「keenly」は英語の副詞で、「鋭く」「熱心に」「強く」「敏感に」などの意味を持ちます。形容詞「keen」に副詞を作る接尾辞「-ly」が付いた語で、感情や感覚、観察などを表現する際に使われる単語です。
「keenly」を使いこなせると、英語での表現の幅が広がり、より豊かな表現ができるようになります。
この記事では、英語初学者向けに「keenly」の意味や使い方、例文などを詳しく解説していきます。
keenlyとは?鋭い感覚や強い関心を表す副詞

「keenly」は何かを感じたり観察したりする際の鋭さや強さ、熱心さを表現する副詞です。日本語では「鋭く」「熱心に」「強く」「敏感に」などと訳されます。形容詞「keen」が持つ「鋭い」「熱心な」という意味に、副詞を作る「-ly」が付いて形成されています。
「keenly」は主に、感覚や感情の鋭さ、物事への強い関心や注意力を表現するときに使われます。例えば、何かに対して強い関心を持っていることを「He is keenly interested in history(彼は歴史に強い関心を持っている)」と表現したり、痛みを鋭く感じることを「She felt the pain keenly(彼女は痛みを鋭く感じた)」と表現したりします。
発音は「キーンリー」で、アクセントは「keen」の部分にあります。「keen」自体は古英語の「cēne(勇敢な、賢い)」に由来し、その後「鋭い」「熱心な」などの意味に発展しました。日常会話から文学作品まで幅広く使われる表現なので、ぜひマスターしておきましょう。
keenlyの具体的な使い方と例文
「keenly」は様々な場面で使うことができる便利な副詞です。ここでは、意味ごとに具体的な使い方と例文を紹介します。中学英語レベルの例文を中心に、わかりやすく解説していきます。
「鋭く、敏感に」という意味でのkeenly
この意味での「keenly」は、感覚や観察が鋭いさまを表します。
例文
- He keenly observed the birds in the garden.(彼は庭の鳥を鋭く観察した)
- The dog can smell keenly.(その犬は嗅覚が鋭い)
- She listened keenly to the teacher’s explanation.(彼女は先生の説明を注意深く聞いた)
- I keenly felt the cold wind on my face.(私は顔に冷たい風を鋭く感じた)
- Children often see things more keenly than adults.(子どもたちはしばしば大人よりも物事を鋭く見ている)
このように、「keenly」は感覚(視覚、聴覚、嗅覚など)や観察の鋭さを表現するのに適しています。特に「observe(観察する)」「feel(感じる)」「sense(感知する)」などの動詞と一緒によく使われます。
「熱心に、強く」という意味でのkeenly
この意味での「keenly」は、強い関心や熱意を持っているさまを表します。
例文
- He is keenly interested in science.(彼は科学に強い関心を持っている)
- She keenly wants to learn English.(彼女は英語を学ぶことを切望している)
- The students participated keenly in the discussion.(生徒たちは熱心に議論に参加した)
- I am keenly looking forward to the summer vacation.(私は夏休みを心待ちにしている)
- They keenly competed in the race.(彼らは熱心にレースで競い合った)
このように、何かに対する強い関心や熱意、期待を表現する際に「keenly」を使うことができます。特に「interested(関心がある)」「want(欲する)」「look forward to(楽しみにする)」などの表現と共によく使われます。
「痛切に、深く」という意味でのkeenly
この意味での「keenly」は、感情(特に苦痛や悲しみなど)を強く感じるさまを表します。
例文
- She felt the loss of her pet keenly.(彼女はペットを失った悲しみを深く感じた)
- We keenly regretted our mistake.(私たちは自分たちの間違いを痛切に後悔した)
- He keenly felt the disappointment.(彼はその失望を痛切に感じた)
- The family keenly suffered from poverty.(その家族は貧困に深く苦しんだ)
- I keenly remember the day we met.(私たちが出会った日をはっきりと覚えている)
このように、感情(特に苦痛、悲しみ、後悔など)を強く感じることを表現する際に「keenly」を使います。特に「feel(感じる)」「regret(後悔する)」「suffer(苦しむ)」などの動詞と一緒によく使われます。
keenlyと共に使われる表現と慣用句
「keenly」はいくつかの表現や慣用句でよく使われます。ここでは、頻繁に「keenly」と共に使われる表現を紹介します。これらの表現を覚えておくと、「keenly」を自然に使えるようになります。
keenly awareという表現
「keenly aware」は「鋭く意識している」「はっきりと気づいている」という意味で、何かについて強く意識していることを表します。
例文
- I am keenly aware of the importance of studying.(私は勉強の重要性をはっきりと意識している)
- She is keenly aware of her responsibilities.(彼女は自分の責任をしっかりと認識している)
- We are keenly aware of the difficulties ahead.(私たちは前途の困難をはっきりと認識している)
- He became keenly aware of the changes in his hometown.(彼は故郷の変化に鋭く気づいた)
