「Word for word」は英語学習者が知っておくと便利な表現です。この表現は「一語一語そのまま」「逐語的に」という意味で、何かを正確にそのまま繰り返す際に使われます。
本記事では英語初学者でも理解できるよう、「Word for word」の基本的な意味や使い方、簡単な例文を詳しく解説していきます。
「Word for word」の基本的な意味

「Word for word」は直訳すると「言葉ごとに」という意味になります。この表現は、元の文章や発言をまったく同じ言葉で、何も変えることなく伝える時に使われます。つまり、一字一句そのままに、オリジナルの内容を正確に再現することを意味しています。
日本語では「逐語的に」「そっくりそのまま」「一語一語そのまま」などと訳されることが多いです。特に翻訳や引用において、元の表現をそのまま使用する場合によく用いられる表現です。
「Word for word」の語源と成り立ち
この表現は古くから英語で使われており、「word」(言葉)と「for」(〜のために、〜ごとに)という単語が組み合わさってできています。「word」が繰り返されることで、「一つ一つの言葉について」という意味が強調されています。
中世から使われてきたこの表現は、特に聖書などの重要な文書を正確に写し取る際に使われていました。現代でも変わらず、正確さを強調したい場面で広く使われています。
類似表現との違い
英語には「Word for word」以外にも、似たような意味を持つ表現がいくつかあります。例えば「exactly」(そのまま)、「precisely」(正確に)、「verbatim」(逐語的に)などです。
「Word for word」は特に言葉の順序や選択が完全に同一であることを強調する表現です。一方、「exactly」や「precisely」はより広い意味で正確さを表し、必ずしも言葉そのものにこだわるわけではありません。
「verbatim」は「Word for word」と最も近い意味を持ちますが、やや堅い表現で、法律や学術的な文脈でよく使われます。
「Word for word」の一般的な使用シーン
「Word for word」は様々な場面で使われます。日常会話から学術的な場面まで、幅広く活用できる表現です。
例えば、友達との会話で「彼が言ったことをそのまま繰り返して」と伝えたい時や、先生が「教科書の定義をそのまま覚えなさい」と指示する時など、正確さが求められる場面で活躍します。
また、映画やドラマのセリフを正確に覚えている人に対して「You know the script word for word!」(台詞を一言一句そのまま知っているね!)と感心して言うこともあります。
学校やビジネスでの使用例
学校の環境では、教科書や参考書からの引用を指示する際によく使われます。先生が「この定義を word for word で覚えなさい」と言えば、一語一語そのまま暗記することが求められています。
ビジネスの場では、契約書や重要な合意事項を正確に伝える時に使用されます。「契約書の内容を word for word で翻訳してください」という指示は、一言一句正確に翻訳することを意味します。
議事録や会議の記録を取る際にも、発言を逐語的に記録する必要がある場合に「記録は word for word でお願いします」と依頼することがあります。
文章や翻訳における使用
翻訳の世界では、「word for word translation」(逐語訳)という表現がよく使われます。これは原文の単語を一つずつ置き換えていく翻訳方法を指します。ただし、逐語訳は必ずしも自然な翻訳にならないため、文脈や文化的背景を考慮した意訳と対比されることもあります。
また、学術論文などでは、他の研究者の言葉を引用する際に「I’m quoting him word for word」(彼の言葉を一語一語そのまま引用します)と断りを入れることもあります。
「Word for word」を使った簡単な例文
ここでは、中学英語レベルの簡単な例文で「Word for word」の使い方を見ていきましょう。日常生活で使える基本的な例文を紹介します。
例文
- He copied the poem word for word. (彼はその詩を一字一句そのままコピーしました。)
- The student remembered the speech word for word. (その生徒はスピーチを一言一句そのまま覚えていました。)
- Can you repeat what she said word for word? (彼女が言ったことを一語一語そのまま繰り返せますか。)
- This is word for word what my mother told me. (これは母が私に言ったことをそのまま伝えています。)
- I don’t need to translate this document word for word. (このドキュメントを逐語的に翻訳する必要はありません。)
日常会話での例文
日常会話では、何かを正確に伝えたい時や、記憶の正確さを表現したい時に「Word for word」が使われます。
例文
- My friend knows the lyrics word for word. (私の友達は歌詞を一語一語そのまま知っています。)
