TOEIC試験の準備をしている方々にとって、「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」(通称:でる1000問)は非常に有名な参考書です。特にPart5の文法問題対策に特化したこの問題集は、文法に苦手意識を持つ多くの受験者から支持されています。
今回は英語初学者の方でも効果的に活用できるように、この問題集の特徴とおすすめの使い方を徹底的に解説していきます。正しい使い方を知ることで、効率よくTOEICスコアをアップさせましょう。
「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」とは

「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」は、TOEIC試験のPart5(短文穴埋め問題)で出題される文法問題に特化した参考書です。著者のTEX加藤氏はTOEIC受験回数130回以上、満点110回以上という驚異的な実績を持つTOEIC研究の第一人者です。
この問題集の最大の特徴は、Part5で頻出の文法問題に絞って集中的に対策できる点です。実際のTOEIC試験では同じようなパターンの問題が出題されることが多いため、この問題集で集中的に対策することで効率的にスコアアップが期待できます。三省堂書店、紀伊国屋書店、丸善ジュンク堂などの大型書店でも文法対策の人気No.1として常に上位に位置している実力派の一冊です。
本書の構成と特徴
「でる1000問」は全部で1,049問という豊富な問題数を誇り、以下のような構成になっています。
特筆すべき点として、左ページに問題、右ページに解説という構成になっているため、解いた後すぐに答え合わせができることが挙げられます。これにより、その場で間違いを確認し、正しい文法知識をすぐに定着させることができます。
初心者にとっての難易度は?
この問題集は基本的にTOEICスコア500点以上の方を対象としています。そのため、英語初学者にとっては少し難しく感じる可能性があります。中学英語の基礎知識が前提となっているため、そこに不安がある場合は、まず中学レベルの文法を復習してから取り組むことをおすすめします。
ただし、基礎的な文法知識があれば、じっくりと解説を読みながら学習を進めることで、初学者の方でも十分に活用できる内容となっています。特に英語の文法に苦手意識を持っている方こそ、この問題集でしっかりと基礎を固めることが大切です。
初心者のための効果的な使い方
英語初学者の方が「でる1000問」を最大限に活用するためには、計画的かつ段階的な学習アプローチが重要です。ここでは初心者に最適な学習ステップを紹介します。
まず始める前に、中学英語の基礎(品詞の区別、基本時制など)をおさらいしておくと良いでしょう。その上で、以下のステップで学習を進めていきます。
1周目:じっくり理解を深める
初学者の方は、最初の1周は特に急がず、じっくりと問題と解説を読み込むことが大切です。
- 各章の冒頭にある説明をよく読み、その文法項目の基本を理解する
- 問題を1問ずつ丁寧に解く(わからない単語は辞書で調べる)
- 解答を確認し、解説をしっかり読む
- 間違えた問題や理解が難しかった問題にはマークを付けておく
1周目の目標は「理解すること」です。スピードよりも確実に文法のルールを理解することを優先しましょう。特に初学者の方は、解説をしっかり読むことで新たな文法知識を獲得できる貴重な機会となります。
2周目:スピードを意識する
1周目が終わったら、2周目は少しスピードを意識して取り組みましょう。
- 時間を計りながら問題を解く
- 1周目で間違えた問題は特に注意して解く
- 解説は必要な部分だけを読む
- まだ間違える問題があれば再度マークする
2周目では、実際のTOEIC試験を意識して、Part5の問題を解くペースを身につけることが目標です。TOEICではPart5の30問を約20分で解く必要があるため、それを意識したペース配分を心がけましょう。
3周目:実践的なトレーニング
3周目は本番さながらのトレーニングとして位置づけます。
- 完全に時間を計って問題を解く
- 解説は見ずに自分で間違いを分析する
- まだ間違える問題があれば、その文法項目を集中的に復習する
3周目の目標は「実践力を高めること」です。実際の試験と同じような緊張感を持って問題に取り組むことで、本番での実力発揮につながります。
「でる1000問」で文法の弱点を効率的に克服する方法
「でる1000問」の大きな利点は、文法項目ごとに問題が分類されているため、自分の弱点を特定しやすい点です。効率的に学習を進めるためには、自分の弱点を見つけ、集中的に対策することが重要です。
弱点の見つけ方
1周目の学習を通じて、次のような分析を行いましょう。
- どの章(文法項目)で間違いが多いか
- 同じ種類のミスを繰り返していないか
