「take up」は英語の句動詞(phrasal verb)のひとつで、日常会話でよく使われる便利な表現です。基本的な動詞「take」に副詞「up」を組み合わせることで、様々な意味を持ち、状況に応じて使い分けることができます。
この記事では、英語初学者の方に向けて「take up」の意味と使い方を詳しく解説します。例文も豊富に用意していますので、実際の使い方をイメージしながら学んでいきましょう。
「take up」とは?基本的な意味

「take up」は、「take(取る)」という基本動詞に「up(上へ)」という副詞が組み合わさった句動詞です。この組み合わせにより、単に「上へ取る」という物理的な動作を表すだけでなく、抽象的な意味を含む様々な使い方ができます。
英語の句動詞は、日本語に一語で訳すことが難しく、文脈によって意味が変わることが特徴です。「take up」も例外ではなく、使われる状況によって意味が変化します。この記事では、「take up」の主な意味と使い方を、わかりやすい例文とともに解説していきます。
「take up」の主な意味と使い方
「take up」には多くの意味がありますが、ここでは特に頻繁に使われる意味を中心に解説します。それぞれの意味を理解して、適切な場面で使えるようになりましょう。
新しい趣味や活動を始める
もっとも一般的な「take up」の意味は、「新しい趣味や活動を始める」というものです。何か新しいことを定期的に行い始める際に使います。
例文
- I want to take up tennis this summer.(この夏テニスを始めたいです。)
- My brother took up guitar last year.(私の兄は去年ギターを始めました。)
- She took up running to stay healthy.(彼女は健康のためにランニングを始めました。)
- When did you take up cooking?(いつ料理を始めたのですか?)
- Let’s take up a new hobby together.(一緒に新しい趣味を始めましょう。)
この使い方では、単に一回だけ行うのではなく、定期的に続ける活動を始めるニュアンスがあります。
場所や空間を占める
「take up」の2つ目の意味は、「場所や空間を占める」というものです。物や人が物理的に空間を使う際に使われます。
例文
- The big sofa takes up too much space.(その大きなソファは場所を取りすぎています。)
- These boxes take up half of my room.(これらの箱は私の部屋の半分を占めています。)
- Your bags are taking up all the seats.(あなたのバッグが全ての席を占めています。)
- This tree takes up a lot of space in our garden.(この木は私たちの庭でかなりのスペースを占めています。)
- The new TV takes up less space than the old one.(新しいテレビは古いものより場所を取りません。)
時間を占める・時間がかかる
「take up」は「時間を占める」「時間がかかる」という意味でも使われます。これは空間を占めるという意味の時間的な拡張と考えることができます。
例文
- The meeting took up the whole morning.(その会議は午前中すべてを占めました。)
- Homework takes up most of my evening.(宿題は私の夕方のほとんどを占めます。)
- This project will take up a lot of your time.(このプロジェクトはあなたの時間をかなり取るでしょう。)
- Studying English takes up one hour every day.(英語の勉強は毎日1時間かかります。)
- I don’t want to take up too much of your time.(あなたの時間をあまり取りたくありません。)
問題や議題を取り上げる
「take up」には「問題や議題を取り上げる」「対処する」という意味もあります。特に会議やディスカッションの場面でよく使われます。
例文
- We will take up this problem at the next meeting.(次の会議でこの問題を取り上げます。)
- The teacher took up the issue of bullying.(先生はいじめの問題を取り上げました。)
- Can we take up my question now?(今、私の質問を取り上げてもらえますか?)
- The committee took up the new proposal.(委員会は新しい提案を取り上げました。)
- Let’s take up this topic later.(このトピックは後で取り上げましょう。)
中断したことを再開する
「take up」は「中断していたことを再開する」という意味でも使われます。何かの活動や会話が途中で止まった後、それを続ける場合に使います。
例文
- Let’s take up our discussion from yesterday.(昨日の議論の続きをしましょう。)
- We can take up where we left off.(中断したところから再開できます。)
- She took up her studies after a long break.(彼女は長い休みの後、勉強を再開しました。)
- The class will take up the story from chapter 3.(授業は第3章からストーリーを再開します。)
- Can we take up our game tomorrow?(明日私たちのゲームを再開できますか?)
