「enable」は、英語の動詞で「可能にする」「できるようにする」「有効にする」などの意味を持ちます。日常会話からビジネス、ITの世界まで広く使われる便利な単語です。
この記事では、英語初学者の方向けに「enable」の基本的な意味から使い方、例文まで詳しく解説します。正しく使えるようになれば、あなたの英語表現の幅がぐっと広がるでしょう。
enableとは?基本的な意味と用法

「enable」は「可能にする」「~することを可能にする」という基本的な意味を持つ動詞です。何かが「できる状態になる」ように力を与えたり、条件を整えたりする際に使います。特に「~のおかげで可能になる」という場面でよく使われます。
「enable」の基本形は「enable」、過去形・過去分詞形は「enabled」、現在分詞形は「enabling」となります。発音は「イネイブル」です。日本語では「可能にする」「できるようにする」などと訳されますが、場面によって「有効にする」「起動させる」といった意味でも使われます。
基本的な意味
「enable」の主な意味は以下の通りです。
- 何かが「できる」ようにする
- 能力や機会を与える
- 可能性を開く
- (コンピューター関連で)機能を「有効」にする
日常会話で使う場合は「~のおかげで~ができるようになる」という意味合いでよく使われます。
例文
- This app enables you to learn English easily.(このアプリを使えば英語を簡単に学ぶことができます。)
「enable」の活用形
「enable」は規則変化する動詞で、活用形は以下の通りです。
活用形 | スペル |
---|---|
原形 | enable |
三人称単数現在形 | enables |
過去形 | enabled |
過去分詞形 | enabled |
現在分詞形 | enabling |
enableの使い方と基本例文
「enable」は主に「enable + 目的語 + to不定詞」という形で使われます。「~が~することを可能にする」という意味になり、誰かや何かに能力や可能性を与える場面で活躍します。
基本的な文型は次の通りです。
「A enables B to do C」(AのおかげでBはCすることができる)
この文型を覚えておくと、多くの場面で「enable」を使いこなせるようになります。以下に初学者向けの基本例文をいくつか紹介します。
例文
- The dictionary enables me to understand English words.(辞書があれば英語の単語を理解できます。)
- Good health enables us to enjoy life.(健康であれば人生を楽しむことができます。)
- This key enables you to open the door.(この鍵を使えばドアを開けることができます。)
- The new road enables drivers to save time.(新しい道路のおかげでドライバーは時間を節約できます。)
- Studying hard enables students to pass the test.(一生懸命勉強することで、学生はテストに合格できます。)
日常会話での使い方
日常会話では、「~のおかげで~できる」という意味で使います。何かの助けがあって初めて可能になるという場面で活躍します。
例文
- Money enables us to buy what we need.(お金があれば必要なものを買うことができます。)
- The Internet enables people to communicate with others around the world.(インターネットのおかげで、人々は世界中の人々とコミュニケーションを取ることができます。)
- A good night’s sleep enables me to work better.(ぐっすり眠ることで、より良い仕事ができます。)
コンピューター用語としての使い方
IT分野では「enable」は「機能を有効にする」「起動させる」という意味で使われます。この場合、「enable + 機能名」の形になります。
例文
- Please enable your camera for the video call.(ビデオ通話のためにカメラを有効にしてください。)
- You must enable cookies to use this website.(このウェブサイトを使用するには、クッキーを有効にする必要があります。)
- I need to enable Wi-Fi on my phone.(携帯のWi-Fi機能を有効にする必要があります。)
enableを使った表現パターン
「enable」は様々な表現パターンで使われます。ここでは代表的なパターンとその使い方を見ていきましょう。これらの表現を知ることで、より自然に「enable」を使えるようになります。
enable + 人 + to do (人が~することを可能にする)
最も一般的なパターンは「enable + 人 + to do」の形です。「~のおかげで(人)が~することができる」という意味になります。
例文
- The scholarship enabled him to go to college.(奨学金のおかげで彼は大学に行くことができました。)
- Learning English enables me to read foreign books.(英語を学ぶことで外国の本を読むことができます。)
- This tool enables children to learn math in a fun way.(このツールによって子どもたちは楽しく数学を学ぶことができます。)
