「either」は英語の中でよく使われる便利な単語で、形容詞、代名詞、接続詞、副詞など複数の品詞として使うことができます。基本的な意味は「(二つのうちの)どちらか一方」や「どちらも」ですが、文脈によって様々な使い方があります。
この記事では「either」の意味と使い方を初学者向けに分かりやすく解説していきます。
「either」とは?基本的な意味と用法

「either」は英語で「(二つのうちの)どちらか一方」あるいは「どちらも」という意味を持つ単語です。日本語では状況によって「どちらか」「どちらでも」「〜もまた」などと訳されます。「either」の基本的な使い方を理解することで、英語の表現の幅が広がります。
「either」は主に以下の4つの品詞として使われます。
- 形容詞:名詞の前に置いて「どちらかの」という意味を表す
- 代名詞:二つの選択肢のうちの「どちらか」を表す
- 接続詞:「either A or B」の形で「AかBのどちらか」を表す
- 副詞:否定文で「〜もまた(〜でない)」という意味を表す
それでは、それぞれの品詞ごとの使い方を詳しく見ていきましょう。
「either」の品詞別の使い方
「either」は複数の品詞として使われるため、文中での位置や役割によって意味が変わります。ここでは品詞別に使い方を解説します。
形容詞としての「either」
形容詞としての「either」は、名詞の前に置かれ、「(二つのうちの)どちらかの」や「どちらの〜でも」という意味を表します。この場合、「either」の後には単数名詞が来ます。
例文
- You can use either pen. (あなたはどちらのペンを使ってもいいです。)
- We can meet on either day. (私たちはどちらの日でも会うことができます。)
- There are trees on either side of the street. (通りの両側に木があります。)
否定文では「どちらの〜も…ない」という意味になります。
例文
- I don’t like either movie. (私はどちらの映画も好きではありません。)
代名詞としての「either」
代名詞としての「either」は、「(二つのうちの)どちらか」を指します。単独で使われるか、または「of + 名詞」と組み合わせて使われます。
例文
- Do you want tea or coffee? Either is fine with me. (お茶とコーヒーのどちらがいい?どちらでも大丈夫です。)
- Either of these books is interesting. (これらの本のどちらも面白いです。)
- I don’t like either of them. (私はそのどちらも好きではありません。)
代名詞としての「either」は単数扱いになるため、動詞は単数形になります。
接続詞としての「either」
「either…or…」の形で使われると、「〜か…のどちらか」という選択を示します。これは相関接続詞と呼ばれるもので、AとBの両方ではなく、どちらか一方を選ぶ場合に使います。
例文
- You can either walk or take a bus. (あなたは歩くか、バスに乗るかのどちらかです。)
- She will either call or send a message. (彼女は電話をするか、メッセージを送るかのどちらかをするでしょう。)
- Either my brother or my sister will come to the party. (兄か姉のどちらかがパーティーに来ます。)
副詞としての「either」
副詞としての「either」は、否定文の末尾に置かれ、「〜もまた(〜でない)」という意味を表します。これは肯定文で使う「too」や「also」の否定版と考えることができます。
例文
- I don’t like coffee. I don’t like tea, either. (私はコーヒーが好きではありません。お茶も好きではありません。)
- He can’t speak English. She can’t speak English, either. (彼は英語を話せません。彼女も英語を話せません。)
- Tom doesn’t study hard. I don’t study hard, either. (トムは一生懸命勉強しません。私も一生懸命勉強しません。)
この使い方は日常会話でよく使われるので、しっかり覚えておきましょう。
「either」をマスターするための例文
「either」の使い方をより深く理解するために、日常の様々な場面での例文を見ていきましょう。中学英語レベルの簡単な例文で練習することで、「either」の使い方を自然に身につけることができます。
日常会話での「either」
日常会話では「either」はよく使われます。特に「〜もまた(〜でない)」という意味での使用は頻繁です。
例文
- I can’t go to the party tomorrow. (私は明日パーティーに行けません。)
I can’t go, either. (私も行けません。) - Do you want the red one or the blue one? (赤いのと青いののどちらがいい?)
