「kind」は英語で形容詞または名詞として使われる単語です。形容詞としては「親切な、優しい」という意味があり、名詞としては「種類、タイプ」を表します。また、「kind of」というフレーズでは「ちょっと、なんか」という意味で使われることもあります。
今回は、この多様な使われ方をする「kind」について、初心者にもわかりやすく例文を交えながら解説していきます。
「kind」とは?基本的な意味と2つの品詞

「kind」は英語の基本単語の一つで、大きく分けて形容詞と名詞の2つの品詞として使われます。発音は「カインド」で、日本語でもカタカナ英語として「カインド」と言うことがあります。
形容詞としての「kind」は「親切な、優しい、思いやりのある」という意味を持ち、人の性格や行動を表現する際によく使われます。
名詞としての「kind」は「種類、タイプ、類」という意味で、物事を分類する際に使われます。
これらの使い方は日常会話でも頻繁に登場するので、しっかりと覚えておくと英語力アップにつながります。
「kind」の形容詞としての使い方
形容詞としての「kind」は、「親切な、優しい」という意味で使われます。人の性格や行動を表現する際に役立つ表現です。最も基本的な使い方から見ていきましょう。
例文
- She is kind to everyone. (彼女はみんなに親切です。)
- He is a kind boy. (彼は優しい少年です。)
- My grandmother is very kind. (私の祖母はとても優しいです。)
- They are kind people. (彼らは親切な人たちです。)
「kind」は「to」と一緒に使うことで、「〜に対して親切だ」という表現ができます。
例文
- She is kind to animals. (彼女は動物に優しいです。)
- The teacher is always kind to students. (先生はいつも生徒に優しいです。)
- You were kind to my brother. (あなたは私の兄に親切でした。)
また、「It is kind of you to do〜」という形で、「〜してくれるとは親切だ」という感謝の気持ちを表現することもできます。
例文
- It is kind of you to help me. (手伝ってくれてありがとう。)
- It was kind of you to call me. (電話してくれて親切でしたね。)
- It is very kind of you to carry my bag. (私のバッグを持ってくれてとても親切です。)
「kind」を使った会話表現
形容詞としての「kind」を使った日常会話でよく使われる表現をいくつか紹介します。
例文
- That was very kind of you. (それはとても親切でした。)
- Thank you for being so kind. (そんなに親切にしてくれてありがとう。)
- You are too kind! (あなたは本当に親切すぎます!)
「kind」の比較級と最上級
形容詞「kind」の比較級は「kinder」、最上級は「kindest」になります。
例文
- My sister is kinder than my brother. (私の姉は兄よりも優しいです。)
- She is the kindest person I know. (彼女は私が知っている中で最も優しい人です。)
- My mother is the kindest person in my family. (私の母は家族の中で最も優しい人です。)
「kind」の名詞としての使い方
名詞としての「kind」は「種類、タイプ」という意味で使われます。物事を分類する際に役立つ表現です。
例文
- What kind of music do you like? (どんな種類の音楽が好きですか。)
- I like all kinds of sports. (私はあらゆる種類のスポーツが好きです。)
- This is a new kind of computer. (これは新しい種類のコンピューターです。)
- There are many kinds of flowers in the garden. (庭にはたくさんの種類の花があります。)
「kind of」の基本的な使い方
「kind of」は「〜の一種」という意味で使われます。
例文
- A dolphin is a kind of mammal. (イルカは哺乳類の一種です。)
- This is a kind of fruit from South America. (これは南米産の果物の一種です。)
- Pizza is a kind of Italian food. (ピザはイタリア料理の一種です。)
「what kind of」を使った質問
「what kind of」は「どんな種類の〜」という意味で、相手の好みや特徴を尋ねる質問によく使われます。
例文
- What kind of movies do you like? (どんな種類の映画が好きですか。)
- What kind of food do you eat for breakfast? (朝食にはどんな食べ物を食べますか。)
- What kind of car does your father have? (あなたのお父さんはどんな車を持っていますか。)
- What kind of books do you read? (どんな本を読みますか。)
複数形の「kinds」の使い方
「kind」が複数になると「kinds」となります。「many kinds of〜」(多くの種類の〜)や「all kinds of〜」(あらゆる種類の〜)などの表現でよく使われます。
例文
- There are many kinds of animals in the zoo. (動物園にはたくさんの種類の動物がいます。)
- I have all kinds of pens. (私はあらゆる種類のペンを持っています。)
- She knows three kinds of languages. (彼女は3種類の言語を知っています。)
- We studied different kinds of plants. (私たちは様々な種類の植物を勉強しました。)
「kind of」のさまざまな使い方
「kind of」には、「〜の一種」という基本的な意味以外にも、口語表現として「ちょっと、なんか、いくぶん」といった意味があります。これは曖昧さを表す表現として日常会話でよく使われます。
例文
- I’m kind of tired today. (今日はちょっと疲れています。)
- The movie was kind of boring. (その映画はなんか退屈でした。)
- He is kind of strange. (彼はちょっと変わっています。)
- This question is kind of difficult. (この質問はちょっと難しいです。)
会話での「kind of」の使い方
日常会話では、「kind of」は「そうですね、まあね」といった相槌のような役割を果たすこともあります。
例文
- A: Do you like this song?(この曲は好きですか?)
B: Kind of. It’s okay.(まあね。悪くないよ。) - A: Are you ready for the test?(テストの準備はできていますか?)
B: Kind of. I studied a little.(まあまあ。少し勉強しました。) - A: Was the party fun?(パーティーは楽しかった?)
B: Kind of. Not as much as I expected.(まあまあ。期待したほどではなかったよ。)
口語での「kinda」表現
カジュアルな会話では、「kind of」が短縮されて「kinda」と発音されることがあります。書き言葉ではあまり使いませんが、話し言葉ではよく聞かれる表現です。
例文
- I’m kinda hungry. (ちょっとお腹が空いています。)
- The test was kinda hard. (テストはちょっと難しかったです。)
- He’s kinda cute. (彼はちょっとかわいいです。)
「kind」を使ったその他の重要表現
「kind」を使った他にも覚えておきたい重要な表現がいくつかあります。日常会話でよく使われるフレーズを見ていきましょう。
「all kinds of」の使い方
「all kinds of」は「あらゆる種類の、様々な」という意味で使われます。量が多いことを強調する表現としても使われます。
例文
- There are all kinds of books in the library. (図書館にはあらゆる種類の本があります。)
- You can find all kinds of information on the internet. (インターネットではあらゆる種類の情報を見つけることができます。)
- She has all kinds of hobbies. (彼女にはいろいろな趣味があります。)
「my kind of」の使い方
「my kind of」は「私が好きな種類の、私好みの」という意味で使われます。好みや趣味を表現する際に役立ちます。
例文
- This is my kind of music. (これは私好みの音楽です。)
- That restaurant is my kind of place. (あのレストランは私好みの場所です。)
- He is not my kind of friend. (彼は私の好みのタイプの友達ではありません。)
「in kind」と「of a kind」
「in kind」は「同じ方法で、同じ種類のもので」という意味で使われます。「of a kind」は「同種の、似たような」という意味です。
例文
- He helped me, and I replied in kind. (彼は私を助け、私も同じように返しました。)
- These two paintings are of a kind. (これら二つの絵は同種のものです。)
- Four of a kind is a good hand in poker. (ポーカーでは同じ数字が4枚あると良い手です。)
「kind」と似た表現の違い
英語には「kind」以外にも「種類」を表す単語として「sort」や「type」があります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
「kind」「sort」「type」の使い分け
「kind」「sort」「type」はどれも「種類」を意味しますが、少しニュアンスが異なります。一般的に「kind」は最も一般的で広く使われる表現です。
「sort」はイギリス英語でよく使われ、「type」はより正確な分類を表す際に使われる傾向があります。
例文
- What kind of food do you like? (どんな種類の食べ物が好きですか。)
- What sort of person is he? (彼はどんなタイプの人ですか。)
- What type of computer do you have? (あなたはどんなタイプのコンピューターを持っていますか。)
これらの単語は多くの場合互いに置き換えが可能ですが、文脈によって自然に感じられる表現が異なることがあります。
よく使われる表現の比較
「種類」を表す表現の使い分けを表にまとめてみましょう。
表現 | 意味 | 使用例 |
---|---|---|
kind of | 〜の一種、ちょっと | This is a kind of fruit. |
sort of | 〜の一種、まあまあ | It’s sort of difficult. |
type of | 〜のタイプ | What type of car do you drive? |
all kinds of | あらゆる種類の | There are all kinds of fish in the sea. |
all sorts of | さまざまな | We have all sorts of problems. |
all types of | すべてのタイプの | They sell all types of computers. |
「kind」のよくある間違いと注意点
「kind」を使う際によくある間違いや注意すべき点をいくつか紹介します。初学者がつまずきやすいポイントをしっかり押さえておきましょう。
単数・複数の使い分け
「kind」を名詞として使う際、単数と複数の使い分けに注意が必要です。
「one kind」「this kind」など単数を表す表現の後には「kind」、「many kinds」「these kinds」など複数を表す表現の後には「kinds」を使います。
例文
- This kind of book is interesting. (この種類の本は面白いです。)
- These kinds of books are interesting. (これらの種類の本は面白いです。)
- I like one kind of fruit. (私は一種類の果物が好きです。)
- I like many kinds of fruits. (私はたくさんの種類の果物が好きです。)
「kind of」と「kind」の混同
「kind of」(〜の一種)と形容詞の「kind」(親切な)を混同しないように注意しましょう。
例文
- He is a kind person. (彼は親切な人です。)
- A dog is a kind of animal. (犬は動物の一種です。)
- It was kind of you to help me. (手伝ってくれて親切でした。)
- I am kind of tired. (ちょっと疲れています。)
「kind」と「kind of」の位置
「kind of」が「ちょっと、なんか」という意味で使われる場合、語順に注意が必要です。
be動詞の後や一般動詞の前に置きます。
例文
- She is kind of busy now. (彼女は今ちょっと忙しいです。)
- I kind of like this song. (私はこの曲がちょっと好きです。)
- They kind of want to go home. (彼らはなんか家に帰りたいようです。)
「kind」に関する問題
「kind」という単語は、英語で「親切な」「種類」「優しい」など、文脈によってさまざまな意味を持つ重要な単語です。また、「kind of」で「~の種類」や「少し」というニュアンスを表すこともあります。
この問題では、文法や語彙、表現の理解を深めるために、「kind」に関連するさまざまな使い方を学ぶことができます。
- 次の文の意味として最も適切なものを選びなさい。
“She is always kind to everyone around her.”
a) 彼女はいつも周りの人に親切だ
b) 彼女は周りの人に冷たい
c) 彼女は周りの人を無視する - 次の文を完成させるために最適な単語を選びなさい。
“This cake is a special __ of dessert made with organic ingredients.”
a) kind
b) type
c) sort - 次の文を日本語に訳しなさい。
“What kind of books do you like to read in your free time?” - 次の文を完成させるために最適な単語を選びなさい。
“He showed a great deal of __ by helping the elderly woman cross the street.”
a) kindness
b) kind
c) kindly - 次の文中で「kind」の意味として最も適切なものを選びなさい。
“She is the kind of person who always brightens up the room.”
a) 種類
b) 親切な性格
c) 特定のタイプ - 次の文を完成させるために最適な単語を選びなさい。
“It’s __ of you to help me with my homework.”
a) kind
b) kindly
c) kindness - 次の文を日本語に訳しなさい。
“There are many different kinds of flowers in this garden.” - 次の文中で「kind」のニュアンスとして正しいものを選びなさい。
“I’m kind of tired today, so I’ll stay home.”
a) 少し疲れている
b) とても疲れている
c) 全く疲れていない - 次の文を完成させるために最適な単語を選びなさい。
“Being __ to animals is an important value we should teach children.”
a) kind
b) kindly
c) kindness - 次の文中で「kind」が指す内容として正しいものを選びなさい。
“This is the kind of weather I love—sunny and warm!”
a) 天気の種類やタイプについて話している
b) 天気が親切だと言っている
「kind」に関するよくある質問
ここでは「kind」についてよく寄せられる質問に答えていきます。
- 「kind」と「nice」の違いは何ですか?
-
「kind」と「nice」はどちらも「親切な、良い」という意味を持ちますが、ニュアンスが少し異なります。「kind」は思いやりや優しさを表し、他者を助けようとする性質を強調します。一方、「nice」はより一般的に「良い、素敵な」という意味で、人だけでなく物事や状況にも使われます。
- She is a kind person who always helps others.(彼女は常に他人を助ける親切な人です。)
- It was a nice day for a picnic.(ピクニックには素晴らしい日でした。)
- 「kind of」と「sort of」の違いは何ですか?
-
「kind of」と「sort of」はほぼ同じ意味で、「ちょっと、なんか、まあまあ」という曖昧さを表す表現として使われます。一般的にアメリカ英語では「kind of」、イギリス英語では「sort of」がより多く使われる傾向がありますが、どちらの国でも両方の表現が使われます。
- I’m kind of tired.(ちょっと疲れています。)
- The movie was sort of interesting.(その映画はまあまあ面白かったです。)
- 「kind of you」と「kind to you」の違いは何ですか?
-
「kind of you」は「あなたが親切だ」という意味で、特定の行動に対する感謝を表現する際に使われます。一方、「kind to you」は「あなたに対して親切だ」という意味で、誰かがあなたに対して親切な態度を示していることを表します。
- It was kind of you to help me.(手伝ってくれて親切でした。)
- My neighbor is always kind to me.(私の隣人はいつも私に親切です。)
- 「kind」の複数形はいつ使いますか?
-
「kind」の複数形「kinds」は、複数の種類について話す時に使います。「many kinds」(多くの種類)、「all kinds」(あらゆる種類)、「these kinds」(これらの種類)などの表現で使われます。
- There are many kinds of fruit in this store.(この店にはたくさんの種類の果物があります。)
- I like all kinds of music.(私はあらゆる種類の音楽が好きです。)
- 「my kind of person」とはどういう意味ですか?
-
「my kind of person」は「私好みの人、私と相性が良い人」という意味で使われます。自分と価値観や趣味が合う人について表現する際に使われます。
- She is my kind of person. I enjoy spending time with her.(彼女は私好みの人です。一緒に時間を過ごすのが楽しいです。)
- He’s not my kind of person. We have different interests.(彼は私好みの人ではありません。私たちは興味が異なります。)
まとめ

この記事では英単語「kind」の意味と使い方について詳しく解説しました。「kind」は形容詞として「親切な、優しい」という意味で使われるほか、名詞として「種類、タイプ」という意味でも使われます。
また、「kind of」というフレーズは「〜の一種」という意味だけでなく、口語では「ちょっと、なんか」という曖昧さを表す表現としても頻繁に使われています。
「kind」の重要なポイントをまとめると、
- 形容詞の「kind」は「親切な、優しい」という意味
- 名詞の「kind」は「種類、タイプ」という意味
- 「kind to〜」で「〜に親切だ」という表現ができる
- 「It’s kind of you to〜」で「〜してくれて親切だ」と感謝を表現できる
- 「what kind of〜」で「どんな種類の〜」と質問できる
- 「kind of」は口語で「ちょっと、なんか」という意味でも使われる
- 「all kinds of」で「あらゆる種類の」という表現ができる
- 「my kind of」で「私好みの」という表現ができる
- 複数形の「kinds」は複数の種類を表す時に使う
「kind」は日常会話で頻繁に使われる単語なので、これらの使い方をしっかり覚えて実際の会話で使ってみましょう。特に「kind of」の口語的な用法は、自然な英会話をするために役立ちます。
この記事を参考に、さまざまな場面で「kind」を適切に使いこなせるようになることを願っています。