- I told my parents word for word what the teacher said. (先生が言ったことを両親に一言一句そのまま伝えました。)
- She remembers our conversation from last year word for word. (彼女は去年の私たちの会話を一語一語覚えています。)
- This is not word for word what happened. (これは起こったことをそのまま伝えたものではありません。)
- Can you write down word for word what I say? (私が言うことを一言一句書き留めてくれますか。)
学校生活での例文
学校生活では、勉強や暗記に関連して「Word for word」が使われることがあります。
例文
- You don’t need to learn the text word for word. (そのテキストを一語一語暗記する必要はありません。)
- The teacher wants us to recite the poem word for word. (先生は私たちにその詩を一言一句そのまま暗唱することを望んでいます。)
- I studied the definition word for word for the test. (テストのためにその定義を一語一語勉強しました。)
- This answer matches the textbook word for word. (この回答は教科書と一字一句同じです。)
- Can you explain it without repeating the book word for word? (本をそのまま繰り返さずに説明できますか。)
「Word for word」に関するよくある質問
- 「Word for word」と「verbatim」の違いは何ですか?
-
「Word for word」と「verbatim」はどちらも「逐語的に」という意味を持ちますが、使われる文脈が少し異なります。「Word for word」はより日常的で幅広い場面で使われるのに対し、「verbatim」はやや堅い表現で、法律文書や学術論文など、より専門的な文脈で使われることが多いです。
- 「Word for word」は必ず良いことを意味しますか?
-
必ずしもそうではありません。文脈によっては、「Word for word」で何かを繰り返すことが否定的に捉えられることもあります。例えば、「彼は教科書を word for word で暗記するだけで、本当の意味を理解していない」というような使い方もあります。適切な場面で使うことが重要です。
- 「Word for word」と「literally」は同じ意味ですか?
-
「literally」(文字通りに)は「Word for word」と似ていますが、必ずしも同じではありません。「literally」は比喩ではなく本当の意味で使われていることを強調する表現で、必ずしも同じ言葉を使うことを意味しません。一方、「Word for word」は使われた言葉そのものが同一であることを強調します。
- 日本語で「Word for word」に最も近い表現は何ですか?
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日本語では「一字一句そのまま」「逐語的に」「そっくりそのまま」などの表現が「Word for word」に近い意味を持ちます。文脈によっては「丸暗記」や「そのままコピーする」という表現が使われることもあります。
- 「Word for word」を使う時の注意点はありますか?
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「Word for word」を使う際は、本当に一語一語同じかどうかが重要です。少しでも違いがあれば、厳密には「Word for word」とは言えません。また、学術的な文脈では、他者の言葉をそのまま使用する場合は適切な引用表記が必要になります。
まとめ

「Word for word」についての重要なポイントをまとめました。
- 「Word for word」は「一語一語そのまま」「逐語的に」「そっくりそのまま」という意味を持つ表現である。
- 元の文章や発言を何も変えることなく、そのまま再現する時に使われる。
- 学校、ビジネス、翻訳など様々な場面で使われる便利な表現である。
- 類似表現として「exactly」「precisely」「verbatim」などがあるが、微妙なニュアンスの違いがある。
- 日常会話から学術的な文脈まで幅広く使われるが、文脈によって肯定的にも否定的にも捉えられる。
- 初学者でも覚えておくと便利な表現で、正確さが求められる場面で特に役立つ。
- 使う際は本当に一言一句同じかどうかを確認することが大切である。
「Word for word」は英語学習の過程で知っておくと便利な表現です。特に何かを正確に伝えたい場面や、誰かの言葉を引用する際に活用することができます。
英語の豊かな表現力を身につけるためにも、ぜひ日常会話の中で使ってみてください。