Either one is fine. (どちらでもいいです。) - My parents don’t know about this. My friends don’t know, either. (私の両親はこれについて知りません。友達も知りません。)
- She didn’t pass the test. I didn’t pass, either. (彼女はテストに合格しませんでした。私も合格しませんでした。)
- You can sit on either chair. (あなたはどちらの椅子に座ってもいいです。)
学校や勉強での「either」
学校生活や勉強に関連した例文も見てみましょう。
例文
- I don’t understand either question. (私はどちらの質問も理解できません。)
- You can use either dictionary. (あなたはどちらの辞書を使ってもいいです。)
- Either answer is correct. (どちらの答えも正解です。)
- I didn’t do my homework. My brother didn’t do his homework, either. (私は宿題をしませんでした。兄も宿題をしませんでした。)
- We can study either today or tomorrow. (私たちは今日か明日のどちらかに勉強できます。)
「either」と組み合わせてよく使う表現
「either」はいくつかの定型表現の中でよく使われます。ここでは、よく使われる表現をいくつか紹介します。
「either way」の使い方
「either way」は「どちらにしても」「いずれにせよ」という意味で使われます。二つの選択肢があるとき、どちらを選んでも結果は同じだということを示します。
例文
- I can go by bus or by train. Either way, I will be late. (私はバスか電車で行けます。どちらにしても、遅れるでしょう。)
- You can call me or send me an email. Either way, I will respond quickly. (あなたは私に電話するか、メールを送ることができます。どちらにしても、私はすぐに返事をします。)
「either…or…」の使い方
「either…or…」は「AかBのどちらか」という二者択一を表す表現です。これは中学英語でもよく出てくる重要な表現です。
例文
- We will go either to the park or to the museum. (私たちは公園か博物館のどちらかに行きます。)
- You must either study hard or fail the test. (あなたは一生懸命勉強するか、テストに失敗するかのどちらかです。)
- Either my mother or my father will come to the school meeting. (母か父のどちらかが学校の会合に来ます。)
「not…either」の使い方
「not…either」は「〜もまた…ない」という意味で、否定文で使われます。
例文
- I don’t like spicy food. My sister doesn’t like spicy food, either. (私は辛い食べ物が好きではありません。妹も辛い食べ物が好きではありません。)
- He can’t speak French. I can’t speak French, either. (彼はフランス語を話せません。私もフランス語を話せません。)
「either」の文法的な特徴
「either」を使う際には、いくつかの文法的な特徴を理解しておくと役立ちます。
「either」と動詞の一致
「Either of + 複数名詞」の形で使われる場合、「either」は単数扱いになるため、動詞は単数形になります。
例文
- Either of the books is interesting. (どちらの本も面白いです。)
- Either of my parents is coming to the meeting. (両親のどちらかが会合に来ます。)
「either A or B」と動詞の一致
「either A or B」の形で主語となる場合、動詞はBに合わせるのが基本です。
例文
- Either John or his friends are coming to the party. (ジョンか彼の友達のどちらかがパーティーに来ます。)
- Either her parents or she is going to attend the meeting. (彼女の両親か彼女のどちらかが会議に出席します。)
これは「proximity rule(近接性の規則)」と呼ばれ、動詞は直近の名詞に一致させるというルールです。
「either」のよくある間違いと注意点
「either」を使う際によくある間違いと注意点をいくつか紹介します。
「either」と「too」の混同
「either」は否定文で「〜もまた(〜でない)」という意味で使いますが、肯定文では「too」や「also」を使います。
×: I like coffee. I like tea, either.
○: I like coffee. I like tea, too.
×: She can swim. I can swim, either.
○: She can swim. I can swim, too.