enable + 物・こと (物事を可能にする)
「enable + 目的語」の形で、何かを可能にするという意味でも使えます。
例文
- The new technology enables faster communication.(新しい技術によって、より速いコミュニケーションが可能になります。)
- Good teamwork enables success.(良いチームワークが成功を可能にします。)
- Practice enables improvement.(練習することで上達が可能になります。)
be enabled to do (~することが可能になる)
受動態の形で「be enabled to do」とすると、「~することが可能になる」という意味になります。
例文
- Students are enabled to learn at their own pace.(学生たちは自分のペースで学ぶことが可能になっています。)
- We were enabled to finish the project on time.(私たちは時間通りにプロジェクトを終えることができました。)
- You will be enabled to access the system after registration.(登録後、システムにアクセスすることが可能になります。)
enableの関連語と類義語
「enable」には似た意味を持つ単語や表現がいくつかあります。ここでは「enable」の関連語と類義語を紹介し、それぞれの微妙な違いを解説します。
これらを理解することで、場面に応じて最適な表現が選べるようになります。
enable vs. allow(許可する)
「allow」は「許可する」という意味で、権限や許可を与えるニュアンスがあります。一方、「enable」は「能力を与える」「可能にする」というニュアンスです。
例文
- The teacher allows students to use dictionaries during the test.(先生はテスト中に辞書を使うことを許可しています。)
- The dictionary enables students to understand difficult words.(辞書があれば生徒は難しい単語を理解できます。)
「allow」は許可という観点、「enable」は能力や可能性という観点から使われる違いがあります。
enable vs. permit(許可する・可能にする)
「permit」も「許可する」という意味ですが、「allow」よりも公式や法的なニュアンスがあります。
例文
- The law permits citizens to vote at age 18.(法律では18歳から市民に投票を許可しています。)
- Education enables people to get better jobs.(教育を受けることで人々はより良い仕事を得ることができます。)
disable(無効にする)- enableの反対語
「enable」の反対語は「disable」で、「無効にする」「できなくする」という意味です。特にITの分野でよく使われます。
例文
- Please disable your ad blocker to view this website.(このウェブサイトを見るには、広告ブロッカーを無効にしてください。)
- The injury disabled him from playing sports.(そのケガで彼はスポーツをすることができなくなりました。)
enableのよくある間違いと注意点
「enable」を使う際によくある間違いと注意点について説明します。これらを知っておくことで、より正確に「enable」を使いこなせるようになります。
make with の混同
「enable」と「make」はどちらも「できるようにする」という意味がありますが、使い方が異なります。
× The teacher makes the students to understand English.
○ The teacher enables the students to understand English.(先生は生徒が英語を理解できるようにします。)
○ The teacher makes the students understand English.(先生は生徒に英語を理解させます。)
「make」の後には原形不定詞が来ますが、「enable」の後には「to不定詞」が来ます。
allow to との混同
「allow」と「enable」は似ていますが、「allow」は「許可する」、「enable」は「可能にする」というニュアンスの違いがあります。
× Money allows you buy anything.
○ Money allows you to buy anything.(お金があれば何でも買うことが許可されます。)
○ Money enables you to buy anything.(お金があれば何でも買うことができます。)
「allow」も「enable」も後ろには「to不定詞」が来ますが、意味合いが異なります。
受動態の形の間違い
「be enabled to」の形で受動態を作りますが、よく間違えられます。
× I am enabled study English.
○ I am enabled to study English.(私は英語を勉強することが可能になりました。)
「be enabled」の後には必ず「to不定詞」が来ます。
コンピューター用語としての「enable」
IT分野では「enable」は「機能を有効にする」という意味で使われ、構文が少し異なります。
× Please enable to cookies.