- The teacher is keenly aware of each student’s strengths.(その先生は各生徒の長所をよく把握している)
「keenly aware」は、何かを明確に認識している状態を表す便利な表現です。特にビジネスや教育の場面でよく使われます。
keenly interestedという表現
「keenly interested」は「強い関心を持っている」「熱心に興味を持っている」という意味で、何かに対する強い興味や関心を表します。
例文
- She is keenly interested in music.(彼女は音楽に強い関心を持っている)
- I am keenly interested in learning about different cultures.(私は異なる文化について学ぶことに強い関心がある)
- The students were keenly interested in the experiment.(生徒たちはその実験に熱心に興味を示した)
- He is keenly interested in soccer.(彼はサッカーに強い関心を持っている)
- They are keenly interested in environmental issues.(彼らは環境問題に強い関心を持っている)
「keenly interested」は、趣味や学問、社会問題などに対する強い関心を表現するのに適した表現です。
keenly observeという表現
「keenly observe」は「鋭く観察する」「注意深く見る」という意味で、注意深く詳細に観察することを表します。
例文
- The scientist keenly observed the reaction.(その科学者は反応を鋭く観察した)
- She keenly observed the behavior of the animals.(彼女は動物の行動を注意深く観察した)
- I keenly observed his facial expression.(私は彼の表情を注意深く観察した)
- The detective keenly observed the crime scene.(探偵は犯罪現場を鋭く観察した)
- Children keenly observe and imitate adults.(子どもたちは大人を注意深く観察し、真似する)
「keenly observe」は、科学的な観察や人間の行動の観察など、詳細に注意深く見ることを表現するのに適しています。
keenlyと似た意味を持つ副詞
「keenly」と似た意味を持つ副詞はいくつかありますが、ニュアンスや使い方に違いがあります。ここでは、「keenly」と似た意味を持つ代表的な副詞を紹介し、それぞれの違いを説明します。
sharply(鋭く)との違い
「sharply」も「鋭く」という意味を持ちますが、「keenly」と比べてより物理的な鋭さや急激な変化を表すことが多いです。
例文比較
- He keenly observed the birds.(彼は鳥を注意深く観察した)- 注意深さや鋭い観察力を強調
The knife cut sharply into the wood.(ナイフが木に鋭く切り込んだ)- 物理的な鋭さを強調 - The temperature dropped sharply at night.(気温は夜に急激に下がった)- 急激な変化を強調
She felt the pain keenly.(彼女は痛みを強く感じた)- 感覚の鋭さや強さを強調
「keenly」は感覚や感情、知覚の鋭さを表すのに対し、「sharply」は物理的な鋭さや急激さを表すことが多いという違いがあります。
eagerly(熱心に)との違い
「eagerly」も「熱心に」という意味を持ちますが、「keenly」と比べて期待や熱意、特に楽しみにしている気持ちを強調する傾向があります。
例文比較
- He is keenly interested in science.(彼は科学に強い関心を持っている)- 関心の強さを強調
She eagerly waited for the concert.(彼女はコンサートを心待ちにしていた)- 期待や楽しみにしている気持ちを強調 - The students participated keenly in the discussion.(生徒たちは熱心に議論に参加した)- 熱心さや集中力を強調
He eagerly accepted the invitation.(彼は喜んでその招待を受け入れた)- 喜びや積極性を強調
「keenly」は強い関心や集中を表すのに対し、「eagerly」は期待や楽しみにしている気持ちを表すという違いがあります。
intensely(強く)との違い
「intensely」も「強く」という意味を持ちますが、「keenly」と比べて感情や感覚の強度をより強調する傾向があります。
例文比較
- She felt the loss keenly.(彼女はその喪失を痛切に感じた)- 感情の鋭さや深さを強調
He intensely disliked the movie.(彼はその映画を強く嫌った)- 感情の強度を強調 - We keenly regretted our mistake.(私たちは自分たちの間違いを痛切に後悔した)- 感情の深さを強調
She stared intensely at the painting.(彼女はその絵を強く見つめた)- 行為の強度を強調
「keenly」は感覚や感情の鋭さや深さを表すのに対し、「intensely」は感情や行為の強度をより強調するという違いがあります。
以下の表は、これらの副詞の違いをまとめたものです。
副詞 | 主な意味 | 特徴 |
---|---|---|
keenly | 鋭く、熱心に、強く | 感覚や感情、知覚の鋭さや深さを表す |
sharply | 鋭く、急に | 物理的な鋭さや急激な変化を表す |
eagerly | 熱心に、心待ちに | 期待や楽しみにしている気持ちを表す |
intensely | 強く、激しく | 感情や行為の強度を強調する |
これらの違いを理解することで、状況に応じて適切な副詞を選べるようになります。