義務や責任を引き受ける
「take up」には「義務や責任を引き受ける」という意味もあります。何かの役割や仕事を担当する際に使います。
例文
- He took up the role of class president.(彼はクラス会長の役割を引き受けました。)
- She took up her duties as team captain.(彼女はチームキャプテンとしての義務を引き受けました。)
- Will you take up this challenge?(この挑戦を引き受けますか?)
- I took up the job of cleaning the classroom.(私は教室の掃除の仕事を引き受けました。)
- My father took up a new position at work.(私の父は仕事で新しい役職に就きました。)
液体や気体を吸収する
物理的な意味では、「take up」は「液体や気体を吸収する」という意味でも使われます。何かが液体や気体を取り込む様子を表します。
例文
- The sponge takes up water quickly.(そのスポンジは水を素早く吸収します。)
- Plants take up water from the soil.(植物は土から水を吸収します。)
- This cloth takes up ink very well.(この布はインクをとてもよく吸収します。)
- The paper towel took up all the spilled milk.(そのペーパータオルはこぼれた牛乳をすべて吸い取りました。)
- Some materials take up moisture from the air.(一部の素材は空気中の湿気を吸収します。)
物を持ち上げる、取り上げる
「take up」の元々の物理的な意味は「物を持ち上げる、取り上げる」というものです。何かを上げる動作を表します。
例文
- He took up the box from the floor.(彼は床から箱を持ち上げました。)
- She took up the baby in her arms.(彼女は赤ちゃんを腕に抱き上げました。)
- The boy took up the toy from the ground.(その少年は地面からおもちゃを拾い上げました。)
- Can you take up that book for me?(私のためにあの本を取ってもらえますか?)
- The wind took up the leaves.(風が葉を舞い上げました。)
衣類の丈を短くする、上げる
裁縫や洋服の調整に関連して、「take up」は「衣類の丈を短くする、上げる」という意味でも使われます。
例文
- I need to take up these pants. They are too long.(このズボンの丈を詰める必要があります。長すぎます。)
- The tailor took up my skirt by two inches.(仕立て屋は私のスカートを2インチ短くしました。)
- Can you take up this dress for me?(このドレスの丈を詰めてもらえますか?)
- Mom took up my brother’s school uniform.(母は弟の学校の制服の丈を詰めました。)
- These jeans need to be taken up a little.(このジーンズは少し丈を詰める必要があります。)
「take up」と似た表現
「take up」と似た意味を持つ表現はいくつかあります。ここでは、代表的なものとその違いを解説します。
embark on(〜に乗り出す、着手する)
「embark on」は「新しいプロジェクトや旅に出る」という意味で使われます。「take up」と比べて、より大きなプロジェクトや冒険的な活動に使われることが多いです。
例文
- He embarked on a new career at age 40.(彼は40歳で新しいキャリアに乗り出しました。)
- We are embarking on an exciting project.(私たちはワクワクするプロジェクトに着手しています。)
「take up」との違い
「embark on」は一般的に大きなプロジェクトや人生の新しい段階を始める際に使われます。一方、「take up」はより日常的な活動や趣味を始める場合に適しています。また、「embark on」はやや堅い表現で、フォーマルな文脈で使われることが多いです。
engage in(〜に従事する、関わる)
「engage in」は「活動に参加する」「〜に関わる」という意味で使われます。すでに存在する活動に参加する意味合いが強いです。
例文
- Students engage in various sports activities.(学生たちは様々なスポーツ活動に従事しています。)
- He engages in community service every weekend.(彼は毎週末、地域奉仕活動に参加しています。)
「take up」との違い
「engage in」は既存の活動に参加することを強調します。一方、「take up」は新しく何かを始めるニュアンスがあります。また、「engage in」は活動に積極的に関わることを示唆します。
start / begin(始める)
「start」や「begin」は単純に「始める」という意味を持ちます。最も基本的な「始める」を表す表現です。
例文
- I started learning English last year.(私は去年英語を学び始めました。)
- She began playing the piano at age 5.(彼女は5歳でピアノを弾き始めました。)
「take up」との違い
「start」「begin」は単に何かを始めることを表し、継続性や習慣的な活動についての含みはあまりありません。一方、「take up」は定期的に続ける活動を始めるニュアンスが強いです。また、「take up」には「興味を持って新しいことに挑戦する」という前向きな意味合いもあります。
「take up」を使った日常会話フレーズ
「take up」を含む日常的によく使われるフレーズをいくつか紹介します。これらを覚えておくと、会話の中で自然に使えるようになります。
例文
- I’d like to take up your offer.(あなたの申し出を受け入れたいです。)
- Don’t take up too much of his time.(彼の時間をあまり取らないでください。)
- Let’s take up this matter later.(この問題は後で取り上げましょう。)
- She took up the challenge without hesitation.(彼女はためらうことなくその挑戦を引き受けました。)
- The new hobby took up all his free time.(その新しい趣味は彼の自由時間をすべて占めました。)
「take up」に関するよくある質問
ここでは、「take up」に関してよく寄せられる質問に答えます。
- 「take up」と「pick up」の違いは何ですか?