- 解説を読んでも理解が難しい項目はどれか
例えば、品詞問題で特に形容詞と副詞の区別で間違いが多い、動詞の時制が苦手、関係詞の用法がわかりにくいなど、具体的な弱点を特定します。
弱点対策の手順
弱点が見つかったら、以下の手順で集中的に対策しましょう。
- その文法項目について、基礎から復習する(必要に応じて別の文法書も参考にする)
- 「でる1000問」のその項目の問題を再度解き直す
- 解説をより丁寧に読み、なぜその答えが正解なのかを理解する
- 似たような問題パターンを意識して記憶する
特に初学者の方は、単に答えを覚えるのではなく、なぜその答えになるのかという「理由」を理解することが大切です。文法のルールを理解すれば、似たようなパターンの問題にも対応できるようになります。
「金のフレーズ」と併用すべき?初心者への推奨学習法
TOEIC学習において、単語力と文法力は両輪の関係にあります。「でる1000問」が文法対策に特化しているのに対し、同じTEX加藤先生の「金のフレーズ」は単語対策に特化しています。初学者の方は、この2冊を併用することで総合的な英語力の向上が期待できます。
「金のフレーズ」との違い
「金のフレーズ」はTOEIC頻出の単語とその使用例を収録した単語帳で、暗記型の学習方法が中心です。一方、「でる1000問」は文法問題を解きながら理解を深める実践型の学習方法です。
使い方も異なり、「金のフレーズ」は繰り返し読んで単語を覚えていくのに対し、「でる1000問」は問題を解きながら文法知識を定着させていきます。
初学者におすすめの併用方法
英語初学者の方には、次のような併用方法をおすすめします。
- まず「金のフレーズ」(または「銀のフレーズ」)で基本的な単語力を身につける
- 並行して「でる1000問」の基本的な文法項目(品詞問題など)に取り組む
- 単語と文法の基礎ができたら、「でる1000問」をメインに据えて学習を進める
- 学習中に未知の単語が出てきたら「金のフレーズ」で確認する
このように両方を相互補完的に活用することで、バランスの取れた英語力を養うことができます。
また、最新の「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の1000問」(「でる1000問」とは別の書籍)は、「金のフレーズ」の内容を問題形式で学べる総合参考書となっているため、これから新たに教材を購入する方は、こちらも選択肢の一つとして検討してみてください。
「でる1000問」のいらない部分はスキップ!初心者に必要な部分だけを効率学習
「でる1000問」は1,000問以上というボリュームがあるため、すべての問題に同じように時間をかけるのは効率的ではありません。特に初学者の方は、自分のレベルに合った部分から始め、その時点では「いらない」と判断できる部分は一旦スキップするという戦略も有効です。
初心者が最初に取り組むべき部分
英語初学者の方が最初に取り組むべき順番としては、
- 第1章:品詞問題(特に基本的な名詞、動詞、形容詞、副詞の区別)
- 第2章:動詞問題(特に基本時制)
- 第4章:代名詞問題
- 第3章:前置詞 or 接続詞問題
これらの基本的な文法項目をまず固めることで、他の章の理解も容易になります。
スキップしても良い部分
以下のような部分は、最初は飛ばしても構いません。
- 第6章:関係詞問題(比較的難易度が高い)
- 第7章:ペア表現・語法・数・比較問題(応用的な内容を含む)
- 文法模試:各章の学習が一通り終わってから取り組む方が効果的
ただし、「難しいからスキップする」のではなく、「基礎を固めてから取り組む」という姿勢が大切です。最終的にはすべての章に取り組むことで、総合的な文法力が身につきます。
「でる1000問」を使った学習スケジュールの立て方
「でる1000問」を効果的に活用するためには、計画的な学習スケジュールを立てることが重要です。特に初学者の方は、無理なく続けられる現実的なスケジュールを考えましょう。
初学者向け週間スケジュール例
以下は、英語初学者の方向けの週間スケジュール例です。
- 月曜日:第1章(品詞問題)15問
- 火曜日:第1章(品詞問題)15問
- 水曜日:第2章(動詞問題)10問
- 木曜日:第2章(動詞問題)10問
- 金曜日:第3章または第4章 10問
- 土曜日:復習(間違えた問題や理解が不十分だった問題)
- 日曜日:休み
このペースで進めると、最初の1周は約3ヶ月で完了します。2周目以降はペースを上げて、最終的には3周することを目指しましょう。
目標スコア別の学習期間の目安
目標とするTOEICスコア別の学習期間の目安は以下の通りです。
- 600点を目指す場合:3〜4ヶ月(1日30分程度)
- 730点を目指す場合:4〜6ヶ月(1日1時間程度)
- 860点以上を目指す場合:6ヶ月以上(他の教材と併用)