keenlyのよくある間違いと注意点
「keenly」を使う際によくある間違いや注意すべき点について解説します。英語初学者がつまずきやすいポイントを押さえておきましょう。
keenlyとkindlyの混同に注意
発音や綴りが似ている「keenly(鋭く、熱心に)」と「kindly(親切に)」を混同しないよう注意しましょう。
- keenly:鋭く、熱心に、強く
- kindly:親切に、優しく
例文比較
- He keenly observed the situation.(彼はその状況を鋭く観察した)
- She kindly helped me with my homework.(彼女は親切に私の宿題を手伝ってくれた)
これらは全く異なる意味を持つ副詞なので、使い分けに注意してください。「keen」と「kind」の違いを理解することが大切です。
keenlyの位置に関する注意点
「keenly」は副詞なので、通常は動詞または形容詞を修飾します。文中での位置は、主に以下のパターンがあります。
例文
- 動詞の後に置く(最も一般的)
例:She listened keenly to the music.(彼女は音楽に熱心に耳を傾けた) - 助動詞と動詞の間に置く
例:She has keenly observed the birds.(彼女は鳥を熱心に観察してきた) - be動詞と形容詞の間に置く
例:He is keenly aware of the problem.(彼はその問題をはっきりと認識している) - 文頭に置く(強調したい場合)
例:Keenly, she watched the sunset.(熱心に、彼女は夕日を見つめた)
文中での位置によって意味が変わることもあるので、注意が必要です。特に、修飾する語の近くに置くのが原則です。
keenlyの過剰使用に注意
「keenly」は表現力を高める便利な副詞ですが、一つの文章の中で何度も使うと冗長になります。同じ意味を表す別の副詞(sharply, eagerly, intensely, acutely など)と使い分けることで、表現に変化をつけるとよいでしょう。
例えば、以下のような表現は冗長になります
×She keenly observed the birds and keenly listened to their songs. She was keenly interested in their behavior.
以下のように言い換えるとよいでしょう
○She keenly observed the birds and attentively listened to their songs. She was deeply interested in their behavior.
「keen on」と「keenly」の違い
「keen on」(〜に熱心な)という表現と「keenly」を混同しないよう注意しましょう。
例文比較
- He is keen on sports.(彼はスポーツに熱心だ)- 形容詞+前置詞の形
- He keenly participates in sports.(彼は熱心にスポーツに参加する)- 副詞の形
「keen on」は形容詞+前置詞の形で、「〜に熱心な、〜が好きな」という意味の慣用表現です。一方、「keenly」は副詞で、動詞や形容詞を修飾します。
keenlyに関する問題
ここでは、「keenly」の理解度を確認するための問題を10問用意しました。それぞれの問題で最も適切な答えを選んでください。
- 次の文の空欄に入る最も適切な語は?
She _ observed the birds through her binoculars.
a) keen
b) keenly
c) keeness
d) keener - 「keenly」はどのような品詞か?
a) 名詞
b) 動詞
c) 形容詞
d) 副詞 - 次の文で「keenly」の意味として最も適切なものは?
He felt the pain keenly.
a) わずかに
b) 楽しく
c) 鋭く、強く
d) ゆっくりと - 「keenly interested」の正しい意味は?
a) ほとんど興味がない
b) 強い関心を持っている
c) 時々興味を持つ
d) 興味を失った - 次の文の中で「keenly」の使い方が正しいのはどれ?
a) He is keenly to learn English.
b) She keenly on music.
c) They are keen observed the game.
d) We keenly felt the loss. - 「keenly aware」の正しい意味は?
a) 全く気づいていない
b) 少しだけ意識している
c) はっきりと認識している
d) たまに思い出す - 次の英文を日本語に訳しなさい。
The detective keenly observed the suspects. - 「I am keenly looking forward to seeing you again.」の日本語訳として最も適切なものは?
a) あなたにまた会えるのを少し楽しみにしています
b) あなたにまた会えるのを心から楽しみにしています
c) あなたにまた会えるかどうか疑問に思っています
d) あなたにまた会うのは難しいと思います - 次の日本語を英語に訳しなさい。
「彼女は環境問題に強い関心を持っている」 - 「keenly」と「sharply」の違いについて、最も正しい説明はどれ?
a) 全く同じ意味で互換性がある
b) 「keenly」は感覚や感情の鋭さを表し、「sharply」はより物理的な鋭さや急激な変化を表すことが多い
c) 「keenly」は否定的な意味で、「sharply」は肯定的な意味で使われる
d) 「keenly」は名詞を、「sharply」は動詞を修飾する
「keenly」に関するよくある質問
ここでは、「keenly」に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの質問と回答を参考にして、「keenly」の理解をさらに深めましょう。
- 「keenly」と「eagerly」の違いは何ですか?
