時間を超えないことが期待されている点です。
時間表現における「within」と「in」の違い
時間を表す表現において、「within」と「in」はよく混同されますが、実は少し異なるニュアンスを持ちます。
「within five minutes」(5分以内に)は、5分という時間の範囲内のどこかの時点でという意味があり、1分後かもしれないし、3分後かもしれませんが、必ず5分を超えないという制約があります。
一方、「in five minutes」(5分後に)は、ちょうど5分経過した時点でという意味合いが強いです。ただし、日常会話ではこの違いが厳密に守られない場合もあります。
次の例文で違いを確認してみましょう。
例文
- I will call you within five minutes.(5分以内にあなたに電話します。)
→ 5分以内のどこかの時点で電話する - I will call you in five minutes.(5分後にあなたに電話します。)
→ ちょうど5分後に電話する
withinの空間的な使い方
「within」のもう一つの主要な使い方は、空間的な範囲や場所を示す場合です。これは物理的な空間の中や、特定の距離の範囲内にあることを表します。日本語では「〜の中に」「〜以内の距離に」などと訳されます。
例文
- The treasure is hidden within the castle.(宝物は城の中に隠されています。)
- There is a hospital within 2 kilometers.(2キロ以内に病院があります。)
- The children must play within the school grounds.(子どもたちは学校の敷地内で遊ばなければなりません。)
- She lives within the city limits.(彼女は市内に住んでいます。)
- We could see the mountain within the mist.(私たちは霧の中に山を見ることができました。)
これらの例文では、「城の内部」「2キロという距離の範囲内」「学校の敷地という境界内」「市の境界線の中」「霧という空間の中」という具合に、物理的な空間や距離の範囲内にあることを示しています。
距離を表す「within」の使い方
距離を表す場合の「within」は、特定の地点からある範囲内にあることを示します。この用法は地理的な位置関係を説明する際によく使われます。
例文
- The supermarket is within a five-minute walk.(そのスーパーマーケットは徒歩5分以内です。)
- My house is within 10 kilometers of the station.(私の家は駅から10キロ以内にあります。)
- Is there a restroom within this building?(この建物内にトイレはありますか。)
- The village is located within a valley.(その村は谷の中に位置しています。)
- These examples are within easy reach.(これらの例は簡単に手が届く範囲内にあります。)
withinの範囲・制約を示す使い方
「within」の第三の重要な使い方は、抽象的な範囲や制約、限界を示す場合です。これは規則、予算、能力、権限などの制限内であることを表現するときに使います。
日本語では「〜の範囲内で」「〜の制限内で」といった意味になります。
例文
- We must stay within the budget.(私たちは予算内に収めなければなりません。)
- The project should be completed within our capabilities.(そのプロジェクトは私たちの能力の範囲内で完了されるべきです。)
- Students must behave within the school rules.(生徒たちは学校の規則の範囲内で行動しなければなりません。)
- You should keep your voice within a reasonable level.(あなたは声を適切なレベルの範囲内に保つべきです。)
- This question falls within my area of expertise.(この質問は私の専門分野の範囲内です。)
これらの例文では、「予算」「能力」「規則」「適切なレベル」「専門分野」といった抽象的な制限や範囲の中で行動や判断がなされることを示しています。
抽象的な「within」の表現
「within」は、人間の内面や感情、思考を表す抽象的な表現にも使われます。
例文
- I felt a change within myself.(私は自分の中に変化を感じました。)
- She kept her feelings within.(彼女は自分の感情を内に秘めていました。)
- The answer lies within you.(答えはあなたの中にあります。)
- The strength was within him all along.(その力はずっと彼の中にありました。)
- He found peace within his heart.(彼は心の中に平和を見出しました。)
withinと似た表現の違い
「within」と似た意味を持つ表現には「in」「inside」などがあります。これらは文脈によって使い分けられます。ここでは「within」と他の類似表現との違いを詳しく見ていきましょう。
「within」と「in」の大きな違いは、「within」が境界や限界を意識した表現であるのに対し、「in」はより一般的な「中」を表す表現だという点です。特に時間表現では、前述したように「within」は「以内に」、「in」は「後に」という異なる意味合いを持ちます。
「within」と「inside」の違いは、「inside」が主に物理的な内部を具体的に示すのに対し、「within」はより抽象的な範囲や境界内を意味することが多い点です。
以下の例で比較してみましょう。
【within】
- The book is within the drawer.(その本は引き出しの中にあります。)
→ 引き出しという境界の内側にあることを強調
【inside】
- The book is inside the drawer.(その本は引き出しの中にあります。)
→ 引き出しの内部という場所を具体的に示す
【within】
- He will finish the task within two days.(彼は2日以内にその仕事を終えるでしょう。)
→ 2日という時間の範囲内で
【in】
- He will finish the task in two days.(彼は2日後にその仕事を終えるでしょう。)
→ 2日経過した時点で
他の前置詞との使い分け表
以下の表で「within」と他の類似表現との使い分けを整理します。
前置詞 | 主な意味 | 特徴 | 例文 |
---|---|---|---|
within | 範囲内、以内に | 境界・限界を意識した表現 | He lives within 5 miles of the school. |