ただし、これはあくまで目安であり、個人の英語力や学習ペースによって大きく異なります。無理なく継続できるペースで着実に進めることが最も重要です。
「でる1000問」を使った間違いやすい問題の効率的な復習法
TOEICの文法問題では、特定のパターンで間違えやすい傾向があります。「でる1000問」を使って効率的に復習するコツを紹介します。
エラーノートの作成
特に初学者の方におすすめなのが、間違えた問題を記録する「エラーノート」の作成です。
- ノートの左ページに間違えた問題を書き写す
- 右ページに正解とその理由を自分の言葉で説明する
- 同じ種類のミスが複数ある場合は、そのパターンをまとめる
- 定期的にエラーノートを見直し、間違いのパターンを意識する
このようにして自分の弱点を視覚化することで、効率的に復習することができます。
復習のタイミング
復習は以下のようなタイミングで行うと効果的です。
- 1周目が終わった直後
- 2周目が終わった直後
- 試験の2週間前
特に間違えた問題は、間隔を空けて何度も復習することで定着率が高まります。最初は解説を見ながら、徐々に解説なしで解けるようになることを目指しましょう。
「でる1000問」に関するよくある質問
初学者の方が「でる1000問」を使う際によく抱く疑問について、回答します。
- 「でる1000問」は初心者には難しすぎますか?
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中学英語の基礎がある程度理解できていれば取り組むことは可能です。ただし、最初から全ての問題に挑戦するのではなく、基本的な文法項目(品詞問題、基本時制など)から段階的に取り組むことをおすすめします。必要に応じて中学・高校の基礎的な文法書も併用するとよいでしょう。
- 「でる1000問」だけでTOEICの対策は十分ですか?
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「でる1000問」はPart5の文法問題に特化しているため、これだけでTOEIC全体の対策としては不十分です。リスニングセクション(Part1〜4)やリーディングの長文問題(Part6、7)については別の教材で対策する必要があります。ただし、文法はTOEIC全体の基礎となるものですので、まずは「でる1000問」でしっかりと文法力を固めることは非常に有益です。
- 「金のフレーズ」を持っていないと「でる1000問」の効果は半減しますか?
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「金のフレーズ」がなくても「でる1000問」の効果は十分にあります。ただし、単語力も文法力も両方強化することでより高いスコアが期待できますので、可能であれば併用することをおすすめします。もし予算の制約がある場合は、まず「でる1000問」で文法の基礎を固め、その後「金のフレーズ」に取り組むという順序も一つの方法です。
- 学習に何か特別なツールは必要ですか?
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基本的には「でる1000問」と筆記用具があれば十分です。ただし、以下のようなツールを併用すると学習効率が上がる場合があります。
- 単語帳(わからない単語を調べるため)
- 付箋(間違えた問題にマークするため)
- ノート(エラーノートとして使用)
- タイマー(時間を計って解くため)
最近ではTOEIC対策アプリも充実していますので、隙間時間を活用するためにそうしたアプリと併用するのも良い方法です。
まとめ

「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」を効果的に活用するためのポイントをまとめました。
- 「でる1000問」はTOEIC Part5の文法問題対策に特化した、1,049問もの豊富な問題を収録した参考書
- 基本的にはTOEICスコア500点以上の方向けだが、中学英語の基礎があれば初学者も取り組み可能
- 最も効果的な学習法は3回繰り返すこと(1回目は理解重視、2回目はスピード意識、3回目は実践的トレーニング)
- 左ページに問題、右ページに解説という構成で、すぐに答え合わせができるのが大きな特徴
- 「金のフレーズ」などの単語帳と併用することで、単語力と文法力の両方を効率的に強化できる
- 自分のレベルに合わせて必要な部分から学習し、いらない部分は一時的にスキップする戦略も有効
- 間違えた問題は「エラーノート」にまとめ、定期的に復習することで弱点を効率的に克服できる
- 無理のない現実的な学習スケジュールを立て、継続することがスコアアップの鍵
英語初学者の方にとって、文法は英語学習の基礎となる重要な要素です。「でる1000問」を効果的に活用して、着実に文法の基礎を築いていきましょう。継続的な学習こそが、TOEIC高得点への最短ルートです。