-
「take up」と「pick up」は似ているように見えますが、使い方が異なります。「take up」は主に「始める」「場所を占める」「取り上げる」などの意味で使われます。一方、「pick up」は「拾い上げる」「学び取る」「(速度などが)上がる」「(人を)車で迎えに行く」などの意味で使われます。
- I took up tennis last year.(私は去年テニスを始めました。)- 新しい活動を始める
- I picked up a tennis ball from the court.(私はコートからテニスボールを拾いました。)- 物理的に拾う
- 「take up」は過去形でどう変化しますか?
-
「take up」の過去形は「took up」、過去分詞形は「taken up」になります。これは基本動詞「take」の変化(take-took-taken)に従います。
- Present: I take up a lot of space.(私は多くの場所を占めます。)
- Past: I took up a lot of space.(私は多くの場所を占めました。)
- Present Perfect: I have taken up a lot of space.(私は多くの場所を占めてきました。)
- 「take up with」の使い方は?
-
「take up with」は「〜と話し合う」「〜と相談する」という意味で使われます。特に問題や懸念事項について誰かと相談する際に使います。
- I will take up this problem with my teacher.(この問題を先生と相談します。)
- She took up her concerns with the manager.(彼女は懸念事項をマネージャーと話し合いました。)
- You should take up that question with your parents.(その質問は両親と相談すべきです。)
- 「take up on」は正しい表現ですか?
-
「take up on」という形は一般的に「take someone up on something(誰かの申し出などを受け入れる)」という形で使われます。
- I’ll take you up on your offer to help.(手伝うというあなたの申し出を受け入れます。)
- We took him up on his invitation to dinner.(私たちは彼の夕食への招待を受け入れました。)
- Did you take her up on that suggestion?(彼女のその提案を受け入れましたか?)
- どんな状況で「take up」を使うべきですか?
-
「take up」は多くの状況で使えますが、特に以下のような場面で適しています。
- 新しい趣味や活動を始める時
- 何かが場所や時間を占めていることを述べる時
- 会議などで議題を取り上げる時
- 中断した活動を再開する時
- 義務や責任を引き受ける時
文脈に応じて適切な意味を選ぶことが大切です。
まとめ

この記事では「take up」の意味と使い方について詳しく解説しました。ポイントをまとめると以下のようになります。
- 「take up」は様々な意味を持つ便利な句動詞である。
- 主な意味には「新しい趣味や活動を始める」「場所や時間を占める」「問題を取り上げる」「中断したことを再開する」「義務を引き受ける」などがある。
- 物理的な意味では「液体を吸収する」「物を持ち上げる」「衣類の丈を詰める」などの使い方もある。
- 「embark on」「engage in」「start/begin」など似た表現があるが、それぞれニュアンスが異なる。
- 「take up」の過去形は「took up」、過去分詞形は「taken up」である。
- 「take up with」で「〜と相談する」、「take someone up on」で「〜の申し出を受け入れる」という意味になる。
- 文脈によって意味が変わるため、状況に応じた適切な意味を選ぶことが重要である。
「take up」は日常英会話でよく使われる表現なので、この記事で紹介した様々な意味と例文を参考に、ぜひ自分の英語表現に取り入れてみてください。正しく使いこなせるようになれば、より自然で豊かな英語表現が可能になります。
英語の句動詞は初学者にとって難しく感じることもありますが、実際の使用例を見ながら少しずつ慣れていくことが大切です。この記事が「take up」の理解と使い方のマスターに役立てば幸いです。