in | 中に、後に | より一般的な「中」や「後」を表す | He lives in Tokyo. |
inside | 内部に | 物理的内部を具体的に示す | He is inside the house. |
during | 〜の間に | 期間全体を通じて | He worked during the summer. |
by | 〜までに | 期限を示す | Please finish it by Monday. |
withinのよくある間違いと注意点
「within」を使う際によくある間違いや注意すべき点がいくつかあります。英語初学者がつまずきやすいポイントを見ていきましょう。
時間表現での混同
最もよくある間違いは、「within」と「in」の時間表現での混同です。前述したように、「within 3 days」は「3日以内に」という意味ですが、「in 3 days」は通常「3日後に」という意味になります。
- 誤:I will call you in three days if you want to meet.(会いたいなら3日後に電話します。)
- 正:I will call you within three days if you want to meet.(会いたいなら3日以内に電話します。)
- ※意図が「3日以内のどこかの時点で」なら「within」を使うべき
単数形・複数形の使い方
「within」の後に来る時間や距離を表す名詞の単数形・複数形にも注意が必要です。基本的に「within a day」(1日以内に)のように数字が1の場合は単数形、「within two days」(2日以内に)のように2以上の場合は複数形になります。
- 誤:I’ll finish it within two hour.
- 正:I’ll finish it within two hours.
「within」の直後に動詞を置く誤り
「within」は前置詞なので、直後には名詞(または名詞相当語句)が来る必要があります。動詞を直接置くことはできません。
- 誤:You must within finish the homework.
- 正:You must finish the homework within two hours.
抽象的表現での使い過ぎ
特に初学者は「within」を抽象的な表現で使い過ぎる傾向があります。必ずしも「within」が必要でない場合もあります。
- 誤:I have a dream within my heart.(心の中に夢があります。)
- より自然:I have a dream in my heart.
from withinの使い方
「from within」(内側から)という表現もよく使われますが、こうした熟語的な使い方も理解しておく必要があります。
例文
- The change must come from within.(変化は内側から来なければなりません。)
- The sound seemed to come from within the wall.(その音は壁の内側から来ているようでした。)
withinに関する問題
「within」は英語で「~の内側に」「~以内に」「~の範囲で」などの意味を持つ前置詞や副詞として使用されます。空間的な範囲、時間的な制約、または抽象的な範囲を表す際に頻繁に使われます。
この問題では、「within」の使い方を中心に、関連する英語表現や文法を学べるような問題を作成しました。解答は「within」だけでなく、他の適切な語句も含めていますので、幅広く理解を深めることができます。
- The castle is located __ walking distance from the village.
- You must complete this task __ three days.
- She felt a deep sense of peace __ her heart.
- The solution lies __ the boundaries of this theory.
- The treasure is hidden somewhere __ the forest.
- Please stay __ the marked area for your own safety.
- He managed to finish the race __ the given time limit.
- The problem exists __ the system, not outside of it.
- The book contains many secrets buried deep __ its pages.
- We need to operate __ the rules set by the organization.
この問題を通じて、「within」の使い方だけでなく、関連する表現や単語も学ぶことができます。ぜひ挑戦してみてください。
withinの慣用表現と使い方のポイント
「within」には慣用的に使われる表現もいくつかあります。ここではよく使われる表現とそのポイントを紹介します。
within reach(手の届く範囲内に)
例文
- The book is within reach.(その本は手の届く範囲内にあります。)
- Success is within reach if you work hard.(一生懸命働けば、成功は手の届く範囲内にあります。)
within sight(見える範囲内に)
例文
- The mountain is within sight from here.(ここからその山は見える範囲内にあります。)
- The finish line is within sight.(ゴールラインが見える範囲内です。)
within reason(常識の範囲内で)
例文
- You can do whatever you like, within reason.(常識の範囲内でなら、好きなことをしていいですよ。)
- The price should be within reason.(価格は適切な範囲内であるべきです。)
within one’s means(能力や資金の範囲内で)
例文
- We should live within our means.(私たちは自分たちの収入の範囲内で生活すべきです。)
- The project is within our means.(そのプロジェクトは私たちの能力の範囲内です。)
within one’s power(能力の範囲内で)
例文
- I will do everything within my power to help you.(私はあなたを助けるために私の力の及ぶ限りのことをします。)
- It is not within my power to change the rules.(規則を変更することは私の権限の範囲内ではありません。)
これらの慣用表現は、日常会話や文章でよく使われるので覚えておくと便利です。基本的には「ある範囲や限界の中」というイメージで使われています。
withinに関するよくある質問
- 「within」と「in」はどう違いますか?
