「so that」は英語でよく使われる表現の一つで、日本語では「〜するために」「〜できるように」「〜した結果」などと訳されます。
シンプルながらも使い方によって意味が変わるこの表現は、英会話や英作文で幅広く活用できる便利なフレーズです。
この記事では「so that」の基本的な意味から実際の使い方、類似表現との違いまで、例文を交えながら詳しく解説していきます。
「so that」の基本的な意味
「so that」の基本的な意味は主に3つあります。
文脈や使い方によって、意味合いが変わってきますので、それぞれの用法を理解することが大切です。
目的を表す「so that」(〜するために、〜できるように)
目的を表す「so that」は、ある行動の目的や意図を示す際に使われます。
「〜するために」「〜できるように」という意味で用いられることが多いです。
例文
- I woke up early so that I could catch the first train.
(最初の電車に乗れるように早起きしました。) - She is studying hard so that she can pass the entrance exam.
(彼女は入学試験に合格できるように一生懸命勉強しています。) - We should save money so that we can travel abroad next year.
(来年海外旅行できるようにお金を貯めるべきです。)
結果を表す「so that」(〜した結果、〜となった)
結果を表す「so that」は、ある行動や状況の結果として何かが起こったことを示します。
この場合、「so that」の前にはカンマが置かれることが多いです。
例文
- I explained the problem slowly, so that everyone could understand it.
(皆が理解できるように、その問題をゆっくり説明しました。) - He adjusted the chair, so that it was more comfortable to sit on.
(座りやすいように、彼は椅子を調整しました。) - The company reduced their prices, so that more customers started buying their products.
(より多くの顧客が製品を購入し始めるよう、会社は価格を下げました。)
程度を表す「so…that…」(とても〜なので…)
「so」と「that」の間に形容詞や副詞を入れると「とても〜なので…」という程度を表す表現になります。
これは厳密には「so that」とは異なる構文ですが、関連表現として知っておくと便利です。
例文
- The movie was so interesting that I watched it twice.
(その映画はとても面白かったので、2回見ました。) - She speaks English so fluently that I thought she was a native speaker.
(彼女は英語をとても流暢に話すので、ネイティブスピーカーだと思いました。) - The problem was so complicated that nobody could solve it.
(その問題はとても複雑だったので、誰も解くことができませんでした。)


「so that」の文法と構造
「so that」を正しく使うためには、その文法構造を理解することが重要です。
目的を表す「so that」の文法
目的を表す「so that」を使う場合、基本的な構造は以下のようになります。
主節 + so that + 従属節(主語 + 助動詞 + 動詞 + …)
この構造で、「so that」の後ろには助動詞(can, could, will, would, may, might)がよく使われます。
特に「can」と「could」は可能性を表すため、目的の意味と相性が良いです。
例文
- I’ll speak slowly so that you can understand me better.
(あなたがより理解できるようにゆっくり話します。) - She left early so that she could avoid the rush hour traffic.
(ラッシュアワーの交通渋滞を避けるために、彼女は早く出発しました。) - We need to start saving money so that we may buy a house in the future.
(将来家を買えるように、私たちはお金を貯め始める必要があります。)
時制の一致にも注意が必要です。主節が現在形の場合は「can」や「will」、主節が過去形の場合は「could」や「would」を使うことが多いです。