○ Please enable cookies.(クッキーを有効にしてください。)
コンピューター用語として使う場合は、単に「enable + 機能名」となることが多いです。
enableに関する問題
ここでは「enable」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。チャレンジして、自分の理解度を確かめてみましょう。
- 次の文の空欄に適切な単語を入れてください。
The new bridge _ people to cross the river easily. - 「この辞書があれば英語を学ぶことができます」を英語で表すと?
- 次の文を「enable」を使って書き換えてください。
“Because of the internet, we can talk to people all over the world.” - 「enable」の過去形は何ですか?
- 次の文の間違いを修正してください。
“The teacher enable us understand math.” - 「enable」の反対語は何ですか?
- 「このアプリを使えば外国語を学ぶことができます」を英語で表すと?
- 次の文を完成させてください。
Good health you enjoy life. - 以下の文で「enable」の使い方が正しいものはどれですか?
a) The book enables to read English.
b) The book enables me read English.
c) The book enables me to read English. - 「スマートフォンでWi-Fiを有効にする」を英語で表すと?
「enable」に関するよくある質問
ここでは「enable」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。疑問点がある方は参考にしてください。
- 「enable」と「allow」の違いは何ですか?
-
「enable」は「能力を与える」「可能にする」というニュアンスで、何かをする能力や環境を提供する意味があります。一方、「allow」は「許可する」というニュアンスで、権限や許可を与える意味があります。
- Books enable us to learn new things.(本のおかげで新しいことを学ぶことができます。)
- The teacher allows students to use dictionaries.(先生は生徒に辞書の使用を許可しています。)
- 「enable」はどんな場面で使いますか?
-
「enable」は以下のような場面でよく使われます。
- 何かのおかげで何かができるようになる場面
- 新しい技術やツールの効果を説明する場面
- コンピューターや機器の機能を有効にする場面
- 「enable」の発音はどうするのですか?
-
「enable」は「イネイブル」と発音します。アクセントは「e-NA-ble」の「NA」の部分に置かれます。
- 「enable」を使った一般的な表現はありますか?
-
「enable」を使った一般的な表現には以下のようなものがあります。
- enable someone to do something(誰かが何かをできるようにする)
- enables us to(私たちが~できるようにする)
- be enabled to(~することが可能になる)
- enable a function/feature(機能を有効にする)
- コンピューター用語での「enable」の使い方を教えてください。
-
コンピューター用語では「enable」は「機能を有効にする」という意味で使われます。
- Enable cookies(クッキーを有効にする)
- Enable Wi-Fi(Wi-Fiを有効にする)
- Enable notifications(通知を有効にする)
この場合、単に「enable + 機能名」の形で使います。
まとめ

この記事では「enable」の意味と使い方について詳しく解説しました。「enable」は「可能にする」「できるようにする」という基本的な意味を持つ動詞で、日常会話からビジネス、IT分野まで幅広く使われる便利な単語です。
特に覚えておきたいポイントは以下の通りです。
- 「enable」は「可能にする」「できるようにする」「有効にする」という意味の動詞である
- 基本的な文型は「enable + 人 + to do」で「~が~することを可能にする」という意味になる
- IT分野では「機能を有効にする」という意味で「enable + 機能名」の形で使われる
- 「enable」の反対語は「disable(無効にする)」である
- 「allow(許可する)」と「enable(可能にする)」は似ているが意味が異なる
- 「enable」の後には「to不定詞」が来る
- 「enable」の過去形・過去分詞形は「enabled」、現在分詞形は「enabling」である
「enable」を正しく使えるようになると、「~のおかげで~できる」という状況をシンプルに表現できるようになります。
日常会話やビジネス英語、ITに関する会話など、さまざまな場面で活用できますので、ぜひ積極的に使ってみてください。英語表現の幅がぐっと広がるでしょう。