-
「within」と「in」の主な違いは、「within」が範囲や限界を強調するのに対し、「in」はより一般的な「中」を表す点です。特に時間表現では、「within 5 minutes」は「5分以内に(5分を超えない)」、「in 5 minutes」は通常「5分後に」という意味になります。ただし、口語では厳密に区別されない場合もあります。
- 「within」は副詞として使えますか?
-
はい、「within」は副詞としても使えます。副詞として使われる場合は「内部に」「内側に」という意味になります。例えば「The answer lies within.」(答えは内側にあります)のような使い方です。また、「from within」(内側から)という表現もよく使われます。
- 「within」の反対語は何ですか?
-
「within」の反対語は文脈によって異なりますが、一般的には「outside」(外側に)、「beyond」(〜を超えて)、「outside of」(〜の外側に)などが使われます。例えば「within the city limits」(市内)の反対は「outside the city limits」(市外)となります。
- 「within」の後に動詞は置けますか?
-
いいえ、「within」は前置詞なので、直後には名詞(または名詞相当語句)を置く必要があります。動詞を直接置くことはできません。例えば「within finish」ではなく「within two hours」のように使います。
- 「within」と「inside」はどう使い分けますか?
-
「within」は境界や範囲内を強調し、抽象的な表現にも使われます。一方、「inside」は主に物理的な内部や内側を具体的に示す場合に使われます。例えば「within the city」(市内)、「inside the box」(箱の中)のように使い分けます。
- 時間を表す「within」の後の名詞は単数形ですか、複数形ですか?
-
時間を表す「within」の後の名詞は、数字が1の場合は単数形(within a day, within an hour)、2以上の場合は複数形(within two days, within three hours)になります。ただし、不可算名詞(time, weekなど)は常に単数形です。
- 「within」を使った一般的な表現はありますか?
-
「within reach」(手の届く範囲内に)、「within sight」(見える範囲内に)、「within reason」(常識の範囲内で)、「within one’s means」(能力や資金の範囲内で)など、一般的に使われる表現がいくつかあります。
- 「within」は必ず「以内」と訳さなければいけませんか?
-
いいえ、文脈によっては「中に」「範囲内で」「内部に」など、様々な訳し方があります。例えば「within the castle」は「城の中に」、「within our capabilities」は「私たちの能力の範囲内で」と訳します。
- 「within」を使った文で気をつけるべきことは?
-
時間表現では「in」との混同に注意し、名詞の単数形・複数形の使い分けに気をつけましょう。また、直後に動詞を置く誤りも避けるべきです。さらに、必ずしも「within」が必要でない場合もあるので、自然な表現を心がけましょう。
- 「within」はどのような場面でよく使われますか?
-
「within」は期限や制限を示す場面(「〜以内に完了する」など)、距離を表す場面(「〜キロ以内にある」など)、空間的な範囲を示す場面(「建物内にある」など)、抽象的な制約を表す場面(「予算内に収める」など)でよく使われます。
まとめ

このブログでは、英語の前置詞「within」の意味と使い方について詳しく解説してきました。「within」は「境界線の範囲内・内側」というイメージを持ち、時間、空間、距離、抽象的な範囲など様々な文脈で使われる重要な英単語です。
初学者から中級者まで、英語学習者にとって理解しておくべき表現です。この記事のポイントをまとめると、
- 「within」は主に前置詞として使われ、「〜の中に」「〜以内に」「〜の範囲内で」という意味を持つ
- 時間的な使い方では「〜以内に」という期限や制限を表す
- 空間的な使い方では物理的な空間の中や特定の距離の範囲内を表す
- 範囲・制約を示す使い方では抽象的な制限や枠内を表す
- 「within」と「in」の違いは特に時間表現で重要で、「within」は「以内に」、「in」は「後に」を意味することが多い
- 「within reach」「within sight」「within reason」などの慣用表現もある
- 正しい使い方のためには、単数形・複数形の区別や品詞の理解が必要
英語の前置詞は初学者にとって難しい分野ですが、「within」の基本的なイメージを理解し、多くの例文に触れることで、自然に使えるようになります。ぜひ日常的な英会話や英作文の中で積極的に使ってみてください。
正しい使い方を身につけることで、より正確で豊かな英語表現が可能になるでしょう。