-
「keenly」と「eagerly」はどちらも「熱心に」という意味を持ちますが、ニュアンスが少し異なります。「keenly」は鋭い感覚や強い集中、深い関心を表し、知的な側面が強調されることが多いです。一方、「eagerly」は期待や楽しみにしている気持ち、積極的な態度を表し、感情的な側面が強調されることが多いです。
例文比較
- He is keenly interested in physics.(彼は物理学に強い関心を持っている)- 知的な関心
- She eagerly waited for her birthday present.(彼女は誕生日プレゼントを心待ちにしていた)- 期待や楽しみ
- 「keenly」の反対語は何ですか?
-
「keenly」の反対語は文脈によって異なりますが、一般的には以下のような表現が考えられます。
- 「鋭く」の反対:「dully(鈍く)」「vaguely(ぼんやりと)」
- 「熱心に」の反対:「indifferently(無関心に)」「halfheartedly(気乗りしない様子で)」
- 「強く」の反対:「weakly(弱く)」「slightly(わずかに)」
例文
- He keenly observed the situation.(彼はその状況を鋭く観察した)
- He vaguely remembered the incident.(彼はその出来事をぼんやりと覚えていた)
- 「keenly」はフォーマルな表現ですか?
-
「keenly」はやや格式ばった表現で、日常会話よりも書き言葉や公式な場での発言で使われることが多いです。ただし、硬すぎる表現ではないので、適切な文脈であれば日常会話でも使うことができます。
フォーマルな場面での例
- The committee is keenly aware of the challenges ahead.(委員会は今後の課題を明確に認識している)
日常会話での例
- I’m keenly interested in that new movie.(私はその新しい映画にとても関心があります)
- 「keen」と「keenly」の関係は?
-
「keen」は形容詞で、「鋭い」「熱心な」「切望する」などの意味があります。「keenly」は「keen」に副詞を作る接尾辞「-ly」が付いた副詞形で、「鋭く」「熱心に」「強く」などの意味になります。
形容詞「keen」の例
- She has a keen mind.(彼女は鋭い頭脳を持っている)
- He is keen on sports.(彼はスポーツに熱心だ)
副詞「keenly」の例
- She keenly felt the loss.(彼女はその喪失を痛切に感じた)
- He keenly observed the game.(彼は熱心にその試合を観察した)
- 「keenly」はどのような場面で使うと効果的ですか?
-
「keenly」は以下のような場面で使うと効果的です。
- 細かい観察や注意深さを強調したい場合
例:The scientist keenly observed the experiment.(その科学者は実験を鋭く観察した) - 強い興味や関心を表現したい場合
例:She is keenly interested in art.(彼女は芸術に強い関心を持っている) - 感情の深さや鋭さを表現したい場合
例:He keenly felt the disappointment.(彼はその失望を強く感じた) - 明確な認識や意識を強調したい場合
例:We are keenly aware of the situation.(私たちはその状況をはっきりと認識している)
これらの場面で「keenly」を使うことで、表現に深みや強調を加えることができます。
- 細かい観察や注意深さを強調したい場合
まとめ

この記事では、英語の副詞「keenly」の意味と使い方について詳しく解説しました。「keenly」は様々な文脈で使える便利な副詞で、感覚や感情、観察などを表現する際に役立ちます。
以下に、記事の主なポイントをまとめます。
- 「keenly」は形容詞「keen」に副詞を作る接尾辞「-ly」が付いた副詞
- 主な意味は「鋭く、敏感に」「熱心に、強く」「痛切に、深く」「明確に、はっきりと」
- よく使われる表現に「keenly aware」「keenly interested」「keenly observe」などがある
- 類義語には「sharply」「eagerly」「intensely」などがあり、それぞれニュアンスが異なる
- 「keenly」と「kindly」の混同に注意
- 文中での位置は主に動詞の後に置くが、状況によって異なる配置も可能
- 「keen on」(~に熱心な)という表現と「keenly」を区別して使う
「keenly」を適切に使いこなすことで、英語での表現がより豊かになります。感覚や感情、関心の強さを表現する際に「keenly」を活用して、より正確で深みのある英語を使えるようになりましょう。
日常会話から文章作成まで、さまざまな場面で活用できるこの表現をぜひマスターして、英語力をさらに高めてください。