「live abroad」は英語でよく使われる表現の一つで、日本語では「海外に住む」「外国で暮らす」と訳されます。
シンプルな表現ながら、留学、仕事、移住など様々な理由で海外生活を送る際に使える便利なフレーズです。
この記事では「live abroad」の基本的な意味から実際の使い方、類似表現との違いまで、例文を交えながら詳しく解説していきます。
「live abroad」の基本的な意味
「live abroad」の基本的な意味は「海外に住む」「外国で暮らす」です。
「live」は「住む」「暮らす」という意味の動詞、「abroad」は「海外で」「外国で」という意味の副詞です。
この表現は、自分の生まれた国や出身国以外の国で生活していることを表します。
例文
- I have lived abroad for five years.
(私は5年間海外に住んでいました。) - My sister lives abroad in France.
(私の姉はフランスという海外に住んでいます。) - Many young people dream of living abroad someday.
(多くの若者はいつか海外に住むことを夢見ています。)

「live abroad」の文法的注意点
「live abroad」を使う際の重要な文法的注意点があります。
特に日本人英語学習者が間違いやすいポイントを見ていきましょう。
「in」は使わない
「abroad」はすでに「外国で」という意味を含む副詞なので、「in abroad」とは言いません。
これは大きな間違いなので注意しましょう。
誤った例
- I live in abroad.(×)
正しい例
- I live abroad.(○)
「in」は具体的な場所名の前に使います。
- I live in Japan.(私は日本に住んでいます。)
- I live in New York.(私はニューヨークに住んでいます。)
しかし「abroad」は特定の場所ではなく「海外」という概念を表す副詞なので、「in」は不要です。
同様に「I go to abroad」も誤りで、正しくは「I go abroad」です。
時制による変化
「live abroad」は様々な時制で使うことができます。
例文(現在形)
- He lives abroad now.
(彼は現在海外に住んでいます。)
例文(過去形)
- She lived abroad when she was a student.
(彼女は学生の頃、海外に住んでいました。)
例文(現在完了形)
- I have lived abroad since 2020.
(私は2020年から海外に住んでいます。)
例文(未来形)
- They will live abroad after they get married.
(彼らは結婚後、海外に住む予定です。)
「live abroad」と「live overseas」の違い
「live abroad」と「live overseas」はどちらも「海外に住む」という意味ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
- 「live abroad」:一般的に「自国以外の国に住む」という意味。陸続きの国であっても使えます。
- 「live overseas」:文字通り「海(seas)を越えて(over)」住むという意味が強く、海を渡る必要がある場合に使われることが多いです。
例えば、フランス人がドイツに住む場合、陸続きなので「live abroad」が自然ですが、「live overseas」は少し不自然かもしれません。
一方、日本人がアメリカに住む場合は「live abroad」も「live overseas」も両方使えます。
例文
- As a French citizen, I live abroad in Germany.
(フランス市民として、私はドイツという外国に住んでいます。) - As a Japanese person, I live overseas in Australia.
(日本人として、私は海外のオーストラリアに住んでいます。)
ただし、特にアメリカ英語では、実際に海を越えていなくても「overseas」を使うことがあるため、厳密に区別されないケースも多いです。
「live abroad」に関連する表現
「live abroad」に関連するいくつかの便利な表現を見ていきましょう。
「experience of living abroad」(海外生活の経験)
海外で暮らした経験があることを表現する際によく使われます。
例文
- My experience of living abroad has changed my perspective on many things.
(海外生活の経験は、多くのことに対する私の視点を変えました。) - He gained valuable skills from his experience of living abroad.
(彼は海外生活の経験から貴重なスキルを得ました。)
「live abroad alone」(一人で海外に住む)
家族や知人と離れて、一人で外国生活をすることを表します。
例文
- She has been living abroad alone for three years.
(彼女は3年間一人で海外に住んでいます。) - Living abroad alone can be challenging but rewarding.
(一人で海外に住むのは大変ですが、やりがいがあります。)
「live abroad for a while」(しばらく海外に住む)
一時的に海外生活をすることを表現します。
例文
- I’d like to live abroad for a while to improve my language skills.
(語学力を向上させるため、しばらく海外に住みたいです。) - Living abroad for a while can broaden your horizons.