結果を表す「so that」の文法
結果を表す「so that」の基本的な構造は以下のようになります。
主節, so that + 従属節(主語 + 動詞 + …)
この構造では、「so that」の前にカンマが置かれることが多いです。
また、助動詞の使用は必須ではありません。
例文
- She spoke clearly, so that everyone understood her point.
(彼女ははっきりと話したので、皆彼女の要点を理解しました。) - The teacher wrote the instructions on the board, so that the students could refer to them later.
(先生は後で参照できるように、指示をボードに書きました。) - We reorganized the office layout, so that communication between departments improved.
(部門間のコミュニケーションが改善されるように、オフィスのレイアウトを再編成しました。)
程度を表す「so…that…」の文法
程度を表す「so…that…」の基本的な構造は以下のようになります。
主語 + 動詞 + so + 形容詞/副詞 + that + 従属節(主語 + 動詞 + …)
この構造では、「so」の後に形容詞や副詞を置き、その後に「that」が続きます。
例文
- The coffee was so hot that I couldn’t drink it immediately.
(コーヒーはとても熱かったので、すぐに飲むことができませんでした。) - He runs so fast that no one can catch up with him.
(彼はとても速く走るので、誰も追いつくことができません。) - The music was playing so loudly that we couldn’t hear each other speaking.
(音楽がとても大きな音で鳴っていたので、お互いの話し声が聞こえませんでした。)
「so that」と類似表現の違い
「so that」と似た意味を持つ表現はいくつかありますが、微妙に使い方やニュアンスが異なります。
「so that」と「in order to」
「in order to」も目的を表す表現ですが、以下のような違いがあります。
- 「so that」は後ろに主語と動詞を含む節が来ますが、「in order to」の後には動詞の原形が来ます。
- 「in order to」はより形式的な印象があります。
例文
- I study hard so that I can get good grades.
(良い成績を取るために一生懸命勉強します。) - I study hard in order to get good grades.
(良い成績を取るために一生懸命勉強します。)
「so that」と「so as to」
「so as to」も目的を表しますが、「in order to」と同様に、後ろには動詞の原形が来ます。
やや形式的な印象があります。
例文
- He spoke slowly so that everyone could understand him.
(みんなが理解できるようにゆっくり話しました。) - He spoke slowly so as to be understood by everyone.
(みんなに理解されるようにゆっくり話しました。)
「so that」と「because」
「because」は理由を表す接続詞ですが、「so that」は目的や結果を表します。
この違いは重要です。
例文
- I bought an umbrella because it was raining.
(雨が降っていたので傘を買いました。)- 理由 - I bought an umbrella so that I wouldn’t get wet.
(濡れないように傘を買いました。)- 目的

「so that」を使った実践例
日常会話での使用例
例文
- I’ll text you when I arrive so that you don’t worry.
(あなたが心配しないように、到着したらテキストを送ります。) - Let’s leave early so that we can get good seats at the concert.
(コンサートでいい席を確保できるように、早めに出発しましょう。) - I always carry a water bottle so that I stay hydrated throughout the day.
(一日中水分を摂取できるように、いつも水筒を持ち歩いています。)
ビジネスシーンでの使用例
例文
- We should prepare a detailed report so that the client can fully understand our proposal.
(クライアントが私たちの提案を完全に理解できるように、詳細なレポートを準備すべきです。) - The company invested in new software so that employees could work more efficiently.
(従業員がより効率的に働けるように、会社は新しいソフトウェアに投資しました。) - Please send the documents by Friday so that we can review them before the meeting.
(会議の前に確認できるように、書類を金曜日までに送ってください。)
学術的な文脈での使用例
例文
- The researcher collected a large sample so that the results would be statistically significant.
(結果が統計的に有意になるように、研究者は大きなサンプルを収集しました。) - The theory was simplified so that undergraduate students could grasp the basic concepts.
(学部生が基本的な概念を理解できるように、理論は簡略化されました。) - The experiment was repeated several times so that the data could be verified.
(データを検証できるように、実験は何度か繰り返されました。)
まとめ:「so that」の使い方のポイント

「so that」は英語で様々な意味を持つ便利な表現です。
この表現の主なポイントをまとめると、
- 「so that」は主に目的(〜するために)と結果(〜した結果)を表します。
- 目的を表す場合は助動詞(can, could, will, would)がよく使われます。
- 結果を表す場合は「so that」の前にカンマが置かれることが多いです。
- 「so…that…」の形で程度を表すこともできます。
- 「in order to」「so as to」などの類似表現と使い分けましょう。
- 時制の一致に注意しましょう。
「so that」をマスターすれば、英語での表現の幅が広がります。
目的や結果を明確に伝えられるようになるので、ぜひ日常会話や文章で積極的に使ってみてください。