「either」と「neither」の混同
「either」は「(二つのうちの)どちらか」という意味ですが、「neither」は「どちらも〜ない」という否定の意味です。混同しないように注意しましょう。
例文
- Either of them can help you. (彼らのどちらかがあなたを助けることができます。)
Neither of them can help you. (彼らはどちらもあなたを助けることができません。) - Either way is fine. (どちらの方法でも大丈夫です。)
Neither way is good. (どちらの方法も良くありません。)
「either…or…」の位置
「either…or…」を使う場合、「either」と「or」の後には同じ種類の語句(名詞、動詞、形容詞など)が来るようにします。
○: You can either go by bus or take a taxi. (あなたはバスで行くか、タクシーに乗るかのどちらかです。)
×: You can either go by bus or a taxi.
○: Either Tom or Mary will help you. (トムかメアリーのどちらかがあなたを助けます。)
×: Either Tom will help you or Mary.
「either of」と複数名詞
「either of」の後には複数名詞を使います。単数名詞は使いません。
○: Either of the books is good. (どちらの本も良いです。)
×: Either of the book is good.
○: I don’t like either of these movies. (私はこれらの映画のどれも好きではありません。)
×: I don’t like either of this movie.
「either」に関する問題
「either」は英語で「どちらか一方」「どちらでも」「どちらも~ない」という意味を持つ単語で、肯定文・否定文・選択肢を提示する際など、さまざまな場面で使用されます。今回は「either」に関連する問題を10問作成しました。
ただし、すべての答えが「either」になるわけではありません。他の単語や表現も含まれるため、文脈に応じた適切な回答を選んでください。
- You can take _ this book or that one.
- I don’t like _ of the two options.
- Would you prefer tea or coffee? You can choose _.
- Neither John _ Mary attended the meeting yesterday.
- She doesn’t like apples, and I don’t like them _.
- _ you leave now or wait until later, the result will be the same.
- I couldn’t decide between the two dresses, so I didn’t buy _.
- He didn’t go to the party, and I didn’t go there _.
- _ of the solutions presented by the team were effective.
- Do you want to sit by the window or near the door? You can choose _.
これらの問題を通して、「either」の使い方や関連する表現について理解を深めてください!
「either」と「too」や「also」の違い
「either」、「too」、「also」はどれも「〜もまた」という意味を持ちますが、使われる状況が異なります。その違いを理解しておきましょう。
「either」の使用場面
「either」は否定文で使われ、「〜もまた(〜でない)」という意味を表します。通常、文の最後に置かれます。
例文
- I don’t like math. I don’t like science, either. (私は数学が好きではありません。理科も好きではありません。)
- He can’t play the piano. She can’t play the piano, either. (彼はピアノを弾けません。彼女もピアノを弾けません。)
「too」と「also」の使用場面
「too」と「also」は肯定文で使われ、「〜もまた」という意味を表します。「too」は通常文の最後に、「also」は通常動詞の前(be動詞の場合はその後)に置かれます。
例文
- I like English. I like music, too. (私は英語が好きです。音楽も好きです。)
- She can swim. He can swim, too. (彼女は泳げます。彼も泳げます。)
- I study English. I also study math. (私は英語を勉強しています。数学も勉強しています。)
- He is a student. He is also a soccer player. (彼は学生です。彼はまたサッカー選手でもあります。)
このように、「either」、「too」、「also」は似た意味を持ちますが、使われる文脈と位置が異なります。
「either」の発音について
「either」の発音には主に2つの方法があります。アメリカ英語とイギリス英語で発音が異なることが多いです。
- アメリカ英語:/ˈiːðər/ (「イーざー」に近い)
- イギリス英語:/ˈaɪðər/ (「アイざー」に近い)
どちらの発音も正しいとされており、好みや地域によって使い分けられています。ただし、一貫性を持って同じ発音を使うことが望ましいです。
「either」を使った会話例
「either」がどのように日常会話で使われるのか、いくつかの会話例を通して見てみましょう。
会話例1:レストランでの会話
例文
- A: Do you want to sit inside or outside?
(中と外のどちらに座りたいですか?) - B: Either is fine with me. What do you prefer?
(どちらでも大丈夫です。あなたはどちらが好きですか?) - A: I don’t like sitting outside. It’s too cold.
(外に座るのは好きではありません。寒すぎます。) - B: I don’t like sitting outside, either. Let’s sit inside.
(私も外に座るのは好きではありません。中に座りましょう。)
会話例2:予定についての会話
例文
- A: Can you meet me on Saturday or Sunday?
(土曜日か日曜日に会えますか?) - B: Either day works for me.
(どちらの日も大丈夫です。) - A: Great! Let’s meet on Saturday then.
(素晴らしい!では土曜日に会いましょう。) - B: Sounds good. I can come either in the morning or in the afternoon.
(いいですね。午前か午後のどちらかに来ることができます。) - A: I prefer the morning.
(午前の方がいいです。) - B: Me too. I don’t like waking up late, either.
(私もです。私も遅く起きるのは好きではありません。)
「either」に関するよくある質問
「either」についてよくある質問とその回答をまとめました。
- 「either」は否定文でのみ使えますか?
-
いいえ、「either」は否定文だけでなく肯定文でも使えます。ただし、意味や使い方が異なります。否定文では副詞として「〜もまた(〜でない)」の意味で使いますが、肯定文では形容詞や代名詞として「どちらか」「どちらも」の意味で使います。
- 「either…or…」と「neither…nor…」の違いは何ですか?
-
「either…or…」は「AかBのどちらか」という選択を表し、肯定的な意味合いを持ちます。一方、「neither…nor…」は「AもBも〜ない」という否定を表します。
- Either Tom or Jane will come to the party. (トムかジェーンのどちらかがパーティーに来ます。)
- Neither Tom nor Jane will come to the party. (トムもジェーンもパーティーに来ません。)
- 「either of」の後には単数形と複数形のどちらを使いますか?
-
「either of」の後には複数名詞を使います。ただし、「either of + 複数名詞」全体は単数扱いとなるため、動詞は単数形を使います。
- Either of the books is interesting. (どちらの本も面白いです。)
- Either of my parents is coming to the meeting. (両親のどちらかが会合に来ます。)
- 「either」と「any」の違いは何ですか?
-
「either」は二つの選択肢に対して使われますが、「any」は三つ以上の選択肢がある場合に使われます。
- You can take either road. (あなたはどちらの道を選んでもいいです。)[二つの道の場合]
- You can take any road. (あなたはどの道を選んでもいいです。)[三つ以上の道の場合]
まとめ

この記事では「either」の意味と使い方について詳しく解説しました。「either」は英語の中でとても便利な単語で、様々な場面で使われます。最後に、この記事のポイントをまとめておきましょう。
「either」は多機能な英単語であり、正しく使いこなせると英語表現の幅が広がります。基本の意味をしっかり理解し、品詞ごとの使い方を覚えることが大切です。特に「either…or…」や「not…either」などの表現は日常会話でよく使われるので、積極的に練習してみましょう。
以下に、この記事の主なポイントをリストでまとめます。
- 「either」の基本的な意味は「(二つのうちの)どちらか一方」や「どちらも」
- 「either」は形容詞、代名詞、接続詞、副詞の4つの品詞として使われる
- 形容詞としての「either」は「どちらかの」という意味を表す
- 代名詞としての「either」は「どちらか」を指す
- 接続詞としての「either…or…」は「AかBのどちらか」という選択を示す
- 副詞としての「either」は否定文で「〜もまた(〜でない)」という意味を表す
- 「either of + 複数名詞」は単数扱いとなり、動詞は単数形を使う
- 「either」は否定文で使い、肯定文では「too」や「also」を使う
- 「either…or…」は「AかBのどちらか」、「neither…nor…」は「AもBも〜ない」という意味
これらのポイントを押さえることで、「either」を正しく使いこなせるようになります。日常会話やライティングでぜひ積極的に使ってみてください。
英語の表現力が豊かになり、より自然な英語を話せるようになるでしょう。