(しばらく海外に住むことで視野を広げることができます。)
「live abroad」を使ったフレーズと例文
「live abroad」を含む様々なフレーズとその例文を見ていきましょう。
「want to live abroad」(海外に住みたい)
例文
- I want to live abroad after I graduate from university.
(大学卒業後、海外に住みたいです。) - Do you want to live abroad someday?
(いつか海外に住みたいですか?)
「used to live abroad」(以前海外に住んでいた)
例文
- I used to live abroad when I was a child.
(子供の頃、私は海外に住んでいました。) - She used to live abroad before she started her current job.
(現在の仕事を始める前、彼女は海外に住んでいました。)
「have experience living abroad」(海外に住んだ経験がある)
例文
- Do you have experience living abroad?
(海外に住んだ経験はありますか?) - Having experience living abroad can be advantageous when applying for international companies.
(海外に住んだ経験があると、国際企業への応募時に有利になることがあります。)
「live abroad」を使った会話例
「live abroad」が実際の会話でどのように使われるかを見てみましょう。
会話例1:友人との会話
例文
- A: I heard your brother moved to Canada last year.
(あなたの兄が去年カナダに引っ越したと聞きました。) - B: Yes, he’s living abroad now. He got a job at a tech company in Toronto.
(はい、彼は今海外に住んでいます。トロントのIT企業で仕事を得ました。) - A: How is he adapting to living abroad?
(彼は海外生活にどのように適応していますか?) - B: It was difficult at first, but now he’s enjoying living abroad. He’s even thinking of staying there permanently.
(最初は大変でしたが、今では海外生活を楽しんでいます。永住することも考えているほどです。)
会話例2:就職面接
例文
- A: I see from your resume that you lived abroad for three years.
(履歴書を拝見すると、3年間海外に住んでいたようですね。) - B: Yes, I lived abroad in Singapore from 2018 to 2021 for my previous job.
(はい、前職のために2018年から2021年までシンガポールという海外に住んでいました。) - A: How did living abroad influence your professional skills?
(海外生活はあなたの職業スキルにどのような影響を与えましたか?) - B: Living abroad helped me develop strong cross-cultural communication skills and adaptability, which I believe would be valuable for this position.
(海外生活を通じて、異文化間コミュニケーションスキルと適応力を身につけることができました。これはこのポジションに価値あるものだと思います。)
「live abroad」と関連する英語表現
「live abroad」の他に、海外での生活や活動に関連するいくつかの重要な表現があります。
「study abroad」(留学する)
「study abroad」は学業目的で海外に滞在することを意味します。
「live abroad」よりも具体的に「勉強」に焦点を当てた表現です。
例文
- She is studying abroad in France for one semester.
(彼女は1学期間フランスに留学しています。) - Studying abroad can improve your language skills significantly.
(留学は言語スキルを大幅に向上させることができます。)
「work abroad」(海外で働く)
「work abroad」は仕事のために海外に滞在することを意味します。
例文
- He has been working abroad for a multinational company.
(彼は多国籍企業のために海外で働いています。) - Working abroad can enhance your resume and career prospects.
(海外で働くことで、履歴書とキャリアの見通しを高めることができます。)
「travel abroad」(海外旅行をする)
「travel abroad」は短期間の海外訪問や旅行を意味します。
例文
- We travel abroad every summer for vacation.
(私たちは毎年夏に休暇で海外旅行をします。) - Have you ever traveled abroad?
(海外旅行をしたことがありますか?)
まとめ:「live abroad」の使い方のポイント

「live abroad」は英語で「海外に住む」という意味を持つ便利な表現です。
この表現の主なポイントをまとめると、
- 基本的な意味は「海外に住む」「外国で暮らす」です。
- 「abroad」の前に「in」は使いません(「live in abroad」ではなく「live abroad」)。
- 「live overseas」との違いを理解すると、より適切に使い分けることができます。
- 「experience of living abroad」「live abroad alone」など、関連する便利な表現があります。
- 「study abroad」「work abroad」「travel abroad」など、目的に応じた表現もあります。
「live abroad」を適切に使いこなせば、英語での会話や文章で海外生活について正確に表現できるようになります。
海外に住むことを考えている方、すでに海外生活を経験された方にとって、これらの表現は非常に役立